オリジナルMS、出ます。
実はこの作品、こいつを出す為だけに書いてたり。見た目は地味ですけど、お気に入りの機体なんです。中の人バレとか今更なんで……とりあえず大人しくビジュ公開しようかとも考えましたが……先日の鯖落ちで機能制限中だそうですね。仕方ないですな。
元々、このストーリーでレジェンドを出す予定はありませんでした。アムロさんには比較的地味でシンプルな高性能機に乗ってもらい、ブラックナイツを技量で圧倒する展開だったのです。
その大筋は変えたくないという思いもありますので、先に断っておきますがアムロさんinレジェンドは今話で終わりです。
そんでもって2話目です、どうぞ。
あの人が出たり出なかったり。
追撃の誘導弾が徹底的に迎撃され、ミレニアムへと届いたのはほんの僅か。それすらもCIWSに撃ち落とされて、損傷と言える損傷を与えることは出来なかった。唖然としながらレジェンドを睨みつけるオルフェだが、回頭した艦隊の後方に直撃弾の報告。いくつかの艦に損害、航行不能となるものもある。
時限信管による時間差攻撃。賊とはいえ見誤ったか、歯噛みした彼はこちらの追撃を迎撃するレジェンドを撃ち落とす為、攻撃対象をレジェンドへと移すことにした。ミレニアムだけならば大した戦力では無い。艦載機はゲルググただ一機だけ、残るレジェンドは核動力機ではあるが所詮は2年前の旧型機。集中砲火を叩き込んで艦を落としてくれる。
「その油断が命取りだ、アコード!」
「忌々しい……MS隊を出せ!旧式機の一つ、数の力で圧倒せよ!奴を落とせばミレニアムなど烏合の衆に過ぎない!」
「伝わるぞ、その思念!俺たちを舐め腐った報い、その身で支払ってもらう、アコードとやら!」
弾幕の嵐の中、ドラグーンを限界まで酷使しながらアムロが叫ぶ。外れるものは無視し、直撃弾だけを回避する。所詮は機械が相手だ、無機質で愚直な攻撃など恐るるに足らない。ビームは避けられる。ミサイルは落とせる。陽電子砲が撃たれない限り、レジェンドを落とすことは不可能だろう。
ひらりひらりと舞うように、アムロの機体が宇宙に光の軌跡を描いていく。艦隊の攻撃が、全て彼に向けられているというのにその動きに乱れは無い。宿命のライバルを相手にした時に比べるならばこんなもの、あの時の作戦なんかよりも遥かに簡単で読みやすい!優れた種か何かは知らないが、砲手の腕は大したことはないようだ。
「この程度で落ちては、彼らに示しがつかんのでな!悪いがここからの主役は俺では無い!大人しく時間稼ぎに付き合ってもらおうか、ファウンデーション!」
痺れを切らしたのかブラックナイツに先行して発艦したMS隊、それらから迫り来る弾幕をビームシールドで防ぎ、時にビームライフルで迎撃。自機へのミサイルはバルカンで破壊、ミレニアムへのビームにはビームを当てて拡散させ、周辺のミサイルを巻き込んで自爆させる。くるりと機体を回転させ、ビームの出力を調整。やや長めのビームソードのようにしてミサイルの弾頭のみを切り裂いていく。
キラリと光った感覚は、ドラグーン射出と同じ時だった。射撃ではなく、格闘兵器としての運用。全10基のそれら全てからビームサーベルを発振し、彼の命じるままに暴れ狂わせる。巻き添えを食らったファウンデーション艦の一つが、ドラグーンに食い荒らされて沈んでいく。伝わる思念に同情はしない。なぜならこれは、彼の国を守るための戦いなのだから。
『凄い……これが、オーブの白い流星』
ミレニアムからMSが発進するまでのほんの僅か、しかしドラグーンを従え宇宙を駆け抜けるその姿。誰が呟いたかは知らないが、まさしくそれは『白い流星』に違わない活躍だった。
そして、その活躍はただミレニアムを守るためだけではない。MS隊の注意すらも惹き付け、ブラックナイツをも投入される直前をマリューは見抜いていた。タイミングはこれ以上ないほどの最適解、解き放たれるのは牙を研ぎ続けたスーパーエース達。
『デスティニー、発進どうぞ!』
『シン・アスカ、デスティニー、行きます!』
『続いてインパルス、発進どうぞ!』
『ルナマリア・ホーク、インパルス。行くわよ!』
『続いてゲルググ、発進どうぞ!』
『ヒルダ・ハーケン。ゲルググ、行くよ!』
彼らそれぞれ、アコードに対して思うことはある。敬愛する人を見下され、愛する者の命を狙われ、大切な仲間を傷つけられた。乗り換えた機体に不調は無く、それどころか今まで以上の力が湧いてくるようにも感じられた。
『戦闘艦橋に上がります。あとはよろしく』
