降谷さんの災難   作:千里亭希遊

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39.転生者の忙殺。

 そんな感じで原作通り帝丹小学校に通うことになった江戸川君ですが、やはり少年探偵団に巻き込まれて()いました。

 

 私は終業後に毛利探偵の助手とかこつけてちょくちょく事務所をお訪ねするのですが、やはりそれだけでも色々と事件に遭遇し、阻止できたりできなかったり。

 そして博士が子供たちを連れて遠出してくれるような時は私も行ける時は着いて行って、そうするとやはり事件に以下略。

 

 江戸川君は今までの流れが流れだからかそう捜査現場からつまみ出されることもなく、推理については毛利探偵とこっそり話し合いをしてました。二人納得の行く結論を出せたらそれを警察のかたに伝える形を取ってる様子。現場に警察がすぐに来られない場合は、犯人だけそれらしき理由(風邪ひいたとか)をつけて拘束及び隔離してた。

 

 毛利探偵は周りの目を気にして小学生が大活躍なのをどうにか隠そうとはされてたんだけど、どうも彼がきちんと江戸川君の話を聞こうとしてるのは察されてるみたい。だからか警察の皆もすんなり江戸川君からの助言に耳を傾けてる様子。

 にしても、毛利探偵がいないことが多い探偵団絡みの時はどうしてもとっても目立つ。だけど何だか、小さい子が目立つと世間の目が鬱陶しくなりかねないのを警察の皆は懸念してるみたいで、マスコミからは隠してくれてるみたいだった。

 でも、次郎吉さんが惜しみなく称えて毎回呼んで下さるものだから、キッドキラーとしては有名になっちゃった。

 

 ミーハーな私は江戸川君が萩原さん、松田さん、伊達さんと現場で協力する姿をたまに見れるのがとても眼福です。

 皆身体能力やばすぎ。

 推理に関しては江戸川君は縁の下の力持ち的な感じですけどね。原作でも結構見たけど、彼、暗に示して誘導するの上手すぎると思いません?

 

 阿笠博士の発明品はほんと夢のようですね。警察との連携でもものすごく評価されてる。江戸川君のための諸々はほぼほぼ原作通りで、だけど麻酔銃は危険な相手にしか使われてないみたいです。警察も毛利探偵も私も居ない場合は、話を聞いてくれそうな人を見定めて真実に辿り着くよう誘導してるみたい。どうしても居ない場合だけ犯人を眠らせて隔離してるとか。

 しかし、博士の発明品もとんでもないけど、江戸川君の身体能力もどうなってんですかね。原作通りに動いてるよあの子。……いや降谷さんみたいな人がいらっしゃるからこの世界ではおかしくない……んだろうなぁ……。

 

 降谷さんを始め公安の方々と色々話し合った結果、泡雪ちゃんの分身の一人を阿笠博士のとこにお邪魔させることにもなりました。泡雪ちゃんの成長も博士の発明も期待しかない。泡雪ちゃんの本体へ情報をコピーする時、かかる時間が激伸びしたのは少し大変でしたが。

 

 志保さんが、解毒剤のこともあって江戸川君の近くに行けたほうがいいのと、ナノマシン&ピコマシン研究の切磋琢磨も見込めるということで、阿笠博士と交流を深めることになり、たまにお家にお伺いしておられます。しばらくすると博士のカロリー管理も始めるくらいの仲になってました。ふふ、微笑ましい。

 

 そんな日々を送ってると、ある日江戸川君たちのクラスに転校生がやって来たそうです。

 その子も少年探偵団に巻き込まれた()みたい。

 

「初めまして、よろしくお願いします」

 

 彼はにこりと笑った。

 え、でもこの子誰だろう。

 名前を聞いて私は冷や汗をかく。

 

 灰谷(はいたに)章介(しょうすけ)君。

 

 哀ちゃんの名前の元となった、コーデリア・グレイとV・I・ウォーショースキーを彷彿とさせる名前、だ。

 

 黒髪黒目で哀ちゃんとは似ても似つかなくは、あるのだけど。

 何ですかこれ。原作の辻褄合わせ(?)とかでしょうか。

 阿笠博士に拾われたりはしてないみたいではあるけど……。

 哀ちゃん程ではないけど、とっても大人びてて、けれどそれ以外は普通の子に見えた。

 

 それでもどうしても不穏なものが拭えない。

 もしかして私と同じ転生者とか……? だとして、協力し合える側の人だろうか……?

