ようこそ俺小路くんの無念を晴らす教室へ   作:おこむね

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♯043 『ゴリキング綾小路』

 一ヶ月後に開催される体育祭に向けて、本格的な準備が始まった。この日のホームルームでは、前にも少し話題に上げた体育祭の方針について話し合っている。

 とはいえ、その方針も、クラスでの勝ちを諦めて全部の生徒に入賞の可能性を与える『自由制』か、勝つために能力の低い生徒を切り捨てて得点を稼ぐ『能力制』の二択しかない。

 

 ちなみに『自由制』というのは、原作でいう『挙手制』と同じ意味だが、この世界では何故か『自由制』となっている。

 

 まぁ、ぶっちゃけ赤組の勝ちは決まっているようなものなので、自由制でも良いと言えば良いのだが、どうせなら勝率の高い能力制を採用した方がメリットが多かった。

 しかし、前回も言ったが、表向きはクラスの意見を無視して決める訳にも行かない。桔梗がリーダーとして教壇に立つと、クラスメイトたちにどちらの方針にしたいかを確認していく。

 

 前回、オレが釘を刺したこともあって、クラスの意見としては自由制が10人、能力制が30人と、能力制に意見が寄っていた。だが、自由制が0人という訳ではないので、ここで能力制を選んだときのメリットを桔梗に説明させる。

 

「一応補足するね。私も能力制派だけど、ただ能力の低い人を切り捨てるだけで終わりたくはないんだ。上位入賞は無理でも、最下位を回避するためのトレーニングを行うつもりだから、興味のある方は参加してみてくれないかな?」

「櫛田。それは、どういうトレーニングなんだ?」

 

 運動が苦手のメガネ幸村が手を挙げた。全員参加競技も、マイナスを避けられるなら避けたいのだろう。

 桔梗が提案したこのトレーニングは、オレが監修しているのでかなり実践的になっている。参加しさえすれば、今よりも確実に結果が出せるはずだ。

 

「簡単に言うと基礎トレかな。例えば100メートル走も、走り方や体勢なんかで足の速さは大きく変わるから。その僅かな差が、結果を大きく変えることもあるかもしれないしね」

 

 8位の最下位になる所だったのが、6位、7位になるだけでもかなり変わってくる。結果としてマイナス10人入りを回避できる確率は上がるはずだ。

 

「詳しい説明についてはトレーニングの日にするけど、全体競技については基礎を学ぶだけでも、今よりも格段に動きが良くなると思うよ。体育祭までのひと月を頑張れば、運次第で上位入賞も夢じゃなくなるかも」

「……最下位を取らないだけでも、マイナスは大きく避けられるからな。櫛田がそこまで言うならやる価値はありそうだ」

「わ、私もやります」

 

 幸村が前向きな声を上げると同時に、愛里も追従するように手を挙げた。

 いいぞ、入学から半年近く過ぎて、愛里がアイドルというのはもう殆どの生徒が知っている。アイドルが参加するとなれば、当然釣られる生徒も増えるだろう。

 

 実際、愛里というよりも、雫が参加するなら――と、池や山内も下心から揺れている。原作にはない雫効果が早速出て来たな。

 

 夏を終えて、愛里も髪型をいじるなど、前より少し活発的になってきている。当然、その変化に比例して、ますます可愛くなっており、今では桔梗と同じかそれ以上に、クラスでも人の目を惹くようになっていた。

 これなら、もし原作通りに2年で満場一致試験が行われ、誰かを退学にしなくてはいけなくなったとしても、愛里が選ばれるようなことはないだろう。

 

 だが、自由制を訴えていた10人の意見を変えさせるためにはそれだけでは足りなかった。

 結局、こういう目先の欲に釣られる奴らには、もう少しわかりやすい飴を出してやらないと駄目だ。

 

「オレからもいいか。もし能力制になって、桔梗のトレーニングに参加してくれるのなら、結果として最下位を取った場合に徴収されるPPはオレが負担する」

「い、いいのか!?」

 

 オレの提案に、幸村が驚いたような声を上げた。

 

「仮に推薦競技に出なかったとしても、他の全員参加競技が最下位になったとしたら、一人5000PPにもなるんだぞ!?」

「桔梗のトレーニング内容(オレが考えたもの)は実践的だった。参加してくれれば、最下位の確率はグッと下がるはずだ。運次第でもあるが、最下位0人も夢ではないと思っている。勿論、本人のやる気次第ではあるけどな」

 

