真剣で弟子に恋しなさい!   作:コブー

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ROUND8 鬼と隆・・・そして・・・

 

「「一瞬千撃!瞬獄殺!!」」

 

今日も瞭太は豪鬼との修行で奥義の瞬獄殺を豪鬼に放つ。

 

というか、豪鬼が頃合いかと言い。修行以上の死合いを始めた。

 

豪鬼も同時に瞭太に瞬獄殺をする。

 

「ぐううううう!!!」

 

しかし当たり前だが技の練度は豪鬼が上である。

 

「・・・(あの男と我と違う形で殺意の波動を物にしたか)」

 

「はぁ・・・はぁ・・・」

 

しかし豪鬼も無傷では無かった。

 

「・・・」

 

身体の一部から血が流れる。

 

この1ヶ月の短期間で瞭太は急成長を遂げた。

 

「・・・ハハッ」

 

「やはり笑うか小僧」

 

「笑いますよ」

 

「ならば己の意地を通せ。師弟の真似事はここで終わりよ!」

 

「(免許皆伝って事か・・・)」

 

その言葉は教える事はもう無いと瞭太は分かっていた。

 

「・・・む?」

 

豪鬼は瞭太から視線を外して前を見る。

 

「ん?」

 

瞭太も気配を感じて起き上がり豪鬼の視線の先を見る。

 

 

「久しぶりだな豪鬼」

 

「・・・小童か」

 

そこに居たのは赤い鉢巻を額に巻き、髭を蓄え、晒巻の半裸に袈裟と雪駄を着用している男性がいた。

 

「(こ、この人・・・強い・・・)」

 

瞭太は見ただけで男性の実力を見抜いた。

 

 

この男性は武人なら誰でも知っている男・・・リュウ。

 

 

「・・・・」

 

リュウは何も言わずに構えだす。

 

「・・・・」

 

豪鬼も何も語らずに構えだす。

 

「・・・・・」

 

瞭太は何をするか察した為に、痛む身体を起こしてその場から離れる。

 

 

 

ROUND1 Fight!

 

 

「波動拳!!」

 

「豪波動拳!!」

 

 

2つの気弾が同時に飛び出しぶつかり合う。

 

 

「うおおおおおおお!!!?」

 

 

かなり離れた瞭太でも、ぶつかりあった気弾の衝撃波が襲う。

 

 

 

 

〜炎魔洞門の海域〜

 

「な、なんて気なんだ!!?」

 

九鬼財閥が用意した船で待機していた揚羽が炎魔洞門から感じた大きな気に驚いた。

 

「あ、揚羽様!大丈夫ですか!!?」

 

揚羽の専属従者の小十郎ですら大きな気に驚く。

 

「この程度で慌てる事は無いぞ」

 

「れ、烈殿」

 

揚羽に話しかけるのはリュウと少し因縁がある破戒僧・・・烈。

 

「リュウと豪鬼が拳で語り始めた合図だ。暫くは大きな気で荒れるぞ」

 

ちなみに烈はリュウと一緒に玄武寺で共に修行して暮らしている。

 

 

〜炎魔洞門〜

 

「竜巻旋風脚!」

 

「竜巻斬空脚!」

 

互いの蹴りがぶつかり合い、共に弾き飛ばされる。

 

「れ、レベルが違いすぎる・・・」

 

衝撃波に耐えながらリュウと豪鬼の闘いを見守る瞭太、そして互いに会話が始まる。

 

 

「・・・うぬは未だに笑うか」

 

「・・・・」

 

豪鬼の問いに笑うリュウ。

 

「笑うか?死合いを・・・小童!!」

 

そう言い豪鬼は豪波動拳を放ち、リュウはガードする。

 

「俺が全霊をかけて打ち込んでいることは拳で伝わっているはずだ・・・違うか?」

 

「・・・・」

 

リュウの問いに豪鬼は応えない。リュウの言う通り拳で語り、リュウが全霊をかけて打ち込んでいる事は拳で伝わっているからだ。

 

闘いを見届けてる瞭太は豪鬼に違和感を感じた。

 

「(なんか・・・いつもの師匠と違う気が・・・)」

 

その疑問が解決するようにリュウが語る。

 

「それに・・・感じるぞ。さっきから・・・お前も笑っているんじゃないか?」

 

「・・・ぬぅ?たわけたことを!!」

 

豪鬼は気を全開にし構え、リュウも構える。

 

「真空!」

 

「滅殺!」

 

 

 

互いに気を溜めて同時に放つ。

 

「波動拳!」

 

「豪波動!」

 

 

 

2つの気弾がぶつかり、大きな衝撃が襲いかかる。

 

 

「(ど、どうなった!?)」

 

瞭太は咄嗟に岩裏に隠れて衝撃波に耐えていた。衝撃波が収まり、2人の方に顔を向けると・・・

 

「・・・・」

 

「・・・・」

 

気弾を放ったポーズのまま固まっていた。

 

 

「ここまでだな」

 

「・・・ふん」

 

互いが語り終え、闘いが終わった。

 

 

 

 

 

〜炎魔洞門の海域〜

 

 

瞭太とリュウは手漕ぎのボートに乗っていた。

 

「・・・・」

 

瞭太は先程まで居た炎魔洞門を見る。

 

豪鬼との死合いを終えたリュウは瞭太と会話をする。

 

九鬼財閥が瞭太を探しに炎魔洞門にやって来た事とかを聞いた。

 

自分を探す為に色々な人が動いていると・・・。

 

 

豪鬼との師弟の真似事は終わりと冒頭で言っていたように、瞭太は帰るべき場所に帰るのであった。

 

「・・・(この子から殺意の波動を感じる。だが俺と豪鬼とは違う殺意の波動・・・)」

 

リュウは瞭太が豪鬼から師事してもらっていた事に驚いてはいたが・・・瞭太の殺意の波動が自分と豪鬼と少し違う事に興味があった。

 

「(・・・しばらく様子を見た方がいいか)」

 

 

 

 

〜炎魔洞門〜

 

瞭太とリュウが去っていった炎魔洞門で豪鬼は木の仏像を彫っていた。

 

『師匠!俺は師匠と違う道で師匠と拳で語れる強さになります!!短い間でしたけど・・・1ヶ月ありがとうございました!!また闘いましょう!!』

 

炎魔洞門から去る瞭太を思い出し仏像を彫る豪鬼。

 

「・・・む?」

 

彫っていた木の仏像は笑っていた。

 

1ヶ月共に過ごした弟子のように笑っていた。

 

「・・・・ふん」

 

豪鬼はくだらんと言わんばかりに再び彫る。

 

 

 

しかし水面に写った豪鬼の顔は・・・笑っていた。

 

 




リュウは小童。
瞭太は小僧。

でいきます!
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