サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
「これは一体?」
何が起きているのか分からずに首を傾げる。
周囲もまた動いている様子だけど、これは一体。
「さて、この状況を知っているようですね、アザゼル」
その最中で、モルガンは落ち着いてるアザゼルさんに話しかける。
外の音を聞く限りでもただ事ではないのはよく分かる。
「テロだよ。外、見てみろ。攻撃を受けている。いつの時代も和平には反対勢力が付きもんだからな。こういうことが起こるわけだ」
そうアザゼルさんが答えてくれた。
外を覗いてみると、そこには不気味なローブを身に纏った者達がいた。
「いわゆる、魔法使いって奴だ。放たれている魔術の威力から察するに、中級悪魔くらいと言ったところか?けど、それ以外の奴を、そこにいるモルガンが防いでいるんだろ」
「当然です、まぁ、それ以外にもありますが、これは時間停止ですか」
「ご名答、そして、おそらくは」
「おそらく、力を譲渡できる何かしらでハーフヴァンパイアの小僧の神器を無理矢理禁手状態にしたんだろう。一時的なもんだが、視界に映したものの内部にまで影響を及ぼすとは……潜在能力が半端ねぇってことか?」
「ハーフヴァンパイア?」
聞いた事のない単語で、俺は首を傾げる。
すると。
「俺の後輩だけど、そんな事に」
「そうか、ならば」
そのままモルガンの視線。
その先は、おそらくは、その後輩がいるだろう場所。
「えっ、何を」
「全てを殲滅させます。反逆など、許しません。力に対しての冒涜であるなら、そう、魔王にも反逆ですよ」
モルガンはそう言うと、そのまま杖をその方向に向けていた。
「おい、待て」
「おまっ!?」
アザゼルさんが止めようとするが、それよりも先にモルガンが攻撃しようとした。
だけど。
「モルガン、待て」
俺は、そう言い、モルガンを止める。
「・・・我が夫、何のつもりですか」
「決まっているだろ、モルガンの力じゃ、犠牲者が多すぎるからだ。何よりも、俺は犠牲者を出すのは嫌なのは分かるだろ」
そう、モルガンに向けて言う。
「そうですか、ですが、このまま利用され続ければ、こちらが不利になるだけ。ならば、不安材料はすぐに排除すべきです」
「いいや、これは人質救出だ。不安材料なのは、その人物の力を利用されているからだ。ならば、それを元に戻せばいい」
「ですが、それでは逆に利用される可能性も」
「・・・だとしてもだ、俺は誰も犠牲にするつもりはない」
「理想論ですね」
そう、モルガンはこちらを見る。
「あぁ、そうだな、だけど、それが俺の役割だろ」
そう、モルガンは言う。
「俺は、俺自身が理想の王を目指す。だからこそ、モルガン。お前は、俺の理想を支える真実となれ」
「・・・我が夫、貴方は、本当に」
「当たり前だろ。だって、お前は俺の女王だ。そして、いずれ王となる俺と一緒に国を作る右腕だ」
そう言うと、モルガンはため息を吐いていた。
だけど。
「えぇ、分かりましたよ、我が夫」
そう微笑んでくれた。
「なんとかなったのか?」
「まぁ、ギリギリ」
そう、兵藤が言う。
「ならば、あなた方が、その救出をしなさい」
「えっ、けど、そこまでは」
「私が転移をさせましょう」
「出来るのか?」
「それぐらいは、本当ならば、校舎ごと破壊すれば、楽なのですが」
そう、モルガンはわりと本気で言う。
「なぁ、この人って、やっぱり」
「あぁ、本当にこいつが管理してくれるんだったら、助かるがな」
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王