こちらシャーレ強行犯係   作:ケイゾーイビ

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後でもう1話投稿します。
よろしくお願いします。


ゲーム開発部編2話

先生は部室の外に置いてあるラジカセを用意、ミドリにお願いして持ってもらい再生ボタンを押した。

コミカルなBGM(ブルアカで有名な曲)と共に部室の入口からサングラスをかけた桃色髪のエージェントが入って来て、レッツゴー!とBGMが盛り上がった瞬間ポーズを決めた。

 

「エッチな物に鼻が利く、エージェントコハルです!よろしくお願いします!」

 

私の紹介とユウカの拍手で迎え入れられて、ようやく役者が全員揃ったかと一安心した所でラジカセを止めた、その瞬間コハルは早歩きで私に近づいた。

「何分も外で待たせてどういうつもり!?放置プレイなの!?出番が来たと思ったら変なポーズ決めさせて今度は羞恥プレイなの!?ていうかエッチな物に鼻が利くってどういう紹介なの!?変態変態!!」

「ごめんね…説明に時間かかっちゃって…」ピコッ!ピコッ!ピコッ!

怒りまくってた、それはもうユウカから奪い取ったピコハンを振り回し頭を下げる私を、打つべし打つべしとコハルはホカホカに温まっていた。

 

数分前。

コハルは待ってる間に、すれ違うミレニアムサイエンススクールの生徒達に他校のサングラス生徒がいる!とチラ見されていて、借りてきたネコ状態で出番が来るのをまだかまだかと祈る様に待っていた。

 

「ということで、エージェントコハルがゲーム開発部のガサ入れをします。ミドリとアリスは部室にあるゲームソフトを集めて、ユウカとユズはモモイの監視をお願いね」

こうしてモモイの運命は、コハルに委ねられた。

 

「これも違うわね…これはタイトルがエッチだからダメ!!」

モモイは焦っていた、今は部室にあるゲームソフトを調べているのでまだバレないとは思うけど時間の問題だろう。

あれでも無いこれでも無いとゲームソフトが平積みされていく、もしアレが見つかったら破滅だ。

「…」

ここは部屋の片付けをしてるときによくある、あのシチュエーションに期待するしか無い。

部屋の片付けが止まるアレだ。

 

(うーん警戒されるなぁ…)

私はモモイを観察している、ぶっちゃけガサ入れはただの時間稼ぎだ。

ブツが部室にあることを知ってるしモモイが自首するのを待っているけど、これは証拠を隠せる隙を伺ってると言っていいだろう。ちょっとショック…

(仕方ない、こちらから打って出るか…)

私は平積みされたゲームソフトから、見覚えがあるタイトルを発見し手に取った。

「スターフェネック46…?このゲーム知ってるかも」

このゲームは当時のハード性能では厳しいにも関わらず、キャラの通信が全てフルボイスで印象に残ってるシューティングゲームだ。

「アリスこのゲーム知ってます!先生もこのゲームで遊んだことあるんですか?」

「多分同じゲームだと思う、”アンドリューおばさ〜ん!ごめんちゃい!”だったかな?」

「ちょっと違った様な気がします、後で確認してみますか?」

部屋の片付けあるある、昔の思い出が蘇り片付けが滞るアレだ。

おそらくモモイはこの状況を待っていたのかと予想して、あえて乗った形だ。

動きがあった、モモイはブツを回収し適当な理由を言って部屋を出ようとした。

(自首は…しないか、これはショックだな)

モモイは気が付いていなかった、部室から1人いなくなってることに…

 

来た!見た!そして勝った!

予想通り部屋の片付けあるあるが発動し、監視の目が緩んだ!

今だ、今しかない、モモイは飛びついた。

罠でもいい、罠でもいいんだ、アレが露呈するぐらいなら何でもすると覚悟を決めて行動した。

アレはゲーム機が置いてある棚の、底板裏に隠してあり何とかバレない様に回収出来た。

「ちょっとお花を摘んで来ま〜す」

モモイは普段使わない様な言い回しで、オホホホホと部屋を飛び出した。

 

「何処に行くのモモイ?」

「…え?」

 

そこには冷酷な算術使いが、手ぐすね引いて待ち伏せしていた。

 

「ぬわーーっっ!!HA☆NA☆SE〜!!」

「先生、モモイがブツも持ち出して逃走したので捕まえましたよ」

モモイを小脇に抱えてたユウカが、涼しい顔で部室に戻ってきた。

すんげぇーフィジカル、明日は我が身だな。

「先生?今何か失礼なことを考えてませんか?」

「いや別に?凄いフィジカルだ、なんて考えてもいないよ?」ピコッ!

