NARUTO 称号『全ての闇を背負いし者』獲得RTA   作:加鳴カナ

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全ての闇を背負いし者
序章〈手を掴む〉part1/(00:08:26)


 

 

 

 はい、よーいスタート。

 

 灰を喰らって生きる変態なRTA、はーじまーるよー!

 

 さっそくスタートです。

 

 NEWGAMEから『フリーモード:(くすぶ)る影』を選択し、まずはキャラメイクから。

 

 ここはあらかじめプリセットに登録しておいた黒髪黒目のうちは系男子を選択します。

 うーん、闇堕ちしそうなイケメンだぁ(直喩)

 

 年齢は少年期のナルトォと同じ13歳。初期ステは年齢に比例し、成長率は反比例する仕様上、この年齢が最も安定してプレイすることができます。

 

 名前はホm……としたいところですが、今回は『ホムラ』とします。

 変な名前を付けると反応しちゃうキャラがいるからね、仕方ないね(3敗)

 

 え、原作に同じ名前のキャラがいたですって? 気のせいですわよ?

 

 キャラメイクはこれにて終了。

 

 目標タイムは[05:56:43]にセット。画面に〈称号~を獲得しました〉と表示されたらタイマーストップです。

 

 では、GAMESTARTを押して、序章Ⅰの幕開けです。

 

 

 

 

《序章Ⅰ 終わりと始まり》

 

▷夢を見ていた。

▷そこにはオレの求める全てがあって、いつまでもいたくなるような、そんな幸せな夢。

▷ふと、外が騒がしいことに気がついた。

▷なんだろう…………。

▷好奇心に駆られ足を向けると、誰かがオレの腕を掴んできた。

 

 振り返ると、顔に影の差した人が、そのきっしょい手でホムラ君の腕を掴んできています。

 振り払ってやりましょう!

 体に触るなら「お体に(さわ)りますよ」くらい言ったらどうなの!?

 鬼鮫さん見習って!!

 

▷そうして、目を覚ました。

 

 場面転換したところで、目の前に人らしき何かが現れました。

 

▷白い、化物…………?

 

 ホムラ君が困惑していますねぇ。

 そこに立っていたのは、緑の髪に白すぎるほどに白い肌──────そう、白ゼツです。

 

 右を見ても左を見ても白ゼツ白ゼツ白ゼツ。視界を埋め尽くすほどの白ゼツがホムラ君に目もくれず立っています。白ゼツはノンケだった……?

 

▷化物たちはどこかへ向けて進んでいく。

▷……この先に何かあるのだろうか? 

▷明らかな異常事態、それなのにオレの心は不気味なほど平静だ。

▷……付いていこう。

 

 はい、ここから人垣、もといゼツ垣を掻き分けて進んでいきます。うまく行けば1、2分の短縮が見込めますので気合いを入れていきましょう!(n敗)

 では参ります。

 内なるおばちゃんを憑依させてっと、ちょっとあんたどきなさいよ!!

 

 するするっとゼツ垣を掻き分けていく間を使って、本RTAの簡単な説明をしましょう。

 

 本RTAの目的は、称号『全ての闇を背負いし者』の獲得です。

 

 獲得条件は以下の3つ。

 

【忍界を相手取れる実力を示す】

【協力者以外の生存キャラからの親愛度を『普通』以下にする】

輪廻写輪眼(りんねしゃりんがん)を獲得する】

 

 勘の良い兄貴達ならすでにお気づきかもしれませんが、この称号の元ネタはサスケェが語ったレボリューションとされています。

 

 レボリューション(革命)を知らないよっていう無知無知兄貴達のために補足しておきますと、オレ自身が世界の敵になることだ………てな感じで、共通の敵を作り出し、敵対する国同士が協力せざるをえない状況に仕向けることで平和を実現しようといった計画のことです。

 かなり無茶な計画ではありますが、これこそが復讐(自分探し)の果てに辿り着いたサスケェなりの答えなのです。

 

 つまり、この称号を目指すということは、レボリューションサスケェを目指すことに他なりません(やめろォ!!)

 ご本家は惜しくもナルトォに阻まれてしまいましたが、私はそんなヘマしませんよぉ!!