 私はひっそりと彼に注意を払い続けた。

 

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「鬼よ鬼。(みぎわ)さんと藍川(あいかわ)さんまでこんな無駄にだだっ広い屋敷の大掃除を手伝わされてんのよ?」

「我々も勝手についてきてるだけですから」

 

 嫁姑問題にしようとしてた園子さんに我々も巻き込まれて苦笑いする。

 蘭さんが定期的に工藤邸の掃除をしたいと仰ったので、毎回我々が護衛についているのです。

 ちなみに藍川さんというのは諸伏さんの第二の変装でして……こちらは櫛森(くしもり)の恋人役なんだそうです……ヒィ……。

 ま、まあ、湯日川さんのままだと二股になっちゃいますからね……ハハハ……。

 

 こ、こんなふうにわいわいお話しながらお掃除を続けていると、園子さんが『女子高生探偵ユキの事件簿』を手に取った。

 

「わー! 私それ大好きなんです!!」

 

 私はテンションがあがる。

 ユキを上戸さんが演じておられて、つい最近再放送されてたんですけど、上戸さんファンなのでメロメロです。ユキちゃんカッコ可愛いかった……!

 

「あ、汀も? オレもこれ好き」

 

 藍川さんな諸伏さんが後ろから本を覗き込んでた。

 藍川さんだと結構諸伏さんまんまなんですよね。少しどきどきしてしまう。でも後ろにいらっしゃると何だか安心感があるなあ。後ろってどうしても一番隙ができるからなのかな。

 

「へー、二人もこういうの読むんだ?」

 

 結構顔を合わせてるからか園子さんは丁寧語を取っ払って気さくにしてくれるようになっています。ほっこり。

 

「私本の虫なので、学生の頃は色々読み漁ってました。工藤先生の本は特にです。面白くて」

 

 何せ勉強と読書しかしてないモヤシでしたから……。

 

「オレは最近ミステリに嵌まってて結構読んでるんだ。オレも特に工藤先生のは引き込まれて一気に読んじゃって、気付いたらよく時間がたいへんなことになってるよ」

 

 諸伏さん潜伏長かったですし、本も必需品だっただろうなあ。

 ただたいてい書類仕事してらした気がする。合間に読んでたのかな。ほんと時間どう使ってるんでしょうね。彼実は見えないところで三人くらいに分身してません?

 

 傍らで江戸川君がにまにま頬を緩めていた。

 お父さん尊敬してるって言ってたもんね、そりゃ嬉しいだろうなあ。

 ふふふ可愛い。

 

「そうそう、ユキちゃん最近再放送してたんですよ。上戸さんはやはり可愛いです」

「ははは。出たよミーハー。目がキラキラしてるわよ」

「うふふ。ファンですもの」

 

 園子さんがジト目になってるけど、こうからかったりするくらいには気を許してくれてるってことだから心が暖まる。

 

 しかし噂をすれば影ってことか、本物の上戸さんが訪ねていらして私は仰天した。

 

 お話しておられる皆さんの後ろで目だけでキャーキャーしてしまって(さすがに口にするとうるさいから抑えるの頑張った)、また園子さんに「ほんとミーハーね」とジト目された。ミーハーは自認するところです!

 

 その後ちょっとした事件があって、これアニメで見たやつじゃんとぼんやり思い出す。

 ほんわかストーリーでした。リアルで傍聴できちゃったなんて幸せの極みでした……。

 

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 見たことのある気がする事件が怒涛のように過ぎていく。

 

 志保さんが灰原哀ちゃんになってないため、彼女に関する諸々の危機は訪れませんでした。

 他の皆さんも、陰で公安の護衛がほぼほぼついてるのと阿笠博士の防犯グッズのおかげか、誰かが拐われたりするような事件にも遭ってないみたい。

 

 ピスコの件ではニニティエの『誰でもない』変装で入り込み、彼が撃とうとしているところをそっと制止した。記者のカメラがあるから機会を改めるべき、と。それから色々話したりした結果、もうご本人は後ろに控えて実働部隊に任せてはどうかなんてやんわり伝えてみたり。

 そんなことを言ったせいなのか、ピスコの代わりな雰囲気でアイリッシュが活動的になっていった。すると、表立って動かなくなったピスコをジンが耄碌したなどとしばしば嘲ったせいで、結局アイリッシュの恨みを買ったようです。えー……。

 

 東都タワーでは私が蘭さんと共に大展望台に乗り込んでアイリッシュと格闘し続けたんだけど、停電した時に上へ逃げられてしまった。そして組織のヘリが飛び去る中、江戸川君により発見されたアイリッシュは間一髪で命を拾うことになった。警察病院へ搬送されたのち意識不明状態のまま、公安が厳重に固めたとある施設に移送されたみたい。

 ピスコの手下らしき黒服が奪還に動いてるっぽいけど、今のところ発見されそうな気配はない。

 

 私は江戸川君から思いっきり胡乱な目で見られた。

 

「ほんとどんな身体能力してんだよ……」

「そっくりそのままお返しします」

 

