まぁ……飯炊きに専念しとけば大丈夫かなって 作:スターク(元:はぎほぎ)
母さんが育休に入ったと聞いた。
親父もお盛んな事だ、俺の事なんか忘れてんじゃないの?つまんね。どうせ俺は下級戦士に毛が生えた程度ですよっと。
それよりも。今母さんが働いてない事、それ自体の方が重要だ。つまり食堂に母さんがいない、俺も気兼ね無く入れる。あのバカ旨い飯を食べれる。
「うわぁぁいらっしゃ──あ、ラディ君じゃん!久しぶりだね、“いつもの”で良いかな?」
「は、はい……!」
たかが飯食いに来ただけだってのに、上ずる声が嫌に恥ずかしかった。それを聞いて微笑むお姉さんの顔を、直視できなくなるから。
それを誤魔化すように、差し出された焼肉定食を掻き込むのが、今の俺の生き甲斐だった。塩ハラミうっっっっま!
1:イッチ◆EATkugi!
あのラディッツがちんまくウニョウニョしてるの予想以上の破壊力なんだけど
ねぇどーすんのこれ
2:名無しの転生者
うわーっショタコンだー!!
3:名無しの転生者
(「ホモ!」と宣う青タヌキの画像)
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4:イッチ◆EATkugi!
うっせー
小さい男の子は無条件に可愛いでしょうが、愛でるモンでしょうが
5:名無しの転生者
マジ物の通報案件やんけシバクヤンケ
6:名無しの転生者
あの……冗談で済まないレベルの変態はちょっとお控えいただけたらなと
7:イッチ◆EATkugi!
>>5 >>6
流石に手を出す程冷静さを失っちゃいないから安心せい
いやぁしかし、年端もいかないショタから好意を向けられるのはこれで二度目ですよ二度目。女の端くれとして顔も立ちますわガハハ
8:名無しの転生者
イッチ女やったんか、初めて知ったわ
通報した
9:名無しの転生者
起訴した
10:名無しの転生者
有罪
11:名無しの転生者
死刑
12:イッチ◆EATkugi!
ちょっとぐらい優しくしてくれるかと思った俺がバカだったよ
13:名無しの転生者
>>12
己惚れるなよ
こんな掲示板に入り浸ってる時点でそんな権利はお前には無い
14:名無しの転生者
まぁネット弁慶な気質なのは見て取れるしなぁ……
サークルの姫になりたいんなら他所をあたって、どうぞ
15:イッチ◆EATkugi!
ふざけんなよクソオス共が
というフェミ仕草は置いといて、ラディ君から相談があるらしく
なんでも上司から圧掛けられて最近厳しいんだと
「へぇ、首狩りノルマ。そんなものを課せられてるんだ」
「そうなんすよ。当然エネルギー波なんか使ったら首なんか消し飛んじまうし、そしたらノルマに届かなくて折檻だ。しかも俺だけですよノルマあるの!ウンザリだよあのゴミ上官なんて」
「そりゃ大変だ……ギネさんとかには相談したの?」
「……
20:イッチ◆EATkugi!
なんてこった。ラディ君いじめられとる
食堂経営してそこそこ経つけど、他のチームじゃ首狩りノルマなんぞ聞いた事も無いぞ
21:名無しの転生者
弱虫ラディッツって呼ばれてたぐらいやしな。相当立場弱かったと思われる
22:名無しの転生者
おう初恋お姉さんの面目躍如や
助けたれイッチネキ
23:イッチ◆EATkugi!
>>22
ふむ…… ワシにしね というのじゃな!▼
ってレベルで無理です勘弁してつかぁさい
24:名無しの転生者
役 立 た ず !
25:名無しの転生者
まぁ言ったんな、サイヤ人相手に喧嘩売れとか無茶ぶりも良いとこやしな
けどバーダックとか頼れんのか?ギネさん経由でいけるやろ、もしくはそれこそラディッツ本人から直訴すりゃ良い
26:名無しの転生者
それをせずにイッチに相談してるってことは、十中八九上級戦士が絡んどるんやろ。直訴しても無駄や
27:イッチ◆EATkugi!
うーん……なんだかそういう感じじゃないんだよね
もうちょい深掘りしてみるわ
「……意味無い、ってのはどういう事かな?ギネさんは君の事、大事に想ってる筈だけど」
「母さんは戦うのが怖い臆病者だ。そんなサイヤ人にいつまでも頼って庇われてたら、良い笑いものですよ。誰も母さんを怖がりやしない」
「そうかなぁ?バーダックだってギネさんに叱られて丸くなってるの、私見た事あるけど。ラディ君のお母さんは臆病者なんかじゃないよ、誰より頼もしい一家の柱だってば」
「俺だって見た事ある……けど、皆それを知らないし、知ろうともしません。サイヤ人は戦闘力が総てだ」
「……じゃあ、バーダックさんは?」
「親父は俺になんか興味ありませんよっ」
33:イッチ◆EATkugi!
