…………眩しい。
耳を劈く声が鬱陶しい。
内側から響くように鳴らされている泣き声が煩くてたまらない。鼓膜が破れそうだ。
「────■■■■■■■■」
「■■■■■■」
「■■■■■■■■」
………やっとの思いで目を開けると、俺が持つどんな言葉も…どんな語彙でも言い表す事が出来ないような、
そんな…………
そんな、とても美しい顔が目に入った気がした。
……この人の頭から生えている茨も。
目が覚めると、目の前には乳がありました。
ええ、それもバカみてえにデカいのが。
そしてさっさと飲めとばかりに促してくる乳の本体も目に入ります。ええはいおそらく転生です。
いや待て、落ち着こう。見間違いかもしれない。
目を瞑って……深呼吸して…………
目を開け…………デカすぎる(驚愕)
経緯を振り返ってみれば少なくとも俺が死んだという事、それと自分の個人情報以外の前世の知識くらいしか分からなかった。
思い返せばほんの数分前。階段を踏み外して頭からパッカン逝ったらしい記憶。生まれ変わってからの記憶はクソ眩しすぎて見えない視界と、自分の声のせいで何も聞こえない聴覚。それと目の前に現在進行系でそびえ立っている2つの巨塔。
ふむ、これは転生ですね間違いない。
それにしても仮にも死んだというのに頭が妙にクリアだし、前世に何も心残りが無い。まぁうじうじと考えて解決する問題じゃなさそうだし、実際今眼福だしでとりあえず情報収集をした方がよさげなのかな。これ。
視界を下へ外すと見えるのは自分を包む布、どこかの筋肉モリモリマッチョマンの変態グリーンドクターを思い出す、自分の体表と思われる緑色の肌……きしょい(冷静)。
そして手。爪が獣の様に尖っている。
…これはアレか?
異能系の漫画か何かか?
失礼、ちょっと興奮よろしいか?
この俺には夢があるッ!!!
2次元の中に入り込んでキャッキャウフフすることだ。黒髪でクールビューティーなボンキュッボンとねっとり濃厚で甘美な日々を過ごすことだ。多分できると思いたい。
上へ視線を戻すと、変わらない双丘の向こう側に見えるはすっげえ高級そうなシャンデリア。へえ、金持ちかよ。
夢に大きく近付いたな。貴族か何か?
転生系漫画を読み漁っていた俺からすれば交流会とかダルそうだしでなんやかんや平民のほうがなりたかったんだが……それはそうと金は正義だからな。うん。
あるに越したことは無い。
そして…ンアーッ!!!乳がデカすぎます!!!
俺がおそらく赤ん坊になっている事を加味した上でも明らかに意味不明な大きさだ。埋まって死ねる。
普通に死ねる。
かすかに見える我が母の顔はすんげえ美人。何この人。結婚してくれません?『近親相姦は犯罪だもんね〜!』という幻聴が聞こえてくるが気のせいだ。
あまりにも顔面と体型が良すぎて驚くタイミングを見失ってしまったが、この人頭からもなんか生えてる。トゲトゲとしたぶっとい茨。
しかも目が怖い。赤いし。眼光えぐいし。…あ、でも俺の緑肌の方が異常かも。なんか逆に落ち着いてきた。
口をパクパクしている母を眺めながらぼーっと考える。
ふむ………なんか言われてる気がするけど…
これ言語が違うのか?理解できないんですけど。
普通こういうのって言語理解の特典とかさ…ない?
ないかぁ。そっかぁ。
うーん…………………………………………
まぁ……………………………………………
とりあえず寝るかぁ!!!!眠いし!!!!!!
これからよろしくママ!!!!!!!!!
バブみに溺れるのもまた一興である!!!!!
バブ味。それは全生物に通じる最強の力である。
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