黒い沈黙と仮想世界   作:アップルプルプル

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ただの息抜きなので、たまに投稿する程度です。もう一つの、赤い霧の方より、こっちの方が人気になったら、こっちをメインにする…かも?


プロローグと手袋

「うーん…」

 

 俺こと黒澤 栄一(くろさわ えいいち)は、朝の支度をしながら悩んでいた。

 

「ソードアート・オンラインベータテスト…応募しようかな。」

 

 そう。近々販売される予定である、【ソードアート・オンライン】。これが楽しみで仕方がないんだ。このゲームがとある事件を引き起こすことは知っているが、だからといって、こんな面白いゲームをやらないなんて選択肢は、元ゲーマーの俺にとっちゃありえねえ。今は学生だけどな。

 さて、この時点で勘の良い人ならわかると思うが。俺は転生者だ。いや~前世はマジでSAOを何度も見返したな~。ゲームに疲れて、休憩中に見てたわ。にしても…

 

「こうやって見ると、ほんっと似てんな。ローランに。」

 

 ローランというのは、俺がよくやっていたゲーム、Library Of Ruinaというゲームの主人公の一人で、俺の最推しキャラだ。中年男性だがな。

 

「でも受験あるし…やめとくか。」

 

 前世で社会人になったとはいえ、中学の細かいとこなんて覚えちゃいない。だから一応勉強はしなきゃだし、何より親からどつかれそうで怖い…やっぱ親が最強なんやなって。

 

「いってきまーす」

 

母親「いってらっしゃい。」

 

 …ま、おいおい考えるとしますかね。

 

~数カ月後~

 

「うっしゃあああああああ!」

 

 買えた!ソードアート・オンライン買えたぞおめえら!早朝から並んだかいがあった!これで世界は俺のもんだあぁ!(大げさ)じゃけん早速始めましょうね―。

 

「リンクスタート!」

 

『ソードアート・オンラインへようこそ。』

 

 さ、始まりました。名前は『ローラン』っと。ん?アバター設計?んなもんどうせ元の姿になるんだから意味ねえよ。お、始まりそう。

 

「お~!」

 

 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!まじでこれ現実?いやまあ細かいこと言ったらここは仮想世界なんだけどね?そういうことじゃないのよね。

 

「とりま買い出しと探索、そしてモンスター退治だな。」

 

 やっぱ武器は剣だよな。名前はデュランダルっと。ま、見た目は全然違うんだがな。

 草原だぜ。イノシシみたいなのいっぱい居るわ。全員殺すか?因みに剣道を習ってたから、剣の扱い方は知っている。ソードスキルは…まあなんとかなるだろ。()

 

「ふんっ」

 

 やっぱただの攻撃だとあんまダメージ入んねえな。

 

「試してみっか。はああああ!」

 

 なんとなく貯めて、バッ!っと開放する感じで攻撃する。

 

「あ、できた。」

 

 意外と簡単にできるんだな。キリトのアドバイスは的確だったのか。いやキリトがこう言ってたかは覚えてないけどな?

 

???「上手いじゃないか。」

 

「うわあっ!」

 

 突然後ろから話しかけんなよ!って…

 

(こいつらキリトとクラインじゃねえか!?)

 

キリト「ベータテストにはいなかった気がするけど…」

 

「え?あ、ああ。ベータテストには参加してない。やってみたかったがな。」

 

クライン「すげえな。才能ってやつか?」

 

「剣道ならってたし…?」

 

クライン「ソードスキルと剣道関係あんのか…?」

 

キリト「ないと思うけど…ま、いいか。」

 

クライン「なあ、お前も一緒にやるか?」

 

「…そうさせてもらおう。経験者もいることだしな。」

 

 そういってキリトを見る。

 

キリト「お手柔らかにね…?」

 

・・・

 

「はー疲れた。いやまあ実際には動いてないから気がするだけなんだけどな?」

 

キリト「お疲れ様。」

 

クライン「しっかし、信じらんねえよな。ここがゲームの中だなんてよ。」

 

「そうだな。本当に、作ったやつは天才だな。」

 

 まあ、やべえ事件を引き起こしてんだけどな?

 

クライン「…腹減っちまった。一度落ちるわ。」

 

キリト「こっちのメシは、空腹感が紛れるだけだからな。」

 

クライン「ヘヘッ…5時半にアツアツのピザを予約済みよ!」

 

「用意がいいな。」

 

クライン「あたぼうよ!