『ご武運を!』
『メインブリッジ、戦闘モードへ移行』
『誘導システムオンライン、全シルエット、射出!』
「ふぅ……ようやく、終わるか」
深い息と共に、アムロはこちらへ迫るデスティニーへと語りかけた。心做しかイキイキとしているらしい。憧れの人にミレニアムを託されたのだ、モチベーションの上がりようがひしひしと伝わってくる。
だから、己も託すことにした。
「シン」
『アムロさん?』
「俺は一度、ミレニアムへ補給に戻る。待っていろ……いや、違うか。
『────ッ、はいっ!』
『単純なんだから……』
『アタシたちも忘れてないかい、総隊長?』
「勿論だ。──存分に暴れて来い!」
『了解!』
『任せな、アムロ総隊長!』
レジェンドは反転し、その背中をファウンデーション艦隊に見せつける。ミレニアムへと帰投する機体と入れ替わるようにして現れたのは、同じく前大戦で活躍したMS──デスティニー、そしてインパルス。赤いゲルググも同行しているが、所詮は3機。ブラックナイツに及ぶものでは無い。
「ブラックナイツを発進させろ。まだMSを隠し持っていたらしいが、あの程度我らの敵ではない。直ぐに撃墜し、ミレニアムを叩く……いや待て。キラ・ヤマトはどこだ……?」
●
『アムロ一佐!』
『流石に疲れたが……補給を頼む。ドラグーンの一部に動作不良が見られた、予備との換装を。また機体全体、特にフレームへの負荷が無いかも確認してくれ。少し硬く感じた、恐らくどこかに負担がかかったはずだ。次の出撃まで時間がある、入念にな』
『了解!』
『少しの損傷も見逃すな、ファウンデーションにしてやられた時のことを思い出せ!技術屋の本気を見せてやるぞ!』
『任せてください!何がアコードだクソガキ共!ナチュラルの大人舐めんじゃねぇ!努力の違いを見せてやるよ!』
『10分で終わらせるぞ!ピカピカの新品まで持ってってやるから覚悟しやがれレジェンド君よぉ!』
ベクトルが変なやつもいるが、張り切ってレジェンドに取り付く整備士たちに機体を任せて俺はふわりと待機室へ戻っていく。差し出された水で喉を湿し、じっとりと張り付く汗を拭いながら。すれ違う整備士が皆張り切っているし、暫くは彼らに任せよう。
「やはり、あの機体は君に任せるよ」
「アムロ一佐……」
「あんな啖呵を切った手前、行きづらいのは分かるがね。しかし俺からのお節介だと思って受け取ってくれ。それに、彼らも君と戦えるとなれば士気が上がるだろう。見せてくれ、本当のパイロットの力を」
「あなたは、狡い人だ」
「大人と言ってくれ」
暫しの休息。俺には別の場所での仕事もあるからな。ここで集中力を切らして落とされました、では話にならない。汗を拭ったタオルを浮かしながら、俺はあの機体のデータを見直していた。
『ブラックナイツ及びギャンの出撃を確認!デスティニー、インパルスが交戦中!ゲルググはそのまま直援に!レジェンドは発進準備を進めながら待機!』
「おっと、出番のようだな。あのワガママ娘を叱り付けてくるよ。その後は君の仕事だぜ、少年」
「ですが、自分は……」
「信頼してるんだよ、これでも。ほら」
「──了解」
拳を合わせて、俺はまた待機室から飛び出した。向かう先はレジェンドではなく、もう一機。俺が知らない間に持ち込まれていたMSだ。あの時の格納庫には無かったはずだが、まさか分解状態から一晩で組み上げたとでも言うのだろうか。そうだとするのならモルゲンレーテの凄まじい技術力、アナハイムにも勝るだろうな。
『あれ、一佐それは!』
『俺はこれで行く。調整は終わっているな?』
『待ってください!それは予備機です!確かにムラサメより高性能かもしれませんが、色々欠点が……それに、レジェンドは!?』
『問題無い、この機体が一番手に馴染んだんだ。機体の特性、各部強度、設計から開発まで……全て知り尽くしている。俺以上にこの機体を知っている者は居ないさ。レジェンドについては艦長からの指示あるまで待機だ。俺以上の適任者が居るからな』
『整備長!俺たちがやります!』
『お前ら!』
言い出してこちらへやって来るのはオーブからのメカニック達。そうか、彼らもこの機体を知っている。俺と共に、この機体と空を見上げた仲間だったな。サムズアップを返し、俺はコクピットへと身を沈め機体を立ち上げていく。
『フレーム構造や機体レイアウトは当時と同じです。我々は暇でしたが資金が無く。見た目で分かるのはコクピットの改修と、フレーム材を更新した程度ですが……アムロ一佐ならやれると信じております!』
