魔立学園・パンデモ   作:DAMUDO

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「この物語はフィクションです。実際の事件や団体・組織、神話などとは一切関係ありません。全部作者の妄想の産物です。え~と次は……(カンペタイム)前回のあらすじ。俺が転校してきたこの学園はライトノベルの様な摩訶不思議な場所でした。はいっ終わり。以上、転校生でした~」


ストレス溜まってきた今日この頃。(まだ初日)

ハァ……ハァ……と、ねっとりとして耳に残る荒い呼吸が聞こえる。

・・・ここはどこ!?何で俺、ここにいんの!?

さっきまで流れるように、転校生だよ~♪みたいな感じで振る舞っていたけど、心と体が離れ離れなっているような感覚があって自分の意思で行動しているようには思えなかった。

まるで、催眠術や洗脳とかで操られた感じだ。不快感しかない。

 

色々とツッコミたいが、今は我慢。取り合えず、俺の現在状況から整理しようか。

 

俺は一般高校生。自分ではそう思ってる。

家族構成にもこれと言った特徴が有るわけではない。両親健在、妹一人といたって平凡。

俺以外の家族は平凡とは言い難いがそれは置いとこう。

 

次……なんでここにいるかだが。

落ち着いて、げんざいにと思い返してみようと試みる。

確か……普通にいつも通りの生活リズムで、一日を過ごしていて、家に帰ったら久しぶりに親父が帰ってきていて、・・・リビングに向かったら、急に母さんが鈍器で襲いかかってきて、その時に後頭部に一撃貰ったことまでは覚えてる。……そっから先は……ダメだ、覚えてない。気付いたら自己紹介を促された感じだ。

 

そして、ここはどこだ!?学校の様だが明らかに異様でしかない。

と言う訳で何がおかしいかまとめてみた。

 

①クラスメイト

これは此処に来てからずぅーーーッと思ってる。まずね、人間らしい人間が居ないの……。いや、人形を成してはいるんだけど、毛むくじゃらだったり、鱗があったり、エラがあったり、目の数や手足の数が2対じゃなかったりして明らかに人間じゃない!ZI☆N☆GA☆Iなんだよこれが!しかも、生徒だけじゃなくて教師もなんだよ。

あと、男女の比もおかしい。1:9ぐらい男子が少ない。しかもホモっぽい!しかもホモ!!大事な事なので(ry

それと服装もおかしい。制服じゃなくて私服なんだろうけど。やけに露出度が高い物を着てる奴が多い。

如何にもファンタジーなビキニアーマーとか布を身体に巻いてるだけとか着物やローブ。なぜかスク水にメイド服。

自由過ぎる!コスプレ喫茶よりもレパートリーに充実していて、目線を移す度に二度見してしまう。目が泳ぐなんてレベルじゃないよ!個人メドレーレベルだよ!

でも、悪くない。本当にありがとうございます!

それに年齢。絶体バラバラだよね。皆は見たことある?不良っぽい狼男とロリッ娘悪魔が隣同士で私語している授業風景なんて。俺は今見てる。

 

②授業

今、現在進行形で授業を行っているんだが……。

科目名『魔法理論・実技』ってなんだよコノヤロー!!

魔法なんてファンタチック便利機能は俺の常識にはなかったぞ!学校の必須科目に連ねる程こっちの世界では常識なのかぁ!?いらないよそんな常識!

この世界不適合者の俺に魔法なんてもんが使えるわけがないから、授業内容もちんぷんかんぷんだ。

幸いこの学校にも魔法を使えない脳筋さんもいる様なので知識があれば問題ないらしい。後でわかったことだ。

……でも本音を言うなら、魔法使いたい。だから真面目に授業を受けてみた。

せめてメラみたいなの使いたいじゃない。ねぇ?

