少し目元が腫れた状態で、私は目覚める。
隣でスゥスゥと寝ている先生を横目に現在の時刻を確認する。
6:30
準備するには多少早いが、先生を遅刻させるわけにはいかないので起こす。
「先生、起きてください。朝ですよ。」
「ん、カンナ。おはよう。」
「えぇ、おはようございます。」
先生は朝に弱いのか、顔が梅干しのようになっていた。
「朝ごはん、作りましょうか?」
「え、いいの?それより、頭痛は大丈夫?」
「はい、収まったと思います。」
「よかった。じゃあ朝食お願いしようかな。シャワー浴びる?」
「あ、そうですね。お借りしてもいいですか?」
昨日の夜の出来事が嘘かのように淡々と準備を進めていく。
「そうだ。カンナ。」
「はい。なんでしょうか、先生。」
「昨日のこと、本当だから。」
「!」
私の頭の中を覗いているのかと一瞬驚いた。
「はい...その...嬉しいです。」
「あぁだけど、他言無用でね」
口元に人差し指を持ってきて、シーッというポーズをして風呂場へと戻っていった。
「もう...」ハァッ
嬉しさと先生らしさにため息が出る。
そうして私は料理をする手をすすめた。
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「おぉ、朝ごはんは卵焼きかぁ」
「私はあまり料理ができなくて、不格好ですいません。」
「いや...できる方だと思うよ...」
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そう呟いた私は、目の前にある料理を見て感心する。
綺麗に整えられた卵焼き、ちょうどいい焼き加減のベーコン...
まさに『完璧な朝食』と言って差し支えない物だった。
そして昨日の主人からもらったパックの中身のおでんを添えて...
「実はお腹減ってるんだ。早速いただいてもいいかな?」
「えぇ、じゃあ食べましょうか。」
『いただきます。』
そうしてカンナと軽い雑談をしながら朝食を始めた。
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「本当に送っていかなくて大丈夫?」
「はい、大丈夫です。先生もお気をつけて。」
玄関に鍵を閉め、カンナと別れた。
「今日もシャーレで仕事か」
なんて呟きつつ、いつもの仕事場へと向かった。
シャーレにつき、私の部屋の前に誰かがいるのが見えた。
「あ、先生。おはようございます。」
「うん。おはよう。」
(トリニティの生徒が今日は当番だったな。)
よいしょっと自分の席に座り、書類仕事を始める。
「・・・」フゥ
当番の子が離席しているのを見計らい、窓際で一服をする。
昨日のことが未だ鮮明に覚えている。
尾刃カンナは生徒としても一人の女性としてもとても好いている。
しかし生徒である彼女と同衾してしまったのも事実。
(連邦生徒会にバレてクビとかになったら...)ブルブル
あぁ怖い怖いと身震いをし、灰皿に吸い殻を落とす。
ふと、スマホを取り出しモモトークを確認する。
こまめに確認しているので未読はゼロだ。
しかし、今回は目的が違った。
画面を少しだけスワイプし、昨日会ったばかりの生徒のチャットを開く。
そして、軽い挨拶を添えて文章を送った。
そろそろ当番の子が帰ってくると思い、急いでタバコを吸う。
「先生、ただいま戻りました。」
「うん、おかえり。じゃあ早速再開しようか。」
喫煙を誤魔化すように普段通りを装って仕事を再開した。
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「ん〜っと、よし今日の分は一通り終わったかな。」
「はい、そうですね。終わったかと。」
「今日はありがとう、次もよろしくね。」
「はい、いつでもお呼びください!」
入り口まで当番の子を見送り、執務室へと戻る。
身支度を整えながら、彼女の到着を待つ。
コンコン、とノックの音がした。
「どうぞ〜」
「失礼します。先生。」
大方片付けが終わり、呼びかける。
「それじゃ、行こうか。」
「はい。」
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シャーレを出て、二人で少し歩いた先に見慣れた屋台が出ていた。
「らっしゃい。」
「主人、昨日はすいません。」
「おう、こっちのミスだから気にすんな。
それより嬢ちゃん、体調はどうだ。」
「えぇ、すこぶる良くなりました。」
「そうかい。そんじゃ、注文は。」
『よく染みた、おでんを一つ。』
「・・・あいよ。」
そうして、日々の疲れと今後に向けての晩酌がまた始まった。
これで完結です!
書きたいことだけをダラダラ書いたので満足です!
またカンナの話書きたいなぁ...
それではまた別の話で会いましょう!