ガンダムSEED~オリ主で主要キャラ全員生存ルート爆走記~ 外伝   作:とーふ@毎日なんか書いてる

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オーブ国民による、オーブ国民以外への熱い風評被害があります。
お気を付けください。


DESTINY編 PHASE-24.1『一般オーブ国民の日常』

(或る中立国のテレビ局社員の視点)

 

 

 

私は上司が発した一言に、思わず間抜けな声を出しながら、言われた言葉をそのまま返した。

 

「カガリ様とユウナ様がご結婚ですか」

 

「あぁ」

 

「いや、あり得ないですよね? カガリ様にはアスラ・ザラが居ますし。ユウナ様にはキラ様が……」

 

「いやまて。キラ様は例のプラントの歌姫と良い仲だと聞いたぞ」

 

「ええ!? ラクス・クライン!? そうなんですか!? あの女! 純朴そうなキラ様を騙しているんじゃないですか!?」

 

「外交問題になりそうな発言は止めろ」

 

「っと、失礼しました。では、キラ様は腹黒そうな女に騙されてプラントに?」

 

「だから……いや、まぁ、良い。とりあえず、それは無いだろう。カガリ様の妹君がオーブを離れてプラントに行くなんて……無いよな?」

 

「いや、知りませんよ。むしろ私が無いですよねって聞いてるんですけど」

 

上司が不安そうな顔で聞いてくるが、アンタが知らない事を私が知ってる訳が無いだろうと。

 

しかし、通りすがりの先輩がとんでもない爆弾を投げ込んできた。

 

「あぁ、キラ様はセナ様と一緒にザフトに入隊したらしいですよ。ほら、今入港してるミネルバって艦あるじゃないですか。アレに乗ってるそうです」

 

「「なにぃ!!?」」

 

私は思わず通り過ぎようとしている先輩の胸倉を掴んで話を聞く。

 

あくまで冷静に。

 

「ちょっと!!! どういう事ですか!? き、ききき、キラ様とセナ様がオーブを見捨てられたと!? そういう話ですか!!?」

 

「落ち着け! そうは言って無いだろう。ただザフトに入隊したというだけだ。だが、逆に言えばキラ様とセナ様がザフトに入った事で我々はまたお二人に救われたという話でもある」

 

「どういう事です?」

 

「先日起こったユニウスセブン落下事件だが、あれを防いだのはキラ様とセナ様が率いるミネルバだという話だ。つまり、オーブを離れてもお二人はオーブの事を想って下さっているという話だ」

 

「……あぁ、なんて。素晴らしい方々」

 

私は両手を握り合わせて天に……いや、カガリ様と姉妹様に祈る。

 

しかし、そこでふと気づいた事があり、先輩へと視線を戻した。

 

「しかし、世界を救うのであれば、オーブ軍でも構わないのでは? 何故ザフトに?」

 

「そりゃお前。オーブよりも、ザフトの方が出来る事が多いって考えたんだろ」

 

「!!!??!? プロデューサー!! すぐにでもオーブ軍の取材をして、その勇猛さを全世界に伝えましょう!! 今こそ我ら報道機関がその存在意義を世界に示す時です!! 我らオーブの魂がザフトなどに劣るものでは無いと! いや、ここは軍拡の必要性を説くべきでは!!?」

 

「お前。ウズミ様の意思を、オーブの理念を何だと思ってるんだ。力は持ちすぎるなって仰ってただろ」

 

「確かに理念も大事ですが! オーブあってこその理念ですよ! これは国民アンケートでも同様の結果が出ております! これからの世界に必要なのは、オーブが焼かれそうになった時、焼こうとした相手を徹底的に壊滅させる力です!!」

 

「しかしカガリ様のお考えは軍縮だぞ。まぁ、無理な軍縮はしないがな。諸外国を刺激する様な力は要らぬという判断だ。お前、カガリ様のお考えに反対するつもりか?」

 

「する訳無いじゃないですか。時代は軍縮ですよ。何言ってるんですか。先輩。カガリ様のお考えを否定するおつもりですか」

 

「……お前」

 

「なんです」

 

「あぁ、ちなみに軍本部からの極秘リークではあるが、アークエンジェルが動くそうだ。どうも局所的な一部軍事協力をミネルバと取るらしい。オーブの資産を海外に流したアホが居るとかでな。それを回収する名目で連合と戦うそうだ」

 

「なるほど。遂にオーブ……いえ。カガリ様が世界を統一する御意思を示されたと」

 

「お前、話聞いてるか?」

 

「えぇ」

 

先輩は酷く呆れた様な顔をすると、ため息を吐いてもう良いと手を振る。

 

