南雲雅?俺じゃん。   作:ざったなっつ

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 主人公(綾小路)たちが全然出てこなくて申し訳ないです。も、もう少しで出てくる予定です……。




9話「選抜種目試験終了/退学者?」

 

 

 この2週間。Bクラスも入念な準備を行なっていたようで、選抜種目試験は苛烈を極めた。

 

 

1戦目:3分間縄跳び回数対決。

(勝者Bクラス)

2戦目:15分料理対決。

(勝者Aクラス)

3戦目:数学テスト。

(勝者Aクラス、南雲・桐山参加)

4戦目:国語テスト。

(勝者Bクラス、南雲・桐山参加)

5戦目:テニス対決。

(勝者Bクラス、桐山参加)

6戦目:サッカー対決。

(勝者Aクラス、南雲参加)

7戦目:麻雀対決。

(勝者Aクラス、南雲参加)

8戦目:英語テスト。

(勝者Bクラス、桐山参加)

9戦目:水泳対決。

(勝者Bクラス)

10戦目:イントロクイズ対決。

(勝者Aクラス)

 

 

 お昼休憩を挟みながら夕方近くまで続いたBクラスとの戦いは、5勝5敗で互いに司令塔の参加枠を1つ残しながらの11戦目へ突入。

 

「次で最後か……」

 

 そう呟きながら目の前のディスプレイを見ると——

 

『100メートル走対決』

 

——最終戦の種目が表示された。

 最後は運が味方してくれたようで、俺の得意な脚力勝負だ。

 

 結果。俺たちAクラスは見事勝利し、桐山の退学が決定した。

 

 

 

 

「ちょっと待ったぁあ!」

 

 試験終了後。俺は担任の真面目先生と一緒にBクラスへ突撃。

 Bクラスの担任や生徒たちは何事かと慌てていたが——

 

「南雲くんは桐山くんが退学するまでの猶予を30分延長する権利を買いました。まだ桐山くんは職員室に行かなくていいですよ」

 

——と真面目先生が説明してくれたため、状況を理解したBクラスの担任やクラスメイトたちはすぐに落ち着きを取り戻した。

 

「さて、他クラスの生徒がでしゃばって申し訳ないが、時間がないので俺が仕切らせてもらう。単刀直入に聞くけど、この中で桐山に退学してほしくないと考えている生徒はどれくらいいるんだ?正直に手を挙げてほしい」

 

 俺がそう言うと、教室にいたほとんどの生徒が即座に手を挙げた。中には鬼龍院の姿もある。

 

「南雲、余計なことを……」

「時間がないんだ!退学予定者はシャラップ!」

「ぐっ……」

 

 俺の気迫に押されたのか、桐山は頬を引き攣らせながらその場で黙り込んだ。今のうちに話を進めるとしよう。

 

「それじゃあ、もし仮に2000万ポイント貯まっていれば、桐山の退学を取り消したいと思うか?」

 

 Bクラスの面々に向けてそう問いかけると、驚くことに鬼龍院がまず口を開いた。

 

「できることなら、私は桐山の退学を取り消してもらいたいと思っている。このまま退学されてしまったら、桐山の悪口で南雲と盛り上がることができなくなってしまうからな」

「悪口だと……?」

 

 衝撃の事実をバラされて桐山に睨まれてしまったが、気を取り直して他の意見を募る。

 すると、鬼龍院が先陣を切ってくれたおかげか、他の生徒も次々と自分の意見を言い出した。

 

「私も、桐山くんには退学してほしくない。桐山くんがリーダーを務めてくれたお陰で、今まで戦ってこれたと思うから……」

「俺も同意見だ。桐山以外にリーダーは務まらんと思う」

「責任責任って言うなら、これからもこのクラスのために貢献する形で責任を取って欲しいよね〜。退学じゃなくてさ〜」

 

 その後も様々な意見が出続けたが、全て桐山の退学に反対する意見ばかりだった。桐山は結構慕われているらしい。

 

「退学の取り消しには2000万プライベートポイントだけじゃなく、300クラスポイントも必要になる。Cクラス対Dクラスの結果次第だが、このクラスが一気にDクラスまで降格する可能性もあるだろう。それでも桐山の退学に反対だと思う人は、手を挙げてくれ」

 

 そう聞くと、最終的に桐山を除くクラスの全員が手を挙げた。同調圧力もあるだろうけど、見る限りでは反対する生徒はいないようだ。

 

「よし。退学回避に足りない分のポイントはAクラスが貸そう!というわけで、みんなは契約書にサインしよっか」

「「「「「……」」」」」

 

 Bクラスの副リーダーである三木谷(みきたに)がクラスのみんなから無理のない範囲でポイントを集めていたようで、Bクラスの総資産が1500万ちょっとだということはすぐに判明した。

 それを知った俺は事前に作っていた契約書へ数字を記入し、即座に教室の全員に配布。あまりの手際の良さにBクラスの全員が頬を引き攣らせていたが、契約書の内容は非常に良心的なものだったため、渋々ながらも全員がサインに応じてくれた。良かった良かった。

 その後は桐山が何かごちゃごちゃ言ってきたが、無視して500万PPtを三木谷に送金。無事に桐山の退学は取り消された。

 

 ちなみに、Bクラスと交わした契約は以下のような内容だ。

 

・Bクラスの生徒は南雲雅に500万PPtを必ず返済する。

・返済期限は3年次の2月まで。

・返済期間中は他クラスとの合同勉強会にBクラスの全員が積極的に協力する。

・桐山生叶は返済後も無理のない範囲で合同勉強会に協力する。

 

 

 実は、Aクラスは無人島試験が終わってから原作の一之瀬クラスのようなプライベート貯蓄を行っており、毎月クラスの全員から5万PPtずつ南雲銀行に集めていた。

 さらに、無人島試験でDクラスから手に入れた約400万PPtや、他クラスから毎月送られてくる140万PPtもクラスの共有プライベートポイントとしてしっかりと貯めているため、現在は3000万PPt以上貯まっている。

 返済は3年次の2月までというゆるゆるな契約だが、500万PPtを貸したままにしても余裕があるため何の問題もない。むしろ、俺の趣味で行っている合同勉強会の人手が増えてラッキーまである。500万を貸すだけで成績優秀なBクラスの協力が得られるなら安いものだ。

 

 ちなみに、契約の内容はAクラスのみんなにちゃんと許可を取って作ったものだ。Aクラスへのメリットが全然ない契約内容だが、俺の独断で作成したものではないよ。

 

「南雲、礼は言わんぞ」

「礼なんていらないから、合同勉強会ちゃんと手伝ってね」

「ふんっ、当然だ。契約は守る」

 

 ふっふっふ。桐山の退学も取り消せたし、Bクラスという心強い協力者たちも手に入った。これでうちの学年から赤点を取って落ちる生徒はいなくなるだろう。

 

 そう考えながら、駆け足でCクラス対Dクラスの試験結果を見に行った。

 

 






 超余談ですが、選抜種目試験では1戦目の「縄跳び回数対決」と11戦目の「100メートル走対決」に鬼龍院が出ていたのかな〜と考えております。
 桐山を退学させないために1戦目で本気を出し、南雲と直接戦うために11戦目まで様子を見ていた。という感じです!
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