サムライガールの幼馴染みは王様を目指す   作:ボルメテウスさん

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世界の常識の違い Ⅶ

冥界への転移が完了すると、俺達は現地の状況を目の当たりにした。紫色の空が広がる冥界の都市は、完全な混沌の中にあった。

 

「これは……酷いな」

 

アザゼル先生が低く唸る。空には巨大な炎の巨人スルトが燃え盛る剣を振るい、地上では象の形をした巨大な城塞、イヴァン雷帝が街を蹂躙していた。ビルが粉砕され、道路が砕け散り、無数の避難民が混乱の中逃げ惑っている。

 

「悪魔の攻撃が始まった!」

 

イッセーが指差す方向を見ると、精鋭部隊が攻撃を開始していた。数十機のドラゴン型戦闘艇が火器を集中砲火するが—

 

スルトの振り下ろした剣の一撃で、ドラゴンが爆発四散。一方イヴァン雷帝も豪雨のように雷撃を放射し、接近する戦士たちを次々と焼き尽くしていく。

 

「嘘だろ」

 

「これまで何度も絶望的な状況を見てきたが、こんなの」

 

その光景を見て、リアス先輩達は驚きを隠せなかった。冥界で起きた災害。

 

彼らの攻撃は文字通り桁違いだった。あんなものに太刀打ちできるわけがない。

 

「これが……」

 

「太郎、お前、あんなのを」

 

そうして、俺の方を見られる。

 

だが、俺はそれよりも眼前の2人の敵へと集中する

 

「さて、行こうかティアマト」

 

「分かった」

 

ティアマトもまた頷きながら、俺は令呪を構える。

 

「令呪をもって、命令する。ティアマト、その力を解放しろ」

 

[「了解」

 

ティアマトが頷くと同時に、彼女の周りに黒紫の魔力が渦巻き始めた。大地が震え、空間が歪む。

 

「ネガ・ジェネシス展開……」

 

彼女の足元から漆黒の液体が噴き出し、円形に広がっていく。それはまるで「生命の海」だ。

 

「毅き仔よ……創世の理に抗え……」

 

宣言と共に液体がティアマトを包み込み——

 

「『毅き仔よ、創世の理に抗え』!!」

 

ドゥオオオンッ!!!

 

轟音と共にティアマトの肉体が崩壊し、再構築される。

 

次の瞬間——

 

全長60メートルを超える巨影が天を衝いた

 

銀色の鱗が月光を反射し、翼は広げれば数百メートルの範囲を覆い尽くす。人間の女性の顔を持つその姿は恐ろしいほどに美しい。金色の双眸がゆっくりと開き、冥界の空を見上げる。

 

「あれは一体」

 

「ティアマト、最初は天魔の業龍だと思っていた。だが、違う」

 

そう、アザゼルは呟く。

 

「メソポタミア神話における創世の神のひとり、『ティアマト』。それが彼女の真名だ」

 

それに合わせるように、ティアマトは、そのまま走り出す。

 

それは、今も冥界を蹂躙している2体を鎮圧する為に、真っ直ぐと。

 

「これじゃ、本当に大怪獣バトルじゃないか」

 

目の前の光景を、あえてそう表現したが、無理はない。

次回の王は

  • 妖怪王
  • 機械王
  • 怪獣王
  • 幻想王
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