こちらシャーレ強行犯係   作:ケイゾーイビ

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再びお心当たりのあるBGMを聞きながらお楽しみ下さい。
よろしくお願いします。


特異現象捜査部編5話

戻って来たトキは、例の物を持って来た。

 

例の物は布のようなもの…

Tシャツだった。

 

!?

 

全知とビッグシスター…お互いの取った対策がTシャツなのか!?

流石ミレニアム屈指の好カード、観戦チケットがあったら即売り切れるな…

 

「な…なんですか…そのTシャツは…?」

 

もう何度目か分からない、ヒマリのアホ面。

 

リオとトキが着ているTシャツの意味を理解した、ユウカとエイミは轟沈した。

「え…?何?なんだ?」

 

「そう来ると思って、こちらもあなたの対策Tシャツを作っておきました」

 

私はTシャツに字が書いてあるのは分かったが、意味はよく分からなかった。

 

「明星ヒマリスリーサイズTシャツです!」

 

バーン!!

 

「どういうこと…?」

スリーサイズTシャツ…?

 

「ユウカ…?エージェントリオは、容疑者ヒマリのスリーサイズもう知ってるの…?」

「先生、よく見て下さい…B、W、Hって書いてありますよね?」

「私はそういうの詳しくないから、よく分からないけど…そうなの?」

「Tシャツの胸元真ん中に、明星ヒマリと名前が書いてあります…」

 

「…は?ウソでしょ?」

「多分…先生が思ってる通りです」

 

「これからサイズを測って、その記録をTシャツに書き込むのか…!?」

 

心まで鋼鉄のTシャツに武装した乙女達の、激しい鍔迫り合いが始まる…

 

「バカ…?あなたバカなんですか!?」

「ホームラン級のバカである、容疑者ヒマリに言われたくないわ」

「ぐぅっ…」

ヒマリ疲れてない…?

反論しないの…?

 

「安心して…お互いに犠牲を払って、痛み分けにしましょう?」

「…どういう意味ですか!?」

「あなたの無実を証明するために、自分の土下座を眺めながら行うサイズの測定…耐え難い激痛ね」

それっぽいことを言ってるけど、言う程激痛か…?

 

「その痛みを遥かに上回る私の旺盛な知識欲が、このTシャツを完成させろと轟き叫んでいるの!」

 

リオ以外半壊した。

ちょっと、何言ってるか分からない。

 

「あなた(笑)何を言ってるのですか!?」

「土下座Tシャツ程度で引き下がってられないわ、犠牲なくして大きな勝利は得られないのだから!」

「はぁ!?」

 

意味わからないこと言ってるけど、目がマジだということは伝わって来た…

 

「容疑者ヒマリ、そもそもあなたがいけないのよ?」

「…何がですか!?」

「大人しくしていれば胸のサイズだけで済んだものを、こんな訳の分からないTシャツを持ち出して…こちらも出し惜しみしていられなくなったじゃない!」

「あなたも訳の分からないTシャツを、持ち出したでしょう!?」

 

ヒマリとリオ以外轟沈した。

あのさぁ、どっちもどっちだよ…

 

激しい攻防は終盤を迎える、ヒマリのガス欠によってキレがなくなってきた。

回避型サポーターは、持久力も乏しいのかもしれない…

私もクタクタだよ…

ぶっちゃけここまで、よくやった方だと思うけど…

 

しかし…

 

ヒマリのガス欠が、致命的な判断ミスと決定的な亀裂を引き起こすことに…

 

「容疑者ヒマリ!そろそろ観念しなさい!君も疲れたろ?檻の中で一休みしないか?」

「先生うるさいですよ!誰が何と言おうと絶対に認めません!」

強情な容疑者だ、あんなアホみたいなTシャツを用意してまで抵抗するとは…

 

ヒマリは何かいい打開策はないか考えた、そしてエイミとトキを見た。

 

「エイミ!エージェントトキ!いいのですか!?ミレニアム最高の天才清楚系病弱美少女ハッカーである私が、このままではエージェントリオの手によって辱められるのですよ!?」

 

…は?

 

「ちょ!?ちょっと!?容疑者ヒマリ!?いくら何でもそれは…」

「先生うるさいですよ!そもそも…」

 

「かっちーん」

 

あ…

 

それを言ったのは、ヒマリ唯一の味方。

リスみたいにほっぺたを膨らませる。

怒りに震えるエイミだった。

 

「あー!言っちゃった!言っちゃった言っちゃった言っちゃったぁー!」

私は頭を抱えて首を振った。

 

「エイミ…?どうしたのですか?」

「エイミおいで〜」

「え〜んえ〜ん!」

エイミは私の元まで駆け寄った。

「よしよしいい子いい子〜ここまでよく我慢したねぇ〜」

「シクシク…」

 

ヒマリのアホ面を見て、自分が何を言ったのか…分かってないのと相当疲れてるのを把握した。

 

「ユウカ、これは気付いてない…?」

「残念ですが…」

「あれも疲れてるんだろ…?」

「そうだといいですけど…」

「聞こえてますよ!ミレニアムの清楚な高嶺の花にあれとはなんですか!あれとは!」

 

軽口叩けるぐらいには、回復してきたか?

