もののけは君が好き!   作:ジャンクフーズ

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私は何もしていない。勝手に話が進むのだ。

「教育」から大体5日くらい?たった日の話かな?


浩介の偽りの日常

 

ここ最近は、眠るとそのまま目覚めない事を願っていた。目が覚めると女の子の皮を被った化け物に、「仲睦まじいカップル」を強要されるのだ。

でも、今日も残念ながら、無事に目が覚めてしまった。

 

「おはよう!浩介!いい朝だね!」

「...おはよう。」

 

隣に、化け物が寝ていた。無邪気に笑っていた。表面は。

 

「ねぇ、なんで間があるんだい?おかしくない?」

 

顔が曇った。晴らさなければならない。

まずい

 

「い、いやぁ...今日...悪夢を見たんだ。」

「ずっと、悪い夢見てるね。どんな夢見てるの?昨日、話してくれなかったよね?」

 

まだ、曇ったままだ。

考えなければ...

 

「き、君と離れ離れになる夢だよ。」

「...」

 

どうだ?正解か?

 

「そっかぁ、それはそれは、まごうことなき悪夢だね!君にとっても、ボクにとっても。怖かっただろう、寂しかっただろう。やっぱり、ボク達は比翼連理なんだね。安心して。これから、ボクは君から離れるようなことはしないさ。君もボクから離れたりしないよね? 」

「も、もちろんだよ...。」

 

それを、聞いた彼女の顔は、晴れた。どうやら正解だったみたいだ。

 

「よかった。ほら、ボクはここにいるよ~。」

 

僕は、彼女に抱き寄せられた。彼女の顔は安心した顔をしていた。僕の心は安心できなかった。

 

「じゃあ、朝ごはん作ろっか。」

 

--- --- ---

 

彼女は優希と違って、ごはんは一緒に作るタイプのようだ。曰く、「ある映画で見た、仲がいいカップルがやってたから」だそうだ。

 

「ほら、昨日買ってきた鮭食べよっか。それからぁ、ご飯も炊いたんだ。最近は便利だね。予約出来るんだから。後は、お味噌汁!どこに何があるかはもう教えただけでしょ?でも、覚えてなかったら、ボクに聞いてね?」

「...そうだね。」

 

親しげに今日の朝ごはんの献立を話し合っていた。1人で。彼女の見ていた映画の真似をしているのだろうか。しかし、僕と彼女とでは温度差がある。僕は彼女に付き合う気にはなれなかった。

 

「...何?なんでそんな冷めてるの?また、教えてあげないといけないかな?」

「い、いや、必要ないよ!さ、作ろっか!」

 

彼女は、どうしても僕と「真似事」をしたいようだ。

この日常は、いつまで続くのだろうか?

 

ーーー ーーー ーーー

 

「美味しかった!1人で食べるより断然美味しいね!君もそう思うだろう?」

「いや、僕には妹が...あ。」

 

しまった。

目の前の化け物は、描いた世界を真っ向から否定されて狂い出した。

 

「...違う、違う、違う!そこはボクに肯定するんだよ!そして、「それだけじゃないさ、愛する人と食べてるから最高のご馳走様に感じられたよ。」って言う所だよ!それに「妹」って何!ボクの前でアイツの事を出さないでって言っただろう!!!!!」

バン!!!

「!」

 

叩かれた拍子に、食卓の上の物が跳ねた。顔は怒っているのに、瞳が揺れている。なんともチグハグな表情をしていた。

 

「アイツ、死んでも、ボクの邪魔をしてくるんだね.....ボクたち、ボクたちのラブストーリーには、王道で、まっすぐなものなんだ...。出会った後は、ただただ、幸せな生活が続くって言う、アフターストーリーが続くんだ...。障害はもう懲り懲りなんだ!!」

「...でも、すずめちゃんの、君の恋愛は、相手のことを考えていない。」

 

怖いのに、恐ろしいのに、僕は怪物に反抗するような事を口にしていた。この言葉は、僕の心の中にある反抗心なのか、それとも自殺願望なのか。

真っ向から否定された化け物は、固まった。僕の顔をまっすぐに見ながら、目を大きく開いた。しかし、目には何も映っていなかった。

 

「...」

「...」

 

僕は、その虚ろな目に怯えながらも見つめ返した。

しばらく、食器が散乱した、空間に静かで、冷え込んだ空気が流れた。

 

この静寂を破ったのは、虚な化け物だった。

 

「...ボク、なんだか君の様子がおかしいなってずっと思ってたんだ。出会った頃の君だったら今頃幸せになってるだろうし、ボクが今までずっっと見てきた君だったら、ボクの事を無条件に愛してくれたと思うんだ。でも、君が「妹」とやらが現れてからなんかおかしくなったんだよね。君からのフォローいつの間にか外れてるし、おかしいなって思って会いに来たら君だけど君じゃないような反応をするんだ。なにより....

 

口は忙しなく動いているが、それ以外の顔のパーツは一切動かなかった。瞬きすらしなかった。彼女は何かに辿り着こうとしている。それが何かは僕にはわからない。けど、何故か焦っていた。僕が知らない僕の秘密が暴かれるのを恐れた。なぜだろう?

僕は、それが暴かれるのを恐れて話すのを遮り、手で自分の耳を覆った。

 

「うるさい、うるさい、やめてくれ。」

「...やっぱり。」

 

彼女は僕に掴みかかってきた。その細腕で万力のような力を出して僕の耳から手をひっぺがしてきた。

何かを言われる。

そう思った僕は、叫び、自分の声を持って自分の耳を塗り潰そうとしたが、ものすごい力で床に押し倒された事で、痛みによってそれすら出来なくなった。そして、その時が来た。

 

「ねぇ、君って、妹居ないよね?」

 




この頃、親戚の子どもと恋バナしてます。恋愛観があまりにも違うので、驚いています。
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