長かった……ここからが書きたかったところなので、お待たせしましたと言うべきでしょうか。アンケートへのご協力もありがとうございました。とりあえずモルゲンレーテでムウ・ラ・フラガしていく方針にしたいと思いますので、なにとぞよろしくお願いします。嫌だって人はブラウザバックしてね。
低評価が付いてるってことはそれだけ知名度も出てきたということでしょうや。コンパスと同じですな。とりあえずムラサメ改に乗っておけばいいですかね。たぶん二刀流ダガーにぶち抜かれますけど。
ともあれ、UA8万、お気に入り3000ありがとうございます。驚きました。拙作をよろしくお願いします。
色々明かされたり展開があったりなお話をどうぞ。
「ではムウ、気をつけてな。残党とはいえブルーコスモスだ。またあのデストロイが出てくるかもしれん」
『そうなりゃその時はその時だ。いちいち気にしてたらキリないぜ。軍事境界線の事もあるんだ、よっぽどじゃなきゃ問題無く終わるさ』
『フラガ大佐、発進どうぞ』
『よし、ムウ・ラ・フラガ、ムラサメ行くぞ!』
発艦していく彼の機体を見送って、俺はコンソールに映る機体状況を確認。前回はかなり無茶をしたが、本来あそこまでやる必要も無かった。思っていたよりも自分の手に力が入っていたことに気がついて、一度操縦桿から手を離す。キラばかりを戦わせてしまっているというのは情けない話だ。
今回の作戦で矢面に立つのはコンパス。ファウンデーション軍は後方にて民間人の避難誘導を行うことになっている。噂のブラックナイツ、その実力を見るのはまた別の機会になりそうだ。発進するMS隊を見送って、俺は合流するハーケン隊の二人に先駆けて甲板へと降り立った。
「暫くはここで待機……軍事境界線だけは抜けないように注意しなければな。エルドア地区であることを心がけておけ。各機、自機の位置に注意しながら戦闘するんだ」
『了解!』
『後方よりヤマト隊が接近、合流します!』
「キラ、無理はするな」
『分かっています』
アークエンジェルを華麗に追い抜いて、ヤマト隊とヒルダが前線へと駆け抜けていく。歯がゆい気持ちもあるが、総隊長が最前線に突っ込んで撃破されましたでは話にならない。特別に強化
さしものパーツ損耗率から、ジャスティスをもう一機俺向けに回してくれるという話も出ている。流石にあれ程の機体をもう一機、オーブから出向してきている一兵士に渡すというのも問題だったらしい。随分前に話が出てからそれっきりなところを見ると、調整は難航しているようだ。そもそも俺がMS隊総隊長というのもおかしな話だが。
『よう、よろしく頼むぜ、アムロ総隊長?』
『アンタの指揮なら、今回も生きて帰れそうだ』
「やめてくれ。そもそも、この地位は俺が望んだものでもないんだ。なし崩しでこうなっただけで、もっと別の奴だって構わないはずなんだが」
『仕方ないだろう。コンパスのパイロットでまともな軍教育を受けていて、かつ正規軍で戦ってたのは総隊長だけなんだから』
「まぁ、確かにな……しかしそれならもっとこう、別個に独立した小隊を運用した方が角も立たなかっただろうに」
『よく言うぜ、片手間にミサイル撃破してるくせに、よっと!姐さんが居ない以上、この艦に傷は付けさせねぇぜ!』
イーゲルシュテルンの迎撃網をくぐり抜け、こちらへ迫り来るミサイルを撃ち落としながらボヤく。センサーに頼りっぱなしだと、デスティニーのような幻惑機能を備え付けたMSに攪乱されてしまうからな。敵の思考、大まかな場所、そして敵意。全てを感じ取って戦うのが俺のやり方だ。そのせいでアスランには警戒されているが。
ともあれ、今のところはほぼ順調に作戦は進行中。
「……っ、これは!」
『エルドア地区で爆発です!これは……ファウンデーション軍にも被害が出た模様!酷い……』
『ブルーコスモスの連中、見境なしかよ!』
