機動戦士ガンダムSEED ー霹靂の鬼は悪魔になれるか?ー   作:単眼駄猪介

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前話のラスト、少し書き忘れしてたのがあったので追記しました(時既に遅し)
大変申し訳ない……とはいえ、見返さなくてもそこまで問題はないですのでご安心を。

そういえば新しくカスな奴がいるSEEDが投稿されてますね(笑)
爆笑しながら読んでました(白状)
グエムから言わせれば、オカルト傾倒して仲間にも同調圧力かけるクソよりは下品で卑怯な手を使うカスが万倍マシなんですけどね

後は文才というか、ああいうユーモアさや魅力がなくて王道系も中途半端な自分の今の限界に意気消沈してました
というか変に陽キャムーヴやってたり、ボケ頭な俺がどうかしてたかも()

そんな独白はともかく、本編をどうぞ。



赤き瞳の覚醒 前編

 

 

オーブの上層部は大西洋連邦に付く事で決定したが、それを知らない国民達は仮に知れば大激怒間違いなしだろう。

前大戦でマスドライバーごと戦火に焼いたオーブ政府に不信感がない訳では無いが、それより一番信頼できないのはオーブを焼く直接的な原因となった大西洋連邦である。

しかも直近ではプラントに一方的に宣戦布告し核による攻撃を開始したではないか。

そんな国と同盟など真っ平ごめんである。

が、しかし知らなければそんな事もない故に上層部もといセイラン家とそれに属する派閥の者達はそれをひた隠しにカガリとユウナとの結婚を早急に成立させるべく裏で動き始めた。

 

 

 

 

 

一方、ユウナはミネルバをオープ領海に入れないように派遣されたオーブ艦隊の旗艦の艦長席で優雅にハーブティーを飲みながら、側に置かれるようにいるカガリに目を向ける。

それを忌々しそうに見ているのはオーブの兵士達。

本来座るべき場所を取られたトダカ一佐も、極めて無表情を務めているが視線は厳しいものだった。

そんな彼らを前に、ユウナは動じる事なくカガリにある事を話し始める。

 

「カガリ、父上がボクと君の結婚を早める気だ。一度、国外に逃げたほうが良い」

 

「なっ…!?」

 

「「「なんですと!?」」」

 

まさかのカガリの味方となる発言に、カガリ含めたオーブ将校達が思わずといった様子で驚愕する。

 

「お、おい!監視を怠るな!これはカガリとの会話だ。気にするな!」

 

「各員、気を引き締めろ!」

 

「「「はっ!!」」」

 

トダカの鶴の一声で兵士達は各々の職務に戻るが、それでも聞き耳は立てていた。

まさか兵士達に遊ばれていた生意気な坊っちゃんがこんな事をするとは……と、内心動揺しつつ。

 

「ボクとしては結婚するのも吝かではないんだけどね、今の大西洋連邦は明らかに暴走している。そんな奴らに君という大義名分と共に付き合う事になれば、オーブもいずれ戦火に焼かれかねないし、仮に焼かれたとして、その後の復興は国民の協力を得られない」

 

「ならどうしてお前は賛成派に…!」

 

「ボクはあくまでセイラン家、もとい父上の権利獲得の為のコマさ。父上には世話になってるから、親不孝者にはなりたくない。これは保険なんだ。ボクらセイラン家のやらかしで失墜するオーブの信用を帳消しにしてくれる保険が」

 

「ユウナ…」

 

カガリは気づいていないが、地味にユウナの茶を飲むスピードは上がっている事に気付いた将校達は、彼なりの覚悟を持ってこの話をしている事を悟る。

 

「カガリ、この艦から降りたらすぐに君の弟達も一緒にあの大天使で逃げろ。君が行方をくらませればこれからの行動は全てセイラン家の責任だ」

 

「し、しかし私は…」

 

「言いたいことは分かる。けれど、今は逃げてくれ。僕達…ゴホン、君の作る未来こそがオーブにとって良いことだと、思ってるからさ。君には辛い選択をさせるだろうけど、頼む」

 

「……分かった。お前の忠言、忘れはしない」

 