盛大に拗らせておられた
34:名無しの転生者
守ってくれない・守れない親への失望が、弱さを克服できないあの弱虫ラディッツを作ったんやなって
35:イッチ◆EATkugi!
弱虫言うなし。まだ取り返しはつく
何とかしてあげられないかな
36:名無しの転生者
おっ原作介入か!
良いねぇ盛り上がってまいりました
37:名無しの転生者
しかしここでラディッツの人格改変のきっかけみたいな事して大丈夫なん?転び方によってはサイヤ人編で悟空詰みそう
38:イッチ◆EATkugi!
そんな先の事なんて考えてられないよ。子供が困ってたら助けるのが大人でしょ?
39:名無しの転生者
……喪女って言ったの撤回するわ
40:イッチ◆EATkugi!
>>39
年増の方も撤回しろ年増の方も
「だったら、興味を
「……えっ?」
考えてもなかった案に、気の抜けたような声を上げてしまった。幸か不幸かそれを気にはされなかったようで、お姉さんはそのまま続きの言葉を紡ぐ。
「バーダックさんは下級戦士、でもその戦闘力は最近1万を超えて上の人達にも一目置かれてる。何より彼自身、反骨精神が強いから舐められるのは大嫌い……そうでしょ?」
「え、ええ。親父は売られた喧嘩は買い叩く主義ですからね、母さんもそうやって手に入れたらしいし」
「そこを刺激するの。ラディ君はバーダックさんの子供、つまり“君を軽んじる”事は“バーダックさんの顔に泥を塗る”事に直結する」
「えぇ……」
そんなものなのかな、とボヤくと「そういうものなの」と正面から返された。自信満々なその笑みに気圧され、思わず頷いてしまう。
「大丈夫、私の方からもギネさん越しに働きかけてみるから。馬鹿と鋏は使いよう、バカ親父だって使いようだよラディ君!」
微笑みかけてくる憧れの異性を前に、俺はもうタジタジになるしかなかった。大丈夫かなぁ……?
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1:イッチ◆EATkugi!
グダグダ言い訳する下級戦士の糞猿上司をバーダックさんが〆てくれました!やったね
2:名無しの転生者
おー!
3:名無しの転生者
こりゃいい事や、やったなイッチ
4:イッチ◆EATkugi!
いやぁ成し遂げると気持ちが良うござんすね。今朝ギネさんがラディ君と一緒に礼しに来てくれましたよ、身重なんだから無理しなくて良いのに
5:名無しの転生者
オイ待て身重ってまさか
6:名無しの転生者
カカロットキター!
7:名無しの転生者
どんどん物語が進んでくなぁ。そうかぁ悟空がもうすぐ生まれるのか
滅亡の日が近づいてますね!!(白目)
8:イッチ◆EATkugi!
>>7
嫌だぁ……
「二度と調子乗んなカスが」
「はひ…クチパー二度と調子に乗りません……」
お姉さんの言う通りだった。俺から窮状を打ち明けられた親父はすぐさま上司の家に殴りこんで、その場で一方的にボコボコにしてしまったんだ。サイヤ人、特に下級戦士同士の間じゃ法律なんてあってないようなもので、つまりこの場じゃ親父その物が法律だった。
「帰るぞ。ここにもう用は無ぇ」
「う、うん」
言われるがままに帰路を往く。無言が怖い。親父に頼った俺は、やはり情けないサイヤ人でしかないんだろうか。また親父を失望させちゃったんだろうか。
(……やっぱり、自分で解決したかったな)
復讐するならこの手でしたかった。でも出来なかったから親父を頼ったわけで、そんな自分がやっぱり恨めしい。お姉さんはこれで良いって言うんだろうけど、俺にだってサイヤ人としての意地があるから。
強く、なりたい───!
その時、親父の手が上がった。殴られるのかと目を瞑って───でも、違った。
「ぅわっぷ」
「その悔しさを忘れんな。今お前は、俺に
押さえつけるような、マウントのような、でもどこか優しい手つきで頭を撫でられる。力任せなそれに首がグワングワンと揺さぶられ、目を回し、その拍子に親父の顔が目に入る。
笑ってた。嘲りなんかじゃなかった。
「ラディッツ、弱いままでいるんじゃねぇぞ。サイヤ人に生まれたなら、上の奴らを食い破るぐらいの心持ちで居やがれ」
「……!!」
そうか。今ので分かった、親父は俺に興味が無かったんじゃない。
俺に、“経験”しろって。揉まれに揉まれて、それで強くなれって、そう思ってくれたんだ!
