サムライガールの幼馴染みは王様を目指す 作:ボルメテウスさん
ブラッドスターク、そう自分の名を告げた奴は、その手に持つ銃をゆっくりと構える。
「さて、こういう潜入工作も良いけど、ガチでの戦いも良いからなぁ」
それと共に、ブラッドスタークは引き金を弾く。
銃口の狙いは、それは間違いなく俺だった。
放たれた弾丸だが、それは俺に当たる事はなかった。
それよりも早く、絶花がその手に持った刀で弾き返した。
「滅」「ふんっ!」
そして、俺の言葉に合わせるように、滅は、既にブラッドスタークへと接近すると共にアタッシュアローを振り上げる。
振り上げた刃が、そのままブラッドスタークに迫る。
「おっと」
ブラッドスタークは既にその手にナイフを持っていた。
ナイフの形はかなり独特であり、黄・緑・赤のパイプが走り、赤い可動パーツとバルブが装備された片手剣だ。
ブラッドスタークは、その手に持つ片手剣で、滅の持つアタッシュアローを簡単に受け止めた。
いや、あれは。
「受け流した」
「あぁ」
そのブラッドスタークの防御に、俺も絶花も驚きを隠せなかった。
滅は、その脅威の学習能力から放たれる斬撃を避けるのは難しい。
その斬撃に対して、避けるだけではなく、必要最低限の動きで、しかも攻撃を受け流している。
そのブラッドスタークの技量には驚かされるものがある。だが、それ以上に驚くべきなのは、それをやってのける滅の方だろう。
「ふむ、まぁまぁだな」
滅の攻撃に対して、ブラッドスタークはその手に持つ武器を振るう。
互いの武器がぶつかり合い、金属音が響き渡る。
「なかなかやるね、お前さん。だけど」
ブラッドスタークはそう言うと同時に、もう片方の手にも握っていた拳銃を向ける。
「こっちの方が得意なんじゃない?」
ブラッドスタークはそう言いながら引き金を引く。
撃ち出された銃弾に対し、滅はそれを避けようとして……
「ん?」
だが、ブラッドスタークの撃った弾は、何故か地面に命中していた。
まるで地面に着弾する事が目的のように。
「よっと」
そして、ブラッドスタークは更に、その手に持つ片手剣から出したのは煙。
「っ」
その煙によって、周囲の視界を遮られた滅。
そんな滅に対してブラッドスタークは。
「ほらほらぁ、この程度で驚くンじゃねぇぞっと!」
ブラッドスタークが、煙の中から滅に向かって、今度は二丁拳銃による銃撃を仕掛ける。
それに対し、滅は冷静に対処する。
まず最初に、滅は自分に向かって飛んでくる弾丸の軌道を見極めた。
次に、滅はその攻撃を回避し、また回避した先にある木々を利用しながら移動する。
しかし、ブラッドスタークは、そんな滅を追いかけるようにして銃を撃ち続ける。
その動きはとても早く、とても人間とは思えない速度で動いている。
「どうした? 逃げてばかりだと勝てないぜぇ?」
「…………」
ブラッドスタークの言葉に答える事なく、滅はただ逃げる。
(……妙だ)
その戦闘を見ながら俺は疑問を抱く。
確かにブラッドスタークは強い。それは間違いないだろう。
「先生、俺も」
「止めておけ、あの戦いはお前が入って、何が出来る」
「何って」
「あの戦いはな、お前達が最も苦手な戦い方だろうな」
「俺達の」
そう、兵藤先輩とリアス先輩が言う。
「あいつらの攻撃、どれも一撃でも食らえば負ける可能性がある攻撃ばかりだ」
「えっ」
「一つの攻撃がすぐに勝利に繋げるように。毒を持つ者同士による戦い」
そうしている間にも二人の攻防が続く中、徐々に煙が晴れていくが、未だに続く。
「正直に言えば、俺でさえ、この戦いの結末を見る事は出来ないな」
それだけの激戦が繰り広げられているという事なのだろう。
「滅」
「っ」
それと共に、俺は、滅に向けて叫ぶ。
「今の俺の隣には、こいつがいる。だから、遠慮無くやれ」
そう、叫んだ。
滅もまた、こちらの方を見る。
「……なるほど、了解した」
それと共に滅は、プログライズキーを取りだした。
それだけじゃない。
懐から取り出したのは、銀色のグリップ。
『アサルトグリップ!』
「ほぅ、そんなのがあったのか、なんでそれを出さなかったんだ」
それに対して、ブラッドスタークの言葉に対して、滅は。
「これを使うには、周囲を気をつけなければならないからな。だが、奴がそれを心配するなと言ったのならば、遠慮無く使う」
それを、プログライズキーに装着すると共に、ドライバーに装填すると。
「ほぅ」「ふんっ」
『フォースライズ! アサルト! スコーピオン!』
鳴り響く音声。
それと共に、滅の姿が変わり、その身体に紫色のアーマーを身に纏った。
同時に、その手には新たな武器である斧を構えた。
次回の王は
-
妖怪王
-
機械王
-
怪獣王
-
幻想王