魔族少女のエロタナティブ   作:アナリザンド

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三位一体

 

 

 

 光の吹雪が舞っていた。

 

 シャルフの命が燃え尽きて生まれた、鋼鉄の花弁。その一枚一枚が、彼の魂の欠片のようにキラキラと輝き、この絶望的な大広間を、どこか幻想的な空間へと変えていた。魔力の流れは乱れ、ソリテールの魔剣は制御を失い、クヴァールの術式は構築を阻害されている。

 

 シャルフが、その命と引き換えに作ってくれたわずかな希望。

 

 だというのに、エーレの身体は動かなかった。

 

「シャルフ……」

 

 声が、震える。彼の身体が、まるで糸の切れた人形のようにゆっくりと崩れ落ちていく光景が、網膜に焼き付いて離れない。倒れ伏した身体から流れ落ちる血が、花畑に赤黒い染みを作っていく。

 

 私のせいで。私が、もっと早く動いていれば。私が、もっと強ければ。

 後悔という名の冷たい泥が、心臓を鷲掴みにする。

 足が、地面に縫い付けられたように動かない。

 

 戦場の空気にあてられて、エーレは身がすくんでいた。

 命が軽い。まるで銅貨のように簡単に命がやりとりされている。

 死にたくない!

 

「エーレ!」

 

 ヴィアベルの、鋭い声が私の鼓膜を打った。

 ハッと顔を上げると、ヴィアベルは既にエーレの隣にはいなかった。クヴァールとソリテール、二体の魔族の前に、たった一人で立ちはだかっている。その背中は傷つき、血を流しているはずなのに、今までのどんな時よりも大きく、頼もしく見えた。

 

「シャルフを連れて下がってろ。こいつはまだ死んじゃいねえ!」

 

「ゴミが転がってちゃ邪魔だものね」

 

 ソリテールはあいもかわらず微笑を浮かべている。

 シャルフの英雄的な行動にも一瞥もくれていない。

 

 こいつは心の底から本当にそう思っているのだ。自分以外の価値を認めない。自分の評価軸でしか判断しない。仲間という概念を理解しているわけではないのだろう。

 

 ただ、こちらの動揺を誘っているのだ。

 

 ヴィアベルは答えず、ただ奥底に滲む怒りと悲しみをエーレは感じていた。

 

「ヴィアベル。あなたも――」

 

 撤退して。そう言いかけたが、

 

「撤退なんてできるわけねーだろ。――戦うんだよ。仲間が命懸けで作ってくれた舞台だ。この機を逃すわけにはいかねえだろうが」

 

 エーレは言葉につまる。

 

 戦う? たったひとりで? この、七崩賢クラスの魔族ふたりを相手に?

 無茶だ。無謀だ。自殺行為だ。

 エーレの頭脳が、あらゆる魔法理論が、そう結論づけていた。

 

「確かにおあつらえ向きよね。花畑に包まれて逝けるだなんて綺麗な死に様だわ。ゴミ屑みたい」

 

 ソリテールが、嘲笑いながら、花畑を踏み荒らす。

 

「わかっちゃいねえようだな」ヴィアベルも哂う。いつものように軽薄な笑みを浮かべて。「こいつは、シャルフがおまえに対して贈ったもんだぜ。死ぬのはてめえだ」

 

「あらそう。お姉さんに花束を贈りたかったのね。素敵なプレゼントだわ」

 

「てめえのお得意の魔法も、もう効果はねえ」

 

 ヴィアベルが、背中で語っている。

 このくだらない問答は、猶予の時間が欲しいからだ。

 殺すための猶予ではなく、生かすための猶予。

 エーレたちが撤退するための時間を稼いでいる。

 

「ふぅん。時間稼ぎがしたいのね。いいわ。少しつきあってあげる。どうせあなたたちの命は残り僅か。その時間稼ぎは、私にとってもそうなの。HUDがノイズだらけでわからないでしょうけど、他のパーティの戦況はさっきよりもずっと悪くなっているわよ」

