機動戦士ガンダムSEED ー霹靂の鬼は悪魔になれるか?ー 作:単眼駄猪介
感想で自分の心が生き返る感覚が凄く実感してきた今月の21日誕生日を迎えた駄目人間です。
感想ちょーだい♡(バースデイを理由に感想を求めるクズ)
それはさておきQ&A
Q、やっぱり右腕切ったか…
A、切らなかったら舞台裏でギナが右腕に何を引っ付けるのか分からんしね、仕方ないね
Q、ブリッツなんで確保しなかったん?
A、R.P.D.の身体であるグエムには使えてもサイコ・ザク程の戦力にならないし、そもそも右腕に武装が集約されている都合上、癖が強いので破壊しても惜しくないので、グエムは撃破させました。
Q、コイツ本当に外道か?
A、復讐と殺意に目覚めてなけりゃ普通はそうなるけど、地獄にいた影響で転移直前までは倫理観ブッ飛んで冷徹に合理的判断をできたけど今はメンタル回復中だから無自覚に迷う所があるゾイ
Q、トールは無事に生きて帰れますか…?
A、生きてはね。生きては(意味深)
「よくやった!」
「やったな!ヤマト少尉!」
アークエンジェルに戻るとキラは大喜びの整備兵達にもみくちゃにされ、褒められまくる。
しかし、アレは偶然ああなってしまったのだ。
そうキラは心の中で言い訳するが、それでもこの手でアスランが呼んでいたニコルというアスランの友人を殺してしまった事には変わりない。
憂鬱な気分だというのに、周りの大人はブリッツの撃破に大喜びしていて見ていて腹が立ってくる。
そしてその苛立ちを口に出そうとして、そこにグエムとムウが割り込む。
「はいはい、皆さんお仕事始めないと復讐に来る奴らを倒せないですから早く仕事してくださ〜い」
「今までの強敵を倒した後なんだ。今は休ませてやれよ」
そんな二人に「ああ、確かに」と納得した整備兵達は各々、労いの言葉をかけた。
「お、おう、そうだな」
「休んどけよヤマト!」
グエムとムウによって解散させられた整備兵達はパパッと持ち場につき、サイコ・ザクとストライク、スカイグラスパーの整備を開始する。
ムウは尿意を催したのか、すまんと一言告げて彼はトイレのある方向へ走っていった。
「ありがとうございます、グエムさん」
震える声で感謝を伝えるキラに、グエムはいつもとなんら変わらない無表情で「しょうがないさ」と答える。
「互いに敵の事なんて考えない方が一番楽なんだ。だから敵を倒した事に喜べる。ヘリオポリスからの因縁の一つに決着がついたんだからな……」
「………」
「怒る気持ちも分かる。だから彼らの事を許してやれとは言わない。取り敢えず今はしっかりと休めよ、キラ」
「はい」
グエムの言葉を理解し少し苛立ちを収まるキラだったが、ふと俯いていた顔を上げるとグエムの背中がどこか気まずそうな雰囲気を出していて、キラはどことなく彼が隠し事をしているのではないかと疑ってしまいそんな自分を恥じる。
「今は、休まなきゃ」
キラは自分の顔を叩いて疑念を吹き飛ばし、グエムの言う通りに自室で仮眠を取り始めるのだった。
一方で、グエムは次の襲撃に起きるだろう出来事にどうするか戦闘が終わった今、また悩みだしていた。
「クソッ。前の俺ならコレくらい必要経費で許容できてたろうに……」
アスランのキラへの憎しみは確かに植え付けたが、それではコズミック・イラ最強とも言われたアスランにキラは殺されてしまう。
キラもまた、アスランへの激情で復讐し合う関係にならなければ彼らが新たな力を手に入れて舞い戻る事などできない。
生き残らせたニコルはオーブ軍に回収されるだろうが、トールは搭乗機がモビルスーツより脆い
例え生きてても救助が間に合うはずもないだろうし無傷な訳が無い。
むしろ、中途半端に生きていたらいらぬ苦痛を与えるだけの地獄だろう。
「敵よりも難しいってなんだよコレ」
そんな事をボヤきながらグエムは仮眠を取るために上級士官の個室のベッドの上で横になる。
「次の戦闘は早いんですかね?」
寝転がるグエムを横目に暇潰しに持ってきたのだろうか、マキナはルービックキューブを手に色を揃えていた。
グエムがあまり使っていない机の上には折り紙の完成品が置かれていた。
折鶴、兎、クラゲ、マンボウと多様な折り紙が机の上を彩っていた。
「そうだろうな。お顔を真っ赤にしてね」
「ブッ…ちょ、言い方が酷すぎません?」
「疲れてるから今は寝かせてくれ…」
「…はーい」
マキナも静かになり、静寂が部屋を包みグエムの意識は次第に混濁としていき仮眠のつもりがただの睡眠となってしまった。
―――また、夢を見た。
人が生きていけるだけでもギリギリな燃えカスの惑星でモビルスーツとは全く違う人型兵器に乗り、銀髪の少女と共に戦場を駆け抜けた。
常に倫理はあってないような場所で、『交信』を果たし共存する為に精一杯足掻く鴉。
