よろしくお願いします。
ユウカがピコハンで、私の頭に追い討ちをかけた。
流石にセクシーセイア慣れしたのか、全員半壊で済んだ。
茶番が続きしびれを切らしたのは…
「止む終えません…ダブルエージェントヒフミ、アレを用意して下さい」
「分かりました…」
…ナギサだった。
指示を受けたヒフミは、部室から出た。
しばらくして…
ガチャ!
部室に戻って来たヒフミは…
!?
ピンク色の大きい檻を、台車に乗せて戻ってきた。
「なんだぁ!?この檻はぁ!?」
「先生!?またこんな物を勝手に作ったんですか!?」
「いやいや!?私は知らないよ!?」
また無駄遣いしたのかと、私を非難するユウカに反論した。
「2人共、安心して下さい…」
ユウカに問い詰められる私に、ナギサは割って入り…
「…この檻は私達が用意した物ですから」
「そっちの方がよっぽど心配かなぁ!?」
笑顔で答えるナギサに、私は冷静に心の底から心配した。
私の様子を見た者は半壊した。
「エージェントミカ」
「おっけ〜」
私は小脇に抱えられた。
「え?」
いつの間にかミカが隣にいた。
!?
いや…だからこえーよ!?
「ちょ!?何だ何だ!?」
まさかあの檻に…私をぶち込むつもりか!?
「コラコラ〜!エージェントミカ〜!どさくさに紛れて…お尻触るな〜!」
「え!?」
!?
ミカの拘束が外れた!
甘いな…練乳を一気飲みした甘さだ。
ミカの拘束を免れた私は、四つん這いでシャカシャカと高速移動した。
とりあえずユウカの近くに逃げて、太ももガードで…
ガシッ!
「…え?」
足を掴まれた!?
「逃がしませんよ…」
足を掴んだのは…
「ダブルエージェントヒフミ!?」
「この技も教えてもらいました!」
技…?何を…?
「えーい!」
ヒフミのドラゴンスクリュー!
!!!
この技は…シロコか!?
「ぐわぁ〜!!!」
私は逃げ切れなかった…
シロコめぇ…覚えてろよぉ…
バタン!
こうして私はミカに捕まり、お尻を撫で回された後ピンク色の檻にぶち込まれた。
ナチュラルにセクハラすなーっ!!
「私を捕まえて…どうするつもり?」
「簡単な話です、人質ですよ…」
「…人質!?」
エージェントはテロリストだった…?
「さぁ、エージェントコハル」
強引な策だけど、コハルには…
「人質を解放して欲しければ、あなたの身柄を差し出して下さい…」
…
「…好きにすればいいと思います」
「え?」
…意味ないよな、知ってた。
「あの、エージェントナギサ…?」
「…なんですか?」
「私に人質としての価値は無いし、この対応はエージェントコハルが正しいよ…?」
「…は?」
ナギサは驚いてるけど…当たり前だろ。
「皆は悪い奴に今みたいな提案されても、応じたらダメだからね…?」
「…いいんですか?」
ユウカも驚いてるな…なんで?
「生徒の命と引き換えに、先生の命が助かるとか…皆はどう思う?」
…
「私めちゃくちゃ非難されない…?」
「…そうですね」
ぶっちゃけコハルは私の命より、保身に回ったんだろうけど…
それを言っちゃ〜おしまいよ。
「この檻…何かいい匂いするね?」
グダグダになってきた、トリニティ側のエージェント達は手詰まりかと思われたが…
…ナギサは冷静だった。
「私達にとって、先生の拘束は返って好都合なんですよ?」
「ほぉ…」
「そろそろ皆さんに、ご説明していただきたいのです」
「…説明?」
「今回何故、エージェントコハルを起用したのか…理由を説明して下さい」
「あぁ、そのことかぁ…」
「…どういうことですか?」
ユウカが代表して質問をした。
「シャーレ強行犯係、最初の出動覚えてる…?」
「…ゲーム開発部ですか?」
「そう、この企画で初めてエージェントコハルが起用されたよね?」
実は学園交流を兼ねた活動にしようと、思ってた時期もあったよ。
しかし…
実際やってみたら、エージェントとターゲットは同じ学園ばかりに…
ぶっちゃけ、この活動を通して生徒達が仲良くなってるか微妙だよな…
「その…最初の出動で何かありました?」
おっと、つい考えごとを…
「うん、エージェントコハルがモモイを追い詰めて…最後漢字が読めなかったよね?」
「あぁ…あのいかがわしいゲームですか」
「あれがめちゃくちゃ印象悪いって…この3人に呼び出されてしこたま怒られたの」
「…」
ユウカも驚くよな…
別にいいじゃん…
コハルはトリニティの看板を、背負ってる訳じゃないからさぁ…
「では今回エージェントコハルは…?」
「そう、挽回の機会を作れって直訴されて起用しました…」
!?