 

とまあ、色々あるけど深く考えず過ごしますよ。

気持ちの切り替えと言いますか……感情のコントロールは得意なんです。その内慣れると思うし。

 

早くこの現実に馴染もうと、俺の頭にエールを送っていると授業はどんどん進んでいった。

まだねっとりとした熱い視線が飛んでくるヤダー。

 

 

─────────────────────────

 

 

授業、全部終わりました。

生徒がほとんど帰って行った教室で、担任のモノホン鬼教師、バキ先生から学生寮の説明を受けていた。

先生、なんかメンドクセーって顔に書いてある。そんな露骨に嫌な顔されるとなんだか……目覚めそうだ。

それでも理解できるまでしっかりと説明してくれる辺り、悪い人(鬼)ではないらしい。こういう面倒見の良さげな姐御肌の教師って好きだな。

 

「以上のことを守っていれば特に問題にはならないから。わかったか?」

「はい、御丁寧にどうもありがとうございます」

「面倒だけど私はあんたの担任だからね。これ、あんたの部屋の鍵。んじゃ頑張ってね~」

 

バキ先生は片手を怠そうに振りながら教室から出ていった。

いい人みたいだからあまり迷惑かけたくないな。俺は先生の背中見てそう思った。

 

さて、早速部屋に行きますか。番号は……924か。苦痛死。

やけに語呂がメガティブだなははは!

きっと深い意味はないと思おう。427とか444とか666よりは良かったと考えるんだ俺!頑張れ俺!

 

そんな些細なことにも敏感になるぐらいの精神重症の中、重い足取りで寮へと向かった。

 

寮の入り口には魔方陣がいくつもあり、その魔方陣一つ一つの近くに立札があった。その立札には数字が書いてある。

きっと部屋番号だろう。そう理解した俺は自分の番号の立札がある魔方陣を探した。

お、あったあった。900~1000か。これでやっと自分のプライベートタイムだ。ここまで来る途中、生徒にすれ違う度に好機や軽蔑の色をした目線を向けられた。……目覚めそうだ。

中には俺を餌と見てる奴やクラスのあいつとは別の……あっち趣味の奴が熱い目を向けてきた……ここの男子ってあんなのばっかなのぉ!??

ここに馴染むとか言ったけど訂正ね、訂正。無理だわ、あんな気味の悪い奴に見られながら過ごすとか馴染める訳ないわ~ってか馴染みたくないわ!!

あーもう!やだ!

 

「キィイイイイイイイイイ!!」

『ッ!!?』

 

色んな感情が込み上げてきて、ヒステリックな奇声をあげると周りにいた生徒が驚きこっち見てくる。

どうしたんだよこいつ。みたいな周りの空気なんてなかったかの様に俺は魔方陣を踏んだ。

 

一瞬、光に包まれてなにも見えなくなったかと思ったら、光が薄れて視界が晴れていき、見慣れない通路に出た。

スゲー!魔方陣スゲー!!テレポートできたよ本当に!

俺の魔法への好奇心は一気に高まった。

そんなわくわくした気持ちで自分の部屋を探して歩く。

……見つけた、924番室。では……オープン!!

 

・・

・・・

 

俺は家に帰りたかった。元の世界にある自分の家に。

自由と祭りが好きな迷惑の権化である母親。

ふらっと消えてふらっと現れる、何でも知ってる父親。

そんな二人の自由奔放ぶりを受け継ぎ、天性の怪力を授かった最凶災悪娘の妹。

そんな家族の絶望的な家事能力の穴を埋めるために家事能力にスキルポイント極振りした一般高校生の俺。

四人家族で過ごした日々。

色々とストレスが溜まりに溜まる生活だったけど、こうやって会えなくなってしまうのは凄く寂しい。

みんな何してるかな?

母さんは全裸でBLDVDでも見てるんだろうか?

親父は今頃どこに向かってるのやら……前はアトランティス探してくるとか言って出てったからな~。

マイシスターも部活頑張ってるかな~。

そういや冷蔵庫のゼリーはどうなったかな?母さんか妹に食べられているだろな。きっと家の中は悲惨なことになってるだろう、掃除をすればゴミを増やす連中しか居ない訳だし。

俺は現在の家の状況を想像しながら思いを馳せる。

ああ、家に帰りたい。

 

なんて気持ちが心の隅には確かにあったが今はない!

