月が輝くどこか懐かしい雰囲気のするジャズが流れる街、透き通った世界には似つかわしくない欲望渦巻くカジノが立ち並ぶその郊外にその運び屋と呼ばれる少女はいた。
人は過ちを繰り返す…
運び屋と呼ばれる少女に届いた連邦生徒会から届いた1つの配達依頼、簡単な仕事になるはずだった…しかし闇が彼女の身に迫っていた。
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ぼんやりとした意識の中声が響く…
「仕事は済んだでしょ、金払ってよ」
「そうせかないの、相 棒」
その声で目を覚ました『私』は自身が縛られていることに気が付き、拘束から逃れようともがく
「おい、こいつ目を覚ましましたよ」
私は声の方を向くと数人のヘルメットを被った少女の中心にいる白黒のチェック柄が目立つ制服を着た少女と目が合った。
「さっさとやっちまいましょうよ」
取り巻きのヘルメットがそう言うとチェック柄の少女は小さく溜息をつきながら指で制止する。
「相手に敬意を払わないのがあんたら流なのかもしれない、でも私は変わり者なのでね…」
そう言うとチェック柄の少女は懐から鈍く輝くカジノチップ様のものを取り出す。
私が連邦生徒会に届けるはずだった荷物だ…
「貴女は立派に仕事を果たしたわ」
そう言うと少女はチップを懐に戻し変わりに装飾の施された拳銃を抜く、
「巻き込んでしまって申し訳ない…こんな状況に置かれたら自分の運の悪さを恨むでしょうね…」
少女が拳銃をこちらに向ける。
「でも…最初から決まっていたのよ」
そう言うと同時に引き金が引かれ鉛玉が私の頭部に命中する。
薄れゆく意識の中、
「アビドスにでも捨てておきなさい」
と言う少女の声を最後に私は意識を手放した。
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砂に埋もれゴーストタウンと化しつつあるアビドス自治区を小鳥遊ホシノは歩いていた。
「ん〜?」
目線の先には半ば砂に埋もれているように見える少女を見つけ足を止める。
「大丈夫?」
最悪が脳裏をよぎるも埋もれている少女に声をかけつつ近付く、手足を縛られ、猿轡まで噛まされている。
息をしていることを確認するとホシノは拘束を解き、少女を起こす。
「うん…」
か細い声をあげつつ目を覚ました少女を見て安堵するホシノ
「こんなところで縛られてなにがあったのさ?」
声をかけるも少女は衰弱しているようでまともな受け答えができない様子であった。
「こりゃまずいな〜
」
ホシノは彼女をここに放置することはできなかった。
自身の水筒の水を飲ませつつ肩を貸し、アビドス高等学校まで引き摺るように連れて行くことになった。