私は今まで人間と恋愛をした事なくて、恋愛描写とか恋愛映画などを書くのに苦労しました。
僕は、すずめちゃんの部屋を後にした。
あの子に引っ張られて歩いた廊下を1人で歩いたとき、あの子が僕に笑いかけてた事を思い出した。僕といた事が本当に楽しかったんだろう。そんな笑顔を奪ってしまったが。
一緒に乗ったエレベーターを1人で乗ったとき、行きはそこまで長くなかった気がするのに、帰りはなんだか、長く感じた。その間、彼女の泣き顔を思い出した。それだけ、僕と長く過ごしたかったのだろう。僕は振り切って今ここに居るが。
告白されなかったら、こんな事考えなかっただろう。初めて受けた告白を僕は断ったのだ。普段から、告白を受けているようなハイレベルな奴だったら、こんな考え込まないだろうか?もしそうだったとしても、僕はそんな奴じゃない。僕は、多分、この事を事あるごとに思い出すだろう。
呪いを受けた僕は、エレベーターを降りて、エントランスを通り過ぎて外へ出た。
空は....真っ暗だった。
そんなおかしい。今は、昼前のはずだ。雨雲で覆われていてもこんな暗くはならない。まるで、あの怪獣が現れた時と同じだ。
「一体なんだろう?」
空は暗いが、どこにも怪獣はいなかった。あの怪獣は暗闇の中でも、何故か目立つのだ。それに大きい。見落とすなんて事は無い。それに、あの遠雷のような家屋を破壊する音は聞こえなかった。
僕は、なんらかの珍しい気象現象だと結論付けた。
そして、僕は家の方向へと歩き出したその時。
「浩介。」
すずめちゃんの声が聞こえてきた。けど、どこか冷たい印象を受けた。なんだか、追いつくのが早い気がする。笑ったり、泣いたりの彼女の目立つ喜怒哀楽で忘れかけていたが、色々違和感のようなものを感じる子だった。なんだか不安な気持ちになった。
僕は彼女の方に振り向いた。
「...どうし、た、の...」
そこには、さっきまで甘酸っぱい青春のようなものを味わせてくれたあの子でもなく、子どものように甘えてきたあの子でもなく、勇気を振り絞って告白してきたあの子でもなく、そこには幽鬼のような女が立っていた。何かを求める亡霊のようにも見えた。
「ボクは、今まで誰にも愛されて来なかった。」
彼女は、突然何かを語り出した。
「ボクは、店主に誰かに愛されるように育てられた。なのに、誰にも愛されなかった。だから、ボクは愛されるように自分で努力した。でも、愛される事はなかった。いつまで経っても!....そして、死にたくなった時に現れて、ボクに初めて愛を示してくれたのは、君だった。」
何かを語っているが、理解が出来なかった。あまりにも、思ってたすずめちゃんとはかけ離れていたからだ。
「初めて貰った、愛。心地良かった。そんなの価値ある物をボクにくれる君を、今逃すと....ボクは、ボクハ、こワれテシマウ。」
僕はそれを聞いて、直感で感じた。こいつは化け物だと。
僕は、バレないように後退りを始めた。
化け物は、気付かず自分語りを続ける。
「...本当はこんな事したくなかった。ボクもあの映画みたいに幸せに、円満に結ばれたかった。」
僕は、嫌な予感がした。何か恐ろしい事が起きると。後退りをやめ、全力で走り始めた。
「だから、だから...ボクは君を留める為に、ボクが壊れない為に...今から君を、ボクだけの鳥籠に閉じ込めることにするよ。」
ーーー ーーー ーーー
「はっ、はっ、はっ、はっ、はっ...。」
僕は昨日に続き、街を走っていた。暗くなったからか、人がいなかった。どこか人がいる所に行きたかった。
バサバサバサ...
「!....いない。」
物音がして振り向くが、そこには誰もいなかった。心の中が、昨日と同じように恐怖心が大きくなってきた。
僕は、疲れてきた為、塀に寄りかかって一息着いた。そんな満身創痍な僕に声をかける人がいた。
「大丈夫ですか?」
大人びた女性の声だった。待ち望んだ他人だった。安堵の気持ちで見上げると。
ニタリと笑う化け物が、そこに立っていた。
「どうだい?ボクの声真似は、すごいだろう?わからなかっただろう?」
「うわぁぁぁぁ!!!」
「何十年も生きてる、年の功ってやつ....あらら、いっちゃった。逃げても無駄だってわからせたいんだけどね。ボクのダーリンは諦めが悪いみたいだ。」
なんでだ?近くにはいなかったのに。いつの間に現れたのか?
僕は、街灯も着いていない、真っ暗な街を走った。しばらく走っていると大通りに出た。そこには、まばらだが車が走っていた。
そこで僕は、歩道橋の上を陣取った。ここなら、奴が現れても来る方向は限られる。それに辺りを見回せるから、早く気づけるかもしれない。
僕は、走り続けて乱れた呼吸を整えt
バサバサバサ....カツン!
何かが、後ろの手すりに止まった。恐る恐る、振り向くと、化け物が見下ろすように手すりの上に止まっていた。
「もう休憩かい?そんな事してたら鬼に捕まっちゃうよ?」
「うわぁぁ!!!」
「わからないかな?無駄だって。うーん、そろそろ飽きてきたな...。」
「ひぃ、ひぃ、ひぃ...。」
あいつは何物なんだ。なんで僕の居場所が分かる。なんであいつは手すりの上に現れた。まさか飛べるのか?そんな馬鹿な...。
僕はまた走り始めた。走り続けて体の至る所が痛い。
暗い街には、僕のバタバタとした乱れた足音だけが響いていた。僕の耳にはそれに加えて乱れた呼吸音も聞こえていた。
そんな逃避行は、一つの吐息で終わった。その吐息は、何故か鮮明に聞こえた。
「ふっ」
ボボウ!!
その吐息と共に、僕の行く先に突如として炎がのぼった!
そこには何もなかった筈なのに、地面は燃えるべくして燃えたように火がついた。
「うわぁぁ!!」
僕は情けなく尻餅をついた。炎は僕を熱で阻み、光で理不尽を目に焼き付けた。
それは、僕の肩をそっと掴んで言った。
「やっと諦めたかい?」
メンヘラと妖怪のタグなんか2個着いてるんですよね。どうにもならなくて放置してます。