そして鴉を導き、そして鴉についていく悪魔のベターなハッピーを望み戦う世界を見た。
(パラレルワールドとかマルチバースにしたって『俺』が増え過ぎだろ)
なんてツッコミも虚しく、グエムは夢の世界から目覚める。
「最近、明晰夢多すぎないか?」
これは何かの予兆なのか、と考えるグエムだがまだ2回目だし戦場にいれば荒唐無稽な夢なんていくらでも見れてしまうのだから深く考える事はやめた。
「グエム、飯食べないと不味いと思うよ?」
「ん?……Oh」
時間を見て絶句するグエムは、急いでマキナが持ってきてくれていた飯を腹に詰め込み、パイロットスーツのヘルメットを手に格納庫に急ぐ。
「マードックさん!すみません!」
「機体は万全に仕上げた!いつ敵さんが来ても大丈夫だぞ!」
サイコ・ザクのコクピットに入り、身体を機体と接続させたグエムはキラとムウに状況を確認する。
「お待たせしてすんません!」
機体に身体を繋いでいる都合上、軽くお辞儀するのが限界ながらそれでもと精一杯謝罪の意を表するグエム。
だがムウは不快そうな顔は一切せず、笑い飛ばしながらサムズアップする。
「ここんとこ、グエムにも頼りっきりだしな。これくらい屁でもないぜ?」
「それでも迷惑かけたんですから謝らせてくださいよ」
いつも通りの自分を演じていたが、心の中では彼への罪悪感で一杯だった。
だが、罪悪感というものを自覚したグエムはムウの会話を止めるほどに衝撃的であった。
「お、おいどうした?」
「いや、何でもない。寝起きだから少しボケたかな…」
何でもない、という割にはどこか凄く苦しそうな表情をするグエムにムウは何かあると確信しつつも、しかし迂闊に深入りするものではないとムウは聞きたい気持ちを抑えて話題を切り替える。
「そういえばキラ。パイロットスーツ、穴とか空いてないか?」
「え?いや、無いですけど…」
「もしもの時に備えてパイロットスーツもよく見とけよ。なんだかんだ俺達を助けてくれる機能が満載だからな」
そこまで話した所で、警報が艦内で鳴り響く。
「やっこさん、お出でなさったか!」
「い つ も の」
思わず口からポロリと出た地味に圧を感じる言葉は、グエムだけにしか聞こえなかった。
ーーーー
さて、出撃したは良いもののグエムはまた
アークエンジェルの甲板の上でグエムは乗り込んできたデュエルとチャンバラを演じつつ、バスターからの攻撃に気を使わなければならなくなる。
「今は迷うな……考えるな!」
自分にそう言い聞かせ、ビームサーベルを振るう。
無論、当てるつもりなどさらさらない攻撃で容易にデュエルの盾に防がれる。
「ディアッカ!ストライクはアスランに任せたんだ、俺達はコイツをやるぞッ!」
「ああ、それが俺達なりのニコルへの仇討ちって奴だ!」
復讐、怒り、憧憬。
それが混ぜ合わされた今のイザークは、迷うグエムを超えんとデュエルとアサルトシュラウドの性能をフルに発揮させようとしていた。
「くっ…アークエンジェルが人質になっちゃあ駄目だ。マリュー艦長!俺も島に降りる!なんとか凌いでくれ!」
一方的にアークエンジェルに伝えると、デュエルのビームサーベルを避け、バスターのミサイルをサイコ・ザクのマニピュレーターを高速回転させて迎撃する。
「び、ビームサーベルをあんな風に!?」
「F91仕込みの技ァ!」
驚くディアッカに、相手の動揺が分かって思わず叫んで戦意を昂らせるグエムはそのまま落下し島に降り立つ。
「来いよ、相手してやる」
「誘われてるが……良かろう!行くぞ、ディアッカ!」
「おう!」
走り去るサイコ・ザクにイザークとディアッカは追い掛けようとするが、バスターに襲い掛かるスカイグラスパーがそうはさせない。
「グエムはやらせん!」
「ぐあっ!?」
ミサイルの直撃で衝撃がコクピットを揺らし、ディアッカは犯人であるスカイグラスパーを憎たらしく睨む。
「イザーク!コイツがしつこくて無理だ!すまない!」
「分かった!ならば持久戦で長く持たせろ!足つきとてディンの攻撃ならばいずれ沈む!」
グゥルに乗るバスターがなんとかスカイグラスパーに攻撃を当てようと四苦八苦するが、イザークの言葉にディアッカは一理あると理解し行動に移し始める。
「待っていろ、鬼め…!」
イザークはニコルを討った島と打って変わって緑豊かな島の奥へ進む。
一方、キラは全力で戦うアスランのイージスと死闘を繰り広げていた。
「あ、アスラン……!」
「キラァァァァァッ!!」
激しい猛攻にキラは手加減できるものではないと判断し、既にアスランを殺せるような動きに変わっていた。
「ヘアァァァッ!」
「ぐわあぁぁっ!?」
シールドで足のサーベルを防ぐが、物理的な衝突による衝撃までは打ち消してくれない。
