機動戦士ガンダムSEED ー霹靂の鬼は悪魔になれるか?ー   作:単眼駄猪介

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朗報!やられメカのストライクダガー君に強化装備ッ!
一方、同じくやられメカのジンはより酷い目に!()

この装備があれば、ゲイツやシグーなんて目じゃありませんよ

ちなみに年末最後の投稿かもしれませんと、ダイジェストで事前告知してなかった間抜けがいるらしいんですよ
そう、私だ()

なので突貫工事で書き上げたゾ
おのれディケイドォォォ!



宇宙用追加装備【サク】

 

 

「ウッソだろオイ」

 

ボアズ攻略の為に一度、月に帰還したドミニオン。

グエムが基地内で見たのはストライクダガーの背部に装着されたサブアーム付きのバックパックであった。

 

「宇宙用追加装備【サク】。サイコ・ザク自体は無理でも、その付属品を模倣し改良やこちらの世界の技術に応用する事は容易です。流石にヒートホークは使用金属の問題で、今のところ超高級品ですが…」

 

「いやいや、名前も模倣も俺からすればツッコミどころ満載なんだが」

 

サクとか完全にギャクの奴やん、とガンダム世界の人には絶対に伝わらないネタを脳裏に浮かべつつ紹介するアズラエルにツッコむ。

そんな彼にアズラエルは笑顔で話を続ける。

 

「部下が【サクッと作れてサクッと装着できる】からサクという名前が付けられましてね。ザクへのリスペクトも併せての名前です」

 

「あー…うん…」

 

あ、話聞くつもりないな、これ終わるまで話し続けるパターンだな、と悟ったグエムは大人しくアズラエルの説明を聞くことにした。

なんとなくここで無理矢理、この話を終わらせると酷い目に遭わされそうな予感があったからだ。

……少しそのスペックに興味がないわけでもなかったが。

 

「サクに積載可能な武装はシュツルムファウスト、100mm機関銃、ストライクバズーカ、ラージダガーシールド等、間に合わせにしては良い出来だと僕は思いますよ」

 

「まあ、サイコ・ザクのデータのおかげだな。特にサブアームの挙動とかは」

 

「ええ。ですが、応急品に応急品を付ける事になったのでOSのアップデートと練習は必要ですが」

 

「しかし、俺にだんまりでこんなの作ってたのか。普通に驚いたぞ」

 

「そうでしょうそうでしょう」

 

グエムは思った。

自慢気に語るアズラエルに、可愛いという感情を抱いた。

男性にそんな感想を抱いて良いのか、いや良くはないだろうが抱いてしまった以上、それを認めるしか無い。

しかし、リアルで絡んでるアズラエルが可愛いなんて思う日が来るなんて誰が思うだろうか。

 

「それで、ボアズ攻略戦でこの武装でどれだけいけると思います?」

 

先程までの喜色の表情が消えそう聞いてくるアズラエルに、グエムはソレが本命かと内心、冷汗をかきつつ答える。

 

「軽くボアズについての情報を見たが、まあ俺の世界で言うルナツーやソロモン、ア・バオア・クーだからな……総数量ならこちらが上だが、やはりパイロット達の熟練度次第だな。択が増える事に越したことはないが」

 

「……実は、撤退時に信号を発していた物を収容した時に、こんなものがあったんですよね」

 

そう言って1枚の紙をグエムに渡す。

それを見るとグエムの目が普段よりも大きく見開く。

一部は黒く塗られはいたが、概要やその名前を見るだけでグエムが理解するには十分だった。

 

NJC(ニュートロンジャマー・キャンセラー)か…!」

 

「恐らく、あの二機に使われているだろう物の情報。勘の良い君なら何かコレの意味が分かるかと思いまして」

 

格納庫の片隅とはいえ、そんな話をするにはあまりにも場違いである。

だが、アズラエルがここを選んだという事は何か意味があるのだろう。

グエムは少し周囲を気にしながら答える。

 

