サムライガールの幼馴染みは王様を目指す   作:ボルメテウスさん

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妖怪と宇宙人と三大勢力会議 Ⅶ

夜の校庭は静まり返っている。

砂の匂いが薄く漂い、照明灯の白い光が地面を均等に照らしていた。

拙者とミストシャドウは、ちょうど三十メートルの距離を挟んで向かい合っている。

 

「……来るか」

拙者は霊剣・断絶丸を静かに抜き、切っ先を下げたまま歩み出た。

焦りはない。間合いを測る時間こそが、この戦いの第一歩だ。

 

ミストシャドウも動く。

肩の力を抜き、重心を低く保ったまま、格闘家の歩幅で近づいてくる。

その動きに、無駄は一切ない。

 

砂を踏む音が重なり、距離が二十メートルを切った。

互いにまだ、攻めない。

 

「紅丸」

低く響く声。

「お前の剣、噂通りか確かめさせてもらう」

 

「拙者は試し斬りの的ではござらん」

そう返し、さらに一歩踏み込む。

 

次の瞬間、ミストシャドウのAウォッチが淡く光った。

空気が震え、正面からエネルギー弾が放たれる。

 

拙者は即座に踏み込み、断絶丸を横一文字に振る。

刃が光を裂き、弾は二つに割れて砂に消えた。

衝撃で足元の砂が舞い上がる。

 

「……切り払うか」

 

返事はしない。

拙者はそのまま距離を詰める。

十五メートル。

 

ミストシャドウは再び動いた。

今度は前に出る。

高速の踏み込みから放たれる拳が、一直線に迫る。

 

拙者は半身になり、剣で受け流す。

金属音が夜気に響き、衝撃が腕に走った。

 

「重い……!」

 

拳はただの打撃ではない。

鍛え抜かれた肉体そのものが武器だ。

 

ミストシャドウは止まらない。

肘、膝、回し蹴り。

連続する格闘の嵐。

 

拙者は後退しながら、最小限の動きで捌く。

剣は振り過ぎない。

切るためではなく、間合いを支配するために使う。

 

「守りに徹するか!」

 

「攻め急ぐほど、勝ちは遠のくでござる」

 

一瞬の隙を見て、拙者は踏み込んだ。

断絶丸を鋭く突き出す。

 

ミストシャドウは腕を交差させ、Aウォッチのシールドを展開する。

半透明の障壁が刃を受け止め、鈍い反動が返ってきた。

 

「……やはり、ただの剣ではないな」

 

拙者はすぐに距離を取る。

深追いはしない。

 

再び、エネルギー弾が放たれる。

今度は三発。

 

拙者は一歩ずつ角度を変えながら斬り払う。

一発、二発。

三発目は、刃で逸らし砂地に叩き落とした。

 

砂煙が舞い、視界が一瞬曇る。

 

その中を、ミストシャドウが突っ込んでくる。

読めている。

 

拙者は低く構え、足払いのように剣を振る。

ミストシャドウは跳び、着地と同時に拳を振るった。

 

衝撃が肩を掠める。

一歩、後退。

 

「……互角、か」

 

拙者は息を整えながら、距離を測る。

十メートル。

 

このまま続けても、決定打は出ない。

そう直感する。

 

「どうした、下がるのか!」

 

「下がるのも、剣の内でござる」

 

拙者は大きく後方へ跳び、距離を広げた。

砂を蹴り、二十メートル以上離れる。

 

ミストシャドウは追わない。

同じ結論に至ったのだろう。

 

夜風が、砂煙を静かに散らしていく。

 

「さて、それでは、白織殿、よろしいでこざるか」「…はぁ」

 

それに対して、返答代わりの溜息を聞き、その手にあるメダルを構える。

次回の王は

  • 妖怪王
  • 機械王
  • 怪獣王
  • 幻想王
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