ブツを受け取った後に、ユウカはちょっとお話がありますと睨みながらピコハンで先生を一太刀する。

「無地のディスク…?これ…非売品…?こんなゲームソフト何処で売ってるの…?まさか…ブラックマーケット?」

「ちょっと待ってよ!先生はコレがあること、知ってたの…?」

モモイは断腸の思いで行動したのにも関わらず、先生に見切られて混乱していた。

「うーん…知ってた。だからこそモモイを待ってたんだよ、自首してくれるかもしれないから時間を稼いでたんだ」

「モモイは自首なんてしないと思いますよ?って言いましたよね?」

「そう言わないでよユウカ。起こったことは仕方ないし、これからどうするかはちゃんと考えてあるからさ」

「どうもこうもありませんよ!部費で違法な物の購入なんて、他の部に示しがつかないですよ!」

「安心しなよ、誰も思い付かない様な奇策で乗り切る。結構自信あるよ?」ピコッ!

ウィンクしながら答える先生に、何処からその自信は来るんですか?と抗議の意味でピコハンがヒットした。

 

「ハイハイ!先生!」

手を上げてモモイが異議申し立てをした。

「まだ何か言う事があるの?」

「えーと、ハイ、モモイどうぞ」

何を言うのか興味あったので、モモイの異議申し立てを聞いてみた。

 

「自首するので見逃して下さい!」

「…っ(笑)」

 

このタイミングでまさかの自首である、ユズが耐えきれず吹き出した。

「アンタねぇ!図々しいにも程があるでしょ!」

「うるさい!ユウカは黙っててよ!今は先生と話をしてるんだから!」

「モモイ…このタイミングで司法取引は遅すぎます」

「ちょっとミドリ、君のお姉ちゃんがあんなこと言ってるけど…?」

モモイの気持ちは分かる、これが露呈したらマズイのでなりふり構っていられないのだろう。

 

「…見てません」ピコッ!

 

姉の悪あがきを見ていられなくなったミドリに、こっちを見ろとアピール目的でピコハンをソフトタッチ。

「ごめんねモモイ…自首は無しで」

流石に逃走を図った後の自首を認めるのはちょっとねぇ、申し訳ないが両手でバッテンした。

「…チッ」ピコッ!

モモイの舌打ちに青筋を立てるユウカのピコハンが顎に命中した、私?勿論聞こえないふりしたよ。

 

「このゲームが教育に悪いかどうかまだ分からないし、とりあえず確認してみようか」

「モモイの反応を見る限り、アウトじゃないですか?」

「まだ分かんないよ、このゲームハードどれ?プライステーションでいいの?」

「え!?本当にやるのそのゲーム!?」

「まぁ…教育に悪いゲームとは聞いたけど、どんなゲームかは知らないから確認させてね、因みにミドリとアリスは知ってる?」

「いえ…」

「知らないです…」

「そっか、とりあえず見てから判断しようか?」

淡々とゲーム起動の準備が整う中、ユウカの小脇に抱えられたモモイは必死に脱出を試みていた。

「待って待って待って!ユウカ!お願いします!いやユウカ様!どうかお慈悲を!」

「観念しなさい、さっさと自首しないからよ」

「そんなぁ〜!」

(えぇ…そんなヤバイゲームなの…?いや…エッチなゲームってことは…自分の性癖が露呈することを恐れてる…?あー確かにキツイな…)

例えばモモイに猟奇趣味とかあったら、ゲーム開発部の空気が悪くなるかもしれない。

(これは試練だぞモモイ、お互いの性癖を晒し合ってこそ親睦が深まるってもんさ…え、そうだよね?)

自問自答しても仕方ないので、ここは心を鬼にしてプライステーションの電源を起動した。

「「ああああああああああ!!!」」

テレビ画面にゲームが表示され、モモイともう1人の生徒から叫び声が聞こえた。

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