よく染みたおでんを一つ。   作:吉野リョウ

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とある日のファミレスと仕事。

山のように積まれていた書類をなんとか半分ほど消化し、

ファミレスへ昼食を食べにカンナと訪れた。

「お二人様ですか?」

「はい、そうです。あ、喫煙席でお願いします。」

「承知しました。ご案内します。」

平日の昼過ぎだからなのか、店内は空いていてすんなりと入れた。

「いや〜最近冷えるね。カンナ。」

「えぇ、もう時期冬ですからね。」

「じゃあ食べようか、私の奢りだからなんでも頼んでね」

「そ、そうですか。では、お言葉に甘えて。」

私たちはファミレスのメニューをバッと開き、

私はジャンボハンバーグを、カンナはナポリタンを頼んだ。

そして、頼んだものが二人に行き届いた。

「美味しそうだね、カンナ。」

「そうですね。久しぶりに麺類を食べます。」

 

『いただきます。』

 

と、私とカンナは午後の仕事に向けて活力を補った。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「はぁ、美味しかったなぁ」

「...ですね」

「何かデザートでも食べようか。」

「!いえ、私は結構です。」

「さっきメニューをみていたとき、これ見てたでしょ?」

そう言って私はメニューに書かれている

「ラムネパフェ」

を指差した。

「そ、そんなにお気になさらなくても...」

「じゃあさ、お願い!

 私が食べたいから手伝ってくれないかな?」

「それなら....仕方ないですね。」

 

少しだけほおが緩んだカンナがみれた。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「おぉ、案外すごい大きさだね。」

「これ、食べ切れるんですか?」

「こう言う時は気合いだよ気合い!」

スプーンを手に取り、一口目を掬う。

パクッ

「ラムネがジャリジャリしてて甘い。

 バニラアイスがとろけるね...。」

「よいしょ、じゃあはいカンナ、あ〜ん」

「先生!よしてください!恥ずかしいです。」

「まぁまぁ、誰も見てないよー。」

「あ、あ〜ん」パクッ

「...美味しいですね。糖分の暴力って感じで。」

「甘党の王様だね。」

そうして、頭痛がキーンと走りながらもパフェを食べすすめた。

 

スマホを見ると、13:50と書いてあった。

「いい時間だね、シャーレに戻ろうか。」

「あぁ、そうですね。戻りましょうか。」

パフェを食べ切り、食休みを切り上げた。

「よしあと半分頑張るぞ!おー!」

「・・・」

「...カンナ!」

「お、おー」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

カタカタカタとキーボートの音がなる。

ペラペラと書類のめくる音が聞こえる。

時折、書類に関する話や質問が飛び交う。

まだまだ書類はあるがもう終盤に差し掛かってくる。

「・・・」カタカタ

「・・・」ペラペラ

 

『終わった〜!』

 

「お、カンナもちょうど終わったかい?」

「えぇ、その様子だと先生も終わったようですね。何よりです。」

時刻は19時を過ぎて、もう終業する時間だ。

「ごめんね、こんなに長く働かせちゃって。

 当番のお駄賃多めにしておくからね。」

「いえ、私は規則に従っただけですから。」

「ほんの気持ちだから、ね?」

「でしたら、ありがたく受け取っておきます。」

_____________________

(ほんの気持ちだから。先生はそういった。

 とてもいい笑顔で、不快感を一切感じない笑顔で。)

ズキン

 

「では、私はこの辺りで。」

「うん。気をつけて帰ってね。」

 

そうして、私は胸の痛みを抑えながら身支度を整え、シャーレを後にした。




解釈違いを起こさないように、慎重に書きつつも自分の好きなシチュにどんどん持ち込んでいきたいと思います。
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