 

 ではここで、ヘマをしないためにも本RTAにおける最大の障害を覚えておきましょう。

 それは、獲得条件の3つ目、【輪廻写輪眼を獲得する】ことです。

 

 実はこれ、確認できるかぎり誰も達成できていないんですよねぇ。要は、称号『全ての闇を背負いし者』の獲得者はこれまでに存在しないということです。

 

 

 

問:どうしてそんなものをRTAしようと思ったんですか?

 

 

 

答:後追いが現われたとしても、RTAでなければ私を超えられないようにするためですね(ニッコリ)

 

 

 

 未獲得の称号? 妙だな? と思われたかもしれませんが、本作では珍しいことではありませんので悪しからず。

 

 当代最強をデバフなしで討伐なんて無理ゲーにもほどがありますし、無血革命とか本当にできるのか疑わしいものまでありますからね、まったく。

 ………話しが逸れました。

 

 そんな〈輪廻写輪眼〉ですが、もちろんオークの兄貴たちが挑戦し続けてきました。

 が、結果は言わずもがな。様々な憶測が飛び交い、検証が繰り返されましたが、ついぞ発見には至りませんでした。

 

 そんな中、唯一発見の可能性が高いと言われていたのが、称号『悪夢の再来』に関すること。

 この称号の特徴はなんといっても獲得条件が【輪廻写輪眼を獲得する】を抜いた2つの条件、

 

【忍界を相手取れる実力を示す】

【協力者以外の生存キャラからの親愛度を『普通』以下にする】

 

 であることです。

 

 似通った称号ならどこかで分岐するのではと、まことしやかに囁かれてきたのですが、結果はその通り!!

 

 私は、称号『悪夢の再来』獲得RTA中に〈輪廻写輪眼〉の発見に至ることができました。

 

 あの時は、完走間近に予想外の奇襲を受け、忍・殺!! されてしまったのですが、その暗殺者の左目に件の〈輪廻写輪眼〉が宿っていたのです。

 

 このことから、本RTAは称号『悪夢の再来』のチャートを途中まで流用し、最後には、暗殺者からカカシィ先生ばりに「ぐわ!!」と眼を奪うことになります。

 NARUTO世界での目玉は着脱式疑惑がありますし余裕ですね!(フラグ)

 

 ちなみに目標タイムは、称号『悪夢の再来』獲得RTAの最速タイム[05:56:44]から1秒引いたタイムを設定していたりします。参考タイムがありませんからね。己に緊張感を与え、ミスを減らす措置とでも思ってください。

 

▷金属のぶつかりあう音……?

 

 おっと、このモノローグが流れればあと少しでゼツ垣ともおさらばです。

 

▷前に進むにつれ、音は大きくなっていく。

▷誰かが闘っているのか…………。

▷と、歩いていた化物が急に立ち止まったかと思えば、走り出していった。

▷前を遮る者がいなくなり、視界が開ける。

▷その先には──────

 

 白ゼツの尻を追いかけること47秒、やっと視界が開けました。

 RTAでの平均タイムが50秒と考えればなかなかにいいタイムが出ましたねぇ。ちなみに最速は43秒らしいです。どこに短縮できるポイントが…………?

 

 特攻していった白ゼツを目で追うと、大量の白ゼツに囲まれる中で2人の男が闘っていました。その足下には物言わぬ骸と化した白ゼツがゴロゴロと転がっています。襲いかかって返り討ちにでもあったんですかね?

 白ゼツはノンケではなかった………???

 

 白ゼツのことなどガン無視で闘う2人は、どちらもフードを目深(まぶか)に被り、顔が隠れてしまっています。仕様なのか、いくら試しても顔を拝むことはできないんですよねぇ。

 

 あ、2人に近づいていった白ゼツが斬られて、無事、足下に転がる白ゼツ君の仲間入りをしたようです。

 

▷なんだ……? 足が、勝手に…………!?

 

 そうこうしているうちにホムラ君も走り出しましたよ。

 操作不能の強制です。

 

▷体が言うことを聞かない!?

