トゥル・トゥル・ダクソ   作:ヨイヤサ・リングマスター

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 最終話! テーマ曲は色々と悩みましたが『戦友よ』ですね。一度予約投稿すると時間にならないと投稿出来ないんですねぇ~。

 二話同時更新の二話目。では、どうぞ!





第22話:愛に身を捧げ

「当て身」

 

 

 いや、まぁ、当て身は当て身なんだがな。

 何故我が、誰に当身を使ったのか。まずは少し時間を遡って説明しよう。

 

 我がデュナしゃんを泣き止ませようと仏教の素晴らしさを説いて余計に泣かせてしまったことで「どっか行ってろ」と友人コンちゃんの言われ、

 その言葉に従ってリーシュさんとエリアの端で将来について語り合っていた時のことだ。

 

 高笑いと共に現れ、真のラスボスを名乗る二人が出てきたのだ。

 

 出てきたのはマフミュランとアズラティエル。

 

 うむ、ある程度予想はしていたが、まさか本当にこいつらがラスボスになっているとはな。

 

 我はスタスタと歩いて連中の背後に立つと、そのまま当て身一発でKO!

 

 そしてラスボスを倒すのにあんまりな方法だとコンちゃんに怒られることになるわけだ。

 

 

「ちょっとトゥル!

 見た目はあれだけど、一応デュナしゃんも認めるラスボスを、当て身一発で倒すってどーいうことなのよん!?」

 

「いやな、ラスボスを名乗ってうるさく登場したもので、我の仏教への熱い言葉を遮られてしまったことで少しイラッときたのだ。一撃KOだったのはバクスタみたいな感じじゃないか?

 あと、我は人の嫌がることを進んでやりたがる性分なのでな(キリッ)」

 

「いや、それ意味違くない?

 言い方を変えれば嫌がらせでしょ?」

 

「まぁ、そうとも言う。だが間違ってはいない。

 あそこまで派手に登場したラスボスを名乗る輩は、あっさりと退場させられることが嫌に違いないからな」

 

 

 ちなみにルカたんは実の兄であるアズラティエルをしばいている。

 

 

「もう、お兄ちゃんの馬鹿! 死んじゃえ!」

 

「グワーッ!」

 

 モーリオンブレードで切り刻むが、その度にソウルロストで傷を回復するアズラティエル。

 

 一体どんだけソウルを吸収してきたんだろうな。ダメージが回復量にまるで追いついていない。

 

 だが、それはいいだろう。こうしてラスボスを名乗る二人が沈黙し、我らは立っている。それで良い。勝てば良かろうなのだ!

 

 

「とりあえずコンちゃん。この世界での冒険に終止符を打とう。

 元の世界に帰って、レンタルビデオの返却や賞味期限の近い牛乳を飲みきらなくてはならないからな」

 

 我は来たとき同様にコンちゃんと玉座から元の世界に帰ろうと提案する。

 

 しかしコンちゃんは、我の差し出した手を取ることなく、黙って首を横に振るのであった。

 

 

「あー、悪いけどさ、トゥル。

 わたちは帰る訳にはいかないのよん」

 

「何故だコンちゃん?

 冷蔵庫にはこっちに来る前の晩に作りすぎたカレーも残っているのだぞ。

 コンちゃん、カレー好きだろ?」

 

「そりゃインド人のトゥルが作ったカレーは好きだけどさ。

 わたちにはさ、ほら、恋人がいるし♪」

 

 

 見ればいつの間にかコンちゃんの背後にぴったりと張り付くようにしてルカさんが。

 

 ……なるほどね。

 

 

「ルカさんと別れる、という選択肢がない以上、コンちゃんはもう、元の世界に戻ることが出来ないのだな(性別的にも)」

 

「そゆこと。という訳で、トゥルは向こうでも頑張るのよん♪」

 

 

 我にもこっちの世界で出来た恋人はいるが、仏教徒でダンサーで外国人の我だ。

 ある日突然、恋人が一緒に住み始めてもご近所さんからは何も言われたりはしないだろう。

 

 キャラメイクも、元々の我の顔とそこまで大きく変わるわけでもないしな。

 

 コンちゃんは女キャラでプレイをしていたために、こっちの世界では女性になったが、本来は男なのだ。

 元の世界に帰れば百合のルカさんとの恋は終わってしまうだろう。

 

 

「リーシュさん」

 

「はい、トゥルさん。わたくしは何処までもついて行きますわ」

 

 

 コンちゃん達と今生の別れを済ませた我とリーシュさんは二人で手を繋ぎ、玉座へと座る。

 

 玉座の間の門が閉まりつつあるが、外ではコンちゃんが笑っていた。

 

 

「さよならよん、わたちの一番の友、トゥル!

