真剣で弟子に恋しなさい!   作:コブー

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ROUND12 2年S組

 

全校朝礼が終わり、2年S組に4人の転入生がやって来た。

 

「え〜朝礼でも言っていたように我がS組に4人も転入生がやって来たので仲良くするように」

 

2年S組の担任の宇佐美 巨人がそう言う。

 

そして瞭太がS組の現メンバーを見た感想は・・・

 

「(金ピカ制服、メイド、ハゲ、イケメン、軍人・・・メンバーが濃すぎる)」

 

しかし1人の人物が気になる。

 

「(あの白い女の子・・・何処かで見たような・・・)」

 

瞭太がそう考えていると・・・

 

「ヒュホホホ。英雄というからにはそれなりの力を見せてもらわんとな」

 

2年S組の不死川 心がそう言う。

 

そもそも川神学園のS組はプライドが高い。弁慶は学校で川神水を持ち込んで飲んでいるが、2年生の学年順位が4位以下なら退学しても良いと条件でOKを貰っている。

 

ちなみに瞭太は現在、川神水を持って来ているがバレてない。そもそも闘う時にしか飲まない川神水を持って来ている。

 

「弁慶、私と決闘しなさい」

 

そう言うのは軍人の格好をした・・・というかマジのドイツ軍人のマルギッテ・エーベルバッハが弁慶に決闘を挑む。

 

しかし弁慶はあまり乗り気では無かった。

 

「戦うのは面倒くさいから・・・私が錫杖で軽く叩くからそれで動かなかったらそっちの勝ちでいいよ」

 

「いいでしょう、来なさい」

 

変則ルールでのミニ勝負が始まった。

 

マルギッテは自身の武器のトンファーを構えてガード体勢を取る。

 

本当に軍人だからこそ、数々の戦場を生き抜いてきたそれは堅牢のごとき防御だと自負している。マルギッテの余裕の表情は崩れなかった。

 

「そぉい」

 

「なっ!?ぐぅぅ!!?」

 

気の抜けそうな声を出した弁慶の一撃だが、それはあまりにも重かった。

 

マルギッテを廊下まで押し出した。弁慶、完全なパワータイプである。

 

マルギッテはトンファーを握った手に痺れを感じていた。そして、弁慶の実力を改めて確認した。

 

「(お〜。女性だとマリーザさんと良い勝負するパワーじゃん)」

 

瞭太は弁慶の力を見て闘ってみたいと思ったが、本人の意思も尊重するのも大事なので無理は言わない。

 

「次は義経の番だな!」

 

そう言う義経は何かを纏めたノートを取り出した。

 

「義経は自由研究として多摩川の生態調査をしてきたぞ!皆で地球環境について考えていこう!」

 

 

シーーーーン。

 

 

「・・・あれ?どうしたんだ?」

 

 

このプライドが高いS組に義経の自由研究に興味を持つ者は居なかった。

 

「み、見てくれ!この鳥は普段は警戒心が高くて少しでも近づくと逃げてしまうけど、座禅をしている人の肩に止まっていたんだ!普段は肩に止まる事はないんだ!」

 

そう言い写真付きのページを見せる義経だが・・・

 

 

シーーーーン。

 

 

義経がノートを開いて説明をするがプライドが高いS組連中は静かだった。

 

「(反応してやれよ。やれやれ)」

 

瞭太はチラッとノートを見ると、ある事に気づいた。

 

 

「それ俺じゃねーか!!」

 

 

座禅をしている人物は瞭太だった。

 

鳥が飛ばないように出来るだけ近くで写真を撮った義経。ギリギリ瞭太の顔が分かる位置まで近づいて鳥と一緒に写真を撮ったのだ。

 

「これは君だったのか!本当は声を掛けて写真の許可を取りたかったけど、近づきすぎると鳥も飛んでしまうし、それに・・・あまりにも座禅に集中していたから声を掛ける事が出来ないで写真を撮ってしまった。申し訳ない」

 

勝手に写真を撮った事を謝罪する義経。

 

