ようこそバケモノの潜む教室へ   作:エルにー

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6 その夜

さてと。茶柱先生に呼ばれた用事も終わったし、まずは松下にメール送るか。

 

『用事は終わった。どうする?どこで集まる?』

 

こんな感じでいいかな。

 

ピロンッ

 

っと、来たか。

 

『おつかれ。うーん……蝕廻の部屋でもいいかな?』

 

『俺は構わないが……男子の部屋に入る事に抵抗はないのか?』

 

『蝕廻なら信用できるから。変な事しないでしょ?』

 

信用してくれるのはありがたいが、危機感は持って欲しいな。

 

『分かった。部屋は309だ。飲み物買おうと思ってるけど、何か欲しいか?』

 

『じゃぁ、お言葉に甘えてカフェオレが欲しい』

 

『ok』

 

カフェオレは俺も飲みたいから1リットルの奴を買うか。コンビニにあったけな……。

っと、もう1人連絡しなければならない人がいるんだった。

あの人の場合は電話がいいのかな?一応メールを先に送るか。

 

『5月に入って各クラスのポイントがわかりました。このままメールか電話。どっちで結果を聞きたいですか?』

 

因みに相手は鬼龍院先輩である。

あ、別のやつからメール来てた。えーと……

 

『cptがおかしいんだけど、あんたなんかやったでしょ?』

 

相手はあえて言わないが、4月中に仲良くなった友達だ。てか、俺が何かやった前提なんだな。こいつといる時の行動から否定できないけどさ。

とりあえず返信は……

 

『何かやったのは認める。でも言わない』

 

でいいかな。アイツは別のクラスだからしばらくは言わないでいいだろう。

携帯をしまってコンビニに向かおうとすると

 

ブーブー ブーブー ピッ

 

「もしもし」

 

『もしもし。こちらから電話したが、よかったよな?』

 

「はい。もちろん」

 

『では、早速結果を聞かせてもらおうか。お前がいてDクラスはどれくらいポイントを残せたか気になるからな』

 

「俺は特に何も働きかけてませんよ。なので結果は純然たるDクラスの実力です」

 

『そうか。蝕廻は学校生活を楽しみたいだけだったな。なら当然か。それより結果だ』

 

鬼龍院先輩は相当結果が気になるようだ。今回は俺が干渉したから例年より格差がやばいだろうけど。

 

「まず俺たちはDクラスはまさかのゼロでした」

 

『ハッハッハッ!そうか!ゼロか!しばらくは大変だなDクラスは!』

 

まぁ、この結果の大きな要因は俺にあるけど、他のクラスに分けなくてもゼロになってただろうしな。

 

「他がCクラスは810cpt、Bクラスは970cptでAクラスは1,260cptです」

 

『ふむ?C、Bと聞いて今年は優秀だなと思ったが、違うな。蝕廻、お前何かやったな?』

 

絶対この先輩目がギラギラしてるよ。声から若干の興奮を感じるし。

 

「はい。やりました。何をやったと思いますか?」

 

せっかくだから先輩に問題として出してみよう。

 

「俺はこの後ちょっと用事があるので夜にまた電話します。そうですね……22時にまた電話します。その時に先輩の答えを聞かせてください」

 

『この生意気な後輩め。分かった。22時まで待ってる』

 

「それでは」

 

プツッ プープー

 

さて、先輩に連絡も終わったしコンビニに行こうか。

コンビニでカフェオレとついでにおにぎりを買って寮に戻った。俺の部屋の前にはすでに松下が待っていた。

 

「遅くなって悪い」

 

「いいよ。そんなに待ってないし。男子の視線がちょっと痛かったけど」

 

それは悪い事をしたな。帰ってから来るように言えばよかったな。

廊下で立ち話もなんだからと松下を部屋にあげた。

部屋に入った松下はキョロキョロと部屋を見渡していた。

 

「へぇ、綺麗にしてるんだね。男子って掃除が苦手なのが多いって聞いたことあるけど」

 

「他の男子がどうかは知らんな。少なくとも俺は母さんが綺麗好きだったからその影響だな」

 

