サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
その事件は、突然の知らせから来た。
「何、太郎と絶花が行方不明だと」
それは、先に冥界に来ていた滅の耳に届いた。
彼は、既に先に来ていたアザゼルと共に、冥界の視察という事で行動を共にしていた。
護衛としては、十分な力を持っている絶花もいる事で、安心していた事もあるが、その知らせは、滅からしたら、信じられない知らせだった。
「俺としても、驚きを隠せなかったぜ。まさか、こちらに向かう途中で襲撃があるとはな」
「完全に裏目に出たか、先に来て、開発を行うべきじゃなかったのか」
滅は、今後、起きるだろう戦いに向けての備えとして、新たな兵器を行っていた。
それは、滅の化学力だけではなく、アザゼルの持つ人工神器によるデータも含めた物だった。
「けど、聞けば可笑しな話だよね、なんだって、襲撃を行えたんだろうね。そもそもの話」
「あぁ、まだ、あいつらを招待する前なのに」
そう、アザゼルは言った。
アザゼルの言葉通り、本来、冥界に来る為には多くの手続きが必要である。
それは、堕天使の長であるアザゼルと比べても多くあり、何よりも様々な勢力に大きな影響を与える太郎となれば、さらに厳重にしなければならない。
「僕達の場合は、まだ軽いけどね、というよりも、来る場合は」
そうしながら、高杉もまた頷く。
今回のプロジェクトを進める際の材料の伝手の為に、先に来ていた高杉もまた、口をはさむ。
「あぁ、少なくとも、魔王の眷属が護衛に来るのが当たり前だ。それをたった二人で来るなんて」
「…何かあると考える。聞くが、アザゼル、お前は」
「お前らも知っているだろ、俺達は常に行動をしていた。その時に会っていない方が可笑しいだろ」
「ならば」
その謎に対して、疑問はあった。
「行方不明になった地点も分からない以上、捜索は難しいんじゃないのか?」
「まったく、こっちは色々と忙しい時期だっていうのに」
アザゼルは溜息を吐く。
その最中で。
「ならば、探すしかないだろうな」
「探すって、誰をだよ?」
「決まっている、この一件、太郎を嵌めた奴だ」
そう、滅は言う。
「良いのか、あいつを一人にして」
アザゼルは、まるで主の事を心配していない様子の滅に一瞬、驚く。
その質問に対して、滅の答えは簡単だった。
「いいや、あいつには宮本絶花がいる。ならば、心配など必要はない」
「あははぁ、確かに、二人、揃っている状態だったら、普通にけろっと生きてそう」
滅の言葉に対して、高杉は笑みを浮かべながら言う。
「おいおい、信頼度が凄まじいな、そんなに強いのか、宮本絶花は」
「確かに実力は高いだろう、だが純粋な人間の為に、他の種族よりも弱い所はある」
「ならば、どうして?」
「そんなの決まっているやん、絶花は、守るべき人間が近くにいれば、限界なんてすぐに超えられる最強の侍だからな」
「ならば、俺達は彼らが帰って来る前に、犯人を捜す」
それと共に言うと、彼らもまた行動を開始する。
次回の王は
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妖怪王
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機械王
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怪獣王
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幻想王