「いやいや気にしないでくれ。にしても、若干猫背になりかけてる座禅だな。姿勢をもう少し正さないといかんな」

 

瞭太も瞭太で普段の座禅姿が分からなかったから為になった。

 

「しかし君の座禅の集中力は凄い!他の鳥達も警戒しないで君の肩に止まりに来てたから義経は驚いた!」

 

それほど瞭太の座禅は周囲に溶け込むレベルの座禅である。

 

「そいえば君の名前は?」

 

「そいえば自己紹介ちゃんとしてなかったな。俺は池谷 瞭太だ。よろしく義経」

 

思わぬ形での自己紹介になった。

 

 

 

 

〜放課後 2年F組〜

 

 

 

「よし。S組に行くか」

 

そう言い出したのは直江大和。

 

「お、あの弁慶を見に行くんだな。俺様も行くぜ!」

 

大和の意見に賛同する島津岳人。顔がニヤけている。

 

「ガクト、ほんと考えが分かりやすいよね」

 

ガクトの顔を見て言う師岡卓也。

 

「とかいってモロ、お前も行く用意してんじゃねぇか」

 

行く準備をしている師岡に言う風間翔一。

 

「自分も行くぞ!」

 

ドイツからの留学生、クリスティアーネ・フリードリヒ。

 

「大和が行くなら私も・・・」

 

「アタシも行くよー!」

 

椎名 京と川神一子もS組に向かう。

 

 

彼らは【風間ファミリー】って仲良しグループで後2人居る、1年の黛 由紀恵と3年の武神、川神百代だった。

 

 

〜放課後2年S組〜

 

武士道プランの義経達を一目見ようとやってくる野次馬が沢山居たが、マルギッテが検問して追い返してた。

 

S組の平穏を守る為だそうだ。

 

そんな最中、瞭太は1人のクラスメートと会話をしていた。

 

「お前が池谷 瞭太だな!姉上からお前の事は聞いているぞ!」

 

九鬼英雄。彼は九鬼揚羽の弟である。

 

「同じクラスメートだから困った事があったら我に遠慮なく言ってくれ!」

 

「おう!よろしくな英雄!」

 

瞭太が英雄に握手をしようと近づいたら・・・

 

「英雄様って様付けしましょうね〜」

 

従者部隊序列1位の九鬼英雄の専属従者である忍足あずみが英雄に見えない位置でクナイを使って瞭太を脅す。

 

 

しかし・・・

 

 

「せい!!」

 

ドンッ!

 

「かはっ!?」

 

瞭太は あずみの持つクナイの手を掴み、あずみを投げた。

 

大きな音がしてクラスメート全員が此方を見る。

 

「あ、悪い。俺の間合いだったから殺気に反応してやっちまった」

 

1ヶ月も炎魔洞門で殺意の波動を纏った師匠を相手にしていた為に殺気とかの気配に敏感になっていた瞭太だった。

 

「おぉぉ。見事な投げ技じゃな」

 

柔術を使う不死川 心は瞭太の投げ技に感服する。

 

瞭太はあずみの腕を掴んで起こしてあげる。

 

「うむ!姉上から聞いていた通りだな!」

 

間近でその光景を見ていた英雄が声を出す。

 

「九鬼の仕事で姉上は格闘家を引退する事になったが、再び格闘家の道を歩みだしてな、良い鍛錬の相手と言っていたのだ!」

 

もちろん九鬼の仕事も優先するが武道の鍛錬も怠らない九鬼揚羽。

 

「そう言ってもらえるとありがたい。揚羽さんにはお世話になったからな」

 

「・・・少しばかりだが、お前の事情は知っている」

 

英雄は揚羽から瞭太の行方不明事件の詳細を簡潔で聞いていた。

 

「・・・そうか」

 

「さっきも言ったが同じクラスメートだし、何か困り事があったら遠慮なく我に言ってくれ!」

 

英雄と瞭太が会話してる最中・・・

 

「らしくないですね女王蜂」

 

「うるせぇ猟犬」

 

