Alice.Bood.Carnival!   作:名無しのたらこMK

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 見てくれる人に感謝


嵐の前触れ 第二章

 称親友が消えて二週間がたった。私は、お気に入りのマグカップを置いて椅子に体重を預けた。

 気分は最悪。三日は肉は食べたくないとさえ思っ夜 悲惨な死体を見てしまった。

 

 「これで五人目……殺人鬼なんぞ、今さら流行らないだろうに……」

 騎士団という立場上、そういう場面には慣れた……と、思っていたが、まだ甘かった。

 ぐちゃぐちゃのミンチのようになった死体。加害者は、いったい彼ら彼女らになんの恨みがあったのだろうか? 正常な精神の持ち主ならばあのような殺しかたはしないはずだ。

 いや、殺している時点で正気も何もないか。

 騎士団とてこれをみすみす逃すような真似はしない。これ以上被害者を増やさぬよう最善を尽くす。

 ……と、言ってみたはいいが、いかんせん情報が少ない。というより、ない。

 目撃者はなし。いたとしても死体になっているだろう。

 ……そういえば、自称親友は謎解きが得意だったな。手伝ってもらおうか……いいや、だめか。アイツがどこにいるかすら分からないのだから。

 夜間の警備を増やした所で、効果があるとは思えない。

 相手は、大男すらミンチに変えてしまうほどの怪力の持ち主だ。王都の端の土田舎にまともな戦力なんてあるわけもなく、一方的に惨殺される未来しか予測出来ない。

 今後の対策はどうしよう。あまつさえ騎士団の信頼は薄いんだ。今回の事件を解決できなかったら、市民達の心は、騎士団から完全に離れてしまうのは、想像するに容易い。

 我らが騎士団長は、柄にもなく神に祈る始末だ。私が何とかしなくては。ここに配属されて一番時間が長いんだ。

 使い古した剣を持ち、私は、夜の町へと赴くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 「うう、寒い」

 脂肪を蓄えた腹を揺らしながら、男は夜の町を歩く。

 今日は飲みすぎた。古い友人を見かけたからといって、こんなに飲むものでもなかったか、と後悔する。

 最近は物騒だ。得たいの知れない殺人鬼が出るとか。全く、騎士団は何をやってるんだか。あれじゃあただの見かけ倒しだ。剣なんて持ちやがって。金の無駄だ。

 霧のかかった夜道は心細い。そして、得たいの知れない殺人鬼という恐怖により、男の心は、ただただ縮こまるしかないのだった。

 

 「あん……? ありゃ、なんだ?」

 酒の飲みすぎでとうとう幻覚まで見えるようになったらしい。月明かりの光が心もとないが、白いワンピースを着た女の姿が一瞬、見えた気がした。

 

 「おいおい……洒落になんねえぜ」

 明日は医者に見てもらおう。そう、思ったときだった。

 最初の違和感は、景色がずれたことだ。まるで、まるでーー。

 ぐしゃりと音を立てて崩れ落ちる男の体。頭は、そこにはない。

 ごろごろと転がって行く頭が潰された。

 今度は、男の体が潰された。見えない何かによって。ただただ一方的に。

 四方に飛び散る血潮。はみ出る臓器。ぐちゃぐちゃに潰れたそれは、もはやミンチだ。

 その悲惨な現状を作り上げた張本人は、霧のように消えてしまった。

 ーー後日。新聞には、大きく書かれた一面に、騎士団はただただ黙るしかなかったのは、言うまででもない。




 なんかしっくりこないな……(汗)
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