 怪我などのトラブルが発生する可能性はあるので100%とは言えないが、桔梗(オレ)がレクチャーすれば体育祭までに運動能力を今よりも一段階、二段階も上げられるだろう。

 

「しかし、手を尽くしてもその日の調子やトラブルで最下位を取ることはある。だから、トレーニングを受けた生徒に関しては責任を持つと言っているんだ。訓練を強要して結果はお任せというのはあまりにも無責任だしな」

 

 自由制を訴えていた10名の反応が変わって来た。負けてもマイナスはなく、トレーニング次第で上位も狙える“かも”と言われれば拒否する人間はそういない。

 

「この点を踏まえて、改めて意見を聞くね。自由制と能力制、どっちが良い? 別にどっちを選んでも責めないから自由に選んで」

「どう考えても、能力制で決めるべきだろ。自分のことは自分が一番わかってんだしよ」

 

 こちらが上手いこと誘導をかけていると、まどろっこしいとばかりに声を上げたのは須藤だった。昨日も言っていたが、原作通り全ての競技に参加するつもりなのだろう。

 

「俺が勝てばクラスが勝つ可能性も上がる」

「まぁ、ムカつくけどそうかもね……」

 

 普段、テストなどで足を引っ張っている須藤だが、運動能力が高いのは周知の事実だった。自由制側であり、運動が苦手な篠原も賛同するようにそう呟いている。

 

「正直、俺は運動があまり得意じゃない。全員参加だけでも体力が持たないかもしれないくらいだ。推薦競技を須藤が引き受けてくれるというなら反対はしない」

 

 幸村も原作通りに賛同の声を上げた。また、幸村を始め、須藤とは逆で勉強は出来るが運動は苦手という層も同意のようで頷いている。

 

「なら決まりだろ。俺は推薦競技に全部参加するぜ! 綾小路も出ろよ、お前と俺でワンツーフィニッシュだ!」

「待って」

 

 須藤が調子に乗ってそう声を上げると、最近株を上げ始めつつある堀北も席を立って話の中に入ってきた。

 

「補足提案があるわ。私も能力制に賛成だけれど、それだけでは確実に他のクラスに勝てる保証はない。マイナスが大きい以上、少なくとも学年別の評価では上位を取りたいわ」

「うん、一理あるね」

「だから、クラスの中で運動神経が良い人には優先的に好きな推薦競技に参加させるのは当然として、全員参加の競技も勝てる最善の組み合わせで戦うのはどうかしら? つまり、足の速い人は足の遅い人と組むということよ」

 

 原作通りの意見が出た。100メートル走やハードル競走など、基本的にレース系の競技は、1レースに2人参加する決まりだ。だからこそ、早い人間に結果を出させるために、駄目な奴と組ませようと言っている訳だな。

 

 オレも最終的にはその方策を取るつもりでいたが、堀北がいきなり提案したことでヘイトがそちらに向いた。

 

「ちょっと待ってよ。それって私たちが勝つ可能性を下げるってことでしょ?」

 

 能力制までは認めても、弱者を完全に捨て駒にするという作戦は納得できないのだろう。篠原が原作通りに堀北に噛みついている。

 

「納得できないよ! そりゃ、運動が出来る人はいいだろうけど、運動が苦手だからって強い人と勝負させられたら絶対に勝てないし、3位までは入賞の可能性があるんだから可能性を捨てたくないんだけど」

「それがクラスのため……と、言いたいけれど、あなたの言い分もわかるわ。テストの点数を貰えるというのは、勉強が苦手な人には大きな特典でしょうしね」

「でしょ? そりゃ綾小路くんが負けた時のプライベートポイントを保証してくれるって言うのは有難いけど、堀北さんの案だと運動が苦手な人は最下位の確率も上がるし、最終的に最下位10人の中に入る可能性も上がっちゃうじゃない」

「そうね……でも、だからといって勝つ最善を尽くさず、結果クラスポイントを大きくマイナスにすることはあなたも望まないでしょう? 綾小路くんも出来るだけマイナスを防ごうとしているし、テストに関しても櫛田さんや平田くんたちが毎回勉強会を開いてフォローしてくれている。無条件で泣きを見ろと言っている訳ではないわ」

 

 原作では他人の意見をバッサリ切り捨てていた堀北も、言い回しを柔らかくするように――と、口酸っぱく言ってきたおかげもあって、クラスメイトに寄り添った言い方が出来ていた。篠原とも、原作のように喧嘩にはなっていない。

