気づいたらでっけえウツボだった。   作:琥珀色の大西洋サバ

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はい、第七話です。よかったら見てやってください。


死闘、海牛。(中編)

 

やっべぇ、どうしよう。強ぇ。勝てる気がしなくなってきた。なんとか攻撃を避けるけどこのままじゃジリ貧だ。これからどうやって勝つ?取り敢えず俺は体をぐるぐると渦を巻くように泳ぐ。"アイツ"の動きをこの渦巻きで制限するのが目的だ。あの巨体に効くのかわからないが、やるしかない。

 

 

 少しは効果はあったみたいで、"アイツ"の攻撃速度は少しだけ遅くなった。

 

 

 

 

「ク"モ"モ"モ"オ"オ"オ"ォ"ォ"ォ"ォォォォィ"ィ"ィ"ァ"ァ"ァ"ン"ン"ン"!!!!」

 

 

 

 

 まぁ、すぐにその渦巻きは"アイツ"が一発大声で咆哮しただけで消されちゃったんだけどね!!畜生めぇぇぇ!!(実際牛なので間違いではない)

 

 "アイツ"は攻撃する時にその部分が黒く染まる。現状からしてその部分が硬くなり、攻撃力が上がるということは分かっている。そのおかげでどこで攻撃するかが分かるのはこちらの利点だ。次来るのは……角か!

 よし回避成功!!このまま攻撃パターンを読み続ければ………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そう思った時にもう遅く、自分の脇腹にはもう傷跡がついていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ------ッッッッ!我慢しろ!隙を見せたら一瞬でやられる!!隙を見せるな!!ッ!来る!次は……目!?

 あっぶなぁ!?俺はなんとか追撃を避けることに成功する。速い!圧倒的な反応速度だ。どうしたらいい?あちらには圧倒的な攻撃力、そして反応速度がある。こちらにはそれがない。言い換えれば攻撃手段がなく、避けようにも時間が経つにつれ、回避しても更に次を読まれてしまう可能性がをあるということだ。どうしたら勝てる?どうしたら"アイツ"に傷を負わせられる?考えろ、考えるんだ。何か考えろ!

[どうしたら"アイツ"に勝てる?]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 この策しかない。また命懸けの作戦だよ。はぁ、もうここ数日命の危険ばっかだなぁ。嫌になりそうだ。

 え?これはお前が始めた物語だろって?そりゃそうだけどさぁ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 牛の鼻輪を知っているだろうか?

 以前にも説明したが、牛は聴覚と嗅覚がよい。特に牛の嗅覚は[敵の特定]、[餌の場所の特定]や他の牛の[個の特定]、更に[発情のサイン]に使われることもあると言われている。まさに万能である。

 そしてそれはもちろん生存競争での大きな武器になる。しかし、それは弱点にもなる。

 それを利用したのが鼻輪だ。大体の牛が鼻輪を着ける理由、それは牛を制御するためである。鼻輪の効果は大きく、鼻輪にリードを着けて歩くと牛もちゃんと着いていく。牛の鼻にある神経は少ないと言われているが、牛にとって鼻がとても大事な物ともいえる。痛むのは絶対拒否したいだろう。

それを彼は知っていた。人間時代、彼は牧場で牛を見ていた時に牧場の従業員が鼻輪で牛を引っ張る光景を見た。その後それが気になって「牛の五感」と調べていたのだ。

 

 つまり彼の立てた作戦は…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 現在の俺は全力で"アイツ"から離れている。幸い移動速度は俺の方が速い。さすがは魚類。水中に特化したボディである。

 もちろん追いかけて来るだろうが関係ない。必死に逃げる。いや、とにかく"逃げたフリ"をする。この巨体ではすぐに見つかる可能性があるが、この地を活かす。幸いここは沈没船が多い岩礁地帯だ。隠れる場所は以外に多い。場所は臭いで特定されるだろうが、牛という生物は視力はほとんどないといわれている。広い範囲を見渡せるようにはなっているが、その視力は約0.04程度らしい。そういうこともあって問題ないだろう。よかったぁ。そういう雑学好きで。もし調べていなかったと思うと怖くなる。ありがとう、過去の俺!

 え?なにやってんだって?そりゃ作戦だよ。逃げて隠れる。そして一気に咆哮し、聴覚を奪う。それと同時に鼻輪を狙って攻撃し、一瞬の隙を産ませる。そこで一気に仕留める。

 うん?卑怯だぞって?……………知らねえよ!この弱肉強食な世界には卑怯もラッキョウもあるものか!!俺だって何度もそんな手にかかりそうになったわ!!"アイツ"だってそうなんだぞ!いかにも"牛"なのに実は肉食なんだからな!あとで同種の別個体見たときにサメをバクバク食ってるの見て「え?お前肉食なの!?」ってなったもん!あの時はてっきり草食だと思ったから好き放題周りの獲物食ってたらこっちみた瞬間すぐに襲いかかって来るし!!今なら理解できるけどびっくりしたわ!!あの時からこちとら殺されかけてんだ!!あの時のお返しだ!!勝つためならなんでもやってやる!!俺だって一応海賊なんだからな!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 海牛は宿敵の場所を探す。臭いで場所を特定してもできなかった。臭いの濃い所からところ構わず突進した、しかし手応えがない。

 じつは彼は深い傷を負いながらここに逃げ回ったのには理由がある。そう、血の臭いを拡散させるためだ。血の臭いはとても濃い。なので拡散させる臭いとして血は優秀だったのだ。つまり、彼は自分の負った血を利用して自分の臭いを誤魔化したということだ。

 次はあれだこれだと、とにかく彼はむやみにがむしゃらに攻撃する。

 

 ヤツハドコダ?ドコニイル!

 

 次の臭いのするところに突進しようとしたその時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 爆音が聞こえ、その次の瞬間更に鼻に衝撃が加わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 海牛は絶叫をあげた。激しい痛みが鼻と耳に回る。しまった!何もわからない!!まただ!あの時とまた同じだ!!失敗した!!"奴"はどこだ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  その時にはもう"奴"は海牛の[喉元]に潜り込んでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  そのまま彼ははそこへ思いっきり喰らいついた。

 




 見てくださりありがとうございます。やっぱりガチモンの人外系って書くのめちゃくちゃ難しい!!(人型ではないやつ)
 まぁ、なんとか頑張って書いて行く予定なのでよろしくお願いします。
 ちなみに次回はちゃんとモームさんに救いはある予定です。余りにも可哀想なので。

ウツボさんの名前、どうする?

  • 「うなぎ」
  • 「ウツボ丸」
  • 「キバ」
  • 「唐揚げ」
  • 「ギャングファング」
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