「まあ、俺からすれば核ミサイルをバンバン使えって事なんだろうと思う。今更、地球で飢えや寒さに喘ぐ人々に善意でこんな技術を渡す筈がないしな」

 

「……第三者の視点としては、そう見えますか」

 

「ああ。アズラエルとしては核ミサイルは使いたいのか?」

 

互いに真剣な表情だった二人に、グエムのその質問にアズラエルは迷った様子をほんの少し見せたがすぐに素面の顔になる。

だが、答えとしてはもうそれでしかない。

 

「…正直に言えばここで戦力を温存するために核を使ってさっさとヤキン・ドゥーエ、プラントを吹っ飛ばしたいですが第三者からの視点からの意見を考えれば使うのは躊躇われる、というのが本音です」

 

「そうか…」

 

アズラエルの答えに原作程の過激さの無さに少し安堵しつつ、グエムは自分の思っている事を話す。

 

「核の使用はヤキン・ドゥーエまでとっておいた方が良い。俺も先頭に立って戦うから、そう苦戦する事はないさ。アズラエル自慢のサクの事を信じてやれ」

 

「現場の人間らしい言葉ですね」

 

アズラエルのその言葉にグエムは笑顔で答える。

 

「現場の人間だからな!ハハハッ!」

 

「暢気なもんで…」

 

呆れるアズラエルだったが、しかしグエムから放たれなかった【核の全否定】に少しばかり嬉しくも思っていた。

やはり、核という便利な戦略兵器を使わないでどうするんだという気持ちがあったからだ。

第三者なら核の使用など愚かな者達なら全否定しても当然だが、グエムは違った。

その事実(合理性)がアズラエルの好感度をより上げていた。

 

「あ、そういや俺の世界の話にはなるが、戦力差をどうにかしようと総帥が実の父親ごと戦略兵器で消し飛ばした例があるから、もし和平の使者とか来たら気をつけろよ?」

 

「コーディネイターはプライドが高いですから、そんな事はほぼありえないと思いますが…いや、そもそも本当に貴方の世界、変な所でぶっ飛んでますね」

 

父殺しの話で軽く引くアズラエル。

そんな彼にグエムは「だよなぁ」と苦笑いを浮かべる。

 

「宇宙育ちにゃ地球の事なんか知ったこったないからな。それと同じように人の心もどっか言っちゃうんだろ」

 

「流石にそれは冗談なのは分かりますよグエム」

 

「チェッ、バレたか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボアズ攻略戦。

本来は核攻撃によって呆気なく散ったが、この世界線では【霹靂の鬼】もとい【翡翠の流星】の活躍によって多少の損害は出たものの、無事に連合軍の勝利を収めた。

 

残る問題を占領したボアズ、もとい嫌がらせで新たな名前【テュルゴー】と名付けられた基地でグエムはヤキン・ドゥーエの攻略をアズラエルと連合軍将官と共に考えていた。

まあ、その前に現在の戦力の把握をする為にウィリアム・サザーランド大佐の報告を聞いていたが。

 

「【サク】による生存率向上は素晴らしいものです。ノーマルのダガーの時よりも二十%ほど向上しました」

 

「それはそれは嬉しい報告ですね」

 

「ですが、急造品故か戦闘中での故障やサブアームの関節部分が外れたりの報告も上がっています。現場の兵士からの評価は概ね(・・)高いようですが」

 

概ね、と強調したのはアズラエルの隣でボディガードのように立つグエムに対抗心を持っているからだ。

サザーランドはポッと出の成り上がり傭兵であるグエムに良い感情を抱いていなかった。

話を聞くにコーディネイターの子供(ストライクのパイロット)と仲が良かったという話もあり、ブルーコスモスのタカ派であるサザーランドはそれだけでも排斥に値するのに、アズラエルとも仲が良いという話には嫉妬と憎悪を抱くしかなかった。

