どうも89式小銃です。
前回からかなりの日数が経ってしまいましたが、ようやく第6話を投稿することができました。心待ちにしていた方々、お待たせしました。
そして、ありがたいことにお気に入り登録が150人となりました!!皆様ありがとう御座います!!感想も予想より多く頂いているので凄く励みになります!!これからも本小説をよろしくお願い致します!!
それではどうぞ
アビドス砂漠
国分駐屯地指令庁舎 駐屯地司令室
堀本「…要するに、あの人型ロボットについては何も分からないということだな?」
「はい、残念ながら…」
席に座る駐屯地司令の堀本1佐は、1枚の資料を見つめていた。その資料には先日の戦闘で
調査目的で2体のロボットを回収した第12普通科連隊だったが、基地へ持ち帰った途端破壊されているはずのロボットが動き出したのである。ロボット2体は近くの隊員が所持していた小銃を奪い取ろうとしたが、即座に取り押さえられすぐに拘束された。
一連の出来事と、現地人と接触した第3駐屯地域外調査部隊からの報告によって、この世界の住民は銃弾や爆発物に耐えうる強靭な身体を有していることが判明した。
「ですが、一部判明したこともあります。ロボットが所持していた自動拳銃とブルパップ式小銃ですが、それぞれオーストリアのグロック17及びステアーAUGに外形そして性能も非常に酷似していました。弾薬性能も地球の物と遜色ありません」
堀本「ふむ…ここまで酷似しているとはな…」
資料をそっと机に置き、手を組んで考え込む堀本1佐。
銃火器の外観そして性能すら酷似しているのであれば実はここは地球であり、すぐに帰れる可能性があるのでは?
…との考えが一瞬浮かんだものの、無線や電話等あらゆる呼び掛けに反応が無く、加えて銃火器を操作する人型ロボットやシロコのような獣耳を生やした少女が居る時点で元の世界ではないことが分かるため、最初の考えを頭の隅に追いやる。
ガチャ
「駐屯地司令、第三駐屯地域外調査部隊が到着しました」
堀本「ん…そうか。よし、客人を出迎えにいくとしよう」
その頃、駐屯地正門の検問所には駐屯地域外調査部隊の軽装甲機動車と高機動車が1両ずつ停車していた。軽装甲機動車には河内、そして先生、シロコ、ホシノの4人が乗車している。
ちなみにノノミ、アヤネ、セリカの三人と残してきた大村陸曹ら数名はヘルメット団にアビドス高等学校が再度襲われないよう、あちらで警備を兼ねた留守番中である。
先生「ここが自衛隊の基地ですか…」
シロコ「ん、強そうな大人の人がいっぱい」
大人の人―しかも男性が周りに数十人と居るキヴォトスでは見られない光景にシロコは目を輝かせていた。対する自衛隊員らも初めて目にする異世界の住人であり、しかも獣耳少女であるシロコに興味津々な様子である。
検問所を潜った軽装甲機動車は庁舎前の駐車場へと停車し全員が下車すると、そこへ先生達を出迎えに護衛の隊員2人と共に堀本1佐が現れる。
河内「堀本駐屯地司令、第三駐屯地域外調査部隊ただいま帰還致しました」
堀本「うむ。調査及び要人輸送の任、ご苦労だった」
敬礼する河内に労いの言葉を贈ると、先生達の方へと身体を向ける。
堀本「先生そしてアビドス高校のお二方、ようこそ国分駐屯地へ。駐屯地司令の堀本1佐です。お会いできて嬉しいです」
先生「こちらこそお会いできて嬉しいです。連邦捜査局シャーレの顧問を勤めている先生です」
ホシノ「アビドス高等学校3年対策委員会の小鳥遊ホシノだよ。よろしく堀本さん〜」
シロコ「ん、同じく対策委員会で2年生の砂狼シロコ。よろしく」
四人は簡潔な紹介で挨拶を終える。
堀本「遥々遠路から来て立ち話は疲れるでしょうから、中で話をしませんか?」
先生「ご配慮ありがとう御座います。ではそうさせて頂きます」
先生達は再び司令庁舎へと向かう堀本の後を追った。
_____________________________
堀本「さて、あなた方に来てもらった理由ですがごく単純です。我々を助けて欲しいのです。」
先生「助けて欲しい…ですか?」
駐屯地司令室のソファーに先生らが腰掛けると、早速自分達の置かれた状況を話し始める。
堀本「先生方が知っての通り我々は異世界からやって来ました。ですがこの駐屯地のみが転移してしまい、水道・電気・ガスといったライフラインが途絶えてしまっており加えて食料、車輌の燃料、武器の弾薬が不足している状況です」
先生「…つまるところ、それらを援助して欲しいということですか」
堀本「その通りです。条件があれば無理のない範囲で受け入れますので、どうか支援をお願いできませんか?」
ソファーから立ち、深々と頭を下げ懇願する。
ホシノ「それはかなり難しいかな。正直言うと、うちの学園にはそんな余裕がないんだよね〜…借金のこともあるしさ」
