見返してて作画ミスのような何かを見つけてしまう今日この頃。
円盤で修正されるんでしょうかね……
アムロさん効果(と作者のガバ)は止まらない……加速する!
イザークはミーティア使ってましたね。
バスターはルナマリアにミーティア渡してどこに行ったんだろう。
メサイア墜落跡地にて刃を交える機体、ストライクフリーダムとブラックナイトスコード・シヴァ。その戦いはシヴァ──シュラの方が優勢で続いていた。手加減なしの本気の戦いを挑まれているのか、キラが反撃する隙は異常なまでに少なかった。両手に握ったサーベルと、赤熱した盾のクロー。そして両脚部に仕込まれたビームサーベルに加えて、背中のビームマント。全身が武器と言っても過言では無いほどに近接戦特化なシヴァの攻撃に対して距離を取るも、あっという間に距離を詰められていく。
やはり、強い。キラはコクピットで舌打ちを一つ、切り裂かれたライフルを投げ捨てて目くらましに足元にレールガンを叩き込む。負けるつもりは毛頭無いが、やはりシュラの操縦技術はブラックナイツの中でもずば抜けている。空いた手にサーベルを抜刀しようかと考えたところで、戦いへの乱入者。初めて見る白と金のMSだが、直感が警鐘を鳴らす。あれは敵だ。それならば。
キラの脳裏にて、種が割れるようなビジョン。明晰になった思考と共にドラグーンを展開し、相手の放ったそれに対応させる。が、どうにもこちらが劣勢に感じる。放たれるビームの数が違いすぎる、おそらくあれは敵の最新鋭機。ドラグーンや光の翼など、この機体に対応する装備が多すぎる!抜刀した対艦刀を振りかぶり、白い奴が襲い来る。
回避は間に合わない。機動力もフリーダムと同等、またはそれ以上。攻撃を防ぐが、そのパワーは相当なもの。慣性の差があるとはいえ、このフリーダムが押されている?キラは愕然とした。負けるつもりなどないが、この性能で二機と戦うとは。
「哀れな奴!」
「何が!」
切り結んだそのタイミングで言葉を交わし、互いにドラグーンを移動させてビームを放つ。ほんの一瞬でもズレたなら致命的な損傷を被るであろう、そんな戦いはキラだけに感じられるもの。ドラグーンのビームも、主兵装もフェムテク装甲には通じない。携行している追加の手持ちと腰に装備された二門のレールガンが有効打となるだろうが、それを当てられるかどうか。
「旧式のMSで我らに挑むとはな!」
「MSの性能で、強さが決まる訳じゃない!」
旧式と言ったか。このフリーダムを、ラクスから託されたMSを?ドラグーンを向かわせて迎撃するが、相手のドラグーンには近接戦装備も備わっているらしい。すれ違いざまにいくつかのドラグーンが破壊されていく。砲門の数も違うのか、広い角度での射角によって撃墜されたものもある。
この程度で負ける訳にもいかない。ビームライフルとレールガンを持ちながら、白い奴のドラグーンを迎撃する。こういう戦いは二年ぶりだが、やはり厄介であることに変わりはない。トリガーを2回引くものの撃墜は二基に留まる。そのスキを狙われたか、シヴァとの同時攻撃がフリーダムへと向けられた。
「そうとも!だから我らに劣る貴様が勝つことはない!」
背中のウイングと、ドラグーンを切り裂かれる。その勢いで月面へと落下するフリーダムへ向けて照射されるのは赤いレーザーが二本。嫌な記憶が蘇る、ドラグーン三つを使用したバリアで敵からの攻撃を防ぎつつ、仕切り直し。接近警報はミサイルが多数、どこから放っているのかは分からないが──しかし。
「だけど、僕にも武器がある!」
「何だそれは?」
オルフェに向けてややチープな言葉が返ってきたが、キラの語気は随分と強い。これだけの戦力差を見せつけられ、しかしまだ戦う意思を捨てないとは厄介な奴。イングリッドがロックするフリーダムへ集中する凶弾を、キラはマルチロックオンにて迎撃した。
「ラクスの──愛だッ!君にそれがあるっていうのか!ラクスからの100倍の愛が!」
「は……?」
「100、倍?」
「ふざ、けるなぁぁぁ───!」
シュラは困惑した。イングリッドは唖然とした。だがオルフェは違ったらしい。フルバーストにて迎撃されたミサイルに乗じ、ドラグーンを飛ばしながら斬り掛かる。100倍の愛だと?こんなにも私が彼女のことを愛しているというのに、貴様は何を世迷いごとを宣っているのか!血管がブチ切れるような音が聞こえてくる気もする。
汚らわしい、汚らわしい。アコードでもなければラクスの伴侶でもない、ただの路傍の石にすらなれないゴミ風情が、己の運命の相手の名前を語るだと?それもふざけきった、子供のような理論で?余りにも不敬、ただ殺すにも飽き足らない。100万回殺してもその罪は消えないだろう!