 

「そりゃ、そうだけど……」

 

 とはいえ、納得させるにはもう一息という所だろう。陰で携帯を操作して、軽井沢に指令を送った。

 

「篠原、今回は堀北さんが正しいよ。確かに、運動が苦手なタイプの人は泣きを見るけど、綾小路くんがそのマイナスをできるだけ少なくするって言ってくれてるんだし、これ以上欲張ってもいいことないって」

「……軽井沢さんがそう言うなら」

「代わりに、体育祭で勝ったら、クラスで打ち上げでもしようよ。いいでしょ、櫛田さん?」

「そうだね。ただでさえ、体育祭は大変なんだし、終わったらみんなでパーッと打ち上げしようか」

 

 体育祭が終われば楽しいイベントが待っている――そう思わせることで、上手く篠原の不満を消したな。流石は軽井沢、なかなか悪くない機転だ。

 

 軽井沢の説得で篠原が引いたこともあり、反対派は勢いを無くした。元々、能力制に賛成派が多かったし、こうなるのは時間の問題だったけどな。

 

「他に、能力制に反対な人はいるかな?」

 

 桔梗がそう声を上げるが、桔梗や堀北を筆頭に、軽井沢まで賛成に回った以上、もうこの流れに逆らおうという生徒はいない。原作通りだが、軽井沢はやはり場のコントロールをするのに役に立つな。桔梗と組ませれば、クラスを支配したも同然だ。

 

「じゃあ、今回、Dクラスは能力制を採用ってことで。次に推薦競技の出場数についてだけど、男子は綾小路くんと須藤くんは確定でいいかな。後は……高円寺くんがやる気なら枠を確保するけど?」

「今の所、興味がないねぇ。君たちで好きにやってくれたまえよ」

「なら、後は身体測定後に能力順で決めればでいいかな。女子も椿さんや堀北さん、小野寺さんにはなるべく多くの推薦競技に出て貰いたいんだけどどうかな?」

「おいおい、櫛田! 高円寺放置で良いのかよ!?」

 

 雪が「いいよー」、堀北が「ええ、そのつもり」、小野寺も「いいよ!」と返事をしたのだが、それに被せるように須藤が文句の声を上げた。

 

 どうやら、原作通りに高円寺の不参加が認められないらしい。無理強いした所で、高円寺が動くはずがないので、ここは上手く須藤を説得しよう。

 

「やる気のない人間に強要しても結果なんか出ないだろう。入学直後のお前に、生活態度の見直しを言って聞かなかったのと同じだ」

 

 と、過去の自分の行いを例に出してやると、「それを言うなよ……」と言って、須藤も引き下がった。オレがわかりやすい例えをだしたことで、須藤も高円寺に文句を言うのは無意味だとよくわかったのだろう。

 

「他にも、高円寺のようにやる気が無い人は言ってくれ。ただし、その結果、クラスメイトの印象がどうなるかは自己責任だ。後に、クラスメイトを一人退学させろ――なんて試験があった時、槍玉に上がっても助けるのは不可能だと思ってくれよ」

 

 オレの例え話を聞いて、茶柱が一瞬反応を示したが、すぐに平静を装っていた。雪や堀北が、目ざとくその反応に気付いている。ちょろっと原作知識をこすったからな。

 

 見ると、他のクラスメイトも、そこまで直接的な奴はないにしても、クラス内の印象を悪くするといいことはないと思ったのか、高円寺に続くようなモノ好きはいなかった。

 

「女子の方も問題なさそうだし、他のメンバーは男子同様、身体測定後に能力順に決めよっか」

 

 須藤の声にかき消されていたが、女性陣とも好意的な声を出していたのは聞こえている。

 後は実際に身体能力を測定しないと決められないので、ここで出来ることはない。残った時間は座学ということで、オレが行おうと思っているトレーニングについて、桔梗に軽く説明させて終わった。

 

 

 

◇◆

 

 

 

 次の日、体育の授業になると、男子と女子の身体測定を行うことになった。確定枠であるオレや須藤以外の推薦競技のメンバーは、この測定の結果で決めていくことになる。棒倒しや綱引きなどは、力が大事になるということで、まずは握力から測っていくことになった。

 

「俺からやるぜ、平田。まず俺がやって、高い目標を見せつけてやる」

 

 と、言う訳で、準備を終えると、原作通り最初は須藤が指針を示すと言って握力計を平田から奪い取る。

 