 今回はそう動けなかったっぽいけど、普段が普段ですよ。

 

「それは阿笠博士の」

「それらがあったとしても普通そんなに動けません。自覚してください」

 

 いくらめちゃ伸びてとても頑丈なサスペンダーがあったとしても、あんな所から飛び降りようなんて人はそういないと思いますよ。

 まあ今回はそうせず済んだみたいだけど。

 

「俺もそっくりそのまま返すよ……」

 

 解せぬ。いや本当に。

 

 っていうかFBIの皆さんがめちゃめちゃ自由に動いてらっしゃって後始末が大変だよ!!! 主に風見さんと諸伏さんと私でてんやわんやしてる。

 合同捜査というより国内での捜査が許可されてるだけな気がするうう!?

 原作通りに色々起こる。報連相はどこですか!?

 はふぅ……。

 

 キールは存在してないみたいなんだけど、お父さんのアリゴテがFBIに捕まってしまった。

 潜入捜査官についてはいかに協力関係にあろうとリスクが高すぎて情報を交換したりしてないから、送り込んでる捜査官が誰なのかなんてお互いに知らない。日本の警察庁がNOCリストを自国の公安警察にさえ下ろしてないのも似たような理由なんだと思う。

 

 アリゴテはアナウンサーをしてた訳じゃないけど、瑛祐君は有名な毛利探偵に行方不明の父と姉の捜索を頼もうと近づいて来てたみたいで、その後例のプッシュ音を耳にしたことで原作通り追いかけたようです。FBIがアリゴテと原作のキールと同様の取り引きをするも、瑛祐君はやはり証人保護プログラムを断っていた。

 だけど瑛祐君、ひょいっと蘭さんに言ってしまったくらいだもの。

 

「プログラムを受けた後でもCIAを目指すことはできると思います。アメリカに行くなら一石二鳥かもしれません。あなたも名前が隠されていたお父さんに辿り着いたんですから、お父さんならあなたの名前が変わっていても気付いてくれるでしょう。そして……お父さんが仲間にどんな番号を打っていたかは、誰にも言わないで下さい。CIAに入ったら意味が分かるはずです」

 

 しかし瑛海さんも行方不明なのかあ。彼女については私が知ってるはずはないし実際確証もないので何も言えない。

 組織で事故死したことになってるとしたら、それで表に出られないのかもしれませんね。

 

「……! ……そう、ですか……」

 

 そうして彼は証人保護プログラムを受けることになった。

 これでアリゴテとの約束を果たせますかね……?

 

 赤井さんの死んだふりに関しては、過去にスコッチの遺体を作ったウチの誰かがやりました。しかもあの頃と違って人形だってまず見抜けないっぽいかも。激しく焼損してたとはいえ検死でもさらっと人として扱われたみたいだ。……何かの悪事にこの技術が使われていませんように……。

 ちなみに楠田さんの遺体は丁重に荼毘に付されています。『楠田陸道』って偽名だったらしく行旅死亡人になったそう。

 

 沖矢さんが工藤邸に住み、世良さんが転校してきて、安室さんがポアロに現れた。

 

 哀ちゃんがいないのに安室さんが毛利探偵に近づいていらしたのは何でだろう……。

 ご本人に聞いても極秘任務だと言って教えてくれなかった。ぐぬぬ。

 彼はバーボンだとも公安だとも匂わせることなく、ただただ毛利探偵を尊敬する私立探偵として立ち回っておられる。

 

 ミステリートレインでは私まで毛利探偵の助手ポジでチケットの指輪いただいちゃった。園子さん強すぎ。

 安室さんは火傷な赤井さんの姿で世良さんの近くをうろつくという目的のために乗車しておられたみたいだった。私がいたことに少しだけ嫌そうな顔をなさった気がしたよははは。

 あと……もしかしたらこの時点で沖矢さんにも目を付けておられたのかもしれません。どことなく気にしてる様子があるような。

 哀ちゃんの炙り出しがないためかボヤ騒動もなく、ジンが駅に爆弾を仕掛けて待ち構えていることもなく。毛利探偵がサシで犯人を犯人の部屋でひっそり拘束した状態で無事終着駅へ、と相なりました。

 

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 ポアロにて。少年探偵団の皆が伊達さんと高木さんと一緒におやつを食べてた。

 

 しかし何かいつになく重たい雰囲気です。

 安室さんもいらっしゃいませと言って下さったけどそれはとっても小声で、そして『静寂を促す』ような仕草をなさって静かにカウンターに誘導されました。

 

「……事件っていうのは現場でお終いじゃねーんだ。そのあと色々あって、最終的に裁判で決着がつく。その時に……オレらみたいな小学生がベタベタ触っちまってたら、下手すりゃ証拠として採用してもらえなくて、正しい結果にならねーんだよ」