「ふーんだ、人の痛みを知らない容疑者ヒマリなんて…あれでいいよ」

「いいでしょう!そんな先生には、お仕置きドローンで分からせてあげます!」

 

「…え?」

 

ヒマリはリモコンのスイッチを押した。

あ、忘れてた…

 

わ”ぁ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!

 

!?

 

「…は?」

 

何故か叫び声が聞こえた。

ヒマリは何度もリモコンのスイッチを押す。

 

わ”ぁ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!

わ”ぁ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!

わ”ぁ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!

わ”ぁ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!

 

押した回数だけ叫び声が聞こえて、訳も分からず全員半壊した。

 

これ確か…

 

エッチなゲームがバレたときの、モモイの叫び声じゃない…?

 

「な…なん(笑)…なんで…?」

「無駄ですよ(笑)容疑者ヒマリ」

半壊しながらもヒマリに警告したのが…

「エージェントトキ…?」

 

「私が本物のリモコンと、すり替えておきました」

 

!?

 

あれ?そうなの…?

 

「…え?このモモイの叫び声、容疑者ヒマリの趣味じゃないの?エージェントリオのファックス音的な?」ピコッ!

ユウカのピコハンが私の頭に復活した。

 

リオのファックス音と、モモイの絶叫を思い出し全員轟沈した。

 

「ち…違いますよ!(笑)」

「そのネタはもういいでしょ…(笑)」

私は2人の抗議を聞き流した。

 

「容疑者ヒマリ、警備ドローンは既に無力化済みです」

「…くっ!」

「その高性能な車椅子も対策済みですから、無駄なことはお止め下さい」

「…流石は本物のパーフェクトエージェントですね」

「ですから、無駄な抵抗は止めて…」

 

「サッサとお縄に着きやがれ、ホームラン級の大馬鹿野郎…」

 

!?

 

「ちょっと!?トキちゃんさんはお帰り下さい!」

「気のせいですよ、先生…」

ウソつけ!今一瞬帰って来たでしょ?

 

「…もういい」

 

そう言って諦めたのが…

ヒマリ最後の味方だったエイミだ。

 

「もういいの…?」

「うん、それと先生」

「…なにかな?」

 

「アレをやります」

 

!!!

 

「…は?アレとはなんですか?」

アレとは、本番前に練習したアレだ…

「分かった、各員配置へ」

私がそう言うと、リオ・トキ・エイミの3人がヒマリを囲んだ。

「い…一体何を…?」

ヒマリはすっかり怯えていた。

「ユウカ…合図でラジカセの曲、テーマ3を再生してくれ」

「…はい」

 

これから流す曲は、隠居した御老公が悪の権化共を成敗する…超有名国民的時代劇で聞ける戦闘BGMだ。

 

「リオさん、トキさん…」

 

エイミはヒマリを睨み…

 

「容疑者ヒマリを…」

 

ビシッと指を差した。

 

「懲らしめてやりなさい!」

 

「「ハッ!」」

 

ユウカがラジカセの曲テーマ3を再生した。

剣呑な曲と共に…

 

「「シャー!!!!!」」

 

リオとトキがヒマリに飛び掛かった!

さっきのユウカかな?

 

!?

 

ヒマリは二人がかりで、羽交い締めに…

 

先程話していたアレとは…

ただの強制捜査である。

 

「離しなさい!このっ!止めなさい!」

「そこのテーブルに寝かせて、このままではケガをするから」

「「ハッ!」」

エイミがヒマリの足を持って、3人がかりでテーブルに寝かせた。

 

「この卑怯者!3人がかりで!よってたかって恥を知りなさい!」

 

 

その言葉に静まり返った。

 

「…チッ」

トキちゃんさんはお帰り下さい…

 

ヒマリを睨め付けながら、トキは反論した。

「確かに容疑者ヒマリは、このままでは辱められるかもしれませんね?」

「分かっているのなら…」

 

「ですが容疑者ヒマリは既に、不特定多数の人が見ているネット掲示板でエイミさんを辱めたのでは?」

「うぅ!?」

 

やっと気が付いたのか…

反応を見ると忘れてたの?

疲れてて気が付かなかった…

ということにしといてやるか。

 

「観念しなさい…あなたの後輩が受けた苦しみに比べたら、スリーサイズ測定なんてそよ風みたいなものでしょ?」

早く測らせろとリオが催促した。

目的が変わってないか…?

ぐぬぬとヒマリの怨念が、口から溢れ出てきそうだ…

 

「先生…」

「なにかな?」

「聞こえないふりして下さい!」

「ハイハイ」

「ハイは1回!」

「へ〜い」

 

こうしてミレニアムサイエンススクールの全知の学位を持つ、超大物生徒が陥落した。

 

「いいですか!先生は向こうを向いて耳を塞いで下さい!」

 

〜ヒマリのスリーサイズ測定中〜

 

「もし話を少しでも聞いたら、ある部分を不能にしますからね!」

 

はぁ!?こえーよ!?