 まっ、メシ食ったらまたログインするけどよ。なあ、この後他のゲームで知り合ったヤツらと落ち合う約束しててよ。もしよかったらなんだが、あいつらともフレンド登録しねえか?」

 

「俺はしようかな。」

 

キリト「えっ…?う…」

 

クライン「…ま、そのうち紹介する機会もあるだろ。」

 

キリト「ああ、悪いな。ありがとう。」

 

クライン「おいおい、そりゃこっちのセリフだぜ。俺とこいつに、この世界のイロハを教えてくれたんだ。お礼はそのうちちゃんとすっからよ。精神的に。

 じゃ、サンキューな。これからもよろしく頼むぜ。」

 

キリト「また聞きたいことがあったら、いつでも呼んでくれ。」

 

クライン「おう!頼りにしてるぜ。お前もな!」

 

「え?…ああ。俺も頼りにしてるよ。お前らのこと。

 …俺はもうちょっといようかな。」

 

キリト「じゃあ一緒に「あれ?」…?」

 

クライン「ログアウトボタンがねえよ。」

 

 …始まったな。

 

キリト「よく見てみろよ。」

 

クライン「うん?」

 

「…俺もない。」

 

キリト「嘘だろ?…本当だ。」

 

クライン「まっ、今日は正式サービス初日だかんな。こういうバグも出るだろ。」

 

 いや致命的過ぎるだろ。

 

「てかクライン、時間大丈夫なのか?今5時25分だが…」

 

クライン「あっ…俺様のテリマヨピザとジンジャーエールがあああああ!」

 

キリト「さっさとGM(ゲームマスター)コールしろよ。」

 

クライン「ハッ…でも、とっくに試したんだけど、反応ねえんだよ。他にログアウトする方法ってなかったっけ?」

 

「説明書には書いてなかったはず…」

 

キリト「ああ。プレイヤーが自発的にログアウトするには、メニューを操作する以外の方法はない。」

 

クライン「嘘だろ…?」

 

「それよりも、変だと思わないか?」

 

クライン「そりゃ変だろうさ。バグなんだしよ。」

 

「いいや、そういうことじゃない。ログアウトできないなんていう致命的なバグがあるんだったら、サーバーを一度停止して、全員を強制的にログアウトすればいいだけの話だし、アナウンスすら無い。でも、それをしてないってことは…」

 

キリト「…全て、仕様ってことか?」

 

クライン「そりゃねえだろうよ。」

 

ゴーン…ゴーン…

 

「…!?」

 

キリト「これは…強制転移(テレポート)?」

 

「…おい!上!」

 

キリト「…!あれは…」

 

・・・

 

???「プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ。私の名前は茅場晶彦。今やこの世界をコントロールできる唯一の人間だ。プレイヤー…」

 

 話が長いので割愛するが、要約すると、『ログアウトできないのは仕様で、ナーブギアを停止するか解除しようとしたら死ぬよ!ゲーム内でHPが0になっても死ぬよ!解放される条件は、100層にいる最終ボスを倒して、ゲームをクリアするだけでいいよ!』である。とんだ畜生め。

 

茅場「私からのプレゼントを用意してある。確認してくれたまえ。」

 

 きた。全員の素顔が晒されるやつだ。俺とアスナはリアルのほぼまんまで来てるから、あまりダメージは無いけど。そしてやっぱりあった手鏡。それと…

 

「手袋と仮面とスーツ…?」

 

クライン「うわー!」

 

キリト「クライン!?ッ!」

 

クライン「…大丈夫か?キリト。」

 

キリト「あ、ああ。って」

 

クライン「おめえ誰だ?って…ローラン!?」

キリト「お前、誰?って…ローラン!?」

 

「どうした?」

 

クライン「全然変わってねえな…」

 

「現実の見た目を引用したからかな…」

 

キリト「説明書読んだのに、見た目は変えなかったんだな。ってことは…」

 

キリト「お前がクラインか!」

クライン「おめえがキリトか!」

 

茅場「諸君は何故?と思っているだろう。私の…」

 

 ここも割愛ね。要約すると、『私の目的は達成してるよ!あと、鑑賞するためだけにソードアート・オンラインを作ったよ!チュートリアルもこれで終了ね!そんじゃ、健闘を祈ってるよ!』である。ひどすぎる。

 皆パニックになったよ!そりゃそうだろうけどね!俺もこのこと事前にしらなかったらパニックになってた自信ある。

 