ユウナの忠言に心からの感謝するカガリだったが、ユウナは内心、ちょっとカッコイイ事を言ってキマった!と少し自惚れていた。

カガリの心を掴めただろう、と甘い妄想をするが件の本人はそんな事は一切なく、ふとアスランの事を想っていたりする。

勝手にオーブから行方をくらませた自分を彼はどう思うのか。

そんな不安に襲われるものの、ユウナの言葉に嘘はない。

でなければ、運が悪ければ死ぬような場所にフィアンセを理由にゴリ押しでわざわざ連れてくるはずもない。

そういう、男らしさや胆力という点ではカガリはユウナを見直し始めていた。

もしその事を周りの将校達が知れば、ここまでの間でハーブティーをチビチビ何度も口に含めていたユウナの醜態を苦笑いしながら指摘するか、言わぬが花と覚悟を見せたユウナに付くか。

それは分からない。

 

「始まったな……グエムもアレに乗ってるし、多分無事に切り抜けられるとは思うよ、カガリ」

 

「そうだな…少なくとも、グエムがいれば酷い結果にはならないさ」

 

戦闘の光と爆発がオーブ領海外で起きる。

戦艦一隻とモビルスーツ4機に対して、領海外に待ち構えていた連合は十数隻。

最新鋭のウィンダム等も艦載機として配備され、普通ならミネルバは抵抗もままならないで墜ちるだろう。

だが、オーブの将校達は身を持って知っているのだ。

 

あの悪鬼の如き強さを誇る【霹靂の鬼】が、こんな所で死ぬはずが無いと。

無敗を誇るフリーダムのパイロット、キラ・ヤマトに唯一対抗できるような男が、あの程度で戦場に散る腕ではない事を。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んー?作戦?ひたすら迎撃だよ、迎撃」

 

そんなオーブの兵士達から期待を寄せられているとは露ほども知らないグエムは、ブリーフィングルームでシンからの質問にそう答えていた。

 

「前大戦のエースでも無理って事かしら?」

 

そう言うルナマリアに、グエムは苦笑いしながら答える。

 

「迎撃戦はひたすら臨機応変に対応するしかないんだよ。俺は一パイロットであって指揮官(ちしかん)でもT督でも、ましてやデータキャラでもないからな」

 

「ちし…T…?」

 

途中から訳の分からない用語に困惑するルナマリアとシンだったが、レイが冷静にグエムの言いたいことを当てる。

 

「つまりは個々人の判断に任せるということですか?」

 

「そういう事だ。勿論、ブリッジにいるタリア艦長から何かしら指示があれば従う。というか俺が小隊長で良いのか?傭兵だぞ、立場的には」

 

「我々はまだ数多いる赤服の中の一人に過ぎません。前大戦で名を挙げたエースが小隊長であれば、我々の精神面も安定を得れます」

 

「そう言われると気恥ずかしいぞ…」

 

褒め殺しのような心地の良い言葉の羅列に照れるグエム。

だが、そんな暢気な雰囲気もメイリンの出撃命令で引き締まる。

 

「コンディションレッド!パイロットは搭乗!分かっているとは思うが、ザクは飛べないからミネルバの甲板で砲台だ!シン、俺と敵の前線と張り合う訳だがビビったら負けだ。良いな!?」

 

「はい!!」

 

「「了解!」」

 

グエムの言葉に応える三人の声が、ブリーフィングルームに響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミネルバのカタパルトに新しい力を得たティグリス・アッシュアストレイ弐式もとい、ティグリス()はいた。

 

「まさかバルトフェルドがテストパイロットを務めてたからティグリスとは……暇人か?暇人だったわ。でもなんでその名前付けちゃうのかなぁ」

 

そんな独り言を漏らしつつ、オーバーホールから無事に新たな王道を外れた者の感触に笑みを浮かべる。

 

「なんだかんだ言いつつ、神経制御系の感度をバッチリ上げてるじゃないか。流石にマグネット・コーティングが必要になる程の腕は俺にはないが……これで充分さ。グエム・タキオン、ティグリスで出る!」

 

メイリンのアナウンスに従い、インパルスの次に発進するティグリス。

レッドでもブルーでも、ましてやゴールドでもないアッシュグレイのアストレイ。

その背中にはエールストライカーを大改造した 【エールプラクシマティパック】が装着されていた。

二つの可動式サブブースターユニットを改造し、計八つのビットを格納するビットコンテナへと姿を変え、メインブースターは出力と性能の強化とパック下部にМ1アストレイのウイングスラスターで飛行能力を獲得させたそれは、前身のアッシュアストレイのバックパックを大きく進化させたもののように見える。