そして、良いからお前は取材に行ってこいと私を局から追い出すのだった。

 

「もう!」

 

 

 

仕方なく、私はカメラマンの相棒と共に個人用簡易ヘリを飛ばして、カガリ様のご自宅付近を飛行するのだった。

 

無論プライベートな場であるから、近づきすぎない様には気を付ける。

 

もし、何か映ってしまえば、批判で局が燃やされるし、何よりも私が許せん。

 

という訳で、あんまり危険な所ばかりは撮らず、結婚式を今か、今かと待っている民衆の元へと戻った。

 

「ご覧ください! 突然の発表ではありましたが、カガリ様がご結婚されるという事で、多くの民衆がカガリ様とユウナ様のお姿を拝見しようと集まっております!」

 

「あぁ!! 今、カガリ様のご自宅よりカガリ様とユウナ様が出てきました!! 少々カメラは遠いですが、お美しいお姿です! まさにオーブを照らす太陽の女神の様な眩さを感じます!!」

 

「カガリ様はお車でハウメアの神殿へと移動されますが、この間に当放送局ではオーブを見守る三姫様の特別映像を放映させていただきます。太陽の様に我らを導いてくださる長女のカガリ様と、月の様に我らを見守って下さる次女のキラ様、そして星々の様に我らに安心を与えて下さるセナ様の記録映像となります」

 

私はカガリ様とユウナ様の御乗りになったお車を画面上に小さく映しながら、高視聴率を叩きだす当局自慢の編集映像を流す様に指示を出した。

 

他の放送局も似た様な映像は作っていたが、こっちは全員にインタビューまでした最高傑作だ。

 

負けるはずがない。

 

初回放送はそれなりだったけど、再放送じゃあ視聴率80%超えなんだぞ。

 

今回も、ウチが勝つ! カガリ様の為に!!

 

 

 

そして、長い道を走り、ハウメアの神殿の前に車が止まり、中からユウナ様とカガリ様が出てきたのだが……何か様子がおかしい。

 

カガリ様があまり喜んでいない様な?

 

いや、まぁ。カガリ様が好きなのはアスラン・ザラなのだから当然なのだけれども。

 

しかし、ユウナ様がそれを知らないハズがないし。

 

うぅむ。

 

何かがおかしいな。

 

「ちょ、これは!」

 

「ん? どうしたの?」

 

「それが……フリーダムが現れた様です」

 

「なんですって!? カメラ! すぐに入れて! 始まるわよ!!」

 

「始まるって、何がですか?」

 

「分からないわ。でも、何かが起こる! 私の勘がそう告げてるの!!」

 

それから、私たちは再び放送を開始し、祭壇の上に立つお二人とフリーダムが来るであろう方向を映した。

 

そして、すぐにフリーダムが現れて祭壇の上に居るカガリ様とユウナ様の前に降り立つ。

 

「な、なんと! フリーダムが現れました! キラ様が……いや、違います! アスラン・ザラ! アスラン・ザラです!! キラ様のフリーダムにアスラン・ザラが乗って現れました! 何様のつもりなんでしょうか!?」

 

『こんな結婚は、俺が認めない!! 花嫁は俺が貰い受ける!!』

 

「は、花嫁強奪だー!!! アスラン・ザラがカガリ様に! 遂に! 遂に!! アスラン・ザラがカガリ様に想いを伝えるつもりだー!!」

 

『俺はアレックスじゃない。アスラン。アスラン・ザラだ!!』

 

「知っているー!! 国民のほとんどは知っている事を今更なんだと言うのか! 覚悟を口にしたつもりだろうか!!」

 

『必要であれば父の名も使おう! オーブを守る力が必要だというのであれば手を尽くそう! 俺はカガリと共にある為ならば、俺が持っている力の全てを使って、カガリとカガリが愛するこの国を守る!!』

 

「や、やったー!! 言ったー!! ようやく言ったー!! ご覧ください! カガリ様が幸せそうに笑っております。あのヘタレがやりましたー!! ん? 今、行政府より発表がありました! カガリ様はこのまま新婚旅行に向かわれるそうです! その間、オーブにて代理首長をされるのはユウナ様との事です。ユウナ様と言えば先日の連合からの侵攻も第二護衛艦軍と共に最前線へ向かわれたという勇猛な姿をお見せになったという事で、カガリ様と共にオーブを支えて下さる方として期待されておりますが、今回の結婚騒動もユウナ様の策であったとの見方が……」




いやー。楽しかった。
こういう頭空っぽで読める話が好きです。

という訳で本編とセットでお楽しみください。
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