▷無防備にも剣戟(けんげき)の中へ踏み込もうとした瞬間、世界が回った。

▷くるくる、くるくると、ようやく止まった視界に頭のない化物が映る。

▷ふらふらと人形のように揺れる体。

▷さっきまでオレのいたところに、ある体…………。

▷なんだ……オレも、化物………だったの、か。

▷視界が黒に染まり、意識が途切れる寸前、

▷──────鳥の鳴く声を聴いたきがした。

 

 最後に「ウウィ~ンウイー」って感じのSEが流れて、序章Ⅰ閉幕です。

 

 序章Ⅰはプレイヤーが白ゼツになっていた!? なんて衝撃的な展開から始まるのですが、実は本編をクリアしてもその原因は分からずじまいだったりします。

 大筒木(カグヤァ)がやったのか、大筒木(おおつつき)がやったのかは定かではありませんが、ロクでもねぇですね。

 

 最後の千鳥っぽいSEから察するに、白ゼツに囲まれていた内の一人はサスケェだと思われるのですが、そちらの真相も闇の中。

 

 まあ、個人的にはプレイヤーへのサービスとして登場したのではと考えております。

 

 NARUTO映画の予告でサスケェがガッツリ出演する風を装い、実際は数秒映るだけだったときのような空しさを感じますよ。

 

 では、気を取り直して、序章Ⅱの幕開けです。

 

 ここを乗り越えればようやく本編開始です。今しばらくお付き合いください。

 文句はスキップ機能を実装しなかった開発元に言ってどうぞ。

 

 

 

 

 

《序章Ⅱ 始まりと終わり》

 

 

「・・・・・・・・・・・・ホ・・・ォ・・・・・・」

 

 ん? ホモだって?

 

「・・・・・・ホ・・・・・・ムゥ・・・・・・・・・」

 

 ホムホム?

 

 

 

「ホムラ!!」

 

 

 

 うわ、声デカ!?

 

 どうやらホムラ君はまーた眠っていたようです。真っ暗で何も見えませんし、さっさと起きてしまいましょう。

 

「よかったぁ………怪我はない? 立てる?」

 

 ふぁ!? なんだこの美少女!!

 

 目を開けると、絶世の美少女が心配気に顔を覗き込んできているではありませんか!!

 

 一体なぜ? ふぁい!?

 

 って、なーんだ、よく見れば君は本作のメインヒロイン『サクヤ』ちゃんじゃないですか(説明口調)

 

 サクヤちゃんは、ナルトォとサクラァを掛け合わせたかのような桜髪碧眼の美少女です。

 明らかに2人を意識した容姿ですねぇ。ちなみに私の推しでもあります。サスケェ要素はホムラ君が補っているので実質第七班です。よろしくお願いします。

 

 サイ? ほら、あの子は超獣偽画(ちょうじゅうぎが)が友達だから(目逸らし)

 

 サクヤちゃんに大丈夫と答えて、差し出された手を取りましょう。

 

「気を失ってたのは数分みたいだけど、本隊から置いてかれてる……すぐに追いつこう!」

 

 周囲を見てみますと、ぺんぺん草ひとつ生えない不毛の大地に、そこかしこで忍術が飛び交っています。いやー、乱世乱世。

 

 突然ですがここは戦場です。

 

 人が人を斬り裂き、忍術で焼いたり埋めたり飛ばしたり感電させたり窒息させたりしています。

 こんなところで呑気に寝ていたホムラ君はきっと大物になれますよぉ!(世界の敵)

 

 夢の世界から始まり、目覚めると白ゼツに変貌。首チョンパされたかと思えば戦場の只中と、まったく(せわ)しないですよね。

 初見だと何がなにやらって感じでしょうが、序章Ⅰが本編の()()()()のお話し、序章Ⅱが本編の()()()()のお話しとだけ認識しておけばOKです。

 

 では、立ち上がった後は、サクヤちゃんの誘導に従って移動しましょう。

 

 現在戦っているのは、木ノ葉隠れの忍っぽい人たちVS岩隠れと砂隠れの忍っぽい人たちの連合です。ホムラ君たちは前者に属しているようですね。

 

 『ぽい』というのも服装が原作にあった現代風ファッションではなく、柱間ァやマダラァが着ていたような甲冑を思わせる装いだからです。ホムラ君も例に漏れず甲冑姿。うちは系男子ですし、うちは特有の立襟(たてえり)衣装に早く着替えたいものです。

 

 サクヤちゃんはというと、紅を基調とした甲冑姿、なのですが………袖が異常に長い。それこそ指先まで隠してしまうほどに……いわゆる萌え袖です。ありがとうございます!