だが、暗殺しようにも相手はアズラエルの友人である。

ここ最近はアークエンジェルの方に行っていたので、ボアズ攻略戦は絶好の機会であった。

戦闘時に後ろから撃ち、誤射を装って殺すくらいしか今の所方法しかなかったのだが、グエムはそれを看破しているとでも言うかのようにFF(フレンドリーファイア)を避け、時に敵機を盾にして防ぐという驚異的な危険察知能力を披露した。

そして、今回はグエムが搭乗するサイコ・ザクのデータから生まれた追加兵装【サク】。

あからさまに自分の手柄だと見せびらかすような名前に、サザーランドは自室で台パンした事はまだ記憶に新しい。

 

勿論、グエムにはそんな事は知らないしむしろ被害者まであるのだが……

とにかく、グエムという存在はサザーランドには気に入らない存在だった。

核の使用も彼によって止められたと忍ばせていた諜報員と金で買った情報から分かっている。

余計な被害を出させた(自己満足の為の核を止められた)グエムには恨みつらみがあったが今はそれを向ける時ではないくらいは理解していた。

 

「あらら、後で工廠に連絡して改良させなければなりませんね」

 

「ええ、お願いします」

 

一先ずの現状報告は終わり、次はヤキン・ドゥーエについて会議を始める。

最初に発言したのは勿論、サザーランドであった。

 

「初手に核を撃ち込み、プラント共々撃滅いたしましょう。それだけの核はあるはずです」

 

あまりにも脳筋な案であるが、戦略的にはあながち間違っていないのが面倒臭い話であった。

だが、ここで待ったをかけるのはサザーランドよりも階級が一つ上の少将であった。

 

「だがしかしサザーランド大佐。その作戦は民衆からの批判のリスクが大きい。先のオーブ戦で民衆からの批判は多い。そんな中で核による殲滅などを行えば暴動が起きてもおかしくないぞ」

 

「そうですな」

 

少将の言葉に同意するのは広報官である将校。

アズラエルも苦言を呈する。

 

「既にユーラシア連邦から敵視されている状態ですよ?オーバーキルはゲームの中で十分ですよ」

 

「……」

 

流石に反対は予想できていたのでサザーランドは甘んじてその言葉を受け入れる。

例え可決しなくても折を見て核を撃てばいいだけなのだから、という安易な考えが根底にあったが故の余裕であった。

戦後のゴタゴタで情報を処理してしまえば良いと考えていた矢先、アズラエルが発言する。

 

「なので、僕の優秀なボディガードからの受け売りにはなりますがまずはヤキン・ドゥーエの攻略を優先しましょう」

 

そう言ってプロジェクターに繋いでいるノートパソコンを弄り、ヤキン・ドゥーエを中心とした宙域図を映し出す。

 

「ここからは彼に発言を許可しても?」

 

「うむ」

 

一瞬で許可が得られグエムはプロジェクターの前に立つ。

その内心はバックバクの心臓を落ち着けようとして、お兄ちゃんがおしまいな漫画を脳裏に浮かべていた。

 

「グエム?」

 

「あ、はい。素人が立てたような作戦案ですが…」

 

そう言いながらグエムは宙域図に机に置いてあったレーザーポインターを手に大まかな作戦案を説明する。

 

「まず、現状我々の軍は未だにザフトに対して優位を保っています。だからこそ若干、自分の想像も混じりますが恐らくザフトは核と同格か、それ以上の大型戦略兵器を開発して隠蔽している可能性が高いです」

 

グエムの言葉にサザーランドとは違う大佐が質問を投げる。

 

「仮にそうだとして、大型の戦略兵器をどうやって隠すんだ?」

 

その言葉に数人はざわめくが、グエムは狼狽える事なく答える。

 

「これに見覚えは?」

 

そういって映し出したのはXナンバーシリーズの機体【ブリッツ】だった。

 

「なるほど、ミラージュコロイドか」

 

それを見てサザーランドに反論していた少将が答えを出す。

 