 

 あ、江戸川君怒ってる。

 というのも、大人が一緒にいるのに口調と声が小学生モードじゃないから……。

 

「ええー、何でだよ。俺たち少年探偵団だぞ!」

「バーロー。オレたちは免許も許可証も資格も何ッにも持ってねーんだ。だから、信頼されるために果たすべき責任を果たせてねーんだよ」

 

 少年探偵団の皆は不満顔です。

 

「裁判所って意地悪ですねえ」

「……(ちげ)ーよ。当たり前なんだ。そこがしっかりしてなきゃ証拠の捏造が簡単にできちまう。絶対に譲っちゃならねー確たる一本のラインなんだよ。だから、刑事さんたちも、毛利のおじさんみたいな正規の探偵たちも、たくさんたくさん勉強してきっちり知識をものにして、国からも認められて、やっと捜査に乗り出せるんだ」

「コナンだってあれこれ口出ししてんじゃねーか」

「それを『口出し』って言うのがまず異常なんだよ」

 

 怒ってる雰囲気しか感じないけど、それでも淡々と、丁寧に説明してるのは多分、江戸川君が彼らをきっちり友人だと見てるから、なんだと思う。

 

「オレは現場には触らない。証拠品に触らない。だけど、見ててちょっと偶然細かいことに気付いたりはする。よく言うだろ、子どもだからこそだとか。それをおじさんたちに伝えてるだけだ。……だからオメーらも、気づいたことは絶対に大人に話せ。自分で触るな。オレたちにその権利はねー。悔しかったら勉強して大人になろうぜ。そんで本物の警察か探偵になるんだ。そうすればいくらでも自分で頑張れるようになる」

「でも……」

「でもも何もねーんだよ。お前らだって、真犯人に逃げられたらムカつくだろーが」

 

 皆はっとした顔をした。

 

「それは嫌!」

「悪いことをした人は絶対に相応の裁きを受けなくちゃいけません!」

「でも、俺たちだって何回も犯人捕まえてんじゃねーか」

「それが勘違いっだつってんだろ。俺たちができてるんじゃねー。周りの大人の人たちが捕まえてくれてんだ。俺たちが気絶とかさせられてたのは運が良かっただけで、実力じゃねー。だいたいそのあときっちり縛ったり手錠かけたりで警察署まで運んだのは俺たちか? 違うだろ。今日だって高木刑事と伊達刑事がいなかったら、意識を取り戻した犯人にボッコボコにされてる」

「それは……そうか……」

 

 このへんもね、多分、探偵ものとして成り立たなくなるから物語の中では無視されていた部分なのかもしれない。

 現実ってなると彼はキッチリ守るんだ。

 

 私は眩しく思えて目を細めた。

 

「……ふふ。コナン君はいったい何者なんでしょうね」

 

 安室さんがカウンターの中、相変わらず小さな声でぽつりと言った。

 でも多分、もう薄々気づいてるんだと思うんです。

 

「すごく難しい言葉いっぱい使ってますよね。コナン君だけじゃなくて、他の皆も理解してるみたいですし」

 

 特に円谷君。

 難しい漢字ばっか使えすぎて、時々ちゅうにびょう感まである気がする。

 

「オレたちのせいで真犯人が無罪なんかになったら嫌だろ」

「うん」

「嫌です」

「おう」

 

 少年探偵団の皆が真剣な顔で頷いている。

 この子たちも最終的には素直に話を聞くんだよね。良き良きです。

 

「ほんとに反省しろよ。絶対取り返せないんだから」

「分かった」

 

 また頷く少年探偵団。

 微笑ましいですね。

 

 大人組は皆優しい顔をしながらその光景を見つめている。

 

「最近の小学生はおっかねえなあ。反省したんなら、ほら、おやつ食って元気出せ。んで精一杯勉強して出直して来い。刑事になったら俺たちが喜んで鍛えてやるぜ」

 

 伊達さんがニッと笑って言った。

 だけど。

 

「ボク達は少年探偵団です、将来は探偵になるんです」

 

 円谷君が真剣な顔でそう訴えて、小嶋君と吉田さんもうんうん頷いてる。

 台無しだってば。思わず苦笑してしまう。

 伊達さんが肩を竦めていた。

 

 でも探偵は比較的身軽だから、彼らには合ってるのかもしれないね。

 警察は公権力だけと、私立探偵っていう言葉通り、探偵だと私人だ。

 その分警察のほうが色々強いけれど。

 

「一段落ついたようですね。ご注文は何になさいますか?」

 

 安室さんの声はまだ小さめだ。一応だろうけど。

 

「ふふ。聞き入っちゃいました。ホットコーヒーとアップルパイをお願いします」

 

 私もちょっと小声にしておく。

 

「かしこまりました。ミルクをつけて、お砂糖は無し、ですね」

 

 安室さんの笑顔も今日も眩しいです。

 

「はい、お願いします」

 

 話題は重めだったけれど、好ましいことだと思うから、今日もこちらは私にとっての癒し空間です。

 

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 キュラソーは警察庁に侵入しはしたけど、泡雪ちゃんのセキュリティを突破することができず、情報を得られないまま逃走し例のカーチェイスののち記憶喪失へ。

 赤井さんんんん!?