 必ずリーシュさんを幸せにするのよん!」

 

「あぁ、さよならだコンちゃん!

 元の世界に戻ったら役所の人間を我のダンスで魅了してリーシュさんにも戸籍を偽造してもらってきちんとした結婚式も挙げようと思う。さらばだ!」

 

 

 そうして扉は閉まり、暗黒に包まれた玉座で我とリーシュさんは世界を超えた。

 

 玉座が一人分の大きさであることもあって、膝の上に座るリーシュさんのお尻の感触を膝から太ももの全体で感じながら。

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

「……む、ぅ~ん。どうやら戻ってきたようだな」

 

 見慣れたコンちゃんの家。いや、現実世界ではハリセン・オックスフォードこそが彼女(彼)の名前だが。

 

 

「スー、スー……」

 

 

 ほほう、どうやらリーシュさんも世界を超えてこちら側に来ることが出来たようだ。

 

 殺人鬼として多次元世界に出張したりもしていた経験が生きたのだろう。

 

 

「ん……うぅん……。あ、おはようございますトゥルさん。

 トゥルさんって、こっちの世界ではおヒゲがないんですね」

 

「あぁ、手入れが面倒だからな。

 それにご近所さんからもヒゲもじゃの外国人よりもツルツルの方が爽やかで格好良いと言われたのだ。

 リーシュさんはヒゲがある方が好きかな?」

 

「いえ、トゥルさんの存在そのものが大好きです♪」

 

 うむ、ゲームのダークソウル2でもキャラメイクで外見を自分に似せて作っただけに、元の世界に戻っても問題はないようだ。

 

 コンちゃんがいないことは寂しいが、これからこの家は我とリーシュさんの愛の巣となるのだ。

 

 一家の大黒柱として、きちんと頑張らねばな!

 

 

「リーシュさん、愛しているぞ」

 

「はい、わたくしもです♪」

 

 

 こうして我らは夫婦となり、コンちゃんからもらったこの家と預金通帳を使って幸せに暮らす(決定)。

 

 仏教の縁と、インドのダンスパワーが加わり最強に見える我ら夫婦は永遠の愛に生きるのであった。

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 ~数ヵ月後~

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

「お~い、コンちゃん。遊びにきたぞ♪」

 

「やっほ~トゥル。リーシュさんも久しぶり~♪」

 

 

 我ら夫婦はPS3を通して再びドラングレイグの地に足を踏み入れていた。

 

 愛する妻、リーシュさんとの結婚式を済ませ、彼女のお腹に宿る新たな命をコンちゃんやルカさんに報告するためだ。

 

 

「というか、コンちゃん……。

 久しぶりに会うけど、ナンかお腹膨れてない? それにルカさんも」

 

 

 見ればコンちゃんとルカさんの二人も、リーシュさん同様にお腹が大きくなっている。

 

 これはまさか!

 

 

「あっはっは♪ こっちの世界では女同士でも妊娠出来るみたいなのよん♪

 お互いのソウルをお腹に注ぎあっていたら、ナンか妊娠しちゃった♪ きゃるるん♪」

 

 

 幸せそうなコンちゃんとルカさんの顔に、妻の笑顔が重なる。うむ、女性は子を宿すと顔つきが変わるものだな。

 

 こうなれば我もセカンドキャラを作ってリーシュさんと百合妊娠をするのも悪くないのかもしれん。

 

 何度でもドラングレイグに来ることができるように、何度でも向こうに帰れるのだ。

 

 こちらの住人との付き合いも長くなってきたことだし、これから生まれてくる我が子が楽しみで仕方がない我なのであった♪

 

 よし、子どものためにも今日は全エリアを湧き潰ししてソウルを稼いでくるとしよう!

 

 

 ~おわり~

 

 

 

 




 さて、いかがでしたでしょうか?

 インドの力と仏教の力が合わさって最強に見えるトゥルと、その友人のコンちゃんがそれぞれの幸せを掴み取る今作。あまり後書きを長くするわけにもいかないので、あさりのスープのようにあっさりと挨拶を済ませますが、ここまで読んでいただきありがとうございました♪

 細かいことは活動報告の方に後語りとして載せますのでそちらをご覧下さい。

 それでは、またいつか別の作品でお会いしましょう♪
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