 

 ソリテールは、まるで観劇でもするかのように、優雅に腕を組んだ。

 その言葉が、エーレの心を締めつける。ヴィアベルは、私のために、そして意識のないシャルフのために、一人で死地に立っている。私がここでぐずぐずしている一秒一秒が、シャルフやヴィアベルの命を削っていく。

 

 あの頃と同じだ。

 魔族に村を襲われたあの頃と、何も変わらない。

 無力な、ただ守られるだけの女の子のまま。

 

――いや、違う。

 

 彼の背中が、語りかけている気がした。

 信じろ、と。お前の力を、俺たちの力を、信じろ、と。

 シャルフが命を賭して作ったこの時間を、無駄にするな、と。

 

「……わかったわ」

 

 エーレは、震える足に力を込め、シャルフの元へと駆け寄った。彼の身体はまだ、微かに温かい。意識はないが、呼吸はある。まだ、生きている。

 

 涙が溢れそうになるのを、奥歯を噛んで堪える。泣いている暇はない。

 

 エーレはシャルフの身体をゆっくりと壁際まで引きずり始めた。重い。命の重さが、かぼそい腕にずしりとのしかかる。

 

「死なせない、シャルフ……」

 

 ソリテールは、その様子をおもしろそうに眺めている。クヴァールも、シャルフが作り出した光の吹雪の中で、次の攻撃の機会を窺うように静止している。その管制制御をしているシュピーゲルにとって、エーレたちはもはや袋の鼠。いつでも好きな時に潰せると思っているのだ。

 

――その傲慢さが、私たちの唯一の勝機。

 

 身を隠せるほどの柱の陰までようやく辿りついたエーレは、自分の懐にある瓶を意識のないシャルフに無理やり握らせた。彼の瓶を探ってる時間が惜しかった。

 

 パリンと、瓶はあっけなく割れ、土色のゴーレムが正座をした状態で現れる。

 そのまま、シャルフの身体をかつぎあげようとするが、

 

「応急処置が先よ!」

 

 エーレが止めた。ゴーレムは、レルネンが施したプログラムによって動いている。その命令は使用者の命を最優先に守る。ゴーレムが人間の判断を是とした理由はわからない。ただ、ゴーレムはエーレの言葉に従い、柔らかな回復の光をシャルフにあてはじめた。

 

 これで、シャルフは助かるかもしれない。

 ソリテールの放った剣はわずかだが急所をはずれていた。HUDによる精密な操作ができなくなっていたからだろう。とはいえ、傷は深い。このゴーレムの治癒魔法では、気休め程度にしかならないかもしれない。本当なら、アナリザンドの魔法くらいしか、彼を完全に救う見込みはない。

 

 アナリザンドは来れない。

 状況がそれを許さないのだ。

 道は自分たちで切り開くしかない。

 もう、守られるだけの時間は終わりだ。

 

 新たな決意が、エーレの心を燃えあがらせた。

 私は、杖を強く握りしめる。もう、足は震えていない。

 

「あら、ひよこちゃんもようやく戦う気になったのかしら。感心ね。でも、もう遅いわ。そろそろ魔導欺瞞紙の吹雪もおさまる。まったくの無駄死にだったわね、彼」

 

 ソリテールの嘲笑が聞こえる。シャルフが作り出した光の吹雪が、徐々にその勢いを失い始めている。クヴァールの魔力の照準が、再び定まりつつあった。

 

 残された時間は、本当に僅か。

 私は、壁を蹴り、ヴィアベルの隣へと駆けつけた。

 

「エーレ! 何してやがる! 下がってろと言ったはずだ!」

 

「嫌よ! 私も、戦うわ。一人で死なせるなんて、絶対にさせない」

 

「……馬鹿野郎」

 

