君達は、天然の「ボクっ娘」を現実で見た事はあるか?私はある!
僕は無職になった。理由は明白だ。殴ったからだ。けど、ポジティブに考えるならば、それだけで済んでいるのだ。本当ならば、刑務所に入ってたかもしれないのだ。けれども、無職は無職。生活にそれ程、余裕があるわけじゃない。次の仕事を探さなければ...
僕は、スマホを探したが...どこにも見つからないのだ。僕はすぐに、同居人である、優希に助けを求めた。
「きゅう、僕のスマホ知らない?」
「おにーちゃんのスマホは、あたしが没収したよ!」
「は?」
そんないきなりなんで...スマホがないと、急を要する連絡がバイト先から...はもう来ないけど、ないと何かと不便だ。
「なんで、没収するんだよ。困るよ...」
「だって、おにーちゃん色んな女の子をこれで見るでしょ!あたしが居るのに!そんなの浮気だよ!かわいくない!」
優希は眉間に皺を寄せてそう言った。
なんでまた...正直そういう用途にも使う事もある為図星だ。弱ったな。けど、今はそれどころじゃない。生活がかかってるのだ。
「おい、僕は今から仕事を「話を逸らさないで!」
優希は地団駄を踏みながら僕の言葉を遮った。何故かあの地団駄に恐怖を感じる。
優希のボルテージは上がってしまった。まずい。放っておくと、何か良くない事が起きそうだ。ここは、この場をどうにか収めよう。
「お、落ち着いて。僕はきゅう一筋だよ。他の子なんて見ないさ。」
僕は、思い付いた決め台詞を言った。自分で言ってて小っ恥ずかしくなった。
「ウソ!あたし、おにーちゃんが色んな女の子の写真とか、ボイスとか、漫画とか、エッチな物とかたくさんブックマークしてるの知ってるんだからね!あたしにあんなにかわいいって言ったくせに!」
しかし、証拠を抑えられている様だ。効果はなかった。
「うっ...ってか、なんで僕のスマホのパスワード知ってるんだよ!それに勝手に見ないでよ!」
「おにーちゃんのあt、んん!おにーちゃんがあたしに隠し事なんて出来ないよ!それに、あたし達家族だからスマホくらい見てもいいでしょ!」
ダメだ。妹にプライバシーの概念は無かったみたいだ。まずいな。とりあえずは....
「わかった、わかったから。ブックマーク消せばいいんだな?」
「それだけじゃダメ。またおにーちゃんが付け直すでしょ?」
ダメだった。このままだと、スマホなしのローテク人間にされてしまう。
それじゃ、求人探すのも一苦労だ。そんなのはごめん被りたい。
「じゃあ、どうしたら返してくれるんだよ。」
「ダメ!返さない!ずっとあたしに構って!抱っこして!撫でて!」
「そんな、子どもじゃないんだから...」
「何言ってんの?ふ つ う で し ょ ?」
「?...ああ、そうだったな。」
優希は子どもみたいに駄々をこねたかと思ったら、真顔になったりと忙しい。これじゃ、スマホを諦めるしかないのか?
「はあ...それじゃあ、パソコンで探すか...」
「!」
ダダダダ!
それを聞いた優希は、脱兎の如く走り出した。そして、パソコンの前に着くと、
「フンッッ!!」
バァン!
パソコンを拳で叩き潰した。僕より男らしい...。
あっという間の出来事で、止める事すら出来なかった。なんてこった、スマホの次はパソコンまで...
「な、何してんだよ!パソコン壊すなんて!これ、そこそこ値が張るんだよ!」
「パソコン使って他の子探そうとするのが悪いんでしょ!」
「他の子じゃないよ仕事だよ!」
「そんな事言ったってダメ!大体、仕事なんかしなくたっていいでしょ!一日中、あたしに構って!」
「そんな事したら食べていけないだろ!何言ってんだよ。」
「それだったら、あたしが食べさせてあげる!」
「きゅうが働くのか?」
「ううん。」
「?じゃあどうやって?」
「それは、あたしを食べるの。」
「きゅうは食べれないよ?何言ってんの?」
本当に何言ってんだ?
「それに、家賃払えなくなって、この家だって追い出されるんだよ。」
「じゃあ、一緒に外で住も!あたしが穴掘って、そこで2人で住むの。広さはそこまで広くなくていいよね。その方がおにーちゃんとの距離が近くなるからいいよね!場所は誰も見つからない様な山奥が良いよね!それから...」
「嫌だよ...そんなの、色々、不便じゃないか...」
なんで、そんな嬉々として追い出された後の計画が出来るんだよ。
「もう、わがままなおにーちゃん。あたしは一緒に居られるなら何処でもいいけど?」
「兎に角、スマホ返してくれ。仕事探さなきゃ。」
「はー、わかったよ。返してあげる。けど、条件があるの。」
「なんだよ...。」
「一つは、当たり前だけど浮気しちゃダメ!他の女の子と話ちゃダメ!目も合わせないで!」
「無茶言うなよ...」
「二つ目は、家にいる時は、あたしに構って。スマホとか、マンガとか見ないで。じゃないとああするから。」
優希は、叩き壊されて無惨な姿となったパソコンに、指を刺した。ああなる対象は何かが気になる所だ。
「三つ目は、ブックマークを消す時、あたしと再現して消そっか。」
ん?
「ヤンデレは上質なブラックジョーク」
いい言葉ですね。つまり、この小説は一種のギャグ小説と言う事ですね。