 

「前線が押されてるみたい、急がないと──────ッ!?」

 

 と、ここから戦闘チュートリアル開始です。

 

 透明になって隠れていた敵が姿を現し、サクヤちゃんに襲いかかってきました。

 そこを[説明文スキップ]ホムラ君が腰に下げた刀を抜き放ち、足にチャクラを溜めて高速移動する技、CODE:N-0002(〈チャクラダッシュ〉)でサクヤちゃんと敵の間に割り込みました。

 

 ガキンッ!!とチャクラ刀同士がぶつかり合い膠着したところで、至近(ガチ恋)距離の敵がニヤリと笑った途端、ホムラ君の足下にある砂が巻き上がりました。

 

 我愛羅(ガアラ)でお馴染みの〈砂瀑送葬(さばくそうそう)〉です。

 

 モブにあるまじき凶悪な術ですね。

 

 あわやホムラ君がミンチにされるかといったところで、すかさず苦無(クナイ)を投擲したサクヤちゃんがホムラ君の背中に手を触れ、ホムラ君ごと苦無(クナイ)の投擲位置である敵の背後に瞬間移動しました。

 

 サクヤちゃんの〈飛雷神(ひらいしん)〉です。

 

「ありがとうホムラ。まずはこの人を倒そう、手を貸して!!」

 

 [説明文スキップ]はい、戦闘行為解禁。晴れて自由の身となれたのでサクッと敵をやっちゃいましょう。

 チュートリアルということで、現在のホムラ君は中盤までに覚えられる火・風・水・雷・土の五大性質変化の忍術を全て会得しています(優秀すぎぃ)

 

 ここでの戦闘はいくら急いでも誤差2秒ほどですので、今後のことを考えて本RTAで採用するビルド[サスケェビルド(魔改造)]の忍術を使用していきましょう。

 

 初手はCODE:F-0070(〈火遁・豪火球の術〉)。うちは一族の十八番ですが、相手は土遁使い。属性相性はいまいちなので案の定、地面からせり上がってきた岩の壁に防がれてしまいました。

 

 ですが、火遁は牽制及び目眩ましが目的。

 

 すぐさま攻撃の本命たる雷遁を使用します。

 

 CODE:L-0001(〈雷化の術〉)

 

 体に雷の性質を持つチャクラを纏う雷遁の基本忍術です。肉体の活性化を目的とした忍術ではありますが極めるとこの通り、体を雷そのものに変化させて雷速での移動が可能となります。

 一瞬で敵の背後に回り込んだところで、

 

 CODE:L-0003(〈雷遁・チャクラ流し〉)

 

 刀に雷の性質を持つチャクラを流し、貫通力を上昇させ、上段から斬り下ろしましょう。

 

 運が良ければこれで倒せるのですが───耐えましたね。ですが無駄なこと。サポートに回ろうとしていたサクヤちゃんですが、敵の隙を見逃すほど甘くはありません。

 

 敵頭上へ新たに苦無(クナイ)を投擲。〈飛雷神〉で苦無(クナイ)の位置へ飛んだところで、右手に水色に輝く球体を生み出し、そのまま敵に叩きつけたことでフィニッシュです。

 

 人の形をした結晶の塊が出来上がりましたね。

 

 サクヤちゃんは、風・水・土の三つの性質を合わせた血継淘汰(けっけいとうた)である晶遁の使い手です。晶遁の性質は土遁に分類され、チャクラを結晶に変える特性上、土遁に相性の良い雷遁がなければ即死は免れないことでしょう。こわい!