操縦桿を握る手に力が入る。シュラが斬り掛かりそれをいなされると同時に、フリーダムへとミサイルが突き刺さっていく。イングリッドのタイミングは完璧だ、シュラが接近戦を仕掛ける時だけ発射を遅らせ、彼が退く時に的確な攻撃を仕掛けている。久々の高揚感だ、アコードたるものこの程度は出来なくてはならないが、キラ・ヤマトを殺すに至ってはこの程度の些事もオルフェに高揚感を与えてくれる。
キラからしてみれば、例え互いに10000倍の愛を感じていたとしても接近戦ではシュラが有利であり、射撃戦では白い方が手数に勝る。ブラックナイツの優位性は変わらない。彼の一撃で腹部のビーム砲を破壊されるほどには集中力が削られていく。
「ぐぅ……ラクス……!」
「またその名を呼んだな!失敗作!」
「完璧な人間なんかどこにも居ない!ラクスだって完璧な人間じゃない!寝坊だってするんだ!」
「ラクスが寝坊などするものかぁ!彼女は朝早くから私のために手料理を作ってくれるかもしれなかった女性だぞ!それを貴様が奪ったのだ!」
●
フリーダムが苦戦を強いられている頃合い、ブラックナイツと戦うデスティニーに合流して戦う機影があった。シンの高速戦闘に対応している隙を狙われ、ビームサーベルとレールガンで攻撃してくるのはインパルス。人の彼氏を殺しかけておいていけしゃあしゃあと顔を出すな、そう言わんばかりにザフトレッドの面目躍如。ルナマリアとシンの間にも、無言の連携があった。シンの負担を減らすため、またルナマリアを守るため、お互いの背中を合わせるようにして二人は戦っていた。
「バッテリー残量低下、こんな時に!」
「ッ、ルナ!」
だが、核動力のデスティニーに対してインパルスはバッテリー駆動。改良され大容量化されているとはいえ、その貯蓄量には限界がある。特に電力消費の激しいレールガンなど、本来ならば乱射するようなものでもない。その上接近戦でビームサーベルを使っていたのだ、バッテリーの消費は更に加速していただろう。
幸い、デスティニーに搭載されたデュートリオンビーム照射機能があればインパルスのバッテリーは回復できる。自らの愛する人の危機、シンが反応するまでにタイムラグは一切無かった。が、その瞬間に彼の思考は筒抜けになる。二手に分かれたブラックナイツがシンの足止めと、ルナマリアの撃破に向かう。
「この、そこを退けぇ!」
「バッテリー切れだって、あははは!」
「邪魔はさせませんよ」
「シン……!」
「鬱陶しい虫が!」
「死ね、雑魚!」
ルナマリアの思考も、ブラックナイツには筒抜けだ。次に回避する方向、使ってくる武器や狙われる機体、それは未来が見えているのと等しい。ダニエルが勝ちを確信する。あの面倒なナチュラル二人に比べれば、こんな奴。面倒な処理もこれでようやく片がつく。それはグリフィンとて同じだ。手こずらせてくれたが、こいつさえ落とせばデスティニーに集中できる。
だが、アコードの読心能力には欠点がある。それは、読み取った相手以外からの攻撃には実力をもって対処しなければならないという点だ。
『させん!』
「この声!」
「え、嘘!」
「何だ!」
「新手かよ!」
ルナマリアに近づいていたブラックナイトスコードへ降り注ぐビームの雨。四方八方から向けられるそれはドラグーンから発せられたものであり、フェムテク装甲対策としてか徹底的に関節が狙われていた。ルナマリアに襲いかかろうとしたブラックナイツは回避を余儀なくされ、気づけなかったダニエルは片腕を失うことになる。
ついでと言わんばかりにビームを発振して突撃してきたドラグーンはシンを援護するかのように飛び回り、彼をインパルスの方へ逃がしてしまう。生まれた隙は小さいが、それを見逃すようなシンではない。ドラグーンが飛来した先、帰っていく場所を見上げると、そこには仁王立ちの様相を見せる灰一色のMSが佇んでいた。
「デュートリオンビーム、照射!」
「シン、あれって……」
「今の声、アムロさんじゃ……」
ブラックナイツの視線の先、彼らを睥睨するかのごとく舞い降りたレジェンドから通信回線。開いた時に映ったのは白いパイロットスーツだった。アムロが助けに来てくれたと理解するまでに時間は必要なかった。エネルギーが完全回復したインパルスとデスティニーが並び立ち、ブラックナイツへと再び向かっていく。
