サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
オカルト研究部の面々の多くとは話したつもりだった。
だが、この状況に対して、多少だが、困惑はあった。
「それにしても、まさか姫島先輩から誘われるとは思わなかった」
「ふふっ、そうかしら?私は太郎君とは少しはお話はしたいと思っていたけど?」
俺は、現在、姫島先輩に誘われて、とある神社に来ていた。
どうやら、今の姫島先輩が住んでいる場所であり、今回、俺に会わせたい人物がいるらしい。
「・・・そう言えば」
「なんでしょうか?」
「太郎君の所には、あの時の、雪ちゃん以外にもハーフの子はいるんでしょうか?」
ふと、姫島先輩がそんな事を尋ねてきた。
「ハーフという訳ではないが、先祖の血が強く出た家臣ならば多くいるな」
「・・・その子達の、家族の関係は」
「良好だ!むしろ、それらをなんとかするのも、王の役目だからな」
俺は、そう自信に満ちた答えを言った。
それに対して、姫島先輩は、何か安堵すると共に。
「・・・姫島先輩は、俺の事をあまり気に入らないのか?」
「いえ、突然、どうしたのですか?」
「少しな、俺に対して、少し嫌悪が見られたからな」
正直に、その事を伝えると、姫島先輩は。
「嫌悪ですか。少し違いますね」
「そうなのか?」
俺が言うと、姫島先輩はそのまま頷く。
「あえて言えば、もしも太郎君が早く生まれていたら、救われたのかと思いましてね」
「救われた?」
そう、俺は問いかける。
「・・・私もハーフなんです。堕天使との」
それには、俺はどう返答したら良いのか分からなかった。
「ハーフでしたが、母は私を大切に育ててくれました。しかし、堕天使である父が原因で死にました」
「・・・そうか」
その言葉に対して、俺はただ、単純に聞いていた。
ここで、俺がどう言葉を出しても、姫島先輩は納得はしないだろう。
「だからこそ、正直に言えば、雪ちゃんの事を羨ましいと思いました」
「ただ、それだけの話ですか?」
「えぇ、そうですね、ただ、それだけの話です」
その会話を聞きながらも、俺は頷くしかなかった。
「俺は確かに王を目指している。単純に、己の欲望の為に」
「欲望ですか?」
「あぁ、王を目指すのは、その欲望の為。だけど、それを目指す過程で、それ以外にもやりたい事が多くあった。まぁ、俺が出来る範囲なんて、あまりにも少ない。だから」
そのまま姫島先輩に目を向ける。
「その時は、手を貸して下さいね」
「ふふっ、そうですね、私のような子を救ってくれるのならばね」
そうしている間にも、目的の神社に辿り着く。
「こちらにお待ちしています」
それと共に、俺を招待した人物に目を向ける。
「なるほど、どうも初めましてだな、ミカエルさん」
「えぇ、初めまして、唯我太郎君」
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王