 公安がデータ盗られてたとしたら、そりゃFBIが諜報戦で世界の頂点に立つために動くのも理屈としては分からなくもない(公安側としては分かりたくない)。

 だけど、我々が争うことなくないですか!? 協力関係なんじゃないっけ!?!? しかもデータ見られてないのよ! まああの直後はこちらも報連相どころじゃなくて盗られてないの伝えられてませんでしたが……。

 ともかく、NOCリストの流出を防げたお陰で、世界規模の合同調査を目指すことへの障害は減らせたと思う。

 

 私はたいていの休日、博士と二人して探偵団の保護者役を買って出てるからか、東都水族館にも着いて行かせてもらえた。

 そして『その日』が来て、廃棄寸前の大型工事車両(以前から少しずつ公安に確保してもらってた。きっと謎だったでしょうに)を、ひっそり東都水族館の工事中エリアに数台乗り入れた。

 攻撃が始まった時点で、緊急事態ですと言いながら進路上にそれらを並べた。もちろん人の逃げ道を塞がないようには気を付けたよ。

 水族館に近づくにつれ車高が高くなるようにして、衝撃の吸収を図る。協力者になる時に大型免許も取るように計らってもらってたんだけど、どうしても普段運転しないからなかなか大変でした。

 その後キュラソーが傷だらけで走ってきたのを苦笑いしながら迎える。皆やっぱああいう曲芸も真っ青な動きをなさってたんだろうな……。

 多分これだけ障害物があれば大丈夫だろうけど、彼女に自身を顧みない突撃をさせないために一緒にクレーン車に乗り込む。一人乗り? 知らないよ。まあ彼女も私も細いし……(遠い目)。

 

 そしてクレーンがつっかえ棒になるように突っ込むと、そこでそれは完全にとまってくれた。ああ、よかった。

 

「良かった、とまりましたね……早くお怪我をどうにかしましょう」

「……これじゃ、どうせ助からないわ」

 

 出血は酷いけど、お腹を貫く鉄骨は急所を壊してるわけじゃない気がした。

 

「いえ、もう一度帰りましょう、あの子たちの所へ」

「……!」

 

 彼女は大人しく警察病院に搬送された。

 爆発跡から身元不明遺体が出たって情報を流したから追われないだろうというのと、子どもたちと接する様子と、そして素直に我々の言うことを聞いてくれることから、警護は厳重だけど比較的普通な病室に入院してる。

 探偵団の子たちもちょくちょくお見舞(あそび)に来ることを許可されてる。

 ……多分優しい理由なんかじゃなくて、そのほうが彼女をこちら(・・・)に留められそうだから、なんだと思う。逆に言えば彼女と子どもたちの関係は簡単に断たれないってことだから、冷たい信頼は置けるんだけれど。

 いつか暖かなものになったらいいなぁ……。

 

「お姉さん、こんなに傷だらけなのに工事の車でとめてくれたんですよ」

「!?」

 

 私はできるだけ人の活躍を奪いたくないから、工事中エリアに元々停めてあった分は残してあったのだけど、彼女独りだけに対処させるわけにいかなかったんだってよく分かった。

 本当にギリギリで、決死の覚悟で皆を助けてくれていたんだね。……進めば自身は戻れないと分かっていながら。

 キュラソーは物言いたげに私を見たけど、『静寂を促す』人差し指を立てたポーズでウィンクする。唇だけで「言わないで」とお願いする。

 

「姉ちゃんが!?」

「そうなの!? お姉さん、ありがとう……!」

 

 小嶋君たちが目をきらきらさせていた。

 

「本当にギリギリで、潰される寸前だったんです。もうあんな危ないことしちゃだめですよ」

 

 眉尻を下げつつキュラソーに微笑むと、少年探偵団の皆も似たような表情で彼女を見つめる。

 

「姉ちゃん、無茶すんなよ……?」

 

 小嶋君が泣きそうな顔で言うのだけど。

 

「皆が無茶するから、お姉さんが無茶して助けようとしちゃうんですよ」

 

 私はじとりと皆を見回した。だけど。

 

「えー。オレたちアレに乗りたかっただけだぞ」

「そうだよー!」

「またそうやって何でもダメって言うんですから」

「今回はまあそうですね、皆は巻き込まれただけですものね……」

 