 ヴィアベルは、吐き捨てるように言ったけれど、その口元には、ほんのわずかに笑みが浮かんでいた。欺瞞の花吹雪が収まりつつある。

 

 HUDが新たに示す『勝利確率:1%』の記述。

 確かにそうだろう。HUDの管制射撃がなくとも、そもそも魔力総量も魔力操作能力も、すべてにおいて七崩賢に比する魔族のほうが上まわっている。客観的指標において、人間が魔族より強い側面などほとんどない。それでも、

 

「十分じゃない」

 

 エーレは笑みをこぼす。

 

 それは、ゼロではない。

 シャルフが、命をかけてこじ開けてくれた、奇跡への扉。

 アナリザンドが、ほんのわずかだけ、その奇跡の隙間を見せてくれている。

 その隙間を、今度は私たちがこじ開ける番だ。

 

 後悔と無力感と恐怖を黄金の決意が上回った瞬間。エーレのなかで何かが弾けた。

 祖父の教えでも、学校の理論でもない。もっと根源的な、魂の叫び。

 シャルフの想いを、ヴィアベルの覚悟を、私の力に変える。

 

「くだらない足掻きを……」

 

 もう、ソリテールの言葉は、私の心には届かない。

 

 私は、私の全てを、この一撃に賭ける。

 杖を、天に掲げた。フェルンとの戦いから数日。一次試験が終わったあと、ヴィアベルとの模擬訓練でも一度も成功しなかった魔法が、このときだけは、発動するという確信があった。

 

「――英雄の盾(アイギス・シルト)!」

 

 詠唱と共に、私の全魔力が黄金色の光となって迸った。

 

 光は、私の前面に収束し、伝説に謳われる英雄が持っていたという、輝く盾を形成した。それは、シャルフの守る意志を受け継ぎ、私の信じる想いによって形作られた概念の具現化。形としては、盾という形状だが、エーレの身体全体を光の膜が覆っている。

 

「盾? この状況で防御を選ぶなんて、愚かね」

 

 ソリテールが鼻で笑う。

 だが、私はもう迷わない。

 

 盾を構え、痛む足も無視して大地を蹴る。

 向かう先は、巨躯を誇るクヴァール。

 

「エーレ!?」

 

 ヴィアベルの驚きの声が背後から聞こえる。

 そうだ。盾は、()()()()()()()()()じゃない!

 盾が守るだけの防具だって誰が決めた。

 私はただ守られるだけの小娘じゃない!

 

 クヴァールが、迫りくる私を迎え撃つべく、ゾルトラーク・オメガを放つ。

 すべてを無に帰す絶対の貫通魔法。だが、その黒い光は、黄金の盾に触れた瞬間、聖なる光に浄化されるかのように霧散した。シュピーゲルは魂の輝きを消すことはできない。

 

「クヴァール。防御しなさい」

 

 ソリテールの冷静な指示。クヴァールが、瞬時に魔法リソースを防御に振り分ける。見慣れた六角形の、しかし七崩賢クラスの魔力で構築された鉄壁の防御魔法。私の突進力だけでは、これを破るのは難しいかもしれない。

 

 だけど私は一人じゃない!

 

「ヴィアベル!」

 

 私は、振り返らずに、ただ彼の名を叫んだ。

 それだけで、彼には通じるはずだ。

 

「……チッ、無茶苦茶しやがるぜ!」

 

 背後で、ヴィアベルが悪態をつくのが聞こえる。だが、その声には確かな信頼がこもっていた。

 次の瞬間、私の背中を、強烈な、しかしどこか温かい衝撃が襲った。

 ヴィアベルが放った、最大出力のゾルトラーク。

 それは、私を攻撃するためではない。

 私を、光の速さへと加速させるための、信頼の推進力!

 

 黄金の盾が、ゾルトラークの莫大なエネルギーを完全に吸収し、推進力へと変換する。私の身体は、まるで流星のように、クヴァールへと向かって撃ち出された。

 

 いける!

