機動戦士ガンダムSEED ー霹靂の鬼は悪魔になれるか?ー   作:単眼駄猪介

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投稿から1時間でお気に入り一気に四人も消えたのクソワロタw
ちなみにグエム君がチャラくなってますが、シンやミネルバクルーと親しみやすくする為にあえてチャランポランみたいな風貌になってます。まあ、空回りだけどね。
アグネスタキオンの尊厳破壊?それはそう()

でもデュランダルの前だと道化を演じてないと普通に思考を読み解かれそうじゃない…?

ちょっと過大評価か…?
まあそれはさておき、ダイジェストな本編どうぞ!



変わったもの、変わらないもの

 

アーモリーワンでの強奪事件、現プラント最高議長ギルバート・デュランダルの同乗、オーブの姫君と何やら訳アリな護衛と自衛の為とはいえ密かにモビルスーツを運び込んでいた姫君の傭兵。

 

進水式もできずに出港しボギーワンと仮名を付けた敵艦を追撃し続ける【ミネルバ】の艦長タリア・グラディスは頭と胃が痛くなるのを感じる。

強奪事件、デュランダルとアスハ氏の同乗は既に仕方ない事だが

一傭兵のモビルスーツ持ち出しについては厳しく取り締まらなければならない。

事が露見すればオーブとの国交問題にもなるのに、この傭兵は馬鹿なのかと説明された時は思わず台パンしかけたが、コレに関してはデュランダルの鶴の一声で不問となった。

不問にする代わりに格安でミネルバと共に戦って欲しいという要請を受け入れるしかないカガリとグエム。

カガリはグエムを恨めしそうに見ていたが、グエムはチャランポランそうな風貌の通り、軽く流していた。

まあその内心はミネルバに引っ付くための策略だったので「計画通り」とドヤ顔していたが。

一方のデュランダルは、前大戦の情報からフリーダムのパイロット、キラ・ヤマトに対抗できる切り札を手に入れたと内心でとても浮かれているだろうが同時並行で障壁になった時、どうやって排除するのかと考えていたりする。

無論、アニメや小説という媒体でデュランダルの行動パターンや性格をある程度把握しているグエムにはお見通しであるが。

 

 

そんな訳で、グエム達はミネルバの数多ある部屋のうちの一つの部屋でデュランダル、艦長のタリアと副長のアーサーを含めたちょっとした話し合いをしていた。

 

「グエム・タキオン。前大戦では連合に付いていた謎多き傭兵【霹靂の鬼】や【翡翠の流星】などと呼ばれていた君がいてくれるなら、心強い」

 

「お、鬼ィ!?あの!?」

 

「議長、そんな人物を良いのですか…?」

 

デュランダルの言葉に副長のアーサーはオーバーなくらいにビビり散らかし、さしものタリアもデュランダルの決定に苦言を呈する。

ミネルバのクルーの多くは前大戦を経験した事はないが、それでも噂やネットで流れる情報、連合から送られてくるプロパガンダなどでほとんどの人は嫌でも前線での状況を耳にした。

その中で非常に有名だったのは【狂戦士】と共に肩を並べて戦う【霹靂の鬼】の話。

ザフトに大きな被害を与え、連合の勝利に大きく貢献した出自不明の傭兵は軍の中では非常に有名である。

畏怖される存在が、目の前にいる。

それが味方になるのはとても頼り甲斐があるが、敵になれば恐ろしい限りである。

 

「いやぁ議長さん。ネタバレはやめてくださいよ〜」

 

件の当人は一国のトップに対してあまりにも不敬な態度であったが。

 

「どのみちバレるだろう?なら早いほうが良い。ミネルバのクルーのためにもね」

 

「あー、それはそうかぁ」

 

