こちらシャーレ強行犯係   作:ケイゾーイビ

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昨日上げる予定の話でした。
よろしくお願いします。


便利屋68編3話

「アル固まっちゃった…?」

アルが座ってる椅子に近づき目の前で手を振ってみたけど、反応はない。

「これ…どうしようか?撮れ高まだだよね?もうちょっと粘ろうか」ピコッ!

小声で撮れ高とか言わないで下さいと、ユウカのピコハンがエンゲージした。

 

「アル、告発の内容だけど…?」

「認める訳ないでしょ!?冗談じゃないわよ!?」

 

ガタッと立ち上がり復活したアル、ハルカは流石です!アル様!と称賛を送った。

「…まだ行けそう?」ピコッ!

何の確認ですか?とユウカのピコハンが活躍。

「まぁ…アコ達を呼んだから確認してもらおうか、それではエージェントアコお願いします」

 

タブレットを持ってる私に、そうですねぇ…と言いながらアコが画像を見始めた。

アルから見て左側にタブレットを持った私、正面にアコがいる位置関係だ。

これは台本通りの動きだ、この後アコが実物と写真の見た目が違う時に使うあのセリフを言う予定だ。

しかし…ここで予想外のアクシデントが発生した、私が持っているタブレットをよく見る為にアコが前屈みになった。

 

「?」

異変に気が付くユウカ、1人が気が付いたら後は流れでムツキ・カヨコ・ヒナも見てしまった。

アコがアルの目の前で”だっちゅーの”のポーズになっている様子に。

「「「「!」」」」

「?」

 

ん?4人の様子がおかしいな、アコのセリフまだなんだけど…?

ユウカはピコハンでアコを指差ししてた、あれはツボに入ってる時のユウカだ。

ヒナは両手で顔を隠して笑っていた、羽をパタパタしてる。かわいい、写真撮りたい。

ムツキはプルプルして笑い声を堪えている、今にも笑いの堤防が決壊しそうだ。

カヨコはしゃがみこむ体勢を超えて、土下座に近い亀さんみたいな姿勢になっていた。

ハルカはよく分かってなかったみたいで、キョロキョロしてる。

ユウカの指示通りアコを見た…あっこれかぁ。

告発の内容はとある部分のサイズを捏造しただろ、という言い掛かりだ。

にも関わらずそれを遥かに上回るサイズを、目の前で見せびらかしてる形になっている。

アルも同じ事を思ったのか、白目で固まった。

ユウカはピコハンで素振りを始めた、先生の仕込みですね?と睨みつけながら、首を横に何度も振った。

アコ本人は気が付いてない、これは天然素材がバーゲンセールしたんだろう。

このタイミングかぁ…

 

「容疑者アルさん?」

あ、ここで台本のセリフ言うのか、本番前に結構練習してたな…

 

「あなた!なんか写真と違わないですか?」

言った言った、言っちゃったよ…でも残念アコ、既に笑いの受取人はこの場には不在なんだ。

 

アコは振り返ってバックブラストをキメ顔で確認した、さぞかし盛り上がっただろうと、ヒナ委員長も喜んだだろう。

「?」

しかしヒナ委員長は両手で顔隠して、羽をパタパタしながら呼吸を整えている様子だった。かわいい、写真撮りたい。

 

「…ハッ!ちょっと先生!」

「へぇ?」

アコは私の肩を掴んで、アルから距離を取るように連行した。

ヒナ委員長の可愛さで誤魔化されるところだったが、騙されんぞ!と先生を引っ張った。

「先生言いましたよね!?これで大爆笑間違いなしだよって言いましたよね!?なのに、これはどういうことですか!?」

「やっぱり先生の仕込みだったんですか!?こんなのセクハラですよ!!」

アコの言い分を聞いたユウカは、あのポーズは先生の仕込みであることを確信、ウェポンズフリーと気持ちを切り替えピコハン八相の構えでにじり寄った。

これが若さか…と、私は両手を挙げお手上げだなと諦めた様に観念した。

 

「2人共いいですか?落ち着いて聞いて下さい、確かに私は仕込んだけど、仕込んでないんだ」ピコッ!×2

どっちですかぁ!とアコとユウカのピコハンがダブルクロスした。

嘘は言ってないよ?本当だよ?

 

「ぐぬぬ…」

いつの間にかアルが復活して、歯を食いしばってこっちを見ていた。ぐぬぬってネタじゃないのか。

あの顔は見たことがある、ニンジンがキライな主人公だが戦闘機に搭乗すると性格が変わるどころが、別人になってしまうレベルの顔ゲーをする、よくネタで使われるあの顔だった。

ゲヘナだし時間の問題だろうと思っていた、寧ろよくここまで耐えた方だと褒めて欲しいよ、とまでは言わないけどついにこの時が来た。

アルがスナイパーライフルを持ち出した。

 

「距離が近いけど、片手でも命中させられるわ!」

 

あの脂肪の塊に!風穴開けたるわ!とは言ってないけど、狙うのはアコのとある部分だろう。

いつも戦闘時に言ってるセリフだけど、悪者が追い詰められた時に虚勢を張るみたいな言い方じゃない?

って冷静に分析してる場合じゃない!今すぐ止めないといつものキヴォトスになってしまう!

 

「ムツキ!アルを止めてくれ!」

「はーい(笑)」

「離せ!このエージェントワンワン天然ダダ滑り!」

「なっ!?誰が天然ダダ滑りですか!?」

「まだ話は終わってないんですけど!?」

カヨコは動けないし、ヒナはもう少しで戻ってきそうだが今はまだダメみたい。

「ハルカもアルを止めてくれ!お願いだ!」

「は…はい!」

ハルカもムツキも本当に助かる、でもムツキ、顔がニヤけてるからアルの怒りのボルテージが上がってしまうよ。

 

「2人共やめろ!今はそれどころではないんだよ!痛てぇ!耳を引っ張るな!頬をつねるな!」

「わあああああぁぁぁぁぁ!!!」

包丁を構えて叫んでるAAみたいになってるアルを、ムツキとハルカは武装解除しようを抑えていた。

 

これが青春?先生はつらいよ。

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