「こちらから打てる手はない。ファウンデーション軍に任せるしかないが、しかしユーラシアの連中が許可を出すのか……?」
『出すだろうな、非常事態だ。こんな場所でテロ起こされて、救助出来ませんでは国家のメンツが丸潰れだ』
どうやら、ファウンデーション軍が救助活動を行うようだ。そんな中こちらではムラサメが1機落とされた。戦術データ・リンクを確立したアークエンジェルには、それ以外にキラとシンがデストロイを破壊したことも伝わっているはずだ。拡大してみても、一際大きな爆炎が上がったのが確認できる。やはりあの二人に機体を与えて正解だった。
「流石、フリーダムとジャスティスだな」
『ボウズたちの力だぜ、ありゃ』
『俺たちなんかすぐ抜かされるだろうよ』
「馬鹿言え、コンビネーションにおいてハーケン隊の横に並ぶ小隊もそうそう居ないだろうに」
『当たり前だ、俺たちは姐さんを信じてるからな!』
『何があっても、ヒルダは生かして帰してやらなきゃな』
「お前たちも、だ。まったく」
口が動いているのと同じように、俺たちの手も止まらない。カバーしきれない死角から襲いかかってくるミサイルや、こちらへ攻撃してくるMSには容赦しない。この程度の密度なら機体の負荷は有り得ない。最低限の動きで敵機を撃墜し、俺は再び甲板へ戻る。マーズとヘルベルトのMSも最新式、ルナマリアと同じゲルググだ。遅すぎた決戦兵器でもなく、順当に進化した末の機体だろう。
高い機動性と防御力、そして汎用性。ナギナタだけはどうにかならなかったのか、と思ってしまうがあれにも使いようはある。高い出力は単独での飛行を可能としているし、ジャスティスでなくてもゲルググは配備して欲しかったところだ。……まぁ、聞いた話によればプラントの国防委員長が口うるさく噛んできたということだし、無理も言えない。
「ナチュラルとコーディネイターの確執は消えない、か。高望みするぐらいなら、現状でなんとかしろということだろうさ」
『プラントも面倒だな、未だにコーディネイター優生思想ってのが蔓延ってやがるから、総隊長の機体がムラサメなんだよ』
『ジャスティスだって元のデータがザフトだからってゴネてんだろ?あの国防委員長、随分と堅物らしいな』
「まぁ、そのくらいにしておけ。俺は気にしていない。欲を言えば、という話だ。叶わぬ願いほど虚しいものはないからな」
『お優しい総隊長さんだ、な!』
『マーズ、またスコアを伸ばしやがったな?』
『お前もだろヘルベルト』
彼らの空気感は独特だ。ハーケン隊というひとつの小隊でありながら、それでいて周りともすぐに馴染んでいく。まぁ、コミュニケーションを取る上でなら彼らのような性格の方がやりやすいのもまた事実。合う、合わないはあるだろうがな。
さて、そろそろミケールの指揮所に到達する頃合だろうか。そう考えた時、俺の脳内に波及してくる粘ついた感情。しかしターゲットは俺ではない、これはまさか、キラか?ドス黒い悪意を向けられ、彼が正気を保てるだろうか。ちらりと拡大したフリーダムは突然進軍を止め、全くの別方向へと飛び出した。
「ん、キラ?そっちは軍事境界線だぞ。ミケールが潜んでいるならそちらではない、俺たちが──」
『隊長!どうしたんですか!』
『ミケールを確保する!シン、援護を!』
『は、だって……えぇ?』
『奴が逃げる、援護を!』
『どうしたキラ!アムロの声が聞こえなかったのか!軍事境界線に近づいてるんだぞ、何してる!』
『ヤマト隊長、105チャーリーへ転進。ユーラシア領内へ向かっています。このままでは……』
「何だと!?」
飛び立とうとするが、それに応じてブルーコスモスからの攻撃も激しくなっていく。ミサイルの量も馬鹿にならない。撃ち漏らしがどんどん増えていくし、こちらにも余裕はない。ムラサメ一機では限界がある、やはりジャスティスを無理矢理にでも受領しておくべきだったか!