だって仕方ないよ!こんな素晴らしい一室が今日から俺のプライベートゾーンになると思ったらそんな気持ちはスカッと消えてしまいますよ。

一人暮らしには十分過ぎる部屋の広さ、むしろ少し大きいぐらい。

おしゃんてぃーなキッチンも自由に使え、風呂もトイレも別々で付いており、そこら辺の高級マンションの一室より設備が良い。

これからこの一室を自分のスタイルに模様替え出来ると思うとウキウキとワクワクで胸が高鳴る。たぶん今日寝れないかも!

部屋には必要最低限の物しかないため、カスタムも自由自在。

さあどうしようか、ふふふ♪

 

一人、にやけながら改装プランを考えながら部屋を眺めていると部屋の隅に段ボールがいくつか積まれているのに気が付いた。

 

「なんだ?……こ、これは!」

 

部屋の隅から引っ張り出した段ボールを開けてみると、中には俺の私物の数々とメモ書きがあった。

私物を確認する前にメモに目を通してみるとそこには母さんの字で殴り書きされていた。

 

『こっちは心配すんな、がんばれ少年!

あと、冷蔵庫のゼリーは食べといたから安心しな!』

「……ふざけんな……クソババア」

 

メモには一言の激励と盗み食いの暴露が書かれていた。

ただそれだけなのに不思議と目頭が熱くなる。

あんなのでも母親だ、凄く心配してくれてるんだろう。

そう思うとなんだか胸の辺りがキューッてなった。

さっきは帰りたくないとか言ってたけど訂正。やっぱり家族は欠け換えのない宝物だと再認識させられた。

少し涙ぐんできたが頑張れと言ってくれた母親のために、いちいち泣いてはいられないと思った俺は荷物確認の作業へ戻ろうとする。

その時、俺は紙の裏側にも何か書いてあるのに気が付いた。

 

『PS.もし、どうしても寂しくなった時は一番長い段ボールの中の物を使いなさい』

 

まさかここまで優しい母親だったとは!

俺の中での母さんの好感度が上がっていった。

母上様、号泣モノです。

それでは早速、ちょっと見てみましょうか。

別にもう寂しくなったとかじゃないよ。一体中身はなんでしょうか!?って言う好奇心で動いてるだけである。

だってあの人が一人暮らしを始める息子に贈り物だ。気にならない方が嘘だぜ!

段ボールの山から目的の物を探す。母さんのやることにわくわくしたのは、本当に何年ぶりだろう?

 

「お!これだこれ。さあ、封印解除!解き放たれよ!!」

 

ちょっとおかしなテンションで段ボールのテープを剥がし、ふたを開ける。

中には白い生地の抱き枕が三個入っていた。それも両面に絵がプリントされているやつ。

取り出して絵をよくみると。

 

「・・・」

 

自分の家族の写真がプリントされていた。ただ、その絵が問題だ。

表に下着姿で飛び込めと言わんばかりに両腕を広げている絵。

裏には生まれたままの姿で手足を使い大事な部分を隠している絵。

 

「・・・・・・・・・キツゥ」

 

俺は暫く家族の醜態がプリントされた抱き枕を眺めることしかできなかった。

 

───────────────────────────

 

「さ~て、何を作ろうかな~。簡単に炒飯作るか」

 

俺は明らかに周りの世界観とは場違いの冷蔵庫から材料を取り出す。

なんでもこの世界に冷蔵庫はないらしい。かわりに簡単な貯蔵庫を使っているみたいだ。

そんなことより、さっさと胃袋に炒飯を詰めよう。でないと死ぬ。

まだ一度も使われた形跡が無い綺麗なキッチンに立ち、段ボールの中にあった調理器具で料理を始める。

 

*コンコン*

 

鍋で米を炊き始める。

鍋を使って米を炊くのはかなり難しいが出来ないことはない。では何故俺はそれができるか?