 あはは。私は苦笑いしてそれ以上言うのをやめた。

 あんまり口を酸っぱくすると逆効果なんだよなあ、でも危ないとつい言っちゃう。どうしたものでしょうね。

 

 後日、降谷さんと風見さんと、一応連れてこられた私がキュラソーに色々尋ねてた時のこと。

 

「……RUMは、ボスを差し置いて組織をいいように使おうとしてるみたい。たまに二人の命令がちぐはぐなことがあって」

 

 ……そうだったんだ。

 

「多分RUMはボスの暗殺を企んでるわ」

「……!?」

 

 衝撃の事実だった。

 RUMの腹心だったからこそ分かることなのでしょうか。

 そう言えばベルモットが過去彼女を殺そうとしたのは、組織に関する重要な情報を知ってしまったからとかだったっけ……?

 

 彼女の病室を出て、降谷さんのRX-7FDで少しの会話の場が作られる。

 

「RUMがボスを暗殺しようとしてる……か」

 

 彼は真剣な表情で思索していた。

 

「恐らく、真実だろう」

「!」

 

 彼は今、その真偽を判断できる位置にいるんだ。

 その判断基準を教えてくれそうにはない、けど。

 

「……君は子どもたちの引率のていで彼女のもとを訪れるように。キュラソーは君になら色々と情報を吐いてくれるかもしれない」

「……はい」

「風見も引き続き、子どもたちの安全に気を配ってくれ」

 

 私にも彼女に会いに行ける大義名分ができました。

 

 

 工藤夫妻が帝丹高校に工藤君の休学を申請したそうです。少し時間が経ってからそうしたのは計算してのことみたいでした。

 

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 七月も終わりに近づき、そろそろ夏休みという頃。

 

 泡雪ちゃんがピコマシンについての情報を持ってきてくれはしたものの、それを作るための装置を作るのがものすごく大変で、こちらではまだ実現しておりません。ヒロキ君やシンドラー氏にもたくさんお話を伺って、相談して、部品を融通してもらって、なんてこともやってるんだけど、なかなか進まない。

 彼らほんとすごいですよね……。

 完成品を送るのではなくデータから下さったのはこちらの技術向上も計っておられたみたいで、気さくに相談に乗ってくれます。なんてありがたすぎる世界でしょう。

 必然的に薬学部の私が『化学者』でなく『科学者』になっていく。哀ちゃんもほんとすごいなとしみじみ……。

 

 ただ、これがどういうことをやってのけるのかは泡雪ちゃんが計算等で出してくれてるから、研究室の皆は目が輝いてるを通り越してギラギラしてる。

 あと当然だけど、超機密事項だから一般学生たちは存在を知らない。

 そんな訳で我々は日々ピコマシン生成のための機材開発に勤しんでいます。

 

 気になる灰谷君については、やはりいつも子供たちと無邪気に笑ってて、危ない目に遭わされたりして可哀想なのに妙な予感も続いてるのがますます申し訳なくなってきたりなんたり。

 やっぱり何かこう、人数合わせ的な事象が起こっただけ……?

 それはそれで、物語じゃなくて現実と思いたい人間にとってはとても不穏なんですけどね……。

 

 不安を抱えて悶々としつつ、志保さんのお家で夕飯をとろうとなったとある日。部屋がお隣になったから結構ちょくちょくこうしてる。皆で料理するのは楽しいですね。

 

 今日は明美さんが出版社関係のパーティに呼ばれてていらっしゃらなくて少し淋しい。もちろん公安の護衛つきではありますが。

 彼女は現在絵本作家だったりする。可愛いお話だらけで私はメロメロでございます。

 ヒロキ君たちとのプロジェクトでぬいぐるみ等の小物を描いてもらってたのが楽しかったそうで、一念発起でその道に進むことを決めたのだとか。頑張ってお勉強して描きまくって、芸大に進んで、そして在学中に実現するほど頑張れてるのがスゴすぎるよね。

 

 食事が終わって洗い物を始めた時。

 

「……ねえ櫛森さん、少年探偵団に灰谷君っているでしょう」

「……そうですね」

 

 志保さんの口から彼の名が出て心臓がどくりと跳ねる。

 

「……あの子、組織のにおい(・・・・・・)がするわ」

「……!?」

 

 私はがばっと顔を上げた。

 よりによってがっつりそっちなんでしょうか……!?

 

「あんな小さい子が……? ああでも、志保さんも生まれた時から……」

 

 その過去を思うと、どうも俯いてしまう。

 

「……違うのよ」

「え?」

「あれは……あれは、命のやり取りをする人間の目、だわ……」

「……っ!? あんな小さい子が!?」

 

 えええ!???