英雄が見てない所でメイドモードから通常モードのあずみでマルギッテと会話をする。

 

「アタイも揚羽様からアイツの事は聞いていた。英雄様よりも詳しくな」

 

「九鬼財閥が彼とどのような関係があるのです?」

 

「炎魔洞門の帰還者って知ってるだろ?」

 

「ええ。ですが九鬼財閥が帰還者を匿ってマスコミ達は誰が帰還者なのか分からずじまいでしたが・・・まさか、彼がその帰還者ですか?」

 

「あぁ。元々は揚羽様がアメリカでの仕事から日本に帰る飛行機でテロリストの襲撃にあってアイツがテロリスト達を追い出してたらしいが、テロリスト達が仕掛けた時限爆弾を飛行機から持ち出して自ら飛び降りて一般の乗客と揚羽様を守ったんだ」

 

事件の真相の端末をマルギッテに言うあずみ。

 

「しかし飛行機から飛び降りてよく生きてましたね」

 

「お前も見ただろ。・・・たぶん座禅をして浮いて助かったんだろ」

 

全校朝礼を思い出す2人。

 

「・・・ヨガって浮かぶものでしたっけ?」

 

「・・・アタイに聞くな」

 

ヨガに関する事を考える2人だが考えるのは直ぐに止めた。

 

「それにアイツ・・・只者じゃねぇ」

 

「意外ですね。貴女がそこまで言うなんて・・・」

 

「だったら闘ってみたらどうなんだ?」

 

「・・・しばらく様子を見ます」

 

マルギッテが瞭太を見ていると・・・

 

 

「こんにちは〜!」

 

2年F組の風間ファミリーがやって来た。

 

実は義経達を見る為に放課後に野次馬が続出。ちなみに瞭太はインパクトがある登場はしたが結局、武士道プランのメンバーに皆が注目しているので、あまり瞭太に関する事は無かった・・・。

 

「おお!一子殿!我がS組に何の用事で!」

 

英雄が一子がやって来た時に雰囲気が変わる。

 

九鬼英雄は川神一子に想いを寄せてるのだ。

 

「あ、九鬼くん。えっと・・・池谷くんいる?」

 

「む?瞭太か?勿論いますぞ!」

 

なんと放課後に初めて瞭太の元に訪れる人物が現れたが・・・

 

「どけぇ!!」

 

「きゃっ!?」

 

「おっと!!」

 

急に後ろから一子を押し出して、バランスを崩した一子を瞭太が受け止める

 

「大丈夫か?」

 

「う、うん!ありがとう。ちょっと何すんのよ!!」

 

「うるせえ!F組の落ちこぼれが!!」

 

「お前は確か人数関係でA落ちした奴か?」

 

ロリコンハゲ頭の井上 準が言う。

 

「あぁ!そうだよ!!転入生が4人も来たせいでA落ちしたんだよ!!そこのお前!俺と勝負しろ!!」

 

そう言い瞭太に向けてワッペンを叩きつける。

 

「彼は貴方や義経達が来た事によってクラスの人数関係でA落ちしています。それで彼は貴方に決闘を申し込んでいるのです」

 

いきなりの出来事に瞭太は固まっていたが、葵 冬馬が瞭太に説明する。

 

「説明はありがたいが・・・近くないか?」

 

ちなみに彼はバイである。

 

「つか何で俺に決闘を挑むんだ?まぁ理由は分かるけど」

 

そもそもS組に4人は来たが3人は武士道プランの申し子で勝てる見込みが無いと判断したのだろう。

 

ビッグネームの源 義経、武蔵坊弁慶、那須与一で瞭太は武士道プラン関係無しだからこそターゲットしたのだろう。

 

 

しかしこの場にいる全員は知らない。

 

 

2年S組の転入生で1番強いのは源 義経、武蔵坊弁慶、那須与一ではない。

 

 

「良いから勝負しろ!!」

 

「・・・分かった」

 

 

 

2年S組の転入生で1番強いのは瞭太だからだ。

 

 

 

 

 




次回は川神学園での初バトル
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