作中『』で書かれている文は字幕が出てると思っていただけるとどうでしょうっぽくなるかと思います。
ただし台詞は読みにくくなったので通常のかぎかっこにしてあります。
場面転換は3行改行。
ナレーション、強調等は1行改行にしてあります。
自分でかいててあれだけど読者負担重いな……
サイコロの旅_01
How do you like TohoProject……
20XX年 秋
幻想郷であの伝説の番組が復活しようとしていた。
6年という長きにわたる間愛され続けた水曜どうでしょうを再現して幻想郷で放送しようという企画であった。
番組の出演者、東風谷早苗。
彼女はこの企画の発案者でありこの企画の
もう一人の出演者、博麗霊夢。
彼女は博麗神社の巫女であり、この企画について何も聞かされていない哀れな出演者である。
これは、二人の出演者と、二人のディレクターによる、女四人の果てしない旅の幕開けであった……
20XX年 9月24日
午後2時35分
博麗神社前
早苗「と、言うわけで霊夢さん!」
大袈裟なくらいに体ごと顔を霊夢に向けてカメラを指差す早苗。
早苗「これから一緒に信仰を回復させるための、ビッグイベントを一緒に起こしましょう!」
霊夢「いや、ビッグイベントってあんたね……」
レミ「ふふ、無駄よ博麗霊夢。あなたの予定がこれから一週間空いているのは分かってるのだから」
そう言って胸を張るのは今回の企画のディレクターのレミリア・スカーレットだ。
文「あやや、まさかこんな美味しいイベント逃したりしませんよね?」
そう煽りながらホームビデオ用のハンディカムカメラを構えるのはディレクター兼カメラマンの、射命丸文その人だ。
霊夢「いや、別に今更……」
早苗「ちなみに霊夢さん」
霊夢「なによ」
早苗「もう決定事項で新聞でも大々的に広告してるので拒否権はないと思ってください」
霊夢「いったい人の許可なしに何してるの!?」
しゃべらずにブイサインをする射命丸がもちろん新聞を書いた本人だ。
早苗「まあまあ霊夢さん、まずは騙されたと思って付いてきてくださいよ、きっと霊夢さんも気に入ってくださると思いますから」
霊夢「もう……仕方ないわね、一回だけよ?」
早苗「さすが霊夢さんです!それじゃあ今回のスペシャルサンクス、八雲紫さんお願いします」
霊夢「何で紫?」
早苗「ちょっと移動が面倒なので、ちょっとご協力をいただくんですよ」
霊夢「いやいやいや、待って、今からいくの?」
早苗「はいそうですよ」
霊夢「私何も準備してないんだけど」
早苗「大丈夫ですよ霊夢さん、私達がちゃんと用意してますから」
『もう企画も全部決まってます』
霊夢「そうなの?」
ちらっとディレクター陣を見やる霊夢。
レミ「当然じゃない、もうホテルも準備できてるわ」
『もちろん嘘』
霊夢「あら、本当に準備いいじゃない」
早苗「ただ、企画はまだ決まってないので今晩ホテルでくつろぎながらみんなで決めるということで」
『これも嘘』
霊夢「ふーん、まあ分かったわ」
早苗「と言うわけで行きましょう!」
20XX年 9月24日
午後2時50分
東京成田空港前
カメラの前にたつ二人は外でも違和感がない服に着替えていた。
そして伝説の始まりの地、成田へ来ていた。
早苗「さぁついに始まりましたよ霊夢さん」
霊夢「始まっちゃったわね……私ね、さすがに幻想郷のなかでやると思ってたのよね」
早苗「残念ながら幻想郷では余りに行ける場所も少ないので外に来たんですよね」
レミ「いいからとっとと発表しちゃいなさいよ」
早苗「まあそうですね。さて、企画の発表ですが」
『企 画 発 表』
霊夢「は?まだ決まってないんじゃないの?」
『決まってます』
霊夢「いやいやいや、ちょっと聞いてないんだけど」
『だって今言ったもん』
霊夢「今言ったもんじゃないのよ!」
早苗「もう霊夢さん往生際が悪いですよ」
霊夢「あのねぇ、私ここまで騙されてしかいないのよ?」
早苗「まぁ半分そういう企画ですからね」
レミ「ちょっと早苗、早く発表しなさい」
レミリアから一枚のボードが渡される。
早苗「さて霊夢さん、これなんだと思います?」
早苗が見せるボードには1~6の数字とその横に文字がかかれている。
『一 ラ・フォーレ
二 We ライナー
三 オレンジライナー
四 らくちん
五 ドリームふくふく
六 エアポートリムジン』
霊夢「いや何って聞かれても……目的地?遊園地みたいな」
早苗「おしい!これは目的地じゃなくてですね」
早苗『移動手段です』
霊夢「あ、これ移動手段だったの。電車とか私乗ったことないし、まぁそれは魅力的かも」
早苗「しかも長距離深夜バスです」
『長距離深夜バス』
霊夢「へー」
早苗「ちなみにここのなかに12時間近く乗ることになるものも入ってます」
霊夢「はぁ!?12時間!?」
早苗「で、どうやって手段を決めるかと言いますと……これです!」
早苗がポケットから小さな紙で出来たサイコロを取り出した。
早苗「伝統の明治のキャラメルサイコロです!」
『明治キャラメルサイコロ』
霊夢「サイコロなのはともかくだよ、何でこんなちゃちいサイコロに私達の運命委ねなきゃいけないのさ」
早苗「いやいや、このサイコロは伝統ですから。ほら霊夢さん食べちゃってください」
霊夢「食べちゃってくださいって……いやいただくけどね?」
早苗「さて、目的地なんですが、元ネタにあやかって北海道は札幌が目的地です」
霊夢「もぐもぐ)ずいぶん遠いじゃない」
早苗「まあまあそう言わないで、移動は自力じゃないんですから」
さて、ここで読者の皆さんにそれぞれのバスの目的地を紹介していくわ。
一番のラ・フォーレ号、これは北海道目前の青森よ。
二番のWeライナーもとりあえずひと安心、新潟行き。
三番のオレンジライナーは危険、四国は松山市行き……ところで四国ってどこら辺?
四番のらくちん号は一応北へ、盛岡。
五番のドリームふくふく号は本州最西端の下関行き。
六番のエアポートリムジンは羽田行き、問答無用で飛行機にのって札幌へ。
お願いだから3、5、6はやめてちょうだいね。
『運命の第一投』
早苗「それじゃあ第一投、いかせていただきますよ!」
霊夢「はいはい、どうぞー」
早苗&霊夢「なにがでるかななにがでるかなそれはサイコロ任せよう!」
早苗がサイコロを天高く放り投げる。
地面で一度バウンドして静止した。
D「三よ!」
三、オレンジライナー松山行き。
北海道行くって言ってるのに最悪の出だしね。
早苗「ちなみに霊夢さん、これどこ行きだと思いますか?」
霊夢「どこって……たしかオレンジってみかんだったわよね……てことは西の方?」
『正解』
早苗「その通り、これは四国の松山行きですね」
霊夢「これ北海道目指してるのよね」
早苗「そうですね」
霊夢「四国って真逆じゃない!」
早苗「霊夢さん」
霊夢「なによ」
早苗「あてのない旅に出ましょう!」
霊夢「うるさいわよ!」