 私はまたがばっと顔を上げていた。

 

「……江戸川君がああなったでしょう。もしかして、他にも……」

「っ!!!」

 

 そうか、それはあり得ないことじゃ、なかった……けど……。

 

「江戸川君、大丈夫かしら……」

「……」

 

 私は眉間にしわを寄せる。

 彼は外に出してはいけなかったのだろうか。

 餌にしましょうなんて言ったけどあれは半分はったりで、危険な目にあわせる気はなかった。

 でも、組織の人間に幼気(いたいけ)な子供の姿で入って来られたら、こちらは警戒のしようがないかもしれない。

 陰で江戸川君の護衛を務める公安関係の人たちにも、江戸川君は知られざるギフテッドで組織から狙われている、ってふうにしか伝えられてないから、きっと幼児化なんて起こり得ると思ってないもの……。

 

「灰谷君に似た人を組織内でご覧になったことはありますか……?」

「え?」

「江戸川君は工藤君の幼い頃そのままだそうです。あの薬で小さくなっても面影が残るはずです」

「……うーん……」

 

 志保さんはしばらく考え込んでいた。

 

「……見たことない、と思うわ」

「そうですか……顔なんていくらでも変えられるから完全に安心はできませんけど、ひとまず様子を見ようと思います……」

 

 もう灰谷君が現れて二ヶ月近く過ぎた。

 組織の手の者だったとして、行動に出るのが遅すぎる気がする。

 

『命のやり取りをする人間の目』

 

 私はそうと分からないように警戒してたつもりだけど、それも悟られてたらどうしよう。

 もっと慎重にならなきゃいけませんね。




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転生者
 周りにすごいすごい言ってるけど自分もおかしい動きしてる。何故自分の所業は見えなくなるのか。
 原作にいない子が現れて内心大恐慌。
 ピスコについては『話した(肉体言語)』かもしれない。ニニティエの実力を認めてるアイリッシュに仲裁される。とめられてなければ大怪我することになってただろうとピスコもしぶしぶ認める。
 東都水族館の工事車両については、キュラソーが現れてから場所も距離もすこーしずつ移動させていた模様。当日、工事中エリアの作業が終わって人がいなくなってからちまちま入れていった。閉めてあったはず? 知りません。
 警備員っぽい服装をしていたからか「緊急事態です、よけて下さい!」なんて叫んでると、とめられないしよけてくれた。お客さんもスタッフも皆素直で可愛いななんて思ってる。そういえば安室さん水族館スタッフの服着てたよね、服装って大事だねなんてのんびり思う。
 今までの活動の中で様々な知識を広く浅く得ていたとはいえ、手厚すぎるサポートがあるにしろ、専門外なのにピコマシンに関する機材等を作ろうとできてるアナタはだいぶ超人です気付いて。気付いてくれない。

安室さん
 毛利探偵自身を探らされている。
 直接的ではないにしろ組織に不都合な事件も解決してきている(捕まった犯人が組織に重宝される部類だった、組織が邪魔だと思ってた人間が結果的に助かった、等)ため、動向を覗うよう指示されている。
 組織は、正義感が強く求心力の高い土門議員を排除しようとしてたくらいだから、次々に犯罪者を検挙していく毛利探偵も邪魔なんじゃないかなと。
 転生者に極秘だって言って話さないのは、「君たちも話してくれてないことがあるよな?」という仕返しだったりもする。
 ただ、明かさず警戒させることで、他人行儀で居ることができるかもしれないという目論見はある。周りに知り合いだと悟られてはいけない。
 だというのに同期さんたちにポアロでバイトしてるのが比較的すぐ発見される。
 何かを察してしれっと最初から偽名で呼ぶ訓練された同期さんたち。

萩「あれ? 安室ちゃんじゃんチョリース♪」
降「……。……いらっしゃいませ(引きつり笑い)」
松「ん……? ああ、とーるじゃねえか」
伊「何だお前ら知り合いか?」

 彼らに大学時代合コンの席で萩原さんに全員持っていかれた仲、なんて事実と嘘を交えて堂々と言い切られ、店内が沸いたりする。

諸伏さん(湯日川碧 / 藍川冬矢(とうや)
 湯日川は木暮の恋人という設定のため、『櫛森汀』の恋人を演じるためにもう一つ顔を作った。
 マスクに慣れてきたのでまた素顔では髭を生やし始めた。加えて多少のメイクをして眼鏡をかけている。丁寧語ではなく素で喋る。
 ただこの姿だとあまり不用意にうろつけないとは思っており、出現は稀。
 藍川冬矢はお声のかたが過去演じておられた犯人さんのおひとりです。

諸「汀の恋人の藍川冬矢です」
皆「……やっぱり彼氏だったんじゃん!」
櫛森「……えっと……」
諸「あはは、汀ほんと恥ずかしがりだよなあ」
櫛森「」

 安室さんがコーヒーをサーブした時テーブルからゴンッと音がしたとかなんとか。

赤井さん
 工藤邸に住んだのは行き場がないのもあるし博士が心配という江戸川君の頼みを聞くためでもある。
 しばしば現れる少女が志保さんに似てるような気がしている。
 遺体は……あれは、本物の遺体だったりしないよな?