 仕方ないので、そのまま須藤には好きにさせ、残るもう一つの握力計を他の男子に順番に回していく。とりあえず、一番近くに居た博士に握力計を渡した。「せ、拙者、物理的な力はないでござるぅ~」と言いながら、必死に握力計を握りしめている。

 

「見てろ。これがクラスを牽引する男の実力だ――オラァ!!」

 

 気合と共に、須藤が握力計を握り込み、数値が上昇していった。原作では82.4キロという数字だったが、どうも原作より成長しているようで、85.1と数字が上がっている。

 

「85.1ぃ!?」

「馬鹿力過ぎだろ!」

 

 池と山内が毎度同じくリアクション要員として、須藤の握力に驚いていた。

 

「へっ! 普段から鍛えてっからな、これくらいは当然だ。おら、お前もやれよ高円寺」

 

 そう挑発するように須藤が声をかけるが、当然高円寺はいつもの高円寺節でスルーしている。

 

「興味ないねぇ。私のことは無視してくれて構わないよ」

「俺に負けるのが怖いのか? ま、この数字を見ちゃ無理もねーけどな」

 

 安い挑発だが、高円寺は乗って来ない。須藤も、これ以上高円寺に時間をかけるのは無駄と判断したのか、笑顔でオレに握力計を渡してきた。

 

「ほれ、綾小路。本気出せよ」

「本気か……出してもいいが、握力計が壊れるかもしれないからほどほどにしておく」

 

 まぁ、本気で壊れはしないだろうが、100くらいは普通に出せる。実際にオレの握力を体験したことがある須藤はそれが嘘やハッタリじゃないことがわかったようで、「へへっ、楽しみだぜ」と、子供のような笑みを浮かべていた。

 

 改めて、ゆっくりと握力計を握っていく。

 

 数値を見ながら、徐々に力を入れていくと、メモリが10、20と上がっていった。60を過ぎてもまだまだ上がる。その後、すぐに須藤の結果である85.1を超えたが、それでも止らない。数値がさらに上昇し、そのままメモリが限界の100まで行くと、そこで力を入れるのを止めた。

 

 やろうと思えば、握力計も壊せたかもしれないが、学校の備品を壊すのは申し訳ないのでここらで止めておこう。

 

「ひゃ、100!?」

「マジかよ……」

 

 平田が驚愕の表情で握力計の数値を確認し、須藤も驚いたように声を出している。

 

「やっぱすげぇな、お前!」

 

 正直、もっと悔しがるかと思ったが、負けたはずなのに須藤は何故か嬉しそうにしていた。前にオレの握力を体感していたこともあって、もしかしたらこうなると感じていたのかもしれないな。

 

「まぁ、100も85もそこまで変わらない。誤差みたいなもんだろう」

 

 とりあえず、下手に煽ってヘソを曲げられても困るのでそうフォローしておく。だが、須藤は「すげぇすげぇ」と喜ぶだけだった。

 

「綾小路ゴリラ……」

「ゴリキング綾小路……」

 

 ゴリラはやめてくれ、池、山内。

 

「やっぱり、綾小路くんは結構力あるんだね。凄いや」

「そういう平田もクラスで三番目じゃないか」

「でも、倍近く差があるよ? しかも、あれが全力って感じじゃなさそうだし……」

 

 確かに、Dクラスの平均は40~50の間だ。オレ、須藤の後ろは平田の57.9でかなり差が開いている。

 

「おいおい……頼りにならねーな、うちのクラスはよ。綾小路と俺以外がまるでゴミじゃねーか。次点の平田でも57.9って、差がありすぎんだろ」

 

 バカにしているというよりは、少し困ったように須藤がそう口にする。もう少し自分とどっこいくらいの生徒が居て欲しかったのだろう。

 有り得ない可能性だが、高円寺が本気を出せば、オレと同じかそれ以上の数値を出したかもしれない。が、やる気がない以上は当てに出来なかった。

 

 実際、オレと須藤以外はそこまで突出している訳ではないが、平田や三宅、牧田は男子の平均以上の結果を出しているので別に問題はないだろう。

 

「そうしたら……綱引き、四方綱引きは、単純に測定器の数値順でいいね。綾小路くん、須藤くん、僕に三宅くん――」

「なぁ、綾小路、平田。もう、俺たちにチャンスはないのかよっ?」

 

 綱引きの選手にも選ばれず、推薦競技に出られない池が嘆くようにそう声をかけてきた。

 