魂の殺戮じゃねぇか!?

私はヒマリに反論したら聞こえてる、という見え見えの罠を看破しスルーした。

 

「先ずはここね…」

「声を出さないで下さい…」

「はぁ…これは何かしら?エナジードリンクやジャンクフードばかり飲んでるからよ、もっと野菜を食べなさい」

「余計なお世話です!あと声を出さないで下さい!」

 

「次はここね…」

「ぐぅっ…」

「ここは普通ね…面白くないわ」

バチンッ!

「いたぁっ!」

「この程度で音を上げるなんて、もっと体を鍛えなさい」

「そうですね、精々あなたの面白い姿で鍛え上げますよ…」

「…フンッ!」

バチンッ!

「いったぁっ!?」

 

「最後はここね…」

「うぅ…」

「あら…負けたわ」

「…は?」

「あなた安z…」

「〜〜〜!!!???」

 

何にも聞こえてないけど…

今のはリオが悪いよリオが…

 

「リオさん、トキさん…」

 

エイミは大満足した様子で…

 

「もういいでしょう」

 

2人を止めた。

 

「「ハッ!」」

 

魂の抜け殻状態ヒマリを車椅子に戻した。

…ん?なんだ?まだなんかやるの…?

 

「静まれ〜!」

「静まれ!静まれ〜!」

 

ユウカがラジカセの音楽を止めた。

 

「先生、何が始まるんです…?」

「うっかり先生は何も聞いてないよ?」

「誰ですか、それ…?」

 

またか…

ブレーキの壊れた暴走自転車がよぉ…

私とユウカは様子を伺うことにした。

 

明星ヒマリスリーサイズTシャツをよく見ると、数字が書かれた部分はモザイクが掛かってよく見えない…!?

スゲー無駄に高性能なTシャツだな…

 

待てよ、この後の展開って確か…?

 

エイミは、リオとトキの背中に手を伸ばしている。

「えぇ!?」

やべぇやべぇやべぇ!!

頭を下げるの間に合うか!?

 

ポチッ…

エイミは2人の背中にあるボタンを押した。

 

「…は?」

 

明星ヒマリスリーサイズTシャツの、モザイクが解除された!

 

「このサイズが目に入らぬか!」

 

バァーン!!

 

「ははぁー!」

私は間一髪で、土下座し頭を下げた。

 

私とヒマリ以外轟沈した。

 

「ちょっとぉ!?何してるんですかぁ!?」

 

ヒマリは血涙を流してるだろ…

顔は見えないけど。

 

「先生、見ましたか…?」

「見てない!見る前に土下座したよ!」

「本当に見てませんか…?」

 

「容疑者ヒマリが安産型なんて知らないから!」

 

あ…

 

私は怖くて、頭を上げられなかった…

 

カチャ…

 

でも音は聞こえた…

この音は…おはじき出す音か!?

 

「早く顔を上げなさい!ち◯こを正確に撃ち抜いて!不能にします!」

 

私とヒマリ以外轟沈した。

 

「ホームラン級のバカだな!不能になる前に死んじまうわ!」

「安心して下さい!ハンドガンだから痛くないはずですよ!」

「ハンドガンでも男はな!ち◯こ撃たれたら死んじまうわ!」

「でしたら先生を不能にして!私も後を追います!」

「そんなことしなくていいから!?」

 

「ミレニアムサイエンススクール!バンザーイ!!!」

 

おい!?

その言い方は選挙の万歳じゃなくて…

バンザイチャージだろ!?

 

パァーン!

「うわぁ〜!!!」

 

私は音に驚いて、飛び上がりひっくり返って目を回した…

ヒマリはハンドガンではなく、クラッカーを使っただけだった。

 

こうしてリオの独自調査は終わった。

 

「…ハッ!」

私は目を覚ました。

それと同時にある部分の無事を確認した。

 

今日も元気だ…

 

リオの捜査結果が、ヒマリに言い渡された。

「私の独自調査の結果…容疑者ヒマリの有罪が確定しました、おめでとう」

「はぁ〜!?」

 

心底驚いてるけど…当たり前じゃん。

 

「あなた達…私を騙したのですか!?」

「あなたの無実を証明するために捜査したのであって、必ず無実にする…なんて言ったかしら?」

「ぐぅっ…」

「先生、もう1度レスバで使われた画像を見せて?」

「アッハイ」

私はタブレットで画像を表示した。

 

「この画像の人物とあなたは、とう見ても別人でしょ…?」

「そんなことは!」

「全知の学位を持っているのなら、少しは物を考えてから反論しなさい…」

 

「…」

 

ヒマリが固まってしまった…

勝負あったな。

 

後はどうやって認めますと言わせるか、なんだけど…?

 

「こうなったら…」

「ん?」

 

プシュー!!

ピカッ!!

 

!?

 

車椅子から煙幕が吹き出した!

それと赤と青の光で目眩まし!

でんのうせんし!きんきのひかり!

 

「うわぁ!?」

 

私は目を赤青させた。




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