南雲雅?俺じゃん。   作:ざったなっつ

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 今更ながら、今作ではクラスポイントは「cp」、プライベートポイントは「PPt」で略させていただきます!
 ご質問してくださり、本当にありがとうございましたm(__)m!

 どちらもアニメ準拠の略語でして、「PPtでいくならクラスポイントはCPtになるんじゃね?」という疑問を持たれる方がいるかも知れませんが、アニメの2話目において「cp」の略語でクラスポイントの存在を説明していたシーンがあまりにも印象深いので「cp」略語は譲れません!

 ちなみにですが、原作だと「cl」と「pr」。アニメ2期では「CPt」と「PPt」となっておりますので、他の二次創作で違う略語が出てきても間違いではないはずです。結局は分かれば良いのだと思いますw

 またもや長々と失礼いたしました。それでは本編をどうぞっ。




5話「船上試験/祝敗会/体育祭」

 

 

 無人島試験が終わった後は豪華客船を楽しむだけかと思ったら……船上での特別試験が始まった。本当に忙しい学校だ。

 

 試験の内容は、各クラスからランダムに選出された5名の生徒が集まり、合計20名のグループを8つ作成。各グループの中にいる狼1匹を7日以内に見つけ出して先生に報告するという人狼ゲーム的な試験だ。

 原作の船上で行われた『夏季グループ別特別試験』に似ているが、期間が長い分グループの人数が多く設定されている。

 そのため、普通のやり方で狼を見つけ出すことは相当難しいだろう。()()()()()()ならね。

 

「なずな、頼む!」

「うぅ、罪悪感が凄い……」

 

 今回の特別試験では、なずなが密かに実行していた作戦が大きく役に立った。

 中間試験の前。なずなにだけはいち早く過去問を渡し、成績が危うい他クラスの生徒へ密かに過去問を横流しして恩を売っておいてもらったのだ。また、彼らは期末試験で自作問題集を配った俺に対しても恩がある。

 過去問や問題集で退学を回避できた生徒たちはなずなと俺を信頼し、知ってる範囲の狼の情報を快く提供してくれた。

 最終的に5匹分の狼が判明し、それをもとにクラスのみんなと数時間ほど頭を悩ませた結果——

 

「もしかして、狼に掛けて『狼と七匹の子山羊』のストーリーが関わってるんじゃないか?ほら、この順番とか……」

「「「「「ほ、ホントだ!」」」」」

 

——成績優秀なコミュ力高い系男子の殿河(とのかわ)が、狼が選出される法則を見事発見。それだけでなく——

 

「これ、7匹の狼は実は子山羊(ニセ狼)で、真の狼は1匹だけでした〜とかありそうじゃね?」

「「「「「あ、ありえる!」」」」」

 

——クラスのムードメーカーである溝脇(みぞわき)の思い付きで、8匹の狼の中に真の狼が1匹いるという裏ルールまで発見してしまった。

 

 その後は真の狼の正体をすぐに特定し、その事実を担任の真面目先生に伝えると、「よく見つけましたね。真の狼の存在に真っ先に気付けたクラスには、追加で100クラスポイントが与えられることになっています」と言われ、予想外の特大ボーナスで沸き立ったクラスメイトが殿河と溝脇を盛大に胴上げした。

 なずなも功労者の一人だが、女子なので胴上げはせずみんなでお礼を言うだけに留めた。

 

 ただ、真の狼という裏ルールに気付いたものの、ニセ狼(実は子山羊)を全部報告しなければ試験は終わらない。

 そこで、俺は即座に根回しを開始。

 一番の問題はAクラスのメンバーがニセ狼だったグループが2つあり、自分のクラスの狼は先生に報告できないことだが、そこはDクラス(元Cクラス)のリーダーを務める須知(すち)萌香(もえか)と契約を結び、毎月クラスの人数×5000PPt(プライベートポイント)を支払ってもらうという条件でわざと自クラスの狼の正体を教えた。

 もちろん、他の狼は各グループのAクラスメンバーに報告させたため、クラスポイントはがっぽりだ。

 最終的に、今回の特別試験は2日目を迎える前に終了。「狼は夜のうちにグループ内の人間を一人脱落させることができ、脱落人数分報酬のクラスポイントが増える」なんていうルールもあったが、それをされる前に終わらせてやった。

 残りの日数は優雅な船旅を楽しむだけだ!

 

 ちなみに、今回の試験で変動したクラスポイントは狼を当てたクラスが1匹あたり+50cp、逆に当てられたクラスは1匹あたり−50cp。加えて、真の狼ルールを解明したAクラスに+100cpとなっている。

 各クラスには2匹の狼がいたため、結果は以下のような形になった。

 

——夏季グループ別特別試験終了時点のcp——

 

Aクラス:880→1180cp

Bクラス:790→690cp

Cクラス:603→503cp

Dクラス:420→420cp

 

 

 無人島試験でも思ったが、原作知識はそのまま使えないまでも参考にすることはできそうだ。

 それに、クラスメイトは優秀な上に協調性が高い生徒ばかりなため、協力できる状況さえ作れれば想定以上の力を発揮してくれる。

 今後もAクラスとして戦っていけそうだと、少し自信がついた。

 