『有難う』
『は!ご武運を、アムロ一佐!』
連中が最敬礼し、機体から離れていく。機体OSに異常なし。各部チェック、圧力数値に問題値無し。メイン・サブカメラ全て正常。武装一覧……確認。エネルギー配分はカスタム数値に。前回と同じ数値に設定しようとして……やはり。何故か残されていた俺の専用設定に変更し、追加された装備を把握。
主動力をオンにすると、ぐん、と力強い振動が機体を襲う。段々と上がっていく出力に、俺は思わず目を剥いた。ムラサメの10倍以上のエネルギーゲインだと?それにPS装甲の起動スイッチまで増設されている。慌てて機体状態を確認すると、機体フレームに用いられているのはPS装甲だった。何をやってる、こんなものを使えばバッテリーが持つはずも……
『お前ら、まさか!?』
『いや、新型融合炉の実験に使うってんで外された、デスティニーの古い動力炉が余ってたんですよ。なんでか分かんないですけど』
『機体を組むにあたって、よくよく見てみたらフレームも新造されてたんですよね。なんでも、アムロ一佐のマニューバでフレームがイカれてたらしく。そのせいでバッテリーじゃ出力不足になっちまいましてな』
『白々しい嘘を……!』
苦笑い。アスハ代表の先見の明か、はたまた技術者連中の執念か。どちらにしても、俺以上にこの機体に執着している奴らがいるなんて想定していなかったよ。上昇した出力を再分配しながら、PS装甲を起動。これなら、この機体でも……
『これで負けませんよね、アムロ
『あんな連中に負けるような
『信じてますからね、隊長』
『白い流星の本領発揮です!』
懐かしい雰囲気だ。その階級も、その呼び方も。張り切っていた気分が弛緩して、ややリラックスしていく。周りで好き勝手に叫ぶ奴らを下がらせて、俺はゆっくりとコクピットに座り直す。離れても拳を突き上げて騒いでいた。賑やかだが、後で整備長に怒られるぞ。
「コノエ副長、戦況は?」
『膠着状態と言ったところか。アグネス機がインパルスと交戦しているから、アムロ一佐はそちらの対処を。アルテミス要塞潜入組からの連絡はまだ来ていないが、予定通りであればそろそろ……』
「了解。では俺が出撃次第、インパルスはデスティニーの援護に向かわせてくれ。救出隊が帰還するタイミングでレジェンドの発進を」
『えぇ!?アムロ一佐、レジェンドじゃないんですか!?』
「アーサー、少し落ち着いてくれ。俺はレジェンドよりもコッチの方が慣れてるんだ。適任者に任せるから、そのつもりで」
『……了解した、ではアムロ機出撃!』
「ああ」
●
二度目の出撃を前にしながら、アムロに恐れはない。一度目はかなり危険な役目だった上に、慣れない機体というハンディもあった。だが二度目は違う。ともすればムラサメ改より乗り慣れたMSで戦うのだから。カタパルト上から見える景色は、相変わらずの超激戦。奮戦しているであろう部下たちの気配が感じられた。
『カタパルト接続、全システムオンライン』
『超電動キャパシタ、1番から10番臨界到達』
『誘導システム異常なし!』
デッキに現れるのはムラサメのようなカラーリングのMSだが、しかし違う。二対四本のアンテナと、ムラサメにしては細身のシルエット。横よりも縦に長い肩アーマーに、野暮ったい形状のビームライフル。全体的に見るとムラサメには似ても似つかないMSだが、果たしてこれは何か。
アーサーが首を傾げる。はて、あんな機体のデータはあっただろうか。見たことの無い機体だった。色合いは確かにムラサメに似通っているものの、よく見ると全くの別物だ。発進シークエンスを完了させ、アビーがその機体の名を読み上げた。
『Zアストレイ、発進どうぞ!』
『了解』
『アムロ・レイ。Z、行くぞ!』
SNSで見た人、いますかね……いないよね流石に
さて、もうそろそろ結構いい所まで来ましたが。
作業用BGMは勿論『出撃!デスティニー』で。
次回もよろしくお願いします。
誰かアムロinレジェンドの種自由作品書いてくれないかなー
読みたいなー(チラッチラッ)
アフターストーリーは
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欲しい
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要らない
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SEED新作書け