蹴飛ばされたストライクはイーゲルシュテルンで牽制射しつつ、一時後退する。
「やめてくれ、アスラン!僕は、僕は君を殺したくない!」
「お前がニコルを殺した!今、俺はお前を殺したくて仕方がないんだッ!キラッ!」
「だからといって、僕はここで死ぬ訳にはいかないんだッ」
「なら、ここで俺を討て!それが戦争なんだ!」
なんとかアスランの怒りを収めようと、キラが説得をするもむしろ相手を余計に怒らせる結果になりキラの顔が曇る。
元々、殺してしまった自分にそんな資格はないのは分かっている。
だが、それでも親友を手に掛ける事なんてできないのだ。
しかし、時間は刻一刻を争う。
このままアスランと戦い続ければアークエンジェルが落とされる。
スカイグラスパーだけではいくら紙装甲のディンとはいえ、散弾を使えるディン相手にどれだけ粘れるか分からない。
そして、それも込みではあるが苦戦するキラを心配するトールが間に入ってきた。
「キラ!」
「トール!?」
スカイグラスパーのミサイルがイージスに当たるが、フェイズシフト装甲で無効化される。
しかし、気をそらす事はできたトールはほくそ笑む。
「よしっ、よし!」
「邪魔をするな……!」
だが、それをいつまでも許すアスランではない。
冷徹にその動きを見極め、左手に持たせていたビームライフルをスカイグラスパーに向ける。
「ッ!させるか!」
「くうっ!」
素早くストライクがイージスに蹴りを入れてビームライフルを撃たせなかったが、カウンターのビームサーベルがコクピットハッチを少しばかり削る。
「あうっ…!?」
正面モニターが死に、亀裂から見えるイージスを相手しなくならなくなり、キラは焦る。
だが、そこに調子に乗ったトールが近付く。
「キラーー!」
「駄目だトール!来ちゃ駄目だ!」
すれ違い際にミサイルを叩き込もうとするが、イージスはそれを既に見切っていた。
「調子に乗るなッ!」
その言葉と共にビームライフルの銃身で叩き落とそうと上に上げて、スカイグラスパーの下腹部に当たる。
そして、そこはミサイルの発射口な訳で――
「トール?……トール!?」
信じたくない、そんな思いがキラの口から漏れ出るが現実はそんな思いに配慮なんてしてくれない。
キラの目はくっきりと、スローモーションでトールのスカイグラスパーが墜ちる所を見ていた。
爆散するイージスのビームライフル、爆発四散するスカイグラスパーの推進部。
そして、コクピットにいるオレンジと肌色の人間が炎に巻かれながら木々に突っ込み爆発の光と炎がその方向から押し寄せる。
「あ、あぁ………!」
この時、キラの脳裏に走馬灯のようによぎったのはこれまでグエムから言われた言葉と大人達からの言葉。
そしてさっき死んだトールの言葉。
「うあぁぁぁぁぁぁっ!!!」
キラの心に、怒りの炎が点いた。
そしてSEEDが覚醒し、非常に高められたキラ本人の反射神経と思考能力、そして洞察力はアスランに向けられた。
「アスラァァァァァンッ!!」
「うおぉぉぉぉ!!!」
切り結ぶ2機のガンダム。
どちらも主人の悲しみと怒りを背負い、人間臭いフェイスのその瞳に彼らの怒りに応えるようにいつもよりも強く光っているように感じられた。
何度も、何度もビームサーベルとビームライフルの応酬が繰り返される。
右手にサーベル、左手にライフルを保持させたストライクに両手にビームサーベルを持ったイージスが脚部のサーベルも展開させてストライクと切り合う。
「ア゛アァスラァァァァァン゛ッ!!」
「キィラア゛ァァァァァァァッ!!」
互いの怒号は、本来の言葉の意味を為さずただ怨嗟の声を上げていた。
互いにSEEDは覚醒し、目に涙を伴わせて撃ち合う。
ストライクのビームライフルが破壊され、イージスの盾が蹴り飛ばされ、ストライクの左腕が肩ごと斬り落とされ、イージスの頭部と右腕がサーベルの突きによって爆散し、使い物にならなくなる。
そして最後はイージスが変形してストライクを捕まえる。
そのままイージスの最大火力たるビーム砲【スキュラ】を撃とうとして、ようやくイージスのエネルギー切れに気が付く。
「チィッ!」
フェイズシフトダウンしたイージスの装甲は灰色に様変わりしたが、アスランは手早く自爆装置を起動させた。
そして、ストライクのコクピットの亀裂から見えたアスランがイージスから飛び出る姿にキラは一瞬の驚愕の後に、次に来る物を悟る。
「シャッターッ」
咄嗟の判断でセーフティシャッターを起動させる直前にイージスが爆発し、キラはその衝撃で意識を失うのだった。
その爆発の光は胴体の追加装甲を破壊され、本来の装甲が見えているデュエルとサイコ・ザクにも見えていた。
「………キラ」
「ま、まさかアスランがやられたのか!?ディアッカに続いて…!?」