 

「新装備、練習もなしに本番で扱いこなせるのですか?」

 

通信越しにそう聞くレイに、グエムはサムズアップしながら答える。

 

「自信がなきゃそもそも出ないさ。そうでなくても、出なきゃミネルバが墜ちるだろ?」

 

「レイ、大丈夫さ!この人がいれば百人力だって!」

 

「そうですね…ですが、無理はなさらず」

 

急にレイとの会話が増えた、とグエムは思う。

オーブに来る前はむしろ、相手の方から離れるような感じであったのに……

どこか薄気味悪さを感じながらも、グエムは目の前で陣形を展開する連合軍に目を向ける。

 

「さて……モビルスーツ相手ならビットを使うまでもない」

 

一気にウィンダム達に近づくティグリスに、ウィンダム達が冷静にビームライフルやバックパックに懸架されているミサイルポッドで弾幕を張ってくる。

しかし、高出力のビームが弾幕を打ち消す。

 

「レーザービームだッ」

 

右腕から放たれる照射ビームを薙ぎ払い、避けきれなかったウィンダムを火花に変えていく。

 

「スーパーライフルは強制冷却、後は肉迫してミネルバへのヘイトを此方に向ける…!」

 

ミネルバが墜ちれば、自分達もどのみち死ぬしかないのだ。

一蓮托生とはよく言うが、グエムにとってはアークエンジェルの時とやってる事は同じである為、それの延長線程度にしか思っていなかった。

 

「あ、あれが霹靂の鬼か…!」

 

「数で叩け!ひたすら!」

 

オーブからの情報で連合軍には既に敵に前大戦の英雄が敵についている事は知っていた。

しかし、彼らとて軍人である。

死ぬと分かっていても軍からの命令には逆らうことはできない。

彼らにできることは、敵に回った悪鬼に死に物狂いで攻撃する事だけだった。

 

「悪いな、恨むならブルコスを恨め!」

 

そう言い放ちながら機体にバックパックの【トリプルサーベルラック】から細身のビームサーベル三本を、指の間で挟むように掴んで抜刀する。

 

「は?」

 

まさかそんなデタラメが、と唖然するウィンダムのパイロット。

隙だらけの脇腹に三本のサーベルが叩き込まれ、三つに分裂して爆散する。

 

「あんな持ち方、マニピュレータでできるのか!?」

 

「知らねぇ!でもカッコイイ!」

 

「お前ら!バカやってないでさっさと攻撃せんか!」

 

見たことのない光景に動揺する連合の兵士達。

元ネタのパイロットはガンプラバトル初心者だったので、適当にサーベルラックからビームサーベルを抜いた結果が三本持ちという普通なら考えないような持ち方をさせてたのだが、グエムは自身の機体に実用化させる事にした。

シンプルに攻撃範囲の広さと、これから現れるバリア系武装持ちに対するアンチからのものであるのと同時に、それに対応できるように自分の格闘センスを磨く意味でも武装構成を近接寄りにしたのである。

 

「そらぁ!」

 

「足が…!」

 

とはいえ、既に多くの経験を積んでいるグエムに一般兵相手に苦戦するはずもない。

三本のサーベルの内、一本の切っ先が回避したウィンダムの右足を斬り飛ばし、シールド受けしたウィンダムは蹴られて体勢を崩して海へと落ちていく。

 

「エネルギーはまだいける。しかし、ここまで頑張ってもミネルバの損傷は抑えられないか…!」

 

ウィンダム達を相手にしながら、ミネルバの様子もうかがうグエムだったが、グエムがいても敵の猛攻はやはり防ぎきれないようだ。

 

「まだ切札は見せる時じゃない。だが、限界なら…」

 

グエムは密かに期待する。

シンの覚醒を。

 

 

 

彼に眠るSEEDと潜在的な戦闘能力に。

 

 

 

 

 





後編でザムザザー戦。

そういえばSwitchにバトルデスティニーがリマスターで帰ってくるんですよねぇ、この投稿日から3日後に
ちょっとだけやったことあるんですが、改めてやったら感想変わるかも

まあ、その前にモンハンST2とスパロボX消化しないと()



リメイクはこちらのURAへ
https://syosetu.org/?mode=write_novel_submit_view&nid=390739
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