シスターフッドの執行者   作:雪とk

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協力要請

 私達の目に飛び込んできた光景それは、限定パフェを3つも机に並べ、ご満悦の表情で食べているハスミさんの姿だった。

 

「あらあら、おかしいですね♡ハスミ副委員長は今ダイエット中だとお聞きしたんですが・・・いえいえ、分かりますよ♡。我慢すればするほど欲は溜まって、やがて限界になり、無茶苦茶にしてしまって、後で後悔する。夜のスイーツは格別ですよね♡」

 

ハナコは面白いオモチャを見つけたと言わんばかりにハスミさんに絡みに行った。それはもう楽しそうに。

 

「いえ・・・これはその、ちがうんです・・・。コホン、自分の事を棚上げするようでなんですが、あなた達はそもそも旧校舎から出ては行けないはずでは?」

 

対するハスミさんは恥ずかしいのか頬を赤く染めうつむき気味で応対していたが、突如何か思い出したかのように真面目な表情に変わりバッと顔を上げて私達に問いかけてきた。

 

「ハ、ハスミ先輩?」

「うっ、そんな顔で見ないでくださいコハル。・・・ここはとりあえずお互い見なかったことにするというのはいかがでしょうか?」

 

が、流石のコハルも流されず信じてたのに・・・と言わんばかりの目でハスミさんに向けていた。目をかけている後輩であるコハルの目に耐えられなくなったのか降参したハスミさんはお互いに何も見なかったことにする事を提案してきた。

 

そんなハスミさんの肩に手を置き私は話しかけた。

 

「ハスミさん、体重は軽ければ良いというものではありません。身長やら羽サイズやらでも適正体重は異なります。本気でダイエットするのなら、救護騎士団の団長やセリナさん辺りの知識のしっかりした人に自身の適正体重を知りたいとでも言うといいでしょう。目標とすべき数値が分かれば後はそこを目指すだけです」

「ちょ、ちょっとー言ってるのよ。ハスミ先輩が恥ずかしがってるじゃない!」

 

それだけ言って少し離れた席へ向かおうとした時コハルに呼び止められた。しかし、コハルのその発言が追い打ちになったのか「コハルもう大丈夫ですから」と顔を真っ赤にしたハスミさんがいた。

 

その後コハルの勉強の進み具合を話題に談笑しているとハスミさんのスマホがなった。

 

スマホを確認したハスミの表情が正義実現委員会として働いているときの凛々しいものへと変わった。私達から少し離れ電話に出た。

 

「はい、へっ、今ですか?少し私用で・・・ゲヘナの生徒が!?ゲヘナ風紀・・・それとも万魔殿(パンデモニウムソサエティ)が・・・4人?ゴールドマグロ?なぜそんなものを?・・・ツルギは引き留めておいてください・・・・」

 

途切れ途切れに声が聞こえる。

 

私は少し気になり魔術を使って聞き耳を立てていたので途中から聞こえていたが、どうやらゲヘナ学園の生徒で構成された美食研究会と言う部活がトリニティにある水族館からゴールドマグロとか言う希少な魚を盗み出したらしい。

 

美食研究会、ネット上ではその確かな味覚をもってして適切なレビューを行う美食家として知られているが、その実態は気に入らなければ店ごと爆破するテロリストども。

 

そして、私が補習授業部に入る原因となったカフェを私ごと吹き飛ばした連中だ。

 

彼女らの目的から推察するに恐らく金銭目的ではなく食用として盗んだのだろうが・・・

 

それでもあまりに身勝手な行動に腹が立つと言うものだ。そもそも、あの一件が無ければ今頃溜まりに溜まっているであろうシスターフッドの仕事やエデン条約の魔術的な力や勢力の関与に関する調査だって私の手で行えたのだ!

 

それをいちいち見つからない様に使い魔やらを使って報告書を受け取る様な面倒なこともしなくて良かったのだ。

 

そんな恨みつらみを心のなかでつぶやいていると爆発音が聞こえてきた。

 

「近いな。爆発音からして、ここから1km以内のところか」

 

とアズサが推測していた。私もほぼ同様の見解だ。

 

そんなアズサの発言に対してヒフミはえぇ・・・!?と言う反応だ。

 

音から距離を割り出した事への驚きか、それとも爆発音がそんな近場で発生した事への驚きかは判別出来ないが、ともかくそんな感じに狼狽していた。

 

「・・・みなさん。突然のことですが、みなさんの力が必要です。お願いできますでしょうか?今はエデン条約を目前に控えて、色々と過敏な時期です。この問題がはたから見て〈トリニティの正義実現委員会とゲヘナ間の衝突〉と捉えられてしまうと、状況が不利になることは想像に難くありません。つまり、補習授業部と〈シャーレ〉が一緒に解決してくださる・・・そういう構図が望ましいのです。先生、お願いできますでしょうか・・・?」

 

二人が混乱している中ハスミさんが協力要請をしてきた。

 

「いつものシスターフッドとしての協力と変わらないし、問題ないです」

 

私としてはこの前の事件の借りが返せるので願ったり叶ったりの申し出だ。故に私は即座にOKを出した。

 

先生もこういった事件には協力する方針らしく。

『よし、補習授業部、出動!』とノリノリであった。

 

「えぇっ!い、いきなり戦闘ですか・・・!?あ、あうぅ・・・

 

根本的に戦闘員ではないヒフミは困惑し、

 

「ふふっ・・・・まあ、先生がそうおっしゃるのであれば♡」

 

続いて発言したハナコは元秀才らしい落ち着いた面をみせ、

 

「あっ、私も?、先生と・・・ハスミ先輩と、一緒に・・・?」

「いつかこうして肩を並べる時期が来ると思っていましたが・・・想像より早かったですね、コハル」

「は、はい!頑張ります・・・!」

 

さらに続いて、おい正義実現委員とツッコミを入れたくなる発言をしているコハルと、コハルを励ますハスミさん、

 

「そういえば、先生の指揮の下で戦うのは初めてか。遠慮は要らない、先生。私のことは存分に使って。」

「あらまぁ・・・♡」

 

と最後にお前はどこの傭兵だ?と問いたくなるアズサが続いた。

後ハナコ流石に過剰反応が過ぎるぞ。

 

そんなこんなで私達は美食研究会の制圧に駆り出されたのであった。

 

 







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