顔のいい姉の弟に生まれたので姉を曇らせたい 作:じゃがありこ
1:名無しのイッチ
紫イケメンが面白そうなことしてるから参戦してきた。自作ロボットすげー!ショーを想定した仕様で何で火を吹くんだ!?アツいな
2:名無しの一般転生者?
物理的に暑いのでは?
3:名無しの一般転生者?
どこで遊んでる?
4:名無しの一般転生者?
草
5:名無しの一般転生者?
これは
6:名無しのイッチ
学校。屋上で火を吹かせて遊んでます。そろそろ、風紀委員が来るから逃げる
7:名無しのイッチ
あ、教師が先に来た。
8:名無しの一般転生者?
視界共有するのやめれ酔う!
9:名無しの一般転生者?
校内を駆け回るとそこには女子更衣室
10:名無しの一般転生者?
入るのか?
11:名無しの一般転生者?
あ、紫イケメンの背中を押して女子更衣室に
12:名無しの一般転生者?
イッチは逃げるんかい
13:名無しの一般転生者?
緑髪ちゃんに捕まったな
14:名無しの一般転生者?
草
15:名無しの一般転生者?
草
16:名無しの一般転生者?
緑髪ちゃん 来ると思ってた
17:名無しの一般転生者?
何で逃走経路が割れてるんだよ
18:名無しの一般転生者?
お!金髪イケメン登場
19:名無しの一般転生者?
イッチ逃げたな
20:名無しの一般転生者?
今日は自主休講だ!じゃねえよw
21:名無しの一般転生者?
ロックだな
22:名無しのイッチ
逃げきったぞ!類にはショー用の音楽提供で許してもらうし、完璧だな!!!!!明日から学校に行けば捕まるけど
23:名無しの一般転生者?
草
24:名無しの一般転生者?
致命傷
25:名無しの一般転生者?
反省文
26:名無しの一般転生者?
これからどうするの?
27:名無しのイッチ
放課後は緑髪ちゃんの稽古に付き合うのが習慣だから、それまでどうしようかな。安価するか。放課後までの過ごし方>>40
28:名無しの一般転生者?
安価
29:名無しの一般転生者?
何だと
30:名無しの一般転生者?
最近は二人きりの稽古じゃなくてあの4人に付き合ってる感じだけどな
31:名無しの一般転生者?
安価やと?
32:名無しの一般転生者?
安価!!!!!
33:名無しの一般転生者?
緑髪ちゃんと二人きりの稽古じゃなくて人数が増えたから距離を取ろうとしてマジトーンで引き止められて困惑してたイッチさん刺されそう
34:名無しの一般転生者?
この間の賞金で豪遊
35:名無しの一般転生者?
女子高にラブレターを投げて思いを叫べ
36:名無しの一般転生者?
歌ってみたを取る
37:名無しの一般転生者?
ミクのスカートを捲り蹴られよう
38:名無しの一般転生者?
寝ろ
39:名無しの一般転生者?
ミクのスカートを短くするよう頼み込む
40:名無しの一般転生者?
ストリートピアノを演奏
41:名無しの一般転生者?
ミクから殴られる
42:名無しの一般転生者?
姉にコスプレをしてくれと頼む
43:名無しの一般転生者?
草
44:名無しの一般転生者?
ミク関連大杉
45:名無しの一般転生者?
草
46:名無しの一般転生者?
欲が溢れてるな
47:名無しのイッチ
ストリートピアノで演奏か………え?放課後までの3時間?しんど
48:名無しの一般転生者?
賞金は何に使ったん
49:名無しの一般転生者?
曲は何がいいかな
50:名無しの一般転生者?
Kwsk
とある ショッピングモールの一角に置かれていたピアノ そこから発せられる歌声とピアノの生音。
一人の少年が腰かけている。銀色の髪、暗い枯れ草色の瞳。そして、異常なまでの存在感。
枯れ草色の瞳からも、僅かに上気した肌からも、揺れる髪の先からも、どす黒いエネルギーが立ち上るようだった。そのエネルギーを指先で変換してピアノに注ぐ。それが音楽に生まれ変わる。
静かなフォルテシモから音が始まり、軽やかに不協和と音が躍り出す。音と音が衝突する間から熱狂が泡となって溢れ出し、鼓膜を叩いてくる。
ピアノ一つでここまで表現力を見せる人間は素人ではない。プロよりも凄まじい。かれこれ3時間近く演奏は続いていた。狂気が垣間見得る演奏だった。
「凄………」
「何あれ」
「何かのイベント?」
すごい数の人だかりができている端っこで1人の少年と少女が、その音を聞いていた。
「相変わらず凄まじいね………彼の演奏は」
類はそう呟く。
寧々はそれに同意するように、こくりと頷いたが、そのピアノの音はどこか痛ましくも思えた。
寧々は自身の胸の前で拳を握り、音に神経を集中させた。
彼女、草薙寧々は、歌が得意なためミュージカルのような歌がメインの劇では主役を務める場合が多く、特技は歌うことだと言えるくらいには造詣が深かった。
だからこそ、余計にその音楽が鮮烈に見えた。そんな素晴らしい技術を持った少年は気がつけば、幼馴染の類の隣にいた。
類が行っているゲリラショーに興味を持ち、協力を持ちかけたらしい。音響や小物の手伝いなどをしていくうちに2人は仲良くなったようだ。真音には、類経由で出会った。人見知り全開の寧々に対し、彼は不用意に距離を詰めることはしなかった。常に、一定以上の距離を置きながらなるべく彼女を刺激しないように接していた。彼女的にも それは助かっていたし、彼が特別嫌な人間ではないことはよくわかっていた。だからこそ寧々が、歌った時に過剰に距離を詰めてきたことに驚いた。同時に、それだけ自分を評価してくれることが嬉しかった。
『繊細で自由で伸びやかで、素晴らしい歌声と技術だ。何よりも技術に熱と思いがこもっていて、あまりの素晴らしさに目と耳を奪われそうになったよ!』
大興奮で自分の手を握り、キラキラとした目で賞賛する真音にあっけに取られていた少女だったが、自分の歌は評価されたことはやはり素直に嬉しい。
そこから少し時間がたち、幼い頃からミュージカルで活躍する事を夢に見ており、かつては児童劇団にも所属していたこと、主役を演じられるまでになったが初めてのショーを緊張が原因で失敗させてしまい、自責の念から劇団を退団したことなどを話した。この出来事がトラウマになり舞台に出れなくなっていたことを知った彼は、在り来たりな言葉は掛けず、ただ一言「寧々の綺麗な歌を聞ければ俺は満足かな」と呟いた。続けて、寧々が満足してないなら踏み出せるようになるまで俺も類もいるからと笑った。
ネネロボが壊れて、ショーが台無しになってしまうアクシデントが起きた時も彼は、ただただそばにいて自分が話し出すまで待っていてくれた。
まだ、コミュニケーションは苦手だし、トラウマが克服できたわけではない。しかし一歩前に踏み出せたのは仲間たちと真音のお陰だと寧々は思う。
寧々は一度だけ、音楽が好きなのかと聞いたことがある。
『音楽は好きなんだけどさ………ただ、時々、しんどくなるんだよね。それでも俺にはこれしかないんだ。これだけが、唯一のつながりのはずなんだ』
ピアノを撫でながら悲しみに笑う真音の顔を思い出し、何とも言えない気分になった。彼は語らない。彼は助けを乞わない。
自分のことを見せない。それでも、節々から重い事情を隠していることがわかるのだ。
いつか助けて上げたい。支えたい。彼が自分を助けてくれたように寧々はそう思うのだった。