サムライガールの幼馴染みは王様を目指す   作:ボルメテウスさん

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模倣 Part9

# 第6話「融合する影、交差する光」

 

## 巨体との初撃

 

ジードの両手に、赤い電撃が纏わりついた。

 

「これが…私の力」

 

アンビーの声が、ジードの体内から響く。驚きと高揚が混ざった声。それが俺にも伝わってくる。

 

「感じるかアンビー」

 

「ええ。力が溢れてくる。制御できるかどうか」

 

「制御なんざ後で考える。今は使うだけだ」

 

俺は叫んだ。

 

「行くぞアンビー!」

 

「ええ!」

 

俺たちは同時に地面を蹴った。

 

赤黒い巨体——ベリアル融合獣が、こちらに気づく。頭部の角が鋭く光り、赤い目が俺たちを捉える。

 

アンビーが先に動いた。

 

ジードの身体が滑るように加速する。両手に纏った赤い電撃が、刃のように伸びていく。

 

「斬る!」

 

アンビーが叫んだ。

 

電撃の刃が、ベリアル融合獣の胸元へと走る。一直線に。

 

ザシュッ!!

 

肉を裂くような音が響いた。電撃の刃がベリアル融合獣の胸を抉る。胸の赤い結晶状器官の周囲に亀裂が走り、赤黒い液体が飛び散る。

 

「効いたか!」

 

だが、ベリアル融合獣は怯んだだけだった。

 

一瞬、後退る。だがすぐに体勢を立て直し、長い尾を振り上げた。

 

ドォォン!!

 

尾が空気を裂く。風圧だけで体が浮きそうになる。アンビーは咄嗟に腕を交差して防御したが、尾の一撃で地面へ叩きつけられた。

 

「くっ…!」

 

「アンビー!」

 

俺は反射的に前に出た。だが、ベリアル融合獣の尾が再び振られる。今度は横薙ぎだ。

 

「チッ!」

 

俺は跳躍してかわした。だが、尾が通り過ぎた後ろで——

 

ガガガッ!!

 

建物が崩れた。三階建てのビルが、豆腐みたいに折れて瓦礫の山になる。鉄骨が宙を舞い、コンクリートの破片が雨のように降り注ぐ。

 

(まずい…)

 

俺は着地し、周囲を見回した。

 

瓦礫の向こうで、更なる崩壊音が響く。ベリアル融合獣が動くたびに、周囲の建物が次々と壊れていく。一歩。一歩。そのたびに地面が沈み、建物が崩れ、道路が砕ける。

 

「デカすぎる…!」

 

この巨体を街の中で戦わせるのは無理だ。迂闊に動けば、被害が拡大する一方だ。

 

「アンビー、大丈夫か!」

 

「大丈夫。でも…」

 

アンビーが立ち上がる。ジードの身体に傷はほとんどない。だが、表情は曇っていた。

 

「このままじゃ街が」

 

「分かってる」

 

俺は歯を食いしばった。このままでは、戦う前に街が壊滅する。こいつを早く止めないと——

 

『太郎、を使うぞ』

 

ゼロの声が脳内に響いた。

 

「切り札?」

 

『ウルティメイトイージスだ。今の形態じゃ、あの巨体を止めるには火力が足りねぇ』

 

「だが、ウルティメイトイージスを使えば——」

 

『街への被害は最小限に抑えられる。お前が剣を振るえば、あいつを一撃で叩き斬れる』

 

「一撃で」

 

『ああ。やるか?』

 

俺は迷わなかった。

 

「やるに決まってるだろ!」

 

俺はウルトライズブレスレットからウルティメイトイージスのコスモレコードを取り出した。

 

「アンビー、少し時間を稼げ!」

 

「分かったわ!」

 

アンビーが再び前に出る。ジードの両手に赤い電撃が再び纏わりつく。

 

俺はコスモレコードをスキャンした。

 

「ウルティメイトイージス!」

 

光が弾け、俺の身体が変容する。ゼロコスモライズから通常形態へ。そして——

 

上半身に巨大な鎧。腕には身の丈はあるだろう剣。

 

ウルティメイトゼロ。

 

俺は剣を構えた。

次回の王は

  • 妖怪王
  • 機械王
  • 怪獣王
  • 幻想王
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