暖かい目で見てくださいな。
「……私のミスでした。」
「私の選択、そしてそれによって招かれたこの全ての状況。」
「結局、この結果にたどり着いて初めて、あなたの方が正しかったことを悟るだなんて。」
「...今更図々しいですが、お願いします。」
「佐藤先生。」
「きっと私の話は忘れてしまうでしょうが、それでも構いません。」
「何も思い出せなくても、おそらくあなたは同じ状況で、同じ選択をされるでしょうから。」
「ですから……大事なのは経験ではなく、選択。」
「あなたにしかできない選択の数々。」
「責任を負う者について、話したことがありましたね。」
「あの時の私には分かりませんでしたが...今なら理解できます。」
「大人としての、責任と義務。そして、その延長線上にあった、あなたの選択。」
「それが意味する心延えも。」
「……。」
「ですから、先生。」
「私が信じられる大人である、あなたになら、」
「……いえ、”あなた達”になら」
「この捻じれて歪んだ先の終着点とは、また別の結果を……。」
「そこへ繋がる選択肢は……きっと見つかるはずです。」
「だから先生方、どうか……。」
「これは……一体どういうことですか?」
目の前の聡明さを感じさせる生徒、七神リンは驚きを隠せないとでも言うように呟く。
「まさか…連邦生徒会長の指名した先生は…おひとりではなかったという事ですか?」
【…どうやらそのようだね】
「……んーと、ちょっと状況が掴めないかな。」
「え、あれ?なんか思ってたのと違う…てっきり私一人だけだと…」
「うむ、本官は別に先生が何人いたとしても問題ない!」
「…まぁ、想定外ではあるものの、私がやることは変わらない。」
「フフッ、これも運命のイタズラとでも言うのでしょうか主よ。」
「まぁまぁ、皆さん一旦落ち着きましょうよ。」
「私は落ち着いているとも。何事も想定外が付き物だからな。」
「お前らは気に入らん。帰れ。」
「とりあえずまず食事しません?」
立派な執務室の中錯綜した会話が飛び交う。
「……先生方、一旦お静かにお願いします。」
リンは静かに呼びかける。皆形は違えど【先生】と呼ばれる人達だ。聞き分けよく静かになる。
「先生方が想定より多いのは…特に問題はありません。むしろ人手は多い方が助かりますから。ただ問題は先生方に顧問になって頂く超法的機関…連邦捜査局【シャーレ】の全権を誰が握るのかということですが…」
「なんだ、それならもう決まったようなものでは無いか。なぁ佐藤先生?」
スーツを着こなす貫禄のある先生…有名政治家の【阿部先生】がそう語りかけてくる。
「なるほど、確かに本職が教師である佐藤先生が適任かもしれんな。」
「えと、私もそれに賛成です。」
軍隊で教官をしていたという【青木先生】に、大学教授の【福島先生】も便乗する。
「他に適任の方がいるという意見のある人はいますか?……決まりですね。佐藤先生お願いできますか?」
リンがそう訪ねてくる。
【うん、任せて。】
「それでは只今をもって佐藤先生にシャーレの全権を委任します。」
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