実は一回、妹の暴徒で電化製品がおじゃんになった事件があり、電気に一切頼らない生活をこなしたことがあるのだ。

それ以来、原始的な生活の知恵を幾つか覚えた。

あの時は本当に辛かった。だって一番困るの俺よ?

他は家事しないから全部俺がなんとかしなきゃいけないからね。しかも、「テレビが見れないから暇だ~」とか、「暇だから部活の練習手伝ってよお兄ちゃん♪」とか、俺の要望も言えないまま振り回されていた。

やっぱ、普通じゃない生活してたよなぁ~、とつくづく思う。・・・お腹痛くなってきた。

 

*コンコン*

 

そうそう。あの抱き枕は段ボールに戻して、ロープで厳重に巻いておいた。俺式の封印術だ。

処理方法は、取りあえずゴミの日に棄てます。

何事もなかったかの様に棄てる。

そう、俺は何も見なかったし知らない。

ただ段ボールごとゴミを棄てるだけ。いいね?

……実際キツいよあれ。

一番キツいのは親父プリント抱き枕まであることだぜ?

母さんと妹はアホだから仕方ないけど、なんで親父まで!?

なんで脱いで写真撮られてるんだよ!

なんでノリノリでベットに倒れこんでんだよ!!

やっといてなんで頬染めてんだよ!!!

気持ち悪いんだよぉ!!

 

*ドンドン*

 

・・・さっきから聞こえてきたノックの音が強くなった。

ずっと聞こえてきたので気になってはいたが、あえて無視してた。

だって、開けたら面倒臭そうだったから……。

 

*ドンドンドンドントン……トン……*

 

ヤバイ!ドアの向こう側の気力が下がってきて音が弱々しくなってきた!さすがに無視し過ぎたか!?

もし泣いていたら洒落にならん!転校初日に他の生徒泣かす鬼畜転校生とか変なイメージが付いてしまう前に早くドアを開けなければ!!

 

*ガチャ*

 

「はいすみません!手が離せなくて!」

「フシャアアアアアアアアアアアア!」

 

*ヒュンッガリッブシュッ*

 

「ぎゃあああああああああああああ!!!

血がああああああああああいあ!!!」

「うにゃああああああああああああ!!!」

 

ドアを開けたら急に爪が振り下ろされて血が顔から噴き出すとかもう……なんなんですかぁ。

理不尽への怒りと傷の痛みのダブルパンチに、今までに発したことのない絶叫が俺の口からマーライオンの水よろしく学園寮中に鳴り響いた。

明日はきっと今日より距離を置かれるんだろうな。

イテーよチクショー、胃もイテーよチクショー。

 

 




どうだったでしょうか?DAMUDOです。

魔立学園・パンデモはこんな感じにやっていきます。
面白かったでしょうか?御意見・御感想を良かったらどうぞ。

雑談
この小説で察した人もいると思います、私は人外系大好きです。
いいもんですよ人外。特に人外娘が一番ですね。友達に言ったらドン引きされましたけど。
何がいいって、人間にはない機能やパーツを持っていて、常識に捕らわれなくて全然変にならないのがですよ。皆さんも人外好きになりましょう。初心者は悪魔ッ娘や獣ッ娘(軽め)、エルフ、アンドロイドから始めましょう。馴れたら、スライム、ドラゴン、人魚、ケンタウロス、植物とかいって見てください。それでも余裕でしたら、モノアイ、ゾンビッ娘、蟲ッ娘にいってみてください。モノアイってのは、ザクみたいに一つ目のことを言います。
私が好きなのは獣、スライム、単眼、ゾンビ、蟲です。
最初でキツかったらもうムリです。

今日はこのくらいにしましょう。
次回!転校生とは別のキャラを書くぜよヒャッハーーー!
じゃあ、ばいにゃらポン♪
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