志保さん(白木原千華)
 阿笠邸には工藤君もよく行くため少年探偵団たちともしばしば顔を合わせる。
 立ち位置は少し違えど原作に近い絆を築き上げていく。
 組織アンテナは原作より鈍いにしても働いてるため、阿笠邸で灰谷君を見てぎょっとしたけど、表には出さなかった。相談するならまず転生者だと思ってた。
 隣に怪しいやつが来たみたいだけど、博士引っ越したほうがいいんじゃないかしら……?
 江戸川君の口から比護さんの話が出たのを博士の家で聞いた。以来比護さんをひっそり応援しているが、変装しているにしろ外出は極力控えているので、子供たちと一緒にスタジアムに行くことはない。誘う勇気が出たら転生者と明美さんと観に行くかもしれない。
 ちょっと江戸川君、耐性考えたらそう安易に試薬なんてあげられないわよ。

明美さん(白木原朱里)
 可愛らしい絵柄の新人絵本作家としてひっそり人気を集めている。
 出版社のパーティなんて普通断るけど今回だけはと言われて折れた。これ以降は何としても折れない。
 ヒロキ君たちとのプロジェクトでは静物を少しデフォルメしたようなイラストを提供。小物や背景、UIなどに使われる。
 完成品はいくつか既にあり、広めることが第一なためフリーゲームとして日本語版と英語版が公開されている。
 テーマ曲でどこかしら平等を歌って刷り込みを狙っている。時に登場キャラがダイレクトにそうした主張を行うこともある。作品そのものがそういうテーマなものもある。かと思えば物語中では全然触れないことが多々。しつこすぎれば敬遠されてしまうため。
 質の高さと斬新さでこちらもじわじわと人気が広まり始めている。
 ねえこれ白木原朱里の絵じゃない? と噂されている。正解です。

江戸川君
 服部君と出会いやっぱりバレた。
 ハートフル怪盗さんと鉢合わせてやっぱりバレた。
 アイリッシュにバレてるので彼が目を覚ますのを恐れている。
 瑛祐君にもやっぱりバレた。
 志保さんが試験的に作った解毒薬をせがむ日々。
 遺体は……あれは、公安が情報操作したんだよな?

蘭さん
 しっかり者なので皆の前ではきちんと『コナン君』として扱っている。
 家では江戸川君を着せ替え人形にしてからかったり、ちょっとだけいちゃっとしたりと、可愛いことをしていそう。

園子さん
 旦那の忘れ形見……?
 冗談よ、冗談。
 早く帰って来なさいよね新一君……。
 イケジョ! と転生者を気に入ってる。
 京極さんと出会う。

阿笠博士
 ナノマシンじゃと!? 人格持ってるAI!? ピコマシン!?!?! 夢が広がりんぐしてる。
 更にはりきっていっぱい道具を作る。

少年探偵団
 五十代の独身男性(善意の塊)とか小学一年生を手懐けられるわけがないのです、と転生者は自分も子育てとか記憶にない癖に奮起してて、片時も目を離さないよう注意している。ただし基本人の活躍の場を奪うことを嫌うため余程のことが無いとストップをかけない。彼らがヤンチャしてないと解決しなかった事態は多いという認識。ただしきっちり叱る。そういう時は煙たがられる。ただ彼女の身体能力や知識がヤバいのは子供たちも理解してて、結構頼りにもされている。
 博士におごってもらうのはおやつとかたまの食事とかだけで(それらもよくせがんでるものではある)、どこかへの入場料とか宿泊費とかについては親御さんがきちんとお金を持たせてるようです。
 ただし発明品はただであげちゃうし調整もひょいっとやってのけてみせるのが博士。転生者は口出しするか迷っている……。

FBIの皆さん
 自由に動いていただかないと原作に近いことが起こらないから勝手してることにしてしまいました。すみません(こら)。

灰谷君
 ???

アイリッシュ
 組織のヘリがまだ完全に消えてない中助けに現れた江戸川少年に「ベルモットが惚れる訳だ……」という似た感想を抱く。少年の危険度が少し低いため多少程度の差はあるかもしれないけど、どこかの認識が少し動きはしたのかもしれない。
 現在意識不明。

キュラソー
 子供たちと仲良さそうだった転生者がいるから素直に喋ってくれている。

月下の怪盗さん
 志保さんに化ける必要がなかったため、江戸川君に借りができたまま。
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