 だが、実はあったりする。唯一、誰でも出られて結果を出せるかもしれない競技が――

 

「そんなことないよ。借り物競争なんかは運動神経よりも運が試されるからね。希望者を募って決めても良いと思う」

「そうだな。オレと須藤は全競技に出るつもりだけど、残りの枠は適当にじゃんけんで決めればいいんじゃないか?」

 

 と、適当な提案をすると、女子も混ぜて全員でじゃんけん大会が始まった。原作では全員参加だったが、今回は参加希望者のみにしているので、運動が苦手な生徒は参加していない。

 

「よっしゃー! 勝利のV!!」

 

 オレと須藤以外、残り4つの枠の一つを獲得したのか、池がそう声を上げた。他のメンバーを見てみると、女子が松下と前園。男子は池と宮本になったようだ。

 

 松下ももう実力を隠すつもりはないのか、身体測定でもかなりの結果を出している。また、なるべく多くの競技に参加するつもりでいるようで、運でも結果を出して喜んでいた。

 

 仲のいい女子たちから、「松下さんって、意外と運動できるんだー」という声をかけられているが、「普段の体育は面倒だから手抜いてたんだよね」と、上手く言い訳をしながら流している。勉強と違って、運動は手を抜いていても誤魔化しが利きやすいからな。

 

「じゃあ、後は個人種目だけど、とりあえずこれは適当に決めちゃって……」

 

 櫛田の書記になりつつある平田が、参加表に順番を記入していった。とはいえ、あくまで暫定的なものであり、ここから入れ替わることも多々あるだろう。

 

「みんな! 今取り決めた情報は非常に重要なもので、他クラスには知られたくない部分だ。自分の番と、パートナーだけをメモするだけで、撮影等で記録は残さないようにして欲しい!」

 

 平田がそう声を上げて注意を促した。クラスメイトたちもわかっているとばかりに頷きを返している。とはいえ、すぐにこの声掛けも意味がなくなるんだけどな。

 

 

 




 原作との変化点。

・クラスを上手く誘導して能力制を納得させている。
 堀北を成長させる必要性がないので、軽井沢の力も使って早々にクラスを一つに纏めさせた。ここからはクラス一丸となって、協調性や個人の能力を高めていくターン。

・須藤と高円寺がそこまで揉めていない。
 原作よりも須藤が成長しているため、あまり喧嘩を売っていない。

・須藤の握力が上昇している。
 清隆という自分以上の存在がいるため、原作よりも努力を重ねている。

・握力で多少本気を出した。
 とりあえず、100。須藤が子供のように喜んでいる。

・松下もある程度本気を見せている。
 もし、雪がいなければリレーなどでも活躍できたかもしれない。



 今話の登場人物一覧。


・綾小路清隆
 影でクラスを操っている。また、能力を隠す気がないので、握力も100までは力を見せた。

・椿雪
 実は運動能力は須藤と同じくらいある。握力では流石に負けるが、スピードは雪の方が上。

・堀北鈴音
 無人島試験や船上試験を超えて、クラスに馴染み始めている。今回も場を荒らすことなく自分の意見を提案した。物言いが少しだけ柔らかくなっている。

・櫛田桔梗
 リーダーとしてクラスを纏めている。クラスメイトの意見を上手く取り込みつつ、自分の意見に従うように誘導をかけている。

・佐倉愛里
 原作と違って、クラスでも存在感が出てきた。そのため、雫がやるなら自分も――と、やる気のない生徒を誘導できている。

・軽井沢恵
 櫛田をサポートしながら上手くクラスを纏めている。櫛田とのコンビで、もうほぼクラスを手中に収めたもの。

・松下千秋
 この機に運動能力系は本気を出すことにした。とはいえ、流石に現役運動部には適わない。それでも、櫛田よりも運動能力は高い。

・高円寺六助
 お付きの先輩女子たちからの情報で、自分が何もしなくても赤組が勝つとわかったためやる気がゼロ。今回は批判を浴びることになっても何もする気がない。

・平田洋介
 清隆や須藤がとんでもない記録を出して頼もしさを感じている┌(^o^┐)┐

・須藤健
 自分がクラスをけん引すると意気込んでいる。しかし、想像以上にDクラスの能力が低いことで、少し頭を抱えている。

・幸村
 運動は苦手だが、クラスの足を引っ張らないように頑張ろうとしている。

・池、山内
 櫛田や佐倉に上手く釣られて練習に参加することになった。池は原作と違って、借り物競争のメンバー入りしている。


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