日常回難しい...私の腕の見せ所ですね!
「三つ目は、ブックマークを消す時、あたしと再現して消そっか。」
ん?えええっと?ただブックマークを消すだけじゃなく、再現しようというのだろうか?え?何のために?
僕の頭に疑問符がたくさん浮かび上がった。解消すべく疑問を投げかけた。
「再現って?」
「そのままの意味だよ。あたしと再現するの!」
「え?恥ずかしいからやだ...」
「やるの!やらなきゃダメなの!やらないと上書き出来ないでしょ!」
「上書きって...えぇ...」
どうやら僕に拒否権は無いようだ。
「まずは...何これ?ええっと?“くるみちゃんのコスプレをしてみました!“ね...そう、お話の中の女の子の格好しておにーちゃんを誘惑してるのね...許せない...」
「そんな怒らないでくれよ...でも、コスプレなんてどうするんだ?ウチにないよ?だから、こんな事...」
「大丈夫、ちょっと待っててね。」
そう言って優希は見えない所にいった。すると、ものの数秒で帰ってきたのだ。ちゃんとコスプレをしてだ。くるみちゃんはツインテールなんだが、きゅうは地毛でツインテールをしているのだ。
一体何をしたんだ?いつの間にか、手品師にでもなったのだろうか...。
「ジャーン!ほら!そこの子は顔に自信がないのか知らないけど、あたしはちゃーんと顔もかわいいよ?ほら?そこの子よりもあたしの方がかわいいでしょ!?ね?ね?」
「えぇ...」
「なんで、かわいいって言ってくれないの?もしかして、あたしよりその子の方がかわいいって言うの...?」
まずい。優希の目から光が反射して来ない。まずい。何か言わないと...
「い、いやぁ、きゅうの方がかわいいよ。うん、かわいい。」
「ほんとぉ!?嬉しい!!」
優希は花が開いた様に笑って僕に抱きついてきた。抱き着かれた瞬間、結構な衝撃を感じた。
「じゃあこれは要らないね?さーくじょ!」
「あっ...」
「次は...“ふるーつぽんち! レモン担当 金糸 すずめ”ね...あたし以外にもいるのね...アイドルなんだ...それでおにーちゃんに愛想を振り撒いているのね...こんな子が好きなの?おにーちゃん。」
「その子は、初めて行った...
「あっそう!!こんな感じの子が好きなのね!!待ってて!!」
優希は肩を怒らせて、また見えない所に行って、すぐに戻って来た。
今度は、黄色いアイドル衣装を身に纏って現れた。
「はーい!おにーちゃんの永遠のアイドルー!松田 優希でーす♡」
「おお、すごい...。けど一体どうやってそんな衣装を...
「そ、れ、はー。乙女の秘密!それより、推しをそんな小鳥よりあたしに変えない?あたしだったら、毎日ファンサしてあげるし、朝キスして起こしてあげるし、ご飯も美味しいの作ってあげる。それに、握手どころか、抱っこしてなでなでしていいんだよ。それにおにーちゃんだったら、その先の事だってしていいし...ね?ほら、推し変しよ?ね♡」
優希は出来るだけ可愛く言っているつもりだろうが、どんどん近づいているし、言っている事がアイドルらしくない。
そんな、優希の必死過ぎるアイドル活動に少したじろぎそうになる。
それに、一つ引っかかる事があるのだ。
「い、いやぁ...推しは変えるものじゃなくて増やすもの...
「!ダメ!!!ぜっっったいダメ!増やしたらダメ!おにーちゃんの推しはいつまでもあたしだけなの!そう決まってるの!なんで?なんでなの?そんなにあの小鳥がいいの?どこが?言ってよ!あたしもそれにするから!!ね!ほら!言ってよ!言いなさいよ!」
推しについて少し語っただけで、ものすごい焦りようだ。でも、こうしてるうちに優希の目に夜が降りてきている。このままだと、僕も陽を見る事ができなくなってしまうかもしれない。そうだ!
「う、歌かなぁ...なんて」
「う、歌?歌ね、歌...いいいいよ?歌ってあげる!」
思ってもない答えを聞いたのか、「い」の数が増える程、焦っている。まさかとは思うが...
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簡潔に言おう。下手くそだった。いままで歌を歌った事が無いのかってレベルだった。
「きゅう、申し訳ないけど、歌下手くそなんだね...。」
「うぅ...。言わないで...。」
正直、プロに張り合う必要はない気がするけど、本人はどうやら納得いかないようだ。
「おにーちゃんは、おにーちゃんは、ぐすっ、歌が下手なあたしを捨てて、うっ、歌がじ、上手なあ、あの小鳥のとこにぃ...うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
「泣かないで、ほら泣き止んで、お願いだから...」
「うっ、うっ、あたしの事、捨てない?」
「捨てない、捨てない、歌が下手なのもかわいいよ。」
こう言わないと、とんでもない解決案を思いつきそうで怖かった。
「ほんと!?うれしい!!!」
子どものように泣き叫んでいたのが、突然ミスコンに選ばれた女の子みたいに喜んだ。自分の妹の情緒を心配になる。
「じゃあ、消してもいい?」
「え、いや、僕、その人に認知されてて...
「え...」
今度は、不正が発覚してミスコン優勝が取り消されてしまった女の子みたいに絶望しはじめた。
「わ、わかった。消していいよ...」
「やったぁ!じゃあ、さーくじょ!じゃあね。小鳥ちゃん。あたしの勝ちよ。ふっ」
何故、優希はこのアイドルに対してこんなに対抗意識を燃やしているのだろう?
遅れてすみません。ウルトラマンレオのOP聞いてました。