ただの中学生に怪物殺せとかご冗談を……え?本気?   作:アサシンモドキ

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思いつき。


プロローグの時間

 

 

 

「はじめまして。私が月を()った犯人です。

 

来年には地球も爆る予定です。君たちの担任になりましたのでどうぞよろしく」

 

 

そう言って突如目の前に現れた黄色のタコ型生物。

 

何者なのか、宇宙人なのか。そんなことはさておき、この場にいる人間達がまず5、6ヶ所ほどツッコミしたくなるセリフを吐いた。

 

ある日、突如として月の7割方が蒸発する事件が起こった。

何が原因でそうなったのか分からなかったが、それをやったのが自分だと目の前の怪物はそう言った。

 

そんな中、隣に控えるがっちりとした体格のイケメン男性が前に1歩進み口を開いた。

 

「防衛省の烏間というものだ。まずはここからの話は国家機密だと理解頂きたい。単刀直入に言う──

 

 

 

 

──この怪物を君たちに殺して欲しい」

 

 

 

 

「「「「「……………」」」」」

 

静寂が広がった。

この場にいるのは総勢30弱。その誰もが何言ってんだこいつと言わんばかりの表情で驚きつつも首を傾げた。

 

「……え?なんスか?そいつ攻めてきた宇宙人か何かスか?」

「失敬な!生まれも育ちも地球ですよ!」

 

"クラスメイト"の1人の問いに声を荒らげるタコ生物。

 

「……詳しいことを話せないのは申し訳ないがそいつの言っていることは全て事実だ。月を破壊したこの生物は来年の3月、地球をも破壊する」

「うわぁお……」

 

烏間さんの言葉を聞きたまらず声が漏れた。

なんてことだ。漫画みたいな展開……テンション上がるなあ。

 

「この事を知っているのは各国首脳だけ。世界がパニックになる前に、秘密裏にコイツを殺す努力をしている。つまり——

 

──暗殺だ」

 

 

その言葉と共に烏間さんは懐からナイフを取り出しタコ型生物へと向けて振った。

と思った次の瞬間、タコ型生物の姿は掻き消え……たと思ったら烏間さんの背後を取り髪の毛を櫛で梳かしている。

 

「だが、こいつはとにかく速い!殺すどころか眉毛の手入れをされる始末だ!丁寧にな!」

 

そんな大声とともに次々に繰り出されるナイフの一撃。それらを事も無げに躱し続けるタコ型生物。

 

恐ろしく速い移動……俺じゃなきゃ見逃しちゃうね(見えてない)

 

「満月を三日月に変えるパワーを持つこの生物が全力を出した時の速度は実にマッハ20!つまり、コイツが本気で逃げれば我々は地球滅亡のその時まで手出しすらできない!」

 

なんてこったい。そりゃ大変だ。

 

にしたってマッハ20?どんだけ早いのよ。なんかもう現実味がなくて……なんかもうよく分からんね。

凄く速いなと思いました(小並感)

 

「つまり、こいつが本気で逃げれば我々は破滅の時まで手も足も出せない」

「ま、それではつまらないのでね。私から国に提案したんです。殺されるのはゴメンですが、椚ヶ丘中学校3年E組の担任ならやってもいいと」

 

「「「「(なんで!?)」」」」

 

 

クラスメイトの心が1つになった。なんならみんな困惑したような声が聞こえてくるような気がする。

俺もニュータイプになっちまったか……。

 

「こいつの狙いはわからん。だが、政府はこれをやむなく承諾した。君たち生徒に危害を加えないことが条件だ。理由は2つ。1つは教師として毎日教室に来るのなら監視が出来るし、なにより──」

 

 

 

 

 

 

 

──30人もの人間がこいつを殺すチャンスを得る

 

 

 

 

 

 

 

「「「「…………」」」」

 

誰も言葉を発さない。

無理もないだろう。人間じゃないとはいえ殺してくれなんてお願いを国から言われたんだ。

 

いやいや、ははは──

 

「──マッハ20の怪物をただの中学生に殺せだなんてご冗談を」

 

 

「…………」

 

「「「「………っ」」」」

 

「ヌルフフフ……」

 

 

 

 

 

 

 

「え?本気?」

 

 

 

 

「本気も本気だ。これ以上のチャンスは無い」

 

思わず出た言葉に無言のクラスメイト、独特な笑いをするタコ型生物、そして、真剣な眼差しで目を合わせてくる烏間さん。

 

いや、あの、荷が重いって……地球の命運を中学生に託されても…。

 

「成功報酬は100億円

 

「「「「!!?」」」」

 

「当然の額だ。暗殺の成功は冗談抜きで地球を救うことなのだから。幸いなことにこいつはキミ達をナメ切っている。見ろ。緑のシマシマになった顔はナメてる時の顔だ」

 

「「「「(どんな皮膚だよ…!)」」」」

 

見れば黄色と緑の縞模様の顔。

ふっ、おもしれー男。

 

「当然でしょう。国が殺れない私を君たちが殺れるわけが無い。最新鋭の戦闘機に襲われた時も、逆に空中でワックスをかけてやりましたよ」

 

「「「「(だからなぜ手入れをする!?)」」」」

 

綺麗好きなのかな?

分かる分かる。ふと見た汚れをなんか綺麗にしたくなるよね。B型だけどその気持ちわかるよ。

 

「そのスキをあわよくばキミ達に突いてもらいたい。キミ達には無害でこいつにはよく効くナイフと銃を支給する。当然、キミ達の家族や友人たちにも絶対に秘密だ。とにかく時間が無い。地球が消えれば逃げる場所などどこにも無い」

「そういうことです。それでは皆さん。残された1年を有意義に過ごしましょう」

 

 

 

 

 

 

 

まあ、あれだな。うん。

どうやらとんでもないことに巻き込まれたらしいな、俺たちは。

 

 




続くかなぁ…。
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