グエムは道化を演じる。

陽キャムーヴがちょっと楽しいのもそうだが、デュランダルの【デスティニープラン】を緩和、もしくは廃止の狙いがあるからだ。

現状、デュランダルは友人がいない状態である。

そこで知人からちょっとした友人でもなれれば、コチラの話を聞いてくれるかもしれないという、淡い期待を抱いて道化を演じていた。

無論、タリアと結婚できなかった未練からの恨みつらみタラタラ故の計画なので、そう簡単に止められるとは思えないが……

 

「と、まあそういう訳でカガリ。しばらく留守にするな」

 

「……無茶はするなよ。アイツが悲しむ」

 

「もちろんさぁ」

 

「…ちょっとブン殴っても良いか?」

 

某ジャンクフードのピエロの声真似で返事したグエムに、カガリは拳を構え始める。

流石にみっともないのでアスランが止めに入るが、デュランダルはクックックッと笑う。

堪えた末に漏れ出たのだろう。

その声量は控えめだった。

 

「失礼、仲がよろしいようで…」

 

「た、大変お見苦しいものをお見せしてしまい申し訳ない…!」

 

誰が見ても笑ってる顔のデュランダルに、カガリは赤っ恥をかきながら謝罪する。

アスランがジト目でグエムを睨むが、グエムはフーフーと音の出ない口笛を吹いて視線を明後日の方向に向けていた。

というかそもそもグエムは口笛ができないのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミネルバがボギーワンを追撃しデブリ帯にまで来たが、敵は巧みであった。

先の切り離したプロペラントタンクの爆破もそうだが、指揮官はかなり優秀のようだ。

まあ、その正体を知るグエムからすれば非常に戦いづらい相手であるが。

 

「よっ、少年」

 

「あ!アンタは!?」

 

出撃準備の最中、パイロットスーツに着替える為更衣室に入るとそこにはシンとレイがいた。

どこかの赤いマザコンと違い、グエムはパイロットスーツ無しで宇宙に出たくないのだ。

あとは普通にザフトのパイロットスーツを着てみたいのもある。

流石に赤服ではなく、緑のものではあるが。

 

「改めて、俺はグエム・タキオン。今日よりザフト及びミネルバの雇われ兵として参戦するぜ。よろしくな」

 

「じゃ、じゃあ、あん時のМ1は…」

 

「俺だよ」

 

驚愕するシンに茶目っ気全開で答えるグエム。

レイはあの時に見たアストレイのパイロットに興味深そうに見つめる。

 

「貴方が…」

 

何かを探るような感覚に、グエムは思わず身震いする。

具体例を挙げるなら、冷たい手で背中を触られたような感触と言うのだろうか。

グエムはレイのニュータイプじみた能力に身体が反応した事に、やはりフラガ家はニュータイプか、なんて思いつつグエムはさっさと着替えるために私服を脱ぐ。

 

「ッ…」

 

「………」

 

服を脱げば、そこに見えるのは何か。

グエムの事を知っていれば当然、答えを出されるしそれを見る心構えもできる。

しかし、知らない二人には腕と足の関節部あたりにうっすらと見える一本の線にシンは息を呑み、レイは目を少し見開く。

 

「あ、あんまり見ないでくれよ。男同士だからってそんなに見られると、ね?」

 

「ちょっ、気持ち悪い事言うなよ!?」

 

少し頬を赤らめるグエムに中性的な見た目なだけに一瞬、見惚れかけたシンはそんな自分に顔を真っ赤にさせて更衣室からレイを押して出ていく。

それに笑いながらグエムはふと、自分の腹を見る。

 

「ちょっとたるんだかな……」

 

C.E.に来るまでは割れていた腹筋がたるんで、うっすら割れているような感じになっていてグエムはちょっと悲しくなるのだった。

 

 

 

 

 

 

時間は進み、グエムはアッシュアストレイのコクピットでサンダーボルト宙域での思い出を思い返していた。

感傷に浸ってしまっているのは……やはり、デブリ帯にいるからだろうか。

どうしてもデブリ帯にいるとサンダーボルト宙域での事を思い返してしまう自分にグエムは未練はタラタラなのかと自嘲する。

 

