ボットワールドしてました。けど、飽きました。
お待たせしました。
すずめちゃんが、DVDを入れると、メニュー画面が表示された。どうやらHDリマスターされた物らしい。メニュー画面に写っている俳優達は、どれも見た事ない人達だ。その写真も画質が悪い。それ程古くてもリマスターされると言うことは、人気だったからだろう。
「本編再生の前に...部屋の電気消そっか。そっちの方が、雰囲気出るでしょ?その、悪いんだけど、灯、消すの手伝って欲しいな。」
「あ、うん、わかったよ。」
この部屋にある多種多様な電気スタンド達は全部一括じゃなかった。もしかして、灯を消すってなると毎回これをしているのだろうか?にしても、本当にたくさんある。マイクラの沸き潰ししているかのようだった。
なので、僕は質問をしてみた。
「ねぇ、この家、たくさん灯あるけどなんでって聞いてもいい?」
「え?」
「いや、答えたくないなら答えなくてもいいよ。ごめんね...。」
「ううん、そんな事はないよ。その、昔、暗い所に連れて行かれた事があってね。その時からちょっと暗くて狭い所が苦手になったんだ。トラウマって程じゃないけどね...。」
「え?大丈夫なの?」
「うん、浩介が居るからね!」
「そ、そう。」
なんかドキって来た。
にしても、この子闇深そうだな。行き過ぎた親の躾で押入れに入れられたとかだろうか?昔、そんな題材の絵本を読んだな。まさか、本当にそんな所があるのか...。もしかして、一人暮らしをしているのも家庭環境が原因なのかな?
そんなこんなで、灯が全て消えた。そしてカーテンを閉めると、部屋は映画館になった。
「ね、ねぇ、浩介。ボクの手を握って。やっぱりちょっと怖いや。」
「う、うん。」
経験しなかった青春を今味わっている気分だ。
隣の女の子の手を握ると、その子は腕に絡みついてきた。吐息が聞こえるくらい近づいてきた。
「じゃあ...再生!」
〜♪
穏やかな音楽とともに、レトロな感じの映像が流れていた。舞台は、農村のようだ。自分は、祖父母の家が舞台のような田舎にあった為、なんだか懐かしい感じがした。そういえば、この頃祖父母の家に行ってないな。元気にしてるかな?
この映画の話はとある、米農家の男性と同じ村に住んでいる女性との恋愛を描いた映画だった。
“ショウコ、元気か?ほら、見てくれ。”
“コホッコホッ、あら、コウイチ、綺麗な花ですね...。”
“確か、好きだったろ?ナツヅイセン。今年も咲いたんだ。”
非常に仲のいい2人なのだが、一つ大きな問題があった。女性、ショウコは生まれつき病弱であった。なのでショウコは、基本的に家で寝ているのだ。
「....」
隣を見ると、腕に絡みついているのは変わらないが、とても真剣な表情で見ていた。
すると、すずめちゃんは気づいたのか、僕の方を見て、
ニコッ
「どうしたの?浩介。」
「いやなんでもないや。」
「そっか。」
あまり邪魔しない方がいいかも。
この映画の村では夏に祭りをする伝統があるらしい。
“今度の夏祭り、俺、舞台で踊る事になったんだ。”
“豊年祭の舞台ですか。あら、そうなんですか?じゃあ、見に行きませんと。”
“そうか。なら尚の事頑張らないとな。でも、無理はしないでくれよ。じゃあ、また会いにくるよ。”
「ね、浩介。ボクがショウコみたいに病弱だったら、コウイチみたいな事してくれる?」
少し難しい質問をしてきた。僕らはそんなに映画のように深い関係という程じゃない。なんだか、この2日で忘れそうになるが。それでも、下手な返しをすると拗ねそうだ。
「少なくとも、アイドルはやめさせるかな。心配だし。」
「そっか!」
すずめちゃんは嬉しそうにした。良かった。間違いじゃないみたいだ。
ーーー ーーー ーーー
コウイチは神社の一画に作られた舞台で踊る日となった。舞台の前には、同じ村の人達もいるが、他の村からこの舞踊を見に来ている人もいて、賑わっていた。しかし、どこを探しても、ショウコの姿はなかった。結局居ないまま、始まってしまった舞踊。ショウコに見せられず、残念がっていたそのとき、息を切らして走ってくるショウコを見たのだった。彼女は無理してでも見に来てくれたのだった。
「ボクも、浩介の晴れ舞台は絶対見にいくよ。」
「はは、嬉しいな。」
「それだけじゃなくて、ボクはずっと見てる。いつまでも。」
「そこまでしなくてもいいかな。」
ーーー ーーー ーーー
無理が祟ったのか、ショウコの病気が悪化してしまい、病院に入院する事となった。
“ショウコ、大丈夫か?”
“...お医者様が言うには、もう長くは無いと...。”
“そんな...。ごめん。俺が無理をさせたばかりに...。”
“謝らないでください。あれを逃していたら、一生後悔していたでしょうから。それに、無理をしたのは私です...。”
コウイチは、ほぼ毎日のように見舞いに行っていた。しかし、顔を見る度にどんどん顔色が悪くなっているのだ。それを見るたびに、コウイチの顔が辛そうな表情になるのを見てショウコは切り出すのだった。
“見てくれ、ナツヅイセンを押し花にしてみたんだ。”
“コウイチ”
“なんだい?”
“もう、もう、私の事は忘れてください...。あなたなら、必ずいい人が現れます。なので、もう、こないでください...。”
“なんでそんな...。”
“だって、あなたのそんな辛そうな顔はもう、見たくないから...。”
ものすごい名演だと思った。
隣で見ていたすずめちゃんはどこか覚悟が決まった顔をしていた。
“これでいいの。こ、れで、う、うぅぅ...。”
“ショウコさん、屋上きてくれませんか?”
“え?”
“さ、いきましょう。”
「ねぇ、浩介?ボクは君に言いたい事があるんだ。」
“一体、なんなんですか?”
「知ってるのかもしれないけど、ボクは君の事が...」
“ほら、あそこ見てください。”
“あそこはコウイチさんの田んぼ...!”
遠くの方に見える黄金色になった田んぼに文字があった。
「“スキ”」
「す、すずめちゃん!?」
「ボクは君の事が好きなんだ。ね?ボクと付き合わない?ここで一緒に住もうよ。実はね、もう君と付き合う為にアイドルはもうやめるって伝えてあるんだ。」
推しに告白されるとは...。本来なら、本来ならば、二つ返事で承諾していただろう。しかし、
「...そのごめん。」
「え...?」
「もう婚約している人がいるんだ。」
「そ、その人はどんな人なのさ!?」
「僕の妹なんだ。」
「は、え、は?」
「君からの告白は嬉しいよ。でも、僕は答えられないよ。....じゃあ、僕帰るね。」
僕は、そう言って、部屋を後にした。
さっき開かなかった玄関は今回は空いた。
幸せな終わりを迎えた映画の前に、告白失敗して悲しみに暮れている娘がいた。
「そんな、振られるなんて...。ボクも、この映画みたいに幸せに...なんで...。」
「...おかしい。こんなのおかしい。いつまでもこんなのっておかしいじゃないか。許さない...。」
私も、アニメや特撮のヒーローのようになれると思っていました。実際は、駄文を投げる人になっていました。何を間違えたのか?その謎を探るべく、アマゾンの奥地へと向かった。
恋愛物書いた事なくてマジで苦労しました。