「うわぁ、また雅が悪い顔してる」

「失礼な。普通に喜んでいるだけだぞ」

「ホントかな〜?」

「そんなことより祝勝会の場所を決めよう。溝脇と殿河も言ってたけど、今回の一番の功労者はなずなだから好きな場所を決めていいよ」

「えっ、いいの?やったー!」

 

 なずなは船内のレストランが気になっていたようで、祝勝会はそこを貸切にして行った。

 無人島試験の祝敗会は、学校に戻ってからだな。

 

 

 

 

 船旅を思う存分楽しみ、無事に高育へ帰還。

 俺の希望は見事通り、クラブっぽい場所を貸し切って盛大な祝敗会が開催されたのだが——

 

「グラスが空いてるじゃないか。どれ、私が注いでやろう」

「いやいいよ、自分で注ぐよ。ってかなんでいるの?」

 

——Aクラスの祝敗会に、なぜかBクラスの鬼龍院(きりゅういん)楓花(ふうか)が参加していた。

 

「ご、ごめんね雅。どうしても一緒に行きたいってお願いされちゃって……」

「なずなが連れてきたのか。まぁ、人数多いほうが楽しいから全然いいけど」

 

 なずなは申し訳なさそうにしてるが、いつかお話してみたいと思っていた相手なのでむしろ連れてきてくれて良かったまである。

 そもそも、鬼龍院はよう実ファンから女版高円寺と呼ばれるほどの存在なので、なずなが断れなかったのも無理はないだろう。

 

「言っておくが、ちゃんと会費は払うつもりだぞ?タダで飲み食いしようなどとは考えてない」

「いや、タダで飲み食いしていっていいよ。でも、次からは参加したかったら事前に連絡してくれ」

「ほぅ、随分と懐が広いな。桐山とは大違いだ」

「あいつはお固いもんなぁ」

「ふふっ、その通りだ」

 

 意外にも鬼龍院とは気が合い、話が結構盛り上がった。なずなも気が合うようで、祝敗会はほとんどなずなと鬼龍院とばかり話す形となったが、とても楽しかった。

 クラスのみんなが良ければ次の祝勝会にも誘おうかな。

 

 

 

 

 みんなとプールに行ったり、他クラスを巻き込んで合同勉強会を開いたり、生徒会業務を頑張ったりしていると、いつの間にか夏休みは終わっていた……悲しい。

 

 そしてあっという間に10月。

 待ちに待ってない体育祭が開幕した。

 

 成績によってクラスポイントの変動はあるものの、確実な勝利には他学年への根回しも必要になる。

 そう伝えながらクラスのみんなと話し合った結果、今回は純粋に体育祭を楽しむことに決まった。

 

「借り物競争、出たかったなぁ……」

「まだ言ってる……。雅は運動神経良いんだから、確実に結果が出せる競技じゃないとダメでしょ」

「そうだぞ南雲。お前の身体能力を遊ばせてはおけない」

「借り物競走は私たちが出るから、南雲くんは別の競技ね」

「ぐぬぬぬ……」

 

 1年Aクラスは体育祭を楽しむ方針に決定したものの、参加競技の選択は適材適所を考えてみんなが本気で行なってくれた。

 そのため、俺は最初学生らしい借り物競走やパン食い競争を希望したのだが、クラスの全員に反対されて別の競技に強制的に割り振られてしまったのだ。自主性の高いクラスで大変心強いよ……。

 結果的に、短距離走や幅跳びやリレーなど、ゴリゴリのメイン競技ばかりが俺の担当となった。文字通り馬車馬のように走りまくる予定です。

 

「あ、堀北会長……」

「また同じ競技か。奇遇だな南雲」

 

 余談だが、参加した10競技中6競技の対戦枠で堀北会長と被るという奇跡が起き、激アツな勝負を何度も繰り広げて会場を大いに沸かせた。

 結果は3勝3敗の引き分けに終わり、「また機会があれば競い合おう」と堀北会長から言われたが、「あ、あははははは」と笑うだけで返した。

 正直、堀北会長との勝負は疲れるのでしたくない。来年こそは借り物競走に出ようと心の中で誓った。

 

 ちなみに、今回のクラスポイントの変動は以下の通りだ。

 

 

——体育祭終了時点のcp——

 

Aクラス:1175→1225cp

Bクラス:660→610cp

Cクラス:500→450cp(Dクラスに降格)

Dクラス:410→460cp(Cクラスに昇格)

 

 

 楽しもうという方針ではあったが、普通に勝ってポイントが増えた。嬉しい。

 あと、CクラスとDクラスがまた入れ替わった。

 

「ドンマイ立花」

「ぶっ飛ばすぞ」

 

 立花の機嫌がすこぶるよろしくない。しばらくは近づかないようにしよう。

 

 






 原作で南雲の側近?的なポジションにいた溝脇と殿河という謎の2人ですが、溝脇はクラスのムードメーカー、殿河は知的なコミュ力高めキャラとして勝手に描かせていただきました。
 イメージに合わない方がいらっしゃいましたら申し訳ないですっ。
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