 

 私は確信し、さらに加速する。

 クヴァールの巨躯が、目の前に迫る。

 

「――貫けぇぇぇぇぇっ!!」

 

 魂の絶叫と共に、私は盾をクヴァールの鉄壁の防御魔法ごと、その腹部へと叩きつけた。

 

 ゴォォォン!!!

 

 聖堂の鐘のような、荘厳で圧倒的な衝撃音が大広間に響き渡る。

 

 クヴァールの巨体は、光の盾に押しつぶされるようにして後方の壁へと叩きつけられた。壁に巨大な亀裂が走り、石片が降り注ぐ。

 

 英雄の盾によるシールドバッシュ。それは、物理的な衝撃ではない。エーレの()()という絶対的な意志が、敵の存在そのものを拒絶し、弾き飛ばしたのだ。防御という概念では決して防げない、魂の攻撃。

 

 一瞬の静寂。

 ソリテールが、初めて表情を凍りつかせ、目を見開いている。

 その隙を、ヴィアベルが見逃すはずがなかった。

 

 

 

 

 

「俺の番だな」

 

 ヴィアベルがワンドを握り直す。血まみれの顔に、いつもの軽薄な笑みが戻る。

 

「たかが一撃与えたくらいで、勝ったつもり?」

 

 ソリテールの声は、氷のように冷たい。再び浮かび上がった彼女の魔剣は、先ほどよりも数を増し、禍々しい殺気を放っている。シャルフが遺した光の吹雪は、その役目を終えようとするかのように、徐々に輝きを失い始めていた。

 

 壁際では、クヴァールがよろめきながらも立ち上がり、その手のひらに再び黒い光――ゾルトラーク・オメガを宿し始めていた。

 

 まずい。猶予は、もうない。

 

「シャルフが用意した最高の舞台だ。無駄にはしねえ。エーレ、お前もだ。気張れよ!」

 

 エーレは無言で頷く。もはや魔力はほとんど残っていない。頭がガンガンと鳴り響き、立っているのがやっとだ。まったくひどい英雄がいたものである。こんな状態の私に、まだ戦えと命じるのだから。

 

 でも、そんなヴィアベルのことを、守りたいと思っているのは、他ならぬ私自身なのである。

 嬉しかった! 必要とされているようで。

 

「――石を弾丸に変える魔法(ドラガーテ)!」

 

 残された最後の魔力を振り絞り、石弾を放つ。狙うはクヴァールではない。ソリテールの魔剣だ。数本の剣を撃ち落とし、地面を波打たせてソリテールの体勢をわずかに崩す。

 

「人間ごときが! クロック数では、私のほうが上よ」

 

 ソリテールの思考速度は、エーレのそれを遥かに凌駕している。飛来する魔剣が、エーレの攻撃の隙間を縫って殺到する。

 

 だが、その前にヴィアベルが動いた。

 

「――見た者を拘束する魔法(ソルガニール)!」

 

 ヴィアベルの視線が捉えたのは、ソリテール本人ではない。

 

 宙を舞う()()()()()()()()()だった。

 

 ソリテールは魔剣を子機のように遠隔操作している。ならば、その剣群を一つの『個体』として認識し、彼女との魔力的な接続を切断すればいい。もはやそれは、確立された魔法理論ではなく、暴論に近い。ヴィアベルの戦闘経験が生み出した、極めて高度なイメージの世界だ。

 

「なっ……!?」

 

 ソリテールの魔剣が、一瞬、ぴたりと動きを止めた。彼女の支配から切り離され、ただの魔力の塊となって宙に静止する。

 

「こいつが盾なら、俺は剣だ!」

 

 ヴィアベルは、その一瞬の隙を見逃さない。彼は、床に咲き誇っていた魔法の花畑を、ワンドの一振りで巻きあげた。見ると、ワンドからゾルトラークの光が一メートルほどの剣の形をなしている。イメージは引きずられる。