キリト「ちょっとこっちこい、2人とも。」

 

クライン「お?おう。」

「わかった。」

 

・・・

 

キリト「よく聞け、俺はすぐ次の村へ向かう。」

 

「効率よくモンスターを倒すためか?」

 

キリト「そうだ。茅場が言ったことが本当なら、自分たちを強化しないといけない。恐らくここら一帯は狩り尽くされるだろう。だから、お前らも一緒に来い。村に行くまでの道も危険なポイントも全部知ってるから、今のレベルでも安全にたどり着ける。」

 

クライン「でも…でもよお。俺、他のゲームでダチだった奴らと、徹夜で並んでソフトを買ったんだ。あいつら、広場にいるはずなんだよ…置いては、いけねぇ。」

 

「…その人数を含めて護衛することは?」

 

キリト「…無理だ。ローランとクラインの2人だけでも、相当無理をしているから…」

 

 ま、だよな。

 

クライン「悪りぃ、おめえにこれ以上、世話になるわけにはいかねえよな。だから気にしねえで、次の村に行ってくれ。

 俺だって前のゲームじゃあ、ギルドの頭をやってたんだ。おめえに教わったテクで何とかしてみせらぁ!」

 

キリト「そっか…ローランは?」

 

「俺は…着いていこう。」

 

クライン「そうか…ま、またどこかで会おうぜ。」

 

キリト「…そうだな。何かあったら、メッセージを飛ばしてくれ。」

 

クライン「おう!」

 

キリト「じゃあ…またな、クライン。」

 

 そうしてキリトが行こうとすると、

 

クライン「キリト!

 おめえ、案外かわいい顔してんな!結構好みだぜ!ローランも、イケメンだな!」

 

キリト「お前も、その野武士ヅラの方が、10倍似合ってるよ!」

「あんがとよ。お前も、イケオジって感じがするぜ?」

 

 そして、俺達は本当に解散し、それぞれ駆けていった。

 何分か走ったり、モンスターを狩ったりした後、思い出したことがあった。

 

「なあ、キリト。」

 

キリト「…どうした?」

 

「さっき、茅場がいた時にゲットしたんだけどさ、『黒い手袋』と『黒い仮面』、『スーツ』なんてアイテム、ベータテストのときにあったか?」

 

キリト「…いや、無いな。着てみてくれないか?」

 

「ああ…」

 

 そして、装備を着て、手鏡で確認する。すると…

 

「…完全に黒い沈黙だ、これ。」

 

キリト「…少し怖いな、その仮面。というか見えてるのか?」

 

「見えてるらしい。それに…

 なんだか、しっくりくるんだ。この装備の持ち主が、俺なんじゃないかって思うくらいには。それに、この装備以外装着できない。俺専用って感じだ。」

 

キリト「じゃあ、少しずつ知っていこうか…」

 

「ああ…」

 

 キリトが見てない間に、この黒い手袋が、あの手袋と同じ機能なのか確認しないとな…




LOR解説のコーナー

ローラン

「それはそれで、これはこれだ。」
―ローラン

 ローランは、何度も言っている通り、Library Of Ruinaというゲームの主人公の一人。
 フィクサーもとい便利屋をしていて、その中で2番目に地位の高い"元"1級フィクサーであった。とある事件のせいで、お腹の赤ちゃんと嫁を亡くすという、壮絶な過去を持っている。情報戦を得意としている。
 元はデュランダルという剣を使っていたが、嫁が死んでからは、遺物である黒い手袋を使っている。服装は常にスーツを着ていて、嫁に出会うまでは黒いのっぺりとした仮面を付けていた。名を『認識阻害仮面』という。嫁が死んでから、またつけている。

 詳しいことは、自分で調べるか、LORを遊んでみてほしい。

黒い手袋

 いろいろな物を収納できる手袋。4次元ポケットの手袋版だと思えば良い。黒い手袋をつけていると、周りの音が消えるとかなんとか。主に武器などが収納されている。

フィクサー

 9~1級まであり、1級の中でも、特に優秀な者には色が与えられる。ローランの嫁もその一人であり、『黒い沈黙』と呼ばれていた。他にも赤い霧や青い残響などもいる。嫁が死んでからは、認識阻害仮面をつけたローランが2代目をしており、問題を起こしすぎたため、9級まで下げられたとされている。

LORからなんか出して良い?(幻想体とか)

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