後は妹が掃除が苦手ってのもあるかな。

 

「そうだ。おにぎりも買ってきてるけど食べるか?カフェオレに合うか知らんが」

 

「じゃぁ、貰おうかな何がある?」

 

「ツナマヨとしゃけを2個ずつだな。他のやつが好きだった?」

 

「うーん、しゃけとツナマヨ一個ずつ貰おうかな。他のも好きだよおかかとか」

 

「ほーん。俺は断然ツナマヨだな」

 

洗い場からコップを二つ持ってきてそれにカフェオレを注いだ。

 

「あ、1リットルのを買ったんだ。てっきりペットボトルのを買うと思った」

 

「俺も飲みたかったからな」

 

注いだカフェオレを半分飲んで

 

「さて、5月に入ったな」

 

「やっと聞けるね。週末を開けたら聞いても答えてくれなかったもんね。5月まで待って欲しいって。でもヒントはくれてたから私もSシステムを少しは理解できたと思う」

 

例の契約を結んでたから松下にはSシステムについて何も話せなかった。

それがようやっと話せる。友達に隠し事をするのは申し訳なかったし。

 

「まぁ、大体は朝言われたことだけどさ。あれ以外に多分クラス同士で戦う試験があると思う。夏休みとか学校に来てないのに評価なんかできないし」

 

おお、それに気付くとは。松下もやるな。

 

「他にpptがあればなんでも買える。テスト点数も退学の取り消しも。クラスの移動もな」

 

俺の言葉に松下は目を見開いて言葉を紡いだ。

 

「そっか……最初にポイントでなんでも買えるって言ってたね」

 

「まぁ、こんな所かな。俺が言えなかったのはこういう契約を先生と結んでたからなんだ」

 

と言って俺は例の契約の控えをテーブルの上に置いた。松下それをとって読んで驚いていた。

 

「700万pptも貰ったんだ……それに口外したら退学って……」

 

「ポイントは大量に持ってるから貸して欲しいなら貸すよ。友達だし」

 

「いや、借りない。本当に困ったら借りるかもしれないけど、今は借りない。それに友達だからこそお金に関しては厳しくしないと。金の切れ目が縁の切れ目って言うし」

 

そういえばそんな言葉もあったな。俺も気をつけてないとな。学校で初めてできた友達だから浮かれてた。

 

「分かった。毎月のポイント以外にポイントを得る方法があるが、聞くか?」

 

「うーん……。それってギャンブル?なら嫌なんだけど……」

 

惜しい。

 

「近いけど違う」

 

「近いけど違う……?あ、賭博ってやつ?」

 

「正解。チェスとかのボードゲームとかスポーツでポイントをかけて争って、勝てばポイントゲット。その部活のところに言って申し込むそうだ」

 

「へぇー。でも、できるかなー」

 

「pptが欲しいなら頑張るしかないな」

 

「じゃぁ、練習に付き合って。蝕廻強そうだし」

 

「いいぞ。俺に勝てたら300pptをあげよう。報酬があった方が頑張れるだろうし」

 

「分かった!頑張る!」

 

松下はどうやら燃えているようだ。

なくなったコップにカフェオレを注ぐと

 

「お、終わったか。カフェオレも終わったしこれを飲んだらお開きにするか」

 

「えー。もうちょっと話そうよ」

 

「ダメだ。明日は学校があるんだから。それを飲んだら終わりな」

 

「ちぇー。あ、そういえば、Aクラスのポイントさ。何か知ってる?てか、絶対蝕廻なんかやったよね?」

 

「お前も俺が何かやった前提かよ……」

 

「お前もって、誰かにも聞かれたの?」

 

「4月に知り合った先輩にな。cptの結果を報告したときに言われた」

 

「ふーん。で、なにやったの?」

 

うーむ……松下に教えてもいいのかな……でも先輩には問題として出したしなぁ……。

そうやって十分ぐらい悩んで、俺は答えた。

 

「まず、何かはやった。でも今は言わない明日まで待って欲しい」

 