「親父!」
「おうどうした」
「俺に特訓してくrイギャァイ!?」
「バカか!甘えんな、サイヤ人なら鉄火場で鍛えろッ!!」
「でも死にたかないんだよ俺!!!」
「そういうとこが甘えてるっつってんだ!その特訓で殺すぞ!?」
拳骨をかまされながらの家路。サイヤ人らしいようでサイヤ人らしくない、そんな道中が、俺には何故かどうしようもなく心地よく思えたのだった。
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どうしてあの光景を、今になって思い出すのか。
「さっきから気になっていたのだが……後ろにいるのはお前の子ではないのか?」
いや、すっとぼけるのはやめだ。あの日の親父に今のカカロットを、庇われる子供にあの時の俺を重ねてしまったからだろう。
頭を打とうと記憶を無くそうと、やはり血は争えん……という事なのか?なぁ、母さん。
「なんだってんだよ!近寄ってみろ、ブッ飛ば──あっ!?」
「父親のお前がなかなか聞き訳が悪いんでな。ちょっと息子を借りていくとしよう」
高速で背後を取り、カカロットの息子をふん掴む。どれ、堂々たる犯行宣言と……
「カカロットよ、子供h「わーんわーん!」子供はあずかっt「わーん!!」あずかっておく。生k「うわーん!おとうさーん!!」」
………
「テメー!悟飯を離せ!!」
「ゴホン。明日のこの時間までに、この星の人間を取り敢えず100人ほd「助けてぇ〜〜〜!!!」ええいうるさいぞ!そんなに嫌ならもうちょっと抵抗してみせろっ!!」
流石にここまで喚かれては話が進まん!黙らせるべく恫喝してみれば、帰ってきたのはキョトンとした無垢な瞳だった。
「ていこう?“でんき”の“かいろ”のことですか?」
「は?……カカロット、教えてないのか」
「チチは教育熱心だけど、国語の方はまだ触れさせてねぇなぁ。悟飯が興味を示した分野から学ばせていってるみてぇだ」
「えぇ……カカロットの息子よ、抵抗というのは自分をイジメる相手に拳や足を叩きつける事を言うのだ。なんなら爪でも良いぞ、やってみろ」
「ぼくのおとうさんは“かかろっと”じゃありません……そんごくうです」
「いずれにせよお前の事だ!さぁやってみろ、怒らんから!!」
「えっ。いやです」
……なん…だと……?
「だって、そんなことしたら……おじさんがイタイイタイ、でしょ?」
思わず天を仰いだ。次いで、カカロットを見た。
子供を一旦置いて──すぐさま愚弟の鳩尾へ、万感の思いを込めた蹴りを叩き込んでやった。
「…が……うぁ…あああ………!!」
「カカロット貴様ァーッ!!どういう教育をしてるんだ父親として──!!」
許せなかった!この年にもなって“敵”への反撃、それすら教えていないとは!!そんな事ではこの子は自分の身すら守れない、それで良いのかお前は!?
「何が乳だ!女にかまけて我が子の自衛すら疎かにするとは、それでも親父の息子か!?」
「チチはオラの妻だっ、バカにすんじゃねぇ……!」
「前言撤回だ!尻に敷かれてる様は親父譲りのようで安心したぞっ」
なんにせよ、サイヤ人の血を引くこのガキをこのままにしては置けない。もだえる父親に駆け寄ろうとする子──ゴハンだったかを抱え直し、俺は宙へと舞い上がる。
「いずれにせよ、貴様に子育ては任せられん。ゴハンは俺が育てる!サイヤ人としてな……」
「ふざけんな!オラの悟飯を返せっ!!」
「ふざけてるのはお前の方だろうが!いったいこの宇宙に幾つの強大な脅威があると思って……ともかく、これは決定事項だ。不服があるならせめて、お前がサイヤ人として生きる覚悟を決めて来いッ!!」
「ごはーん!!!!」
「おとうさーん!!!!!」
呼び声を振り切るように高速飛翔。我らの拠点へ帰投するべく、ポッドを目指して一直線だ。
……しかし、どうするか。大口叩いたものの、俺にだって育児経験は無い。うまくこのガキを育ててやれるだろうか……
「………また
泣き疲れて眠ったのだろう甥。その妙な肝っ玉に呆れながら、俺は道を急いだのだった。
「く…くそ~。どうすりゃいいんだ」
「考えるのじゃ……」
「ショックよね。折角見つかった肉親がよりによってあんな奴でさ」
「……いや、割と悟飯の将来に対して真摯に考えてたようにも聞こえたけど」
「しっ。クリリンよ、今それを言ったら話が進まないから黙っておけ」