 

 エーレの英雄の盾から連想されるイメージは、名も知れぬ英雄の剣。

 

――花薙ぎの剣。

 

 ヴィアベルの魂の輝きが、舞い散る花弁を再び輝かせる。それは、シャルフの『対魔法領域』を、ヴィアベルが自らの剣として振るう、追悼と継承の魔法。

 

 光の吹雪が、再び大広間を覆い尽くす。

 

「計算が……できない……。個体最小単位であるはずの魂が……混ざりあうというの!?」

 

 ソリテールのシステムが、完全に混乱に陥った。シャルフの魔法を模倣しようにも、その核となっているのはヴィアベルの魔力。二つの異なる魂の力が融合した未知の現象。彼女のデータベースには、該当するデータが存在しない。

 

 その隙は、もはや一瞬ではなかった。

 

「シャルフ……エーレ……てめえらの想い、確かに受け取ったぜ」

 

 ヴィアベルは、これまで合理的に切り捨ててきた感情――仲間への熱い想いが、何よりも強い力になることを知ったのだ。戦場で生き抜くための冷徹さではなく、守るべき者のために振るう、熱い魂の剣。

 

――彼は英雄を超えた。

 

 ヴィアベルのワンドから、ゾルトラークの魔力が溢れ出し、それが蒼い光の刃となって数十メートルにも及ぶ長大な剣を形成する。

 

 それは、彼の「仲間を守る」という意志と、私の「英雄を信じる」という想いが融合して生まれた、勇者の剣。シャルフが遺した光の吹雪が、その剣に祝福を与えるように、キラキラと輝きを増した。

 

 魔族は、まばゆい光に恐れおののいている。

 魔物である、シュピーゲル本体も、光を畏れる。

 光である人の子に、闇である魔族は絶対に勝てない。

 切り裂かれる。

 

「てめえらに、俺たちの魂の輝きが観測できるかよ!」

 

 ヴィアベルは咆哮し、光の剣を二体の魔族ごと、薙ぎ払うように振り下ろす。

 

 黄金の光が、全てを断ち切る。

 クヴァールとソリテールのシャドーが、悲鳴を上げる間もなく、その光に飲み込まれて霧散していく。

 

 ソリテールの上半身だけが、花畑の上に転がった。

 この期に及んでも、ソリテールは微笑を浮かべている。

 

「……なかなかに綺麗な輝きだったわ。貴重なデータ……、ありがとう」

 

「そうかよ」

 

「でも、所詮は命を燃やして輝きを増してるに過ぎない……。継戦能力がまったくない。いずれは――、あなたたちも死ぬの。そう遠くないうちに……。楽しみだわ……」

 

「てめえがぶっ壊されるのが先だ」

 

「ふふふ……できるならやってみればいいわ。きっと……これ以上なく……綺麗な死に様ね……」

 

 ソリテールの身体は崩れるように風に舞った。

 

 広間に、静寂が戻る。

 ヴィアベルは光の剣を杖に戻し、荒い息をつきながら、その場に片膝をついた。

 私もまた、魔力を使い果たし、それでも彼の背中を見つめ続ける。

 床には、光の吹雪が、まるで祝福するかのように、静かに舞い落ちていた。

 

「立てるか、エーレ」

 

「……ええ」

 

 私は、ふらつきながらも立ち上がる。もう私の瞳に、怯えはなかった。守られるだけのひよっこは、もういない。ヴィアベルという勇者の隣に立つ、一人の戦士がそこにいた。

 

 私たちは、勝ったのではない。生き残ったのだ。

 私は、柱の陰でゴーレムに治療されているシャルフの元へと駆け寄った。

 

 そこには泣きはらした表情の、アナリザンドが待っていた。

 

 

 

 




戦闘では辛勝。戦術ではボロ負け。戦略では……。
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