「…たったそれだけの理由で!?」
「…たった?私達には十分な理由ですよ?」
ナギサ達はユウカに水鉄砲を構えながら、軽はずみな発言に目を細めた。
「しかし、その機会もご破算になったよ…」
「その通りです…」
「え…?」
ユウカはどういうことかと、少し考えた。
「…あぁ〜」
「…ハスミが最速で自供したからね」
「…残念です」
私とナギサは天を仰いだ、折角の計画が…
ハスミが手を挙げた。
「あの…」
「どうぞ」
ナギサが発言を許可した。
「エージェントコハル…さんには、どの様な挽回の機会が与えられたのですか?」
ハスミは挽回の機会を台無しにした責任を感じてるのか、ナギサに確認をした。
「何をするかまでは、聞いていないのですが…先生?」
「私がいつも読み上げてる告発状とは別に、ハスミの逮捕状を渡してある」
「逮捕状…ですか?」
「難しい漢字が書いてあるから、それをかっこよく読み上げて挽回してもらおう…という計画だったんだ」
その予定だったのだが…
ハスミがこんな早く、容疑を認めて私人逮捕してとか言い出すのは予想外だった…
「ではエージェントコハル…」
ナギサはコハルに水鉄砲を構える。
「…折角ですから、先生が用意した逮捕状を読み上げて下さい」
!!!
「…えぇ!?で…でも、必要なくなったって…」
「エージェントコハル、挽回の機会を無駄にするのはよくないのでは…?」
まぁ読んでも仕方ないし、私も止めた。
「いやいや〜いいよ、またの機会で…」
…
「…余計なことを言うと、エージェントミカに檻ごとパワーボムしてもらいますよ?」
「エージェントコハル〜逮捕状を読み上げて〜」
私はリンちゃんのアレを思い出し、ガタガタ震え上がった。
私の必死な様子を見た者は半壊した。
「わ…分かりました」
コハルは観念したのか、懐から紙を出した。
恐らく、その紙が逮捕状なのだろう。
そこから何故か…部屋の隅に移動した。
FPSで言う、角待ち出来る場所だ。
???
そこでコハルは逮捕状を読み上げ始めた。
私は逮捕状に何が書いてあるのか知らないから、皆さんのご想像にお任せします。
多分難しい漢字とか書いてないと思うの…
その時コハルの様子が、落ち着きがなく声を震わせながら読んでいたということを知っててもらえれば問題ない。
また間違えたらナギサ達に、あーだこーだ言われるプレッシャーもあるからかな…?
コハルは逮捕状を読み終えて、すぐに紙を仕舞った。
「エージェントコハル!全部読めました!」
ヒフミは拍手してコハルを称賛した。
「フンッ!これくらい!当然よ!」
コハルは困難を乗り越えたからか、さっきの様子とは違いエッヘンと胸を張った。
パチパチパチパチ…
「素晴らしいですエージェントコハル、見事挽回の機会を掴み取りましたね…」
ナギサはヒフミ同様、コハルを称賛した。
しかし…
「それでは…答え合わせをしましょう!」
!?
明らかにナギサの雰囲気が変わった。
「エージェントミカ」
「おっけ〜」
コハルは小脇に抱えられた。
いつの間にかミカが、コハルの後ろに移動していた。
!?
たがらそれこえーって!?
「えぇ!?」
「何処に隠したの〜?☆」
ミカはコハルの体を物色し始めた。
「ちょっ!?きゃあ!?」
「うるさいなぁ、そんな生娘みたいな声を出さないでよ〜☆」
!?
ミカの発言に全員轟沈した。
「あの〜エージェントミカ(笑)後でお話があります!」
「先生は黙っていて下さい(笑)」
檻に入った私をナギサは黙らせる…
「いやいやマズイでしょ!?村娘を攫って来た、山賊みたいなこと言ってるよ!?」
私の的確な例えに全員轟沈した。
「先生は人質なんですから黙っていて下さい(笑)エージェントセイアにパワーボムしてもらいますよ!?」
「…え?」
「あーそれは別の意味で怖いね…分かった、今のは聞かなかったことにするよ」
「えぇ!?」
情けない密約の内容に、セイア以外轟沈した。
「あったよ〜☆」
ミカはコハルから逮捕状を回収した。
「✕✕✕の中に隠してた〜☆」
!!!???