 

 ───とまあ、こんな感じで、今回採用した[サスケェビルド(魔改造)]は火遁を牽制や目眩ましに使い、雷遁でトドメをさす構成となります。

 

 魔改造というのは、元である[サスケェビルド]に、称号『悪夢の再来』RTAで採用される[雷影ビルド]を私なりに組み込んだからですね。

 

 完成されたビルドを崩す以上、完成度は落ちますが、それもこれも対暗殺者用のため。試走の段階では、CODE:L-0001(〈雷化の術〉)のみを追求した[雷影ビルド]では太刀打ちできませんでしたからね。あとは上手くいくことを祈りましょう。

 

「やったね。さあ、先を急ごう!」

 

 はい、戦闘チュートリアルの後はフリータイムです。(特にやることは)ないです。

 

 サクヤちゃんの側を離れないこと、敵にやられないことの2点を意識していれば、何をやっていても構いません。時間経過で次のイベントが起こるのを待ちましょう。

 

 では、ここでひとつお遊びを。

 

 敵陣に向けCODE:F-0068(〈火遁・鳳仙花の術〉)を適当に放ってみましょう。偶にですが面白いことが起こります。火球の行方を注視してみてください。

 豪火球よりも小さな火球がいくつも飛んでいって────、

 

 お、きました。

 

 右方に飛んでいった火の玉が吸い込まれるようにして消えてしまいましたね。戦場ではああしてチャクラ吸収をしてくる輩が紛れていたりするので、範囲攻撃には注意が必要なんです。

 もちろん、対策はあるのでそれはその時になったら説明しますね。

 

 残りの時間は、先ほどスキップした戦闘チュートリアルの説明でもしましょう。

 

 先ほどの戦闘で幾つか違和感を抱かれたのではないでしょうか?

 

 そう、忍術の発動に『印』を結んでいないのです。

 これは本作特有のシステムで、この世界のほぼ全ての人は『絡繰機構(からくりきこう)』と呼ばれるチャクラコントロール補助装置を体内に組み込んでいます。

 

 物々しい名前ですが、経絡系(チャクラが流れる血管のようなもの)にナノマシンが流れていると想像してください。

 

 効果は単純。チャクラを練る行為や忍術を発動するための性質変化や形態変化をも自動で行ってくれる凄い装置なのです(小並感)

 

 それにより、『印』を必要とせず、高速バトルが展開されることになります。

 

 先ほどから忍術を発動するたびに『CODE:○-0000』のようになっていたのは、絡繰機構に忍術を発動するためのCODE(指示)を送っていたからなんですね。

 

 いやあ、このゲームを通して印の大切さを学びましたよ。なんせ、印がないと凡百な超能力バトルに様変わりしてしまうんですからね。

 

 ま、今回採用したビルドでは印を結ぶのを必須とした構成ですのでご安心を。隙あらば、シュババババッとやっていきますよぉ!

 

「・・・・・・・・・ッ!? な!?」

 

 敵さんと戯れていると地響きがしだしました。シナリオが進行したようです。地響きは一定の間隔で、ドンッドンッと鳴り、振動も大きくなっていきます。

 

 そして、周囲が一瞬にして影に覆われ、慌ててホムラ君たちが空を見上げると──────

 

 

 

 

 股! いえ、巨大な股引が現われました。

 

 どうやら巨大な何かがホムラ君たちを跨ぎ、敵陣に向け突き進んでいるようです。

 

 先へ進むにつれ、その全容が明らかになります。

 

 水色の鎧に半分欠けた天狗のお面。顕わになった顔の半分からは剥き出しの髑髏(ドクロ)。鎧の隙間からは木製と一目で分かる材質が窺えます。

 

 そう、あれこそがセン術兵器〈餓写髑髏(ガシャドクロ)〉、またの名を──────

 

 

  

 

 

 ──────人工須佐能乎(スサノオ)です。

 

 

 

 

 

 それが地上に二体、空に一体現われました。

 歩行型と飛行型ですね。違いは翼の有無で判別できます。

 

 いやあ、戦争も末期となると、須佐能乎(スサノオ)、それも完成体・須佐能乎(スサノオ)を模した兵器を人工的に創り出してしまうんですねぇ。大切な人を亡くし、〈万華鏡写輪眼〉を開眼したうちはの人たちも草葉の陰で泣いていることでしょう。