少し前からディアッカのバスターの信号も止まり、そして今の爆発と同時にイージスの信号も止まりイザークは唖然とする。
グエムはキラの撃墜に自分が苦々しい顔をしている事に気づく事なくただ淡々と「そうか……」と独りごちる。
「おかしいな……ここで本当は後悔とか、そういう感情がある筈なのに涙一つも出ないや……なんで今更…」
そんな言葉と同時にスンと、無表情になるグエム。
罪悪感を抱けたのに、今はそんなものを微塵に感じられない自分に自分自身がどうなっているのか分からなくて混乱する。
そんな彼に気にする事なく、イザークは即座に撤収の判断を下して撤退し始めていた。
「クソ……クッソォォォォ!」
クルーゼ隊長に申し訳が立たない、そんな思いとニコルに続いてアスランとディアッカまで失いイザークの心は折れそうになっていた。
「俺は、俺はどうすれば良かったんだ……!」
民間人を乗せたシャトルを落とした頃から、いやあの鬼と出会ってから全てがおかしくなった。
簡単な任務、などと油断に油断をして鬼に屈辱的な敗北をし、そしてここまで死に物狂いで努力して来たというのに今、また敗北し今度は仲間を失った。
溢れようとする涙を堪えながら、イザークはグゥルの上にデュエルを載せて帰投するのだった。
そして、自分の感情の制御が全くできていない自分の事を次第に恐怖を感じ始めたグエムは息を荒くしながらアークエンジェルに急いで帰還する。
そして、整備兵達に挨拶もせず一直線に個室に戻りパイロットスーツを脱いでシャワーを浴び、きっと疲れ過ぎて体がおかしくなっているんだと考えてすぐに寝るのだった。
「グエム…」
それを見ていたマキナは、そんな彼を見て何か自分にできる事はないかと考えた。
まさに情緒不安定です、といった様子で帰ってきたグエムの顔は酷いもので、それを見ていたアークエンジェルのクルー達も心配していた。
実際、グエムに向けて何度かマリューから艦内回線で連絡が来ていたが全て無視していたグエム。
代わりにマキナが答えるという始末だった。
そんな有り様で心配するなというのがおかしなものだ。
だからこそ、マキナは彼に何かできる事はないかと考える。
まだ同居人となって日が浅いどころかまだほんの数日の関係。
だが目の前で苦しんている人間を無視する程、根が腐っている訳では無いマキナはせめて彼の眠りが安眠になるよう添い寝する事ぐらいしか思いつかなかった。
読了ありがとうございました。
ほぼ原作通りに事が進み、グエムの情緒が壊れちゃった……
でも、原因はそれだけではなかったりするけどそれは次回にて。
ちなみに今回の夢は皆さんご存知だと思うのであえて言わないですぞ……
コーラルに一度脳を焼かれたい
この二次創作を見る一番強いキッカケを良かったら教えてクレメンス
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サンダーボルトだるぉん!
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作者ァ!
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ガンダムシリーズだからだ!
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内容面白いからだゾ
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あらすじィ!
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SEEDはもっと擦れ
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曇らせと聞いて
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サイコ・ザクは最高です!
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ご友人にクイッククイックスローされた
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主人公が好き
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┌(^o^┐)┐ホモォ展開を期待
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悪魔になるってどういう事だ!ジジイ!
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映画に影響されて