「わ”ぁ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!」
コハルは絶叫した。
以外な隠し場所で、コハル以外轟沈した。
アホか…
そんなところに隠すコハルが悪い。
「エージェントセイア…」
「…分かった」
ミカが回収した逮捕状をセイアが受け取り、ナギサに渡された。
「やはり…そうでしたか…」
ナギサは逮捕状を確認し、予想通りで納得した様子だ。
なんだ…?何がやはりなんだ…?
「先生…」
「…何?」
「この逮捕状、全ての漢字に読み仮名が書いてありますよ…?」
!!!
「…なんだって!?」
「ぐぅっ!?」
私は檻を開けようとしたが、開かなかった。
「どういうことだ!?エージェントコハル!?読み仮名書いたのか!?」
「ち…違うわ!最初から書いてあったの!」
「えぇ!?」
コハルの発言で、私はゴミを見るような目で見られた…
「ち…違う!私は読み仮名なんて書いてない!テストに答えなんて書かないよ!?」
「私がウソを付いてるって言うの!?」
「そうじゃない!けど私は」
「そこまでです!」
ナギサに止められた。
「2人共…見苦しいですよ?」
これはどういうことだ…?
誰が答えを書いたんだ…?
「ユウカさん…」
「…え?」
ナギサはユウカに声をかける。
「こちらの逮捕状、ユウカさんに見ていただきたいのですが…よろしいですか?」
「私ですか?わ…分かりました」
そう言われ、ユウカはナギサの元へ向かい。
「どうぞ…」
「…どうも」
逮捕状を受け取り、確認し…
「…は?」
…すぐ異変に気が付いた。
ユウカは逮捕状をナギサに渡して…
「っ〜!」
…そして鬼の形相で檻に歩み寄り。
ガンッ!
!?
檻を叩いた。
「うわっ!?なんだよいきなり!?」
「これは…どういうことですか!?」
「だから何が!?」
「この読み仮名、先生の字ですよね!?」
!!!
なんだって…!?
「な…何のこと?」
「恍けないで下さい!私はシャーレで先生のお仕事を手伝ってるんですよ?先生の字ぐらい覚えますよ!?」
待て待て…筆跡鑑定士かよ!?
…
私は急に寒気がしてきた…
「待って待って…ユウカって人の字とか、そう言う目線で見てるの!?」
「…え?」
私は檻から身を乗り出す体勢になって…
「皆に聞きたいけど、人の字の形とか覚えたりする…?」
…
「ユウカさん…流石にそれはキツイで〜す」
「はぁ!?」
生理的な恐怖からか、ユウカに対して他人行儀になった私を見た者は轟沈した。
「私の字を見て、先生はこういう字を書くんだ〜とか妄想してるんですよね…?ユウカさんエッチですねぇ〜」
「なぁ!?」
ユウカは精神的ダメージを受けた。
「エージェントナギサはさぁ、何でユウカさんが字を見たら誰が書いたか分かるって思ったのぉ…?」
「…え?」
思わぬ流れ弾に、ナギサは不意打ちされた表情になった。
ほ〜ナギサもユウカと同類なの…?
「あぁ〜…そうですかぁ〜…ナギサさんもエッチですねぇ〜…」
「えぇ!?」
言い掛かりを付けられ、顔を赤くするナギサは結構なダメージを受けた。
その様子に何人か半壊した。
「バレちゃ仕方ないか、そうだよ…私が読み仮名書いたんだよ…」
ふてぶてしい態度を取る私に…
「…何故そんなことを?」
…ハスミが不思議そうに聞いてきた。
「だってエージェントコハルが間違えたら、また何か言われるんでしょ?もうそういうことにならないように…ここでしがらみを断ち切りたかったんだ〜」
教師とは思えない発言に、皆ガッカリしたかな…?
だがこれでいい。
…
あれ…?何か静かになってるな…?
ユウカがピンク色の檻に優しく触れた。
「先生…」
「何ですか?ユウカさん?」
「…ウソですよね?」
!!!
なんだって…?
「ウソを付いた時のクセ、出てますよ?」
「そのクセって…何?」
「それはですね…」
ユウカは笑顔で…
「…教えて上げません」
(小賢しい三脚め…)
「…今、何て言いました?」
「小賢しい三脚めって言ったんだよぉ!」
!!!
「この太ももオバケェ!」
!?
悪いなユウカ、私はこのウソは…このウソだけは隠し通さなきゃならんのだ。
このケンカ…買った!