「イオ・フレミング……元気かな」

 

ヤキン・ドゥーエの戦いからあっという間に2年。

未だ大型核融合炉による発電が試験的に各地で運用され始めてはいるものの、各国のインフラ復活は厳しい。

オーブでは既に数基の核融合炉でインフラを修復しているが、核の不安はどこまでも付き纏うが……それはまた別の話だ。

とにかく、ガンダムのパイロット(主人公)との邂逅を思い出したのは、やはりデブリ帯というサンダーボルト宙域を想起させる場所だからだろう。

 

「敵味方関係なく、平和の縮図みたいなもんが、あそこにはあったな」

 

ただ相手にガンダムで戦う程に磨かれた技量と度胸に敬意と少しばかりの憧憬を抱いたからこそ、彼の好みであるジャズが流れる周波に合わせた小さなラジオを持っていって彼に聴かせて、ちょっとばかし仲良く話し合ったものだ。

まあ、俺が見た目が子供なのもあったんだろう。

内心は腹立たしさもあったろう。

もうあの世界からはフェードアウト、というか飛び出てしまって彼の消息は分からないが主人公だし、何とかなっているだろうとグエムは希望的観測を期待する。

ダリル?アイツは死んでてもいいや。というか死ね。

 

と、ダリルに対しては吐き捨てるグエムだったがミネルバのオペレーター、メイリン・ホークからの通信に回想から思考を戻す。

 

「アッシュアストレイ、発進どうぞ!」

 

「OK。グエム・タキオン、出撃する!」

 

今回は先の戦いから間が開かず、未だ整備中のレイのザクの代わりにミネルバの護衛の為に出撃するのだが、正直に言えばデブリ帯での戦闘は久しぶりなので戦闘中にデブリに衝突して死ぬ、なんていう死に方はゴメンな故に配置に関してはデュランダルにお願いさせてもらっている。

 

「訓練ばっかとはいえ、鈍ってはいるとは思いたくないなぁ」

 

アーモリーワンでの大暴れを見れば、十分に現役だと思われるが本人はそうは思っていないようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結果から言えば、デブリ帯での追撃戦は最終的にボギーワンと仮称された戦艦【ガーティ・ルー】の逃げ勝ちで終わる。

しかし、グエムという存在にネオ・ロアノークは何かを感じたのか正史ではキャノン装備(ドッペルホルン連装無反動砲)のダガーLが二機出撃していたが、グエムが対面したのは四機のダガーLとネオ・ロアノークが乗るモビルアーマー【エグザス】。

一度に五機を相手取らなければならなくなり、グエムは非常に苦戦した。

インパルス達は先行して現在、奪われた三機のGを相手していて戻れそうにない上、ミネルバも敵の策にハマって隕石群に閉じ込められたりと散々な目にあっているが。

 

「ミネルバ!数機はこっちで引きつける!残りはなんとかしてくれ!」

 

「分かったわ。各砲門、敵モビルスーツに!」

 

アッシュアストレイの加速力なら一気に敵に接近して葬る事ができるが、エグザスに乗るネオがそうやすやすと味方を墜とさせる訳が無い。

 

「オールレンジ系は本当に厄介だな!」

 

「俺の攻撃が読み取られている?」

 

ダガーLからの攻撃もある為、グエムは攻撃に転ずる事が難しい。

撃とうとすれば即座にエグザスがガンバレルを展開してビームで邪魔をしてくる。

その間に一機のダガーLがミネルバの方へ抜けていく。

モビルスーツ一機でも戦艦には脅威である。

焦り始める中、ふと脳裏にアレを思い出した。

かつて、シャアが乗るジオングを追い詰めた際に行った挙動を。

 

「ああ、そうだ。こうすりゃ良かったなッ!」

 