堀本「借金…ですか?失礼ながらその額をお伺いしても?」
ホシノ「えっ〜と…ざっと9億円ぐらいかな〜?」
河内「………はい?」
あっさりと告げられたとんでもない額に、耳を疑った。
堀本「…あの…もう一度聞いても…?きゅ、9億円…?」
シロコ「詳しく言うと約9億6000万円。完済まで309年と2ヶ月がかかる計算」
堀本「………」
河内「………」
"9億6000万円"
調達当初の価格が11億円を超えた90式戦車に、調達価格15億円と戦車より高額なことで知られている87式自走高射機関砲と周りに億超えの装備品がいくつもある自衛隊ではあまり高額には感じられないが、約3000万円の軽装甲機動車を32台、もしくは諸外国の小銃と比べて高価な89式小銃を約3200丁購入できる計算となり、かなりの額だということが分かる。その事を考慮すると、とても一つの教育機関が抱えるような金額ではなかった。
ホシノ「まぁ、当然の反応だよね〜」
河内「…ホシノさん、何故そんな高額の借金を抱えているのですか?」
どういった出来事があれば、9億円というあり得ない数値の借金を抱えてしまったのか彼女に尋ねる。
ホシノ「元々アビドス高等学校はここキヴォトスで最大規模を誇る巨大学園だったんだよね〜でも、数十年前から多発した大規模な砂嵐によって自治区の大半が砂に覆われてしまった。当時の生徒会は多額の資金を投入して事態を解決しようとしたけど状況は変わらず、果てには度重なる借金によって学園の運営が難しくなり生徒も転校や退学したりして結局学園は衰退し、残ったのは今いる小さな学校と多額の借金だけなんだ〜」
シロコ「ん、砂漠の中にある廃ビルや家屋も学園が全盛期だった頃の名残という訳」
河内「そんなことが…」
学園の過去に衝撃を受けると共に、こちらの世界でも自然の脅威は変わらないんだなということを実感する。
ホシノ「それにここは砂漠のど真ん中だし、自治区から遠すぎるから水道や電気を引けないと思う。堀本さん達には悪いけど、要求を受け入れるのは難しいかな〜」
申し訳なさそうに話す彼女の言い分に、河内と堀本1佐は頷くしかなかった。
河内「これは困りましたね…」
堀本「あぁ…転移したばかりで状況が混乱していたからその事までは考えていなかったな…」
ここ国分駐屯地は砂漠のど真ん中に位置しており、アビドス高等学校の自治区から何十kmも離れている。電気はまだしも水道を引こうとすれば何十億円という国家プロジェクト並の施工費が掛かり、そもそも業者が莫大な予算と人材、時間を食うインフラ工事を引き受けてくれるかも怪しい。
改めて考えてみるとかなり無茶な要求であり、どうすれば良いのかと二人は思い悩む。
先生「…あの〜よければ私に任せてくれませんか?」
すると、解決策が思い浮かんだのか先生が手を上げ、部屋に居る全員の視線が先生へと向く。
先生「私の所属するシャーレは連邦生徒会の直轄組織です。今、連邦生徒会は生徒会長の失踪によって混乱していますが私が要請すれば食料と車の燃料、弾薬ならば供給してくれるかもしれません」
堀本「ッ!それは本当ですか?」
先生「まぁ、あくまでも可能性の話ですので供給してくれるかは分かりませんが…それにインフラ設備は連邦生徒会でも難しいかもしれません」
シロコ「先生、それについて私に一つ案がある」
先生「案?」
シロコ「ん、自治区内に使われていない空ビルが1棟あったはず。所有者は私達だから自衛隊の人達に貸し出すのはどうかな」
先生「!なるほど、自治区内の建物は君達が管理しているからインフラ設備も整っているからか!凄く名案だよ!」
ホシノ「シロコちゃんやるね〜!おじさん感動しちゃったよ〜」
シロコの名案に先生とホシノの2人は賞賛の言葉を贈る。
これを気に話はどんどんスムーズに進んでいき、最終的にはー
1、アビドス高等学校は自衛隊に自治区内の建物
を貸し出し、連邦生徒会と共に活動を支援す
る
2、アビドス高等学校もしくは自衛隊のどちらか
が敵対勢力からの攻撃を受ける、もしくは可
能性がある場合、集団的自衛権に基づき共同
で防衛対処する
3、自衛隊は、アビドス高等学校の運営に一切干
渉してはならず、行動を阻害してはならない
以上3つの取り決めがなされ、アビドス高等学校との会談は終了したのであった。
to be Continued
最後雑な終わり方になってしまったと思いますが、納得して下さるとありがてぇです。
グルッペン閣下さん、アラガミを喰らう艦息睦月改二さんから☆9
SCOPEWOLFさんから☆8を頂きました!!皆様ありがとう御座います!!
次回は未定です。
評価、感想、お気に入り登録よろしくお願い致します!
それではグッバイ
対策委員会で好きな娘は?
-
砂狼シロコ
-
小鳥遊ホシノ
-
黒見セリカ
-
奥空アヤネ
-
十六夜ノノミ