「はい。ミラージュコロイド以上の最高の隠蔽なんてありませんからね。自分としては核はそちらにぶつけるべきかと。彼らが我々の技術を模倣するなんて簡単でしょうから」

 

「しかし、それならば戦略兵器にPS装甲や核攻撃でさえ耐えうる装甲が使われている可能性もあるのではないのかね?」

 

ここでサザーランドが口を出す。

だがサザーランドの目論見通りにはならない。

特段、表情を変えずグエムはサザーランドの問いに答えを返す。

 

「その時はモビルスーツの出番ですよ。無闇矢鱈に核を無駄撃ちするよりはモビルスーツに核でも運ばせて起爆させる方が確実でしょう。それに例え戦略兵器がないならないで我々の勝利は確実とも言えます。彼らの底力を見誤らなければ、戦力差で潰せます」

 

まあ、そうならないけどね。

と内心で溜め息と共に吐露する。

原作を識ってる身としては、なんとしても強制バッドエンドを招くだろう【ジェネシス】を破壊したいのだ。

それは、ジェネシスを見ればアズラエルや他の連合の兵士も同じになるだろう。

 

「ふむ、悪くない案だな。想像が混じっている事が気がかりではあるが、世間体を考えれば…」

 

会議は長く続いた。

グエムは痛く感じることさえできない筈なのに、段々と痛くなってきた脹脛(ふくらはぎ)や足首痛みの感覚に、前世の立ちっぱなしでアトラクション搭乗の時まで待つ、夢の国から金の国に成り果てた遊園地を思い出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ボアズを落とされたザフトは、阿鼻叫喚の惨状だった。

 

「ジェネシスを使うべきだ!」

 

「そうだよ」(便乗)

 

「ジェネシス使わなきゃ負けるって言ってんだよ!」

 

「警備員!ヤジュ議員を取り押さえろ!」

 

議会では乱闘騒ぎが起きるほど、今後の方針を決める会議が荒れに荒れていた。

 

「パトリック、どうするのだ」

 

「ポッチャマ」

 

「パトリック議長、ジェネシスの使用だけは駄目です。アレは示威以上の事に使っては…!」

 

「そうだよ」(諦観)

 

 

「ええい、黙らんか!」

 

 

混沌とした議会に、パトリックのブチキレた声が響き渡る。

もう呑気に会議などしていられないパトリックとしては、最早強制的に、一方的に議会の結論を決める。

 

「現状、彼奴らは戦力差で押し留めておる!ならばジェネシスで移動中の艦隊を焼き払う!そして最終防衛ラインのヤキン・ドゥーエで敵を撃滅するのだ!」

 

「議長!」

 

ジェネシスの使用決定に反論しようとする穏健派(NJをブチ込んだ奴等)だったが、パトリックの鶴の一声で先程のヤジュ議員のように警備員に取り抑えられる。

 

「勝てばよいのだ!勝ってナチュラル共を殲滅する!それで全て上手くいく!貴様らは牢屋の中でそれを見ていろ!」

 

「そうだよ」(便乗)

 

「ミーラ議員は黙れ!」

 

こうして、ザフトは引き返せぬ道へと向かおうとしていた……

 

 

 

 

 

 

 

 

尚、クルーゼは連合軍の行動に少し面白くなさそうに見ていたが、しかしどこか嬉しそうな顔でパトリックの後ろにいたりする。

 

 

 

 

 





星の翼でギュネイ・カスと対面した時、腹抱えながらプレイする羽目になったので訴訟()
と、そんな事はどうでもよくて、今年ももう終わりですね。
今年の始めに地震が起きてしまいましたが、来年は起きない事を祈りつつ良き年始を迎えれるといいなぁ

オリロボもある程度形になってきたし、来年から社会人になるし色々あって更新が遅くなったりするでしょうが、今後ともよろしくお願い致します!

よいお年を!

クルーゼ生存or死亡

  • 生きろ!そなたは美しい!
  • 死こそ美!戦死美!
  • うるせぇ!シャケを食え!
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