 

 対する敵さんも負けてはいません。

 

 突如として、何もない空間にエネルギーが収縮し、円柱状の光が現われたかと思えば、次の瞬間、人工須佐能乎(スサノオ)に向け放たれました。

 

 兵器の名は〈乖離機砲(カイリキホウ)〉。

 なんか脳筋みたいな名前ですが、能力は絶大。

 

 光線に当たった物を問答無用で分子レベルにまで分解します。

 

 要するに二代目土影(むぅ様)三代目土影(じゃぜ影)が使用していた〈塵遁・原界剥離(げんかいはくり)の術〉を人工的に再現した兵器なのです。

 

 別名は『原界剥離(げんかいはくり)ビーム』。

 

 参考もとは二代目土影(むぅ様)の方なのか、ステルス性能を有した凶悪な砲台で、例え戦場に持ち出されていなくとも設置してますよと装うだけで牽制になる恐ろしい兵器です。

 やはり、暁なんぞを支援していた里は考えることが卑劣ですね。

 

 さて、人工須佐能乎(スサノオ)原界剥離(げんかいはくり)ビームが熱戦を繰り広げていますが、矮小なホムラ君たちにとってはたまったものではありません。

 

 早く逃げるんだよぉ!!

 

「ホムラ、こっち!!!!」

 

 サクヤちゃんの誘導に従って安全地帯に移動しましょう。

 

 時折現われる敵を協力して倒し、ホムラ君は頑張ってサクヤちゃんの尻を追いかけます。

 白ゼツの尻を追うより、よっぽど有意義な時間ですね。

 

『全兵に告ぐ。直ちに退避せよ。繰り返す───』

 

 ぬわ、頭に直接声が(ファミチキください)

 味方陣営からの通信です。

 

「ッ!? 急いで!!」

 

 うおおおおお!! 目の前に現われる敵をちぎってはなげ、ちぎってはなげ。全力で退避します。

 

 安全地帯はもうすぐ、そこ!!

 

 しかし、あとちょっとのところで、一緒に退避してきた人工須佐能乎(スサノオ)のバックステップで地響きが起こりました。それに足を取られたサクヤちゃんが転倒してしまい、勢い余って先に行ってしまったホムラ君が慌てて振り返ります。ここで置き去りにするクズムーブはしません!

 

 そして、

 

 味方陣営後方より、黒い球体が空へと打ち上げられました。

 黒い球体はぐんぐんと高度を上げ、敵と味方の境界ほどで停止、急激にあらゆる物を吸い出しました。

 

 ものすっごい引力(いんりょく)!!

 あれもセン術兵器と呼ばれるやばい代物、

 名を〈始終封印(ししゅうふういん)〉。またの名を──────

 

 

 

 

 

 ──────ダイs、地爆天星(じばくてんせい)です。

 

 

 

 

 

 その黒色の球体を核として、無差別に吸引していきます。

 原作でもある通り、地爆天星(じばくてんせい)の弱点はあらゆるモノを吸い寄せてしまうこと。

 つまり、強力な攻撃を適当に放っても命中するのですが、敵陣の原界剥離(げんかいはくり)ビームこと〈乖離機砲(かいりきほう)〉はいつの間にか破壊され、ガラクタと化していました。

 

 人工須佐能乎(スサノオ)を投入したのは、〈始終封印(ししゅうふういん)〉を邪魔されないよう〈乖離機砲(かいりきほう)〉を破壊するためだったんですね。

 

 いやぁ、お見事お見事。けど、こっちのことも考えて!?

 

 起き上がろうとしたサクヤちゃんが失敗して空中に浮かび上がりました。咄嗟にポーチへ手を伸ばしたようですが、飛雷神用の苦無(クナイ)は無残にも主人を置いて空に吸い込まれていきます。あれでは〈飛雷神〉で回避することも叶いません。

 

 さあ、ここで分岐点です。

 

 ホムラ君がサクヤちゃんに手を伸ばすか伸ばさないかで、今後のシナリオが変化してきます。

 よし、それじゃあ、手を振ってばいばいしましょう───なんてやってはいけませんよお!