「迷いがないのはお前の美点だが、少し直情的になりすぎだ。ルナマリアが落とされていたら、またあの時のように錯乱するのか?違うだろう。お前は剣だ。守り、貫くための剣だ。迷うな、焦るな。仲間を信じろ、シン」
だが、聞こえてきた声は違う。シンに向けられた言葉は鋭く刺があるようにも感じられたが、声色はとても柔らかいものだった。困惑する二人をカバーするようにドラグーンを射出してブラックナイツを牽制し、レジェンドはこちらへとやって来る。ビームライフルとドラグーンによる一斉射撃を躱されて舌打ちするのも変わらない。
そうだ、違う。アムロはそんな声ではないし、金髪なんかじゃない。確かにレジェンドに乗っていたけれど、それでも彼では決してない。忘れるはずがない。彼はアカデミーの頃からずっと一緒だった、シンとルナマリアの大切な仲間だ。かけがえのない大切な。
「レイ……レイなのか!」
「でも、レイはあの時……」
「分かるだろう、お前たちには」
「俺は──レイ・ザ・バレルだ」
「レイっ!」
「生きてたのね、レイ!」
「再会を喜んでいる暇はないぞ。ブラックナイツが来る。シン、お前がキーだ。ルナマリアと俺で援護する。お前が決めろ」
すっかり想定外の事態に輪を乱したが、それでもこれだけの時間があればブラックナイツも持ち直すだろう。こちらに向かってくる四機に対して、レイは
「頼んだぞ、シン」
「──ああ!当然だっ!」
もうこれで、シンは止まらない。止められない。キラにミレニアムを、アムロに戦場を任されて信頼度の再確認から自己肯定感は天元突破。ただでさえ高い戦意に加えて、死んだと思っていた親友の帰還と共闘も出来るのだ。シンにとって懸念することなど何処にもない。その心のままに、彼はその実力を見せつけるだろう。
零れた涙は嬉しさの現れで、シンは歯を見せて不敵に笑う。デスティニーに乗り、ルナマリアが隣に居て、レイが背中を守ってくれる。心做しかデスティニーの出力が上がっているような気がするが、きっと自分の勘違いだ。数値は至って正常だし、損傷はゼロ。僅かな傷も負っていないピカピカの愛機は、シンの気持ちに呼応するように戦場へその身を躍らせていく。
──感謝しますよ、アムロ・レイ
エクスカリバーを投げ渡した張本人に感謝の代わりとして、レイは飛び去っていく機体の邪魔をしたザクをドラグーンで貫き爆散させた。ここで水を差すような真似はしない。こうなったシンがどれだけ心強く、凄まじいのか。レイはそれを知っている。
「勝ってみんなで、オーブに帰るんだ!」
聞こえてくるのは、おそらく過去一番どころか生涯の中で最も力強く芯の通ったシンの声だ。しばらく会わない間に随分と成長し、頼もしくなった。あの時洗脳のように追い詰められていたシンとは違う。もう俺が居なくても大丈夫──そう思わせてくれるほどには。
「レイ!ルナ!」
「こっちは気にしないで!シンには傷一つ付けさせないわ、そうでしょレイ!私だってミネルバ隊なんだから!」
「お前は前だけを見ていろ。背中は俺とルナマリアが守ってやる。お前がデスティニーを託された理由を、奴らに見せつけてやれ。あんな連中に負けはしないとな」
「言われなくてもやってやる!俺たちが揃えば、あんな奴らなんかに負けるもんか!」
「再結成ってとこ?」
「ミネルバ隊、と言うべきだろうな」
「行くぞ、二人とも!」
随分と張り切っているらしい。モニタ越しに顔を見合せて、二人は笑う。こんなに清々しく戦えるのはいつぶりだろうか。もしかすると初めてかもしれない。朗々と伸びやかに、虹の彗星の如く駆け抜けるデスティニーの背中を追う二人。
「「了解!」」
アコードよ、覚悟はいいか?
※あんなやり取りしてますけど本人たちは至って真面目です。100倍の愛とか何言ってんだお前って感じですけど、真面目にやってます。
自分の気持ちに正直になれとは言ったけどここまでやれとは言ってないんですよね……アスランが見たら困惑しそう。
待て次回。
アフターストーリーは
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欲しい
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要らない
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SEED新作書け