ビームカッターを展開して迫りくるガンバレルをシールドで受け流し、スーパービームガンをマシンガンモードで弾をばら撒く。

ライフルモードより多少威力で劣るが、それでもダガーLには一発でも致命打である。

現にシールドで受け止めれず、胴体に被弾したダガーLが爆散する。

 

「ライル!?」

 

「まさか、一発一発がビームライフルの威力なのか!?いやしかし、それなら砲身が耐え切れん筈だが…!?」

 

掠ったようにしか見えなかったのに、落とされた同僚に驚くダガーLのパイロット達と驚きつつも冷静にアッシュアストレイの性能を見極めようとするネオ。

 

「まぐれだが、一つ!」

 

そう言いながらデブリを蹴って加速。

一気に接近してくるアッシュアストレイに狙われたダガーLは竦む。

 

「二つッ」

 

ビームガンの銃口からビームサーベルが形成され、意表を突かれたダガーLはガラ空きの脇腹にビームサーベルを突き刺され、そのまま逆袈裟斬りで溶断。

爆発寸前のダガーLを蹴って機体の方向を転換させ、次なる獲物に向かう。

 

「や、野郎!?」

 

一気に二機も撃墜され、最後のダガーLのパイロットは完全に浮足立っていた。

 

「バカ!足を止めるな!」

 

足を止めてしまった二機にネオが叱咤するが、既に遅い。

4発のビームのうち2発がダガーLに当たるものの、グエムは舌打ちする。

 

「クソッ、サイコ・ザクとのギャップに惑わされるな、俺ェ!」

 

二年間、手動での操作の訓練を怠った日はなかったが、それでもサイコ・ザクの影響は思っていたよりも深かったようだ。

ダリルと同じように、無意識にサイコ・ザクのやり方で機体を動かそうとしている。

その事実にグエムは自分が情けなくなる。

 

「こんなんじゃシン達に笑われるぞ、俺――!」

 

最後の一機はエグザスのガンバレルが四方からビームを放つのを直感で感じ取ったグエムは機体を急制動。

直近にあったデブリに盾を突き刺し、無理矢理ビームを回避する。

 

「うゔっ!」

 

「なんていう無茶を…だが、その無茶も続くまい…!」

 

感嘆するネオだったが、しかしまだ殺れるチャンスはあるとネオは次の手を思考し始めるが……

 

「爆発!?」

 

「ミネルバ!」

 

ボギーワンの策略によって奇襲されたミネルバは、船体に大きなダメージを負いながら巨大な隕石に座礁するように止まっていたミネルバ。

起死回生の一手としてやはり隕石のある右舷に攻撃を集中して脱出を図ったようだ。

 

「うおぉっ!!」

 

爆発とミネルバの船体で押し出されたデブリの波に、グエムは小刻みに操縦桿を動かして迫りくるデブリを避ける。

 

「チィッ!」

 

エグザスはその場から離脱、残りのダガーL二機も続くように離脱するが押し寄せるデブリに押し潰される。

グエムはデブリを避けつつ小ぶりのデブリをビームガンで破砕してなんとか生き残るも、推進剤がレッドゾーンに入っており、ミネルバに帰投せざるをえない。

 

「ミネルバ!着艦許可を!ガス欠間際だ!」

 

やはりサイコ・ザクとは勝手が違う。

そんな思いが彼の中でうずまき、早くもサイコ・ザクが恋しくなるグエムであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





先に言っちゃうと、ちょっと種死のストーリーがうろ覚えになってきてる気がして再履修でしばらくは投稿の間隔が空くと思いますが、お待ちして頂けると感謝です。

ちなみにXで投稿報告とかしてるんで、良かったら。
まあ、それよりも大半は愚痴とか率直に思ったことをボヤいてるのが多いけど(笑)
https://x.com/monoai_Dasensi

それでは、次の投稿でお会いしましょう。
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