 

 駆け出し、サクヤちゃんの手を掴み、地面にチャクラ刀を突き立てて耐えましょう。

 

「何やってるの!! このままじゃ、あなたまで!!」

 

 うおおお!! 馬鹿野郎私は勝つぞお前!!(天下無双)

 必死に耐えますが、チャクラ刀を突き立てた地面が捲れ上がり、ホムラ君たちは空へ舞い上がってしまいました。

 

『お前も舞うか?』

 

 ハッ!? 今マダラァの幻聴が訊こえてきましたよ!!

 

「ホムラ!!」

 

 空に舞う衝撃で離してしまった手を、サクヤちゃんが必死に伸ばしてきたところで、暗転。

 

 これにて、序章Ⅱ閉幕です。

 いやー、戦場って恐ろしいですよね。

 さすがNINJAの戦争です。規模がやべぇです。

 

 では次の章から本格的にRTAスタートです。気合いを入れ直してやっていきましょう。

 

 

 

 

 

《一章 木ノ葉を目指して》

 

 パチパチと瞬きをするように点滅して、視界が広がりました。

 そこに見えたのは白い天井!!

 

 どうやらホムラ君は眠っていたようです。

 

 こいついっつも寝てんな(呆れ)

 

「目が覚めたか、1373番」

 

 あ、はい。

 ホムラ君はベッドに拘束されたうえで眠っていたようで、横には白衣の男が立っていました。そういうプレイなんです?

 サクヤちゃんのお目覚めボイスを体験した後だと微妙な気持ちにさせられますね。

 

 白衣の男は、ホムラ君の拘束具を外し、ベッド横を指して顎をしゃくりました。

 

「それに着替えてから部屋を出てこい」

 

 そう言い残し、白衣の男が退出します。

 ベッド横にある机の上には着替えの服が畳んで置かれています。ちゃちゃっと着替えてしまいましょう。

 

 患者衣のような服から質素な服へお着替え。

 

 上が紺、下が白の少年期サスケェが着ていたのに似た服装です。こちらはプリセットに登録しておいた初期装備ですね。やはり、うちはは暗色が似合う(闇堕ち)

 

 んじゃ、着替えたので部屋からでましょうねー。

 

 廊下に出ると白衣の男が腕を組んで待っていました。なんか、強者感出してますけどモブですからね、あなた。

 

「時間もない。出口まで案内しよう。その間に幾つか質問をする。ありのまま答えてくれ」

 

 クールぶった返事でも返して白衣の男に付いていきましょう。いやあ、それにしても先ほどの部屋といい、廊下といい、窓がひとつもありませんね。換気とかちゃんと行き届いているのかしら。

 

「まずはお前の名前を言ってみろ」

 

 ふざけた返答もできますが、普通にロスなので正直に答えましょう。

 

 ホm、ホムラです。産まれる前からホモであることを宿命付けられていました。

 

「・・・・・・・・・そうか、次の質問だ。お前はなぜここにいる? 言ってみろ」

 

 と、ここでよく分からない質問をされますがご安心を。カンペのように目の前に透明な文字が流れてきますからね。

 カンペをカンニングして答えてしまいましょう。

 

『オレは戦争のために生み出された量産兵。おクニのために命を賭して戦います』

 

「よし、問題ないようだな」

 

 ヨシじゃないが!? 問題しかありませんよお! 薄い本みたいにウチのホムラ君に洗脳でも施したんですか!? 薄い本みたいに!!

 冗談はさておき、出入り口の扉に到着したようです。

 

 白衣の男は扉に手をかけ、こちらを振り向き、

 

「さて、今日からおまえも俺たちの仲間だ。存分に励み努力し、仲間の為に命を投げ打ってくれ。

 ようこそ──────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ────────大樹(たいじゅ)(くに)へ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 外に広がる街並みは木ノ葉隠れの里にどことなく似ています。

 ですが、それもそのはず。

 なんせここは木ノ葉を前身としてできた國。

 

 つまり、木ノ葉はとっくの昔に滅んでいるのです。

 

 ここはNARUTOから千年後の世界。

 

 血で血を洗う争いを1000年ものあいだ続けてきた地獄の世界です。

 

 

 

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