クトゥルフ神話案件とヒーロー社会は相性が良くないと思います 作:とんたん
大変短いですが、切りのいい所まで出来たから、出しときます。
次話、大変そうなんで。あとメガテンの新作がきちゃう。
オールマイトこと八木俊典は、悩んでいた。
彼の元サイドキック『サー・ナイトアイ』が、突然自宅に引きこもってしまった。
彼のヒーロー事務所も一方的に無期限の活動休止を宣言をして、サイドキックやインターン生の必死の説得も聞く耳もたず。彼が自宅に引きこもって、凡そ一ヶ月、音沙汰も無く、心配したサイドキックがオールマイトに相談したのだ。
「サーに何が有ったのかは分かりません、でもオールマイトになら、オールマイトの声だったら、きっとサーも心を開いてくれると思うんです」
そう涙ぐみながら、オールマイトに助けを求めるセンチピーダーの心情は察するに余りある。
当然のように、彼の願いを受け入れた、受け入れてしまった。
そして、現在……
オールマイトはというと、彼の現住所付近の電柱の影で、モジモジしていた。
(安請け合いするんじゃなかった……一体なんて言って、彼と会えばいいんだ)
オールマイトとサー・ナイトアイはとある件で大喧嘩の末、喧嘩別れをしてコンビを解消してしまった。
(会いずらいにも程がある。結局、彼の忠告通りになっている。どんな面をして合えばいいんだ……………………いい加減にしろオールマイト!)
彼に会おうとすればする程、会わない理由を探している気がする。
弱気な自分自身が、心に浮上するそんな感覚に見舞われる。
(確かに会いずらい相手だ、会話をしずらい相手だ、だから何だ!彼は元とはいえ、私のサイドキック!相棒だ!どんな事情を抱えているか分からないが、一緒に抱えて解決してしまえばいいだろう!)
二の足を踏むのを無視して、気合を入れる。
オールマイトの代名詞的な台詞と共に、彼の自宅にお邪魔(物理)をしようと思案していると。
なんと既に、黒服の如何にも裏社会の人物達と、見た目的に14~15歳程の少女がドアをぶち破って、突入しているではないか。
(なら、問題ないか)
(彼等に任せれば、問題無い)
(私が、出る幕では無い)
彼のサー・ナイトアイの、声なき悲鳴、声なき助けを乞う声が、オールマイトの元に届く!
(おかしい、いくら私が会いずらい相手だとしても、ここまで内気に弱気になるだろうか?*1……思考誘導の個性!*2)
(今までずっと*3、思考誘導の個性*4にハマっていたのか!彼等はおそらくヴィラン組織*5、一体どんな目的でナイトアイを狙っているのかは知らんが、そうはいかんぞ!)
「私が、行く!」
「は~い、stopね~」
今にも飛び出そうとした途端、鈴の鳴るような声が聞こえた。
すると、周囲が変わった。
否、風景こそ変化はしなかったが、人の気配そのものが消え去ってしまった。
「おじさん、お役人さんお仕事のじゃまをしちゃいけないよ?公務執行妨害って知ってる?」
姿形こそ、少女の形をしている。
だが、内から染み出すオーラは嘗て対峙した、巨悪の男すら凌駕している。
まな板の上ですらない、なにか想像を絶する怪物の胃の中に居る。
そう思わせる何かを、眼前の少女は秘めている、そう確信した。
オールマイトは公のヒーローしている時はかっこよくて、私の時はちょっとアレな所が魅力的ですよね。