「キラ、聞こえるか、キラ!そっちには行くな!事前協定を忘れたのか、ヤマト隊長!今すぐ引き返せ!おい!」
『ミケールを発見、捕獲する!』
『フラガ大佐、現状を報告!』
「馬鹿者!そちらにミケールは居ない!」
『警告射撃が始まるぞ!』
『フリーダム、直ちに引き返してください!キラ!』
クライン総裁の声も届かない、幻覚でも見ているのか!?何かに取り憑かれたように突っ込むフリーダムがどんどん小さくなっていく。拡大したその姿は警告射撃を回避し、武装を展開していた。最悪の事態が想定できた俺はクライン総裁に回線を繋ぐ。
だがそれは一歩遅く、ムウやラミアス艦長の呼びかけを全て無視したキラは既に全砲門より砲撃を放っていた。二度の大戦の中で発揮された射撃の正確さは、皮肉にもこんなところで味方であるユーラシアへと牙を剥いた。次々破壊されていくMSやリニアタンクを目にした俺は、繋がれた回線に怒鳴るようにして声を上げる。
「クライン総裁!キラは今、錯乱状態にある!俺たちの呼び掛けにも応じない、どうにかして呼びかけてくれ!ユーラシアにも被害が出ている、速やかに抑えなければ外交努力が無駄になる!」
『分かっています!フリーダム、ヤマト隊長!今すぐ攻撃を止めてください!聞こえないのですか!キラ!』
『コンパスが事態を収拾できないのであれば、我らファウンデーション軍にお任せ下さい!これまでの外交努力が、全て無に帰すのですよ!』
「その通りだが、くそ!」
嫌な予感は的中するものだ。身構えている時に死神なんてやって来ない、だが身構えていなければ?死神の鎌は俺たちの命を容赦なく刈り取っていくだろう。こちらに近づいてくるブラックナイツの反応を確認しながら、俺は襲いかかってくるミサイルを迎撃し続けるしかなかった。
その間にもキラは軍事境界線へと近づいている、残された時間は少ない。こんな時、もう一つ機体があれば!叶わないと知りながら、あの機体を思い出す。あれであればキラの独断を止められていたかもしれないというのに!歯噛みする俺たちとは裏腹に進んでいくファウンデーション王国での会話。追い詰められたクライン総裁は言った。言ってしまった。
『分かりました……止めてください、キラを……!』
『ヤマト准将への攻撃を許可する、という意味ですね?』
『はい……』
「何だと!?待て、クライン総裁!その意味を理解しているのか!それはキラを撃墜しても構わないという──」
その時、通信にノイズが走る。この近距離だ、ヤマト隊との通信はともかくミレニアムとの通信が途絶。俺でこうなのだから、恐らくアークエンジェルも同様だろう。強力なジャミングらしい、防衛を二人に任せて俺はキーボードを引っ張り出す。表示された情報を確認するに、これは……
「N2ダズラによるジャミングだと!?これはまだ実用化に至っていない技術だ、こんなものを何故ブルーコスモスが……ッ、ブラックナイツ!」
『なんだこりゃあ、通信が!』
『ミレニアムとも繋がらねぇ、ジャミングだ!』
──良いぞシュラ、お前の役目を果たせ
──了解
──二分で片付ける
──あはは!死んじゃえ!
そして感じられるのは、純粋なる殺意の波動。この感覚……オルフェ閣下とサーペンタイン団長、そしてブラックナイツ?これは通信では無い……どうなってる?俺たちの知らない技術なのか?
動揺する俺とは裏腹に、ブラックナイツの反応はフリーダムへと向かっていく。彼らが引き連れた無人機も同様だ。彼らの戦術は頭の中に入っている。少数の有人機と多数の無人機による飽和攻撃、そして陽動からの撃破。非常に合理的だが、それにしてもこのタイミングで?あまりにも準備が良すぎる。完全装備の無人機を救助活動に引き連れる必要があるのか?
「突出したとはいえ、ここまで徹底的にやる必要があるとでも言うのか……!?いくらフリーダムが強力とはいえ、これは!」
『シン!』
『隊長!』
『シン、どうした!』
「ムウ!シンの援護をしてやれ!これは罠だ!」
『罠だわ!アークエンジェル前進!アムロ機、マーズ機、ヘルベルト機は味方の撤退を援護!信号弾上げ!キラくんたちの救助に向かいます!』
「言われずともそのつもりだ……!マーズ!ヘルベルト!行くぞ!彼らを失う訳にはいかない!ヒルダも!」
『ああ!』
『当然だ!』
ラミアス艦長の声と共にアークエンジェルのエンジンが唸りを上げて、勢いよく前進する。それと共にマーズ、ヘルベルトが先行していく。膝の上に開けていたキーボードを勢いよく収納し、俺も彼らに遅れて機体を空中へと躍らせた。そのまま機体を変形させようとしたところで感じたのは、森の中から漏れ出すこちらへの敵意。こういう時は大抵ろくでもないことが起きると相場が決まっているが……!
「まさか、核ミサイルかッ!」
最悪は止まらない。俺が感じていた予感は、これまでにない程のうねりをもって俺たちに襲いかかる。
※ジャガンナートはアムロのことが嫌いだったり。だってコーディネイターである自分よりも優れているナチュラルがMS隊総隊長とかやってるの許せないからね!MS?ムラサメだよ!ムウさんもね!
連合は連合で、国力がズタボロだし渡せる機体はヘボだの重いだの言われてしょんぼりしてます。ジェットストライカー装備のウィンダム?別にいいけどブルーコスモスと間違われるんじゃないの?みたいに却下されました。対外戦略もバッチリやで!流石アムロさんだ!
さて、このへんからしばらくオリジナル展開が続きますのでご容赦を。あんな人やこんな人が登場するかもです。タグにしっかり書いてあるし、何よりバタフライエフェクトは劇場版だけじゃないってところを知って頂かないとですもん。
ではまた。
アフターストーリーは
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欲しい
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要らない
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SEED新作書け