「理由を聞いてもいい?」

 

「さっき言ってた先輩に問題として出して、22時に答えを聞くから」

 

「じゃあ、ここで私も聞く」

 

えぇ……

 

「21時以降って階の行き来禁止じゃなかったっけ」

 

寮は12階建てで、一階はフロントロビーなどで、各階10部屋の2階から6階が男子、7階から11階が女子になっている。最上階には俺が買った5倍の大きさの部屋と2倍、3倍の部屋の計3部屋しかない。

規則に21時以降6階と7階の行き来は禁止である。

 

「あぁ、それね。男子が女子の階層に行くのが禁止で、女子が行くのは暗黙の了解なんだって」

 

「恋人の逢引きはいいんだな」

 

ハァ……まぁ、松下が知りたいならいいか。シャワー浴びたいけど後にするか。

 

「分かった。でも電話だから静かにしてくれよ?」

 

「うん。分かった」

 

22時までこれからクラスでどう行動するのかを話したり、少しチェスの練習をして過ごした。

そして22時になって俺は先輩に電話をかけた。

 

「もしもし」

 

『もしもし。時間通りだな』

 

「こちらから電話するって言いましたから。それで、早速答えを聞かせて貰えますか?」

 

『うむ、そうだな。一年の4月から5月はポイントの増加は原則ない。過去も増加した例はない。だが、今年は増加した。色々と考えたが、これしかないと思い至った。私の答えはcptの譲渡だ』

 

「はい。正解です。さすがは鬼龍院先輩です。先輩なら正解すると思ってました」

 

『はは!お前に褒めてもらえるのはいいな。しかし、よくcptを譲渡しようと思ったな。どの段階でやったんだ?』

 

「ポイントを3クラスに分けたのは最初の月曜日です。授業2日目にしてクラスメイトの態度が酷かったので、あの段階で残ってたcptを3クラスに等しく分けました」

 

『自分のクラスを見限るの早いな。それほど授業態度が酷かったのか』

 

話を聞いてた松下はあの日を思い出して遠い目をしてた。うん。ホント酷かった……。

 

『それは置いといて、正解したのだから褒美があってもいいよな?』

 

褒美か……。

 

「特に考えてませんね。では先輩の言う事をなんでも一つ聞きます」

 

先輩なら退学しろとか常識から外れた事言わないだろうしな。

 

『ほう、なんでもか。今は保留にしよう』

 

「わかりました。あ、そうだ。一年の中間と4月の小テストの過去問を貰えますか?」

 

『はは!やはり気付くか。あぁ、一年の過去問を全部用意しよう』

 

「あ、全部いいんですか?それはありがたいです」

 

『ただし、お前は過去問を見ずに自力で100点を取って見せろ。さっきの褒美をここで使わせてもらうぞ』

 

過去問なしで100点か。

 

「それだけでいいんですか?それぐらいなら褒美を使わなくてもいいですよ」

 

『む、そうか?』

 

「はい。先輩のお願い楽しみにしてます」

 

『そう言うのならお言葉に甘えるとしよう』

 

「今日はもう遅いので後日過去問のデータをお願いします」

 

『分かった』

 

「それではおやすみなさい」

 

『フフッ、あぁ、おやすみ』

 

プツッ プープー

 

「という事で、Aクラスのcptは俺が4月の始めに3クラスに分けたからだ」

 

「そっか……てか、先輩ってもしかして女の人?」

 

「そうだな。最初の授業の日に校舎を回ってたときに知り合った」

 

「ふーん。綺麗な人だったらどうしよう……もっとアピールしないと……

 

アピールって……こう言うときに耳の良さを不便と感じるな。

 

「もう遅いんだから帰って寝ろ。シャワー浴びたい」

 

「むー。分かった。今日はもう帰る。おやすみ」

 

「あぁ、おやすみ」

 

バタンと部屋の扉が閉まった。

今日は以外に疲れたな。さっさとシャワー浴びて寝よ。